裏入学    (とっぷがんさんのレビュー)   評価: 7 
▼ タイトル 裏入学〜淫液に濡れた教科書〜
▼ ブランド アトリエかぐやDREIZEHN
▼ ジャンル 学園陵辱AVG
▼ 対応OS Win98/Me/2000/XP
▼ メディア DVD-ROM
▼ 定価 税込\9,240(税抜\8,800)
▼ 発売日 2004/12/17
▼ 購入 裏入学 /オリジナル特典 Getchu.com
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(音声リピートあり・ホイール対応)
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  あり(指導ノート)
【 セーブ数 】  220個
【 エンディング数 】  9個
【 ディスクレス起動 】  可


<あらすじ>
 教師としては、一流だが運に見放され鳴かず飛ばずの人生を送っていた松田修司。
 ある日、理事長の命令で自分の進退を賭けた裏指導を行うようにと告げられた。
 指導対象者は自分の夢を追い過ぎた故に勉強を一切やらなかった問題児3人。
 この学力が最低の3人を有名学園に入学させるため修司の性技に特化した特別授業が開始される。
 果たして、修司は問題児3人を性奴隷と化し有名学園に合格させることが出来るのか?
 運命を決める裏指導の開始を告げるベルが鳴る……。


<キャラクター>
新宮寺 真菜(しんぐうじ まな)
 父親は有名な陶芸家で、幼い頃から父親の姿に憧れていた真菜は進学を止め、陶芸家を目指そうとしている。
 現在は授業にもろくに出ず、学園内にある陶芸工房にこもっている。
 その為、授業やテストを一切受けず学力は最低。
 基本的に優しくおしとやかな性格で頭もいいのだが、自分の好きなことに関しては一切譲らず貫き通す頑固な一面を持っている。

草薙 倫(くさなぎ りん)
 スポーツ万能でスポーツ特待入学確実と言われていたが、大事な時期に大怪我を負ってしまい、特待入学を取り消されてしまう。
 現在は、そのことで荒れており八つ当たりと思われる程後輩達をしごいている。
 また、体育以外の授業にはまったく出てこない。
 本来はさっぱりした姉御肌で人当たりも良い性格だったが、怪我以来誰にでも敵意を向け反発するようになってしまった。

七瀬 瑠璃(ななせ るり)
 美味しいお菓子を毎日食べられると思って、パティシエになろうと思っている。
 毎日学園にくるものの授業には出ず、家庭科室に篭もって何やら実験(?)を繰り返す。
 しかし、その出来上がったものは恐ろしい外観とは裏腹にとても美味しいらしい……。
 気まぐれな猫のように自由奔放な性格をしており、周囲の人間は彼女に散々振り回されている。
 しかし、不思議と誰とでもすぐ仲良くなってしまう為、彼女のことを嫌う人は誰もいない。
 が、実はそれは計算されたもので、その本性はかなり短気できつい性格をしている。

青葉 知里(あおば ちさと)
 何の問題もない、ごく普通の学生。
 普通の進学先ならば何の問題もないのだが、行きたい進学先が彼女の学力では到底不可能なところである為、必ず希望進学先に行けるという噂の「特別授業」を受けたいと主人公にしつこく迫ってくる。
 あまり要領は良くなく人の話を聞かない。
 かなり独創的な世界観を持っておりいわゆる不思議ちゃん扱いを受けている。
 根は純粋でがんばり屋で活発。
 何か大きな目標があるようだが……。

比奈瀬 実咲(ひなせ みさき)
 修司が奴隷にしてしまった保健医。
 現在は修司の裏指導のパートナーとして修司を補佐している。
 困っている人や悩んでいる人、頑張っている人をどうしてもほっておけない母性本能の強い性格。

麻桐 香澄(まとう かすみ)
 進学指導員の主任(表)であり裏指導員の主任(裏)でもある。
 しかし、修司が再び裏指導をすることになり理事長の期待がそちらに移ったしまったことで、彼に対し激しく嫉妬している。
 その為、ことある毎に嫌みや妨害工作を行ってくる。
 プライドが高く、男を小馬鹿にしている節がある。


このホームページはアトリエかぐやより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はアトリエかぐやに帰属します。



