鬼魂〜おにたま〜 (たろんなーどさんのレビュー) | 評価: 5 |
▼ タイトル | 鬼魂〜おにたま〜 | |
▼ ブランド | Berkana | |
▼ ジャンル | ドタバタラブ活劇&和風ファンタジーAVG | |
▼ 対応OS | Win98/Me/2000/XP | |
▼ メディア | DVD-ROM1枚+特典CD1枚 | |
▼ 定価 | 税込\9,240(税抜\8,800) | |
▼ 発売日 | 2005/01/21 | |
【 CG観賞モード 】 | あり | |
【 シーン観賞モード 】 | あり | |
【 BGM観賞モード 】 | あり | |
【 メッセージスキップ 】 | あり(未読・既読判別あり) | |
【 メッセージ履歴機能 】 | あり(バックログでの音声再生あり) | |
【 選択肢リターン機能 】 | なし | |
【 オートモード 】 | あり | |
【 ヒント機能 】 | なし | |
【 セーブ数 】 | 60個 | |
【 エンディング数 】 | 8個(BADEND含む) | |
【メディアレス起動】 | 可 |
<あ・ら・す・じ>
主人公、神岸悠は両親を失った事故から、不思議な力を持つようになった。
他の人に見えないものが見える力を持つ彼の中で、もう一つの自我が目覚める。
それでも保護者代わりでもある大和深琴の庇護の下、平凡な学園生活を送っていた。
そんなある日、深夜の学校で鬼に襲われた彼の前に、一人の少女が現れる。
鬼を切り伏せた彼女は、主人公に刃を向けるのだった……。
<キャラクター紹介>
狩野 月(かのう ゆえ) CV:涼森ちさと
主人公が深夜の学校で出会う謎の美少女。
転校生として主人公のクラスに転校してくるが、主人公の力に興味を持つ。
無口で感情を余り表に出さない、鬼の眷属の生き残り。
大和 深琴(やまと みこと) CV:飯田空
主人公の保護者代わりにして、学校の保健医でもある。
主人公に対して独占欲が強く、いつでも甘やかしている。
しかし、自分自身は我侭でだらしなく、いつでもテンションが高い。
逢坂 泉(おうさか いずみ) CV:中瀬ひな
主人公のクラスメートで剣道部のマネージャーも務める。
やや怒りっぽいが、基本的には真面目で常識人。
坂本 芽衣(さかもとめい) CV:鳩野比奈
主人公の後輩で、泉とは寮に暮らしている関係で、仲がよい。
発火能力を持つ視線、魔眼の持ち主でいつも目を閉じている。
内気で引っ込み思案、おどおどしている為にクラスではいじめの対象となる。
マローネ CV:上条茗
深琴の家に突然住み着いた褐色の少女。
我侭で飽きっぽく、子供っぽい性格。
レナス・ウィンドフィールド CV:AYA
主人公の担任をつめる教師で、深琴の親友でもある。
理知的で厳しい性格のため、生徒からは恐れられている。
神岸 悠(かみぎし ゆう)主人公・リネーム不可
他人とは少し違ったものが見える少年。
剣道部所属で、鬼岸の異名をとる実力を持つ。
このホームページはBerkanaより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はBerkanaに帰属します。
<システム周り>(ver.1.00)
基本的には選択肢分岐型のAVG。
詳しいシステム周りは上記参照。
選択肢数はそれほど多くなく、分かりやすい選択肢が多いため、比較的難易度は低いと思います。
各キャラごとに、純愛ルートと鬼畜ルートに分岐します。
プレイ時間は1週目はボイスを全て聞いて5時間程度。
共通ルートはやや多めで、フルコンプまで既読スキップ使用で10〜15時間程度かと。
システム周りでは、システムメニューやセーブ&ロード画面がウィンドウズ風で、ゲームオリジナルの画面等がないのは個人的には寂しいかな、と。
やはりそれなりにゲームの雰囲気に合わせたシステム画面とかは作って欲しい気がします。
それ以外では、メッセージスキップ時に画面効果をキャンセルしない為、少しスキップが遅めになるのも気になりました。
私の環境では時々強制終了することがありましたが、OHPに対応(特定のファイル削除)があります。
時々落ちるという方は、そちらをご参照ください。
ちなみに、私の環境ではそれでも時々落ちます。
ま〜、自作機なんで仕方ないですが、XChange Alternativeでもそうでしたし、crowd系とはイマイチ相性が悪いようです。
とはいえ、それ以外は特に問題も無く使いやすいシステムでしょう。
アイコン類も比較的まとまっていて使いやすいのではないでしょうか。
<音声>
男性を含めた主人公以外の主要キャラフルボイス。
上記の他、、高瀬聖、笑顔光、桜維のあ、月山かなる、北川葵、shin(敬称略)の各氏がサブキャラ役で出演。
音声の方は、脇役も含めて非常にキャラにはまっていたと思います。
演技の方も、メリハリがあり非常にいい感じでした。
さすがは実力派有名声優さん起用ですね。
<音楽>
全19曲。うちボーカル曲2曲。
テーマ曲「雫〜しずく〜」(Vo.川村ゆみ)、ED「いにしえの物語〜鬼魂〜」(Vo.月兎)。
テーマ曲は本編では使われていないものの、和風テイストをバックにしたスローなポップス系。
間奏の盛り上げ方などは好みですし、ボーカルも力のある感じでハマっていると思います。
EDは静かな曲調に語りも入ったりするあたり、少しEDとしては面白いですね。
ややボーカルも含めた音