<購入動機>
 デフォ買いメーカーです。
 でも、新規ブランドなので、期待と不安が半々という感じですが…。


<ゲーム概要>
 ゲームスタイルは、移動場所&会話選択形式のオーソドックスなADVゲーム。
 ゲーム期間は、最大40日くらいですが、途中誰かの個別ルートに入るとそれ以降はイベント発生日のみ自動進行します。

 1日の流れは朝・昼・夜の数回、移動する場所を選択して進んでいきます。
 移動できる場所は、「学生指導室」「職員室」「理事長室」「保健室」「教室」「廊下」「屋上」「体育棟」「温室」「陶芸工房」「家庭科室」「正門前」「学園通り」の13箇所。
 移動先には、そこにいるキャラが表示されます。
 また、時折移動先に「ITEM」が表示されることもあります。
 このアイテムを所持していると、特定の指導の時に補習が発生する事があり、CGフルコンプのためには所持が必須となります。

 攻略対象キャラは「真菜」「倫」「瑠璃」「知里」のメイン4人。
 「実咲」「香澄」の2人は、シナリオが進むと自動的に攻略完了扱いになります。
 4人のメインキャラは、個別ルートと試験ルートの2つがあり、個別ルートに乗るとそのEDを迎えたところで終了になります。
 試験ルートに乗ると、そのキャラを合格させた後、引き続き別のキャラの攻略を継続するという流れで、「真菜」「倫」「瑠璃」の3人を40日以内に合格させて、初めて「知里」が攻略可能になります。
 尚、すべてのキャラを合格させると、お約束の「ハーレムルート」がプレイ可能になります。

 選択肢はシナリオ分岐用に各キャラ3つずつ出現し、そのすべてに好意的な選択をしたときに限り、最後に個別ルートに進むか試験ルートに進むかを選ぶ選択肢が出現します。
 1つでも選択を間違えると、強制的に試験ルートに進む事になります。
 他の選択肢は、全てえちぃシーンの差分CG回収用です。

 難易度は低めです。
 「指導ノート」にどのタイミングでどのキャラとの絡みが発生するか、どのアイテムが必要になるかがシルエットで表示されているので、よもや踏み外すことは無いと思います。
 ただ、複数プレイは相手のキャラを事前に試験に合格するところまでシナリオを進めておかなければならないため、一度の試験ルートで全シーンの回収が不可能なのが少し煩わしいですね。

 プレイ時間は、各個別ルート5時間くらい(初回+1時間)、試験ルート全部で8時間くらい、ハーレムルート3時間というところでしょうか。
 ※CV(男性含む)すべて聴いた場合


<システム補足>
 メディアは、DVD−ROM1枚。
 インストールで使用するHDDは約1.3GB。
 ゲームの起動時は、DVDを必要としません。

 メニューは一通り揃っていて、特に足りないと感じたものはありません。
 使い勝手も良好なシステムだと思います。
 セーブデータに画像が詳細にキャッシュでき、乗っている攻略ルートの表示もされ、メッセージ履歴もセーブデータ単位に取られ(220面全て使うとセーブ・ロード時の読み出しにかなり時間がかかるが)、良いシステムと言いたいところですが…。

 実は今回はこのシステム面で大変苦労しました。
 ゲームプレイ中のハングアップが実に22回。
 セーブデータの破壊が2回。
 1からのやり直しを含めると、総プレイ時間は50時間超えているでしょう。
 おそらくサウンドカードとの相性問題なのでしょうが、確かに一般的に相性が悪いとされている「Sound Blaster」を使っていますが、まったく同じ環境でプレイした「瀬里奈」や「ナースにおまかせ」が一度も異常終了しなかった事を考えると、一概にそれだけとも思えません。
 既読スキップを使った後に異常終了する傾向が顕著である事から考えて、膨大なメッセージ履歴の記録・管理の仕方にも問題があるのではないかと推測します。

 ともあれ、これまで個人的に抱いていた、このメーカーのシステム安定神話は崩壊しました。
 今後は要注意かもしれません。
 ちなみに、修正パッチは今のところありません。
 …【何でないんだ?(くわっ)】


<音楽>
 音楽は『井手今日子・斑尾歩』の皆さん。
 音楽鑑賞モードは全部で21曲、曲数はいつも通りという感じですね。
 ボーカル曲は例によってありませんが、キャラ別のテーマ曲がそれぞれ用意されています。

 今回はいつもの『吉田仁郎』さんとは担当が違うので、当然のごとく曲調が変わっています。
 ピアノ曲もあることはありますが、シンセと重低音を多様したロック調の曲が多めですね。
 その分、前面に出すぎてややうるさ過ぎの感も受けましたが…。
 音楽鑑賞モードで聴く分には良いのですが。

 テーマ曲では「真菜のテーマ」、ED系では「Best Partner」、その他では「木漏れ日」あたりが良い感じの曲でした。


<原画・CG>
 原画は『神藤みけこ』さん。
 こちらも新しい担当の方です。
 一言で言うと「萌え画」という感じでしょうか。
 パッチリした目と、体のプニプニ感の表現が特徴的です。
 今回の題材は学生が主体なので、こういう感じのタッチは確かに合いますね。
 …【それにしても、かぐやの原画家は皆レベルが高いな…(-_-;)】

 ただ、立ち画が全体的にもっさりしている事、イベント画のタッチにやや統一感が崩れているところがある事(これは塗りの問題かもしれませんが)、胸の大きさが統一されていないキャラがある事(これは意図的かもしれませんが)などは、少し気になりました。

 CGは塗りは丁寧ですが、画面の基本サイズが640X480のため、フルスクリーンにすると線の荒さが気になります。
 やはり800X600くらいがフルにする必要もなく丁度良いと思います。
 影の付け方は綺麗で、背景画もまずまずというところですね。

 CG回想モードは、真菜:118(22)、倫:115(20)、瑠璃:133(21)、知里:82(14)、その他:45(7)、合計:493(84)、です。
 ※括弧内は、表情パターン別を1つとしてカウントした枚数。
 この内、えちぃCGはほぼ10割に当たる483(80)です。

 シーン回想モードは、真菜:11、倫:11、瑠璃:11、知里:7、その他:4、合計:44、です。


<演出・効果>
 特筆する事はありません。


<設定・シナリオ>
 シナリオは『想ファクトリー・COM・近江達裕』の皆さん。
 どなたが誰のシナリオ担当かは分かりませんが…。

 全体的には、ご都合主義満載のギャグ色が強い設定・シナリオという印象です。
 特に主人公の設定が凄い。
 ──何でも3日間でマスターしてしまう男──
 もうこれだけで、この作品のシナリオがバラエティ系に確定されます(^^;
 でもキャラ個々のシナリオは、えちぃシーンを絡ませなければ割としっかりしていて、それなりに説得力も持ち合わせている部分もあります。
 ところがこれにえちぃシーンが絡むとギャグ色が浮き出てきて、結果的にはバカゲーのイメージに転換されてしまう感じですね。

 各キャラの個別ルートのシナリオは、無難にまとめている印象を受け、一般的な純愛系作品と比べてもそれ程遜色ないですね。
 ただ、個別ルート・試験ルートの分岐点では主人公の心情の描写が不足気味で、個別ルートに入った直後は違和感が先行しました。
 それまで裏入学一辺倒で指導してきたのが、急に手の平を返したように「進学してほしくない」と言われてもねぇ…(^_^;)
 純愛色を出すためには、もう少し裏指導の段階で主人公の心の葛藤など、伏線を張った方が良かったと思います。

 試験ルートのシナリオは、バラエティ系と割り切った方が吉でしょう。
 ただ、この試験ルートの延長線上にある「同時調教イベント」は、プレイする事によりキャラのイメージを混沌とさせる危険性を一部感じました。
 どうみてもS属性を持たせるのに無理があるキャラにS属性のイベントを展開したり、ノーマルに思えたキャラに無理やりM属性を持たせたりと、一体どの方向にキャラの設定を持っていきたいのか少々疑問に思えます。
 複数の教え子を介入させて深みを持たせたかったのかもしれませんが、他にハーレムルートがあるわけですから、そういった事はそちらでやって、キャラ別のシナリオはそのキャラに専念した方が良かったのではないでしょうか。

 あと、メインキャラとサブキャラの落差が激しすぎます。
 サブだからと言ってしまえばそれまでですが、OHPなどのキャラクター紹介ではメインキャラと同等の扱いをしているにもかかわらず、実際プレイしてみると著しい差別が(^^;
 メインと同等とは言いませんが、もう少し何とかならなかったものでしょうか。


<えちぃシーン>
 回数は、メインキャラ1人当たり6〜9回。
 テキストは、1回当たりの分量は約15分前後くらいですが、ケースによっては補習など延長される事があり、最大40分くらいまでいくこともあります。
 バランス的には、前半から後半まで万篇なくえちぃシーンがあり、開始直後から堪能できる構成になっています。

 純愛・陵辱の比率は、プレイ内容的には7:3という感じですが、概ね合意の上でやっているという観点でいけば10:0です。
 寝取られの替わりに、寝取らせがあるというのが特徴的です。
 もっとも、これも合意の上なので、寝取らせという条件が成立するかは微妙ですが…。

 シチュエーション的には、舞台が学園なので当然のごとく学校関係施設が多いです。
 …【一部、学校にあるまじき場所もありますが…(笑)】
 使用率は適度に散らばっていて、特定の場所の使用率が高いという事はありません。

 バリエーション的には、ノーマル中心ですが、一部のキャラにおいては変態系もあります。
 ただ、変態系と言ってもそれ程深刻ではなく、ビジュアル的にもおとなしい感じです。
 ちなみに、倒錯系はありません。
 そして、これが今作の一番の特徴なのですが、アイテムの使用率が異様に高いです。
 種類もオーソドックスなものから笑えるものまで、幅が広いですね。

 全体的には、和姦の変化球という感じでしょうか。

 処女率は、66%。
 ビジュアル的にも表示されます。


<キャラ別感想>
※「先入観がつくからイヤ」という方はスキップして下さい。
新宮寺 真菜
 髪はブルーグレーのロング。
 瞳はブルーグレー。
 身長160cm
 スリーサイズ B84、W56、H85

 陶芸命
 真菜は、幼い頃から父親の光駿に憧れ、自分も陶芸の道に進みたいと思い始めます。
 ですが、自分と同じ辛さを味あわせたくないと思う光駿は、真っ向から反対。
 母親に似て一度決めたら頑固なところがある真菜は、光駿と正面衝突します。
 …【「顔も見たくない。出て行って!」と、自分が家出しないところが笑える…(^_^;)】
 半ば光駿に見捨てられた真菜ですが、それでも夢を諦められず独力で陶芸に打ち込みます。
 しかし最近、独力での限界を感じ始め…。

 至高の陶器
 真菜は、可愛く素直で優しい女の子に見えますが、意地っ張りで思考が硬直しがちな人物設定になっています。
 工房に入り浸っているので学業の成績も悪く、友人らしい友人も殆どいないという、エロゲヒロインのお約束「完全無欠の優等生」の変り種というイメージですね。
 …【最近、メインヒロインが変化球という設定の作品が増えたな…(-_-;)】

 指導コンセプトは「五感の開放」
 内の感性を増幅し、心の壁を取り払い、潜在する才能を開花させる…。
 真面目にやれば素晴らしい指導教員だと思いますが、主人公はこれをエロ指導で行うのがこのシナリオの笑えるところです。
 そしてエロ指導の結果、素晴らしい陶器が出来上がり真菜は主人公に傾倒していくのですが、この素晴らしい陶器というのがテキストの描写のみで、決して画像の表現がないところも素敵です(^^;
 …【大発見をしても決して学会には発表しなかった川○浩探検隊を思い出しますな…】
 陶芸技術の描写はそこそこ専門的で真面目なのが少し意外でもあり、エロ指導とのギャップで笑えるファクターにもなっていると感じました。
 4人の教え子の中では唯一「寝取らせ」のエロ設定がなく、何だかんだ言って一番大事に扱われているキャラですね。
 …【ちなみに、父親の光駿は会員制の日本料理店を主宰しているのだろうか…(-_-;)】

 淫具開発
 えちぃシーンは、メイン9回、サブ4回、合計13回。
 シチュエーションは、工房、温室、教室、特別展示室、理事長室、地下室、プール、温泉、等々…。
 バリエーションは、手淫、アナル、フェラ、騎上位、パイズリ、側位、ショタ、3P、SM、レズ、等々…。
 アイテムは、ローター、バイブ、ハーモニーローター、アナルビーズ、陶器バイブ、電気按摩器、洗濯バサミ、クスコ、二股バイブ、振動機能搭載クスコ、湯飲み 茶碗(^^;)、ディルドー、三角木馬、双頭バイブ、等々…。
 真菜は淫具を制作するという課題を与えられる関係上、アイテムの種類は最多を誇ります。
 まぁ、よくもこれだけ考えつくなと…(^_^;)
 ギャグ面では、菊練り(荒練りで終えた土の中の空気を完全に抜く作業)の指導とアナル調教の引っ掛けが絶妙でした(^^;
 あと、個別ルートで「指導を行う」と聞いて条件反射で足をガバッと開く真菜に萌え(^^;

 初々しい声
 CVは「保波凛」さん。
 私は初めての方ですが、可愛らしい萌え系の声という印象です。
 まだそれ程エロゲに出演されていないみたいですが、逆にその初々しさがこのキャラには合っていると思います。
 特にえちぃシーンの喘ぎなんかの「たどたどしさ」は妙に新鮮でした。
 この初々しさを残しつつ、えちぃシーンの演技に磨きがかかってくれば、徐々にえちぃにのめり込んでいくキャラとかの演技にも幅が出て、一線級の声優さんになるかも。
 願わくば、初々しさがいつまでも失われないことを…。


草薙 倫
 髪はシーグリーンのショート。
 瞳はダークオリーブグリーン。
 身長172cm
 スリーサイズ B91、W59、H86

 バレーボール命
 倫は、幼い頃からバレーボールに打ち込み、大学に進学して宿命のライバルに勝ちたいと願っています。
 ですが、大学の進路が決まった後に試合中に怪我をして推薦を取り消されてしまいます。
 進路を見失い、怪我も思うように直らない倫は、心が荒み、チームメート達をしごいて精神のバランスを取ろうとしますが…。

 ぷちスポ根
 倫は、登場時点では荒んでいますが、根は単純で裏表がない、どこのクラスにも一人くらいはいるような人物設定になっています。
 物事にすぐつっかかって、すぐ熱くなって、冷静になった後ちょっと後悔するという、この年頃の女の子のイメージに一番近いキャラですね。

 指導コンセプトは「肉体と精神のバランス」
 治癒能力を高め、体のバランスを矯正し、精神的外傷から開放させる…。
 真面目にやれば素晴らしい指導教員だと思いますが、主人公はこれをエロ指導で行うのがこのシナリオの笑えるところです。
 「お前の肉体の筋肉の張りは今ひとつだ。理想的な張りというのは…これだ!」
 と言って、ズボンからナニを取り出して触らせ…
 「もっと呼吸をコントロールしろ。呼吸はアスリートの命だぞ!」
 と言って、フェラをさせ…
 「運動生理学に基づいた効果的なマッサージだ。それ以外の何者でもない!」
 と言って、立位の性感マッサージを強要する…
 特に、マッサージの過程で主人公が倫に精液をかけた後の台詞
 「確かに余計なものが含まれていたかもしれない。たが、今は清濁を併せ呑まなければならない状態だろう!」
 には大爆笑。
 ライターさん、中々良いセンスです(^^;
 こちらのシナリオも、運動生理学とかトレーニングとかそれだけの描写は専門的で真面目なだけに、これがエロ指導と絡むと見事にギャグに昇華してますなー。
 ひとしきり笑わせてもらった後の個別ルートは、この作品の個別ルートの中では一番さわやかで良い締め方に感じました。

 最後に大逆転
 えちぃシーンは、メイン9回、サブ4回、合計13回。
 シチュエーションは、保健室、プール、体育館、部室、控室、理事長室、試験会場、ゴンドラ、温泉、等々…。
 バリエーションは、マッサージ、パイズリ、フェラ、正常位、アナル、後背位、騎上位、69、輪姦、座位、レズ、足コキ、放尿、等々…。
 アイテムは、ローション、ノギス、座薬型媚薬アヴァロン、注射器、縄、等々…。
 倫は壊れた肉体の回復と鍛錬がポイントなので、アイテムはあまり使われません。
 道具に頼ることなく、地道に鍛えていくという事でしょう(^^;
 日常の勝気とは裏腹に、えちぃシーンでは受け身主体になるところがこのキャラの味ですね。
 でも、最後の最後には…(^^;

 一色しぼり
 CVは「一色ヒカル」さん。
 前作「ナースにおまかせ」に引き続いての登場です。
 今回は、勝気で根は優しいという役どころですが、こちらの演技も良かったですね。
 特に、ツッパった後しゅんとなる感じの演技の落差がうまいです。
 えちぃシーンでは、弓を絞り込んでから放たれる矢のような不連続な喘ぎが印象的でした。
 この方も奥が深そうですね。


七瀬 瑠璃
 髪はレモンのツインテール。
 瞳はカデッドブルー。
 身長148cm
 スリーサイズ B78、W52、H79

 料理命
 瑠璃は、将来パティシエになることを夢見て、日夜家庭科室に篭って料理の研究を続けています。
 一見、誰に対しても人当たりが良いですが、実は内面に自己中心的な激しい気性を秘めています。
 そしてそれは、味はまずまずだが形はグロテスクという、瑠璃の作る料理にも表れており、その指摘を受けても瑠璃は味が良ければ形はどうでも良いとうそぶきます。
 そんな瑠璃に対し、主人公は料理対決を挑もうとしますが…。

 SMの真理
 瑠璃は見た目通りロリキャラですが、一般的な妹属性ではなく、底なしのSM属性という設定になっています。
 優れたS属性の人間は、裏を返せば潜在的なM属性も有している…。
 そんなSMの真理(^^;)を証明するべく、瑠璃は苛み苛まれます。
 この作品の登場キャラの中では、一番調教色が濃いキャラですね。
 …【でました。お約束の犬っ娘(^^;)】

 指導コンセプトは「奉仕の心」
 自己中の瑠璃を指導により矯正し、M属性の開花と連動して相手を思いやる心を芽生えさせ、そしてそれを料理における「もてなしの心」の育成に繋げる…。
 勿論ギャグとして一笑に付してしまうことは容易ですが、この作品におけるキャラ設定と指導のリンクという観点では一番説得力を感じたのも事実です。
 惜しむらくは、S属性とM属性の指導が交錯して、一体どちらの属性に重点を置きたいのかがぼやけてしまったところですね。
 純愛ルートにおける実咲との絡みでは、瑠璃が身に付けた相手を思いやる心が実は砂上の楼閣というのが、瑠璃の一筋縄でいかない本質が見え隠れして印象的でした。
 実は矯正したと思っているのは主人公だけで、その裏で瑠璃はこっそり舌を出しているのかもしれません(^^;

 女王様とお呼び
 えちぃシーンは、メイン9回、サブ4回、合計13回。
 シチュエーションは、教室、家庭科室、グラウンド、屋上、地下室、主人公の部屋、試験会場、体育用具室、公園、ゴンドラ、温泉、等々…。
 バリエーションは、自慰、スパンキング、放尿、騎上位、アナル、SM、フェラ、正常位、3P、等々…。
 アイテムは、バイブ、犬耳、首輪、アナル尻尾、リードロープ、ロウソク、ギャグボール、浣腸、乱れ胡蝶弐式+四式、泡立て器、縄、鞭、ローターグローブ(^^;)、ハードル、陶器バイブ、等々…。
 瑠璃シナリオは陵辱色が強いので、4人の中では一番過激なシーンが登場します。
 悲鳴はデフォルトという感じですね。
 スカトロも一部ありますが、ビジュアル的にはあっさりしています。
 寝取らせも前面に出てくるので、少々注意が必要かと。

 犬っ娘大明神
 CVは「金田まひる」さん。
 元気な妹のイメージが強く、今作の担当も表面上はそんなキャラなのですが…。
 罵声、悲鳴、罵倒、絶叫…。
 指導に入ると一転して今まであまり耳にする事がなかった音声の嵐が吹き荒れます。
 特に口がふさがった状態での、くぐもったうめき声や叫び声は圧巻。
 そして調教後の従順になった犬っ娘ボイスとの落差が互いの特徴を助長している感じですね。
 凄いわ、この人…。


青葉 知里
 髪はプラムのお下げ。
 瞳はブルーグレー。
 身長166cm
 スリーサイズ B88、W57、H86

 天然娘
 知里は、主人公の同僚の香澄の教え子です。
 将来教師になる事を夢見て、日夜香澄の指導を受けています。
 ですが、口の割にはたいした指導もできない香澄の的外れな指導により、中々成果があがりません。
 どうしても目指す学校に入学したい知里は、合格率100%の主人公の噂を聞き、悩んだ末に自分を指導して欲しいと願い出てきますが…。

 弱体化する主人公
 知里は頭のネジが何本か外れている、良く言えばおおらか、悪く言えば単なるお馬鹿というイメージです。
 真菜、倫、瑠璃の3人を合格させて初めて本格的な指導が可能になります。
 おまけキャラと思いきや…
 ──最終兵器○女──
 そんなどこぞの漫画のタイトルが脳裏を掠めたキャラでした。

 指導コンセプトは「基本に忠実に」
 このシナリオの特徴は、圧倒的な才能の前には凡人の努力は無意味であるという、ここに至るまでのシナリオを全面的に否定して見せてるところでしょう。
 そしてそれまでほぼ無欠のヒーロー振りを示していた主人公を貶める事で、主人公に人間らしい息吹を与える事がこのシナリオの狙いのような気がします。
 プライドをズタズタにされた主人公が基本に戻って自分を鍛えるという、教え子のみならず主人公にも指導コンセプトが適用されているところが面白い点ですね。
 知里が凄いと言えばそれまでですが、それまで苦労してきた試験官達も妙に弱体化しているのも笑えました。
 …【単体では強いが軍団で出ると妙に弱くなるショ○カーの怪人みたいだな…(-_-;)】

 底なしの器
 えちぃシーンは、メイン6回、サブ2回、合計8回。
 シチュエーションは、バス、職員室、指導室、公園、試験会場、教室、プール、温泉、等々…。
 バリエーションは、手淫、立位、フェラ、SM、レズ、アナル、後背位、正常位、騎上位、等々…。
 アイテムは、ローター、鞭、ロウソク、洗濯バサミ、バイブ、双頭バイブ、等々…。
 知里は基本から一通り鍛え直されるので、特定のバリエーションに特化しない総集編という感じですね。
 広く浅くという印象です。
 惜しむらくは、パイズリがない事でしょうか。

 後ろ髪引かれる
 CVは「榎津まお」さん。
 個人的には初めての声優さんです。
 何と言うか…後ろ髪を引かれるような声の持ち主ですね。
 「はうっ」「あう」などの萌え語も、合っているようで微妙に外れているような…。
 えちぃボイスの泣き声を引きずっているようなイメージの声が特に印象的です。
 そして後々まで印象が残る、スルメのような音声です。
 はまると抜け出せなくなるような予感…(^_^;)


比奈瀬 実咲
 髪はパープルのロング。
 瞳はインディゴ。
 身長158cm
 スリーサイズ B95、W60、H89

 都合の良い女
 実咲は、作品の冒頭で裏入学の試験現場の実況を見せ、主人公の指導の手伝いをいそいそと行い、そしてその見返りが殆どない不遇のキャラです。
 時折、主人公の教え子にメラメラと嫉妬の炎を燃やしたり、指導に飛び入り参加してその存在をアピールするものの、大体はアテ馬のように扱われてかなり哀れです。
 奴隷だからと言えばそれまでですが、作品の汚れ役を引き受けている褒美に、軽めでもいいから個別ルートが欲しかったですね。
 たぶん主人公を想う気持ちは、登場キャラの中では一番強いはずですから…。

 サポート役
 えちぃシーンは、メイン1回、サブ3回、合計4回。
 シチュエーションは、試験会場、保健室、主人公の部屋、温泉、等々…。
 バリエーションは、フェラ、パイズリ、後背位、騎上位、等々…。
 実咲はサブキャラなので、えちぃシーンもサポート役が多めです。
 もう少しメインでの活躍が見たかったですね。

 やや消化不良
 CVは「西田こむぎ」さん。
 偶然なのか、私はこの方がメインで声を当てている作品にあまりお目にかかってません。
 中音域から高音域に上がるとき、声がやや掠れて裏返る独特の波長が非常に好きなんですが、いつも出番が少なく堪能する前に終わってしまうことが多いです。
 今回は低音域の演技が確認できて収穫はあったものの、やはり出番が少ないので、やや消化不良気味でした。
 願わくば、そのうちメインの作品に当たりますように…。
 …【差し当たり、双子姫X3(SQUEEZ)に期待だな…(-_-;)】


麻桐 香澄
 髪はブラウンのカブトガニカット(^^;
 瞳はクリムゾン。
 身長164cm
 スリーサイズ B90、W58、H85

 哀れな女
 香澄は、終盤までずっと主人公に敵愾心を見せ、主人公をダメ教師であると決め付け、事あるごとに主人公の指導の邪魔を画策します。
 ピントのずれた指導しかできない割に自分の才能に自信を持ち過ぎている、ピエロのような哀れなキャラです。
 そして、知里シナリオの中で堕とされるという、メインのえちぃシーンが1個もない、登場キャラの中では一番の不遇の扱いです。
 ウザいキャラなので当然と言えば当然ですが、堕とす過程もやや早急過ぎる感もあり、もう少し時間をかけて堕として欲しかったですね…。
 堕とす前後のギャップが、かなり違和感として残りました。

 サポート役U
 えちぃシーンは、メイン0回、サブ3回、合計3回。
 シチュエーションは、試験会場、教室、温泉、等々…。
 バリエーションは、座位、フェラ、等々…。
 香澄もサブキャラなので、えちぃシーンもサポート役のみです。
 こちらももう少しメインでの活躍が見たかったですね。

 生意気ボイス
 CVは「深井晴花」さん。
 今回は役柄上、皮肉っぽい生意気さが前面に出る演技が主体です。
 あまりこういう演技を聴いた事がないので、ちょっと新鮮でした。
 ただ、えちぃシーンが殆どないので、この演技の延長線上にあるえちぃボイスがあまり堪能出来なかったのは残念ですね。
 演技力は相変わらず安定していて、安心して聴けますが…。


<総評>
 一言でいうと「エロ重視バラエティ系」という感じです。
 和姦をベースにどれだけ陵辱色を出せるか試してみたような作品です。

 シナリオはご都合的ではあるものの、真面目さもあり予想以上のデキです。
 エロはややバランスの悪さを感じる部分があるものの、根本的なレベルは高いですね。
 原画・CG・音楽はまずまず、音声のキャスティングは良いです。
 演出面は寂しいですが…でも個人的には今回は何と言ってもシステム面が鬼門でした。
 本来地味な分野ですが、このシステム面が安定していればこそ他の分野が生きてくるという、当たり前と言えば当たり前の事を再確認する機会となりました。
 セーブデータが壊れるという、地雷システム搭載の作品は今回だけにして欲しいですね。

 この作品を薦めるとしたら、初めて陵辱系作品をプレイするような方でしょうか。
 純愛と陵辱の中間に位置するであろうこの作品は、言い換えればどちらつかずで、人に薦めにくい作品ですね。
 バラエティが好きという方には結構お薦めできますが…(^^;

 「TEAM HEARTBEAT」「Berkshire Yorkshire」に続き登場した新ブランド「DREIZEHN」。
 システムはアレでしたが、作品の内容そのものはそれ程悪くはありませんでした。
 今後の既存ブランドとの住み分けが注目ですね。
 画的には「萌え」路線かしらん…(^^;


<お気に入りのキャラ>
真菜 瑠璃 知里 実咲 香澄
シナリオ
性格
音声 10
萌え
CUP
えっちぃ
合計 48 51 44 45 43 38
 と言う事で『倫』です。


<10点満点での総合評価>
シナリオ ギャグセンスは○
原画 萌え系
CG 良い感じ
キャラ メインとサブの落差が…
音声 好キャスティング
音楽 まずまず
システム 最大の誤算
演出 特になし
エロ 高レベル
ボリューム 10 総プレイ時間32時間
合計 72
 と、言う事で『7点』とします。

最後に一言:「それで、他の「乱れ胡蝶」はどこにあるの?(^_^;)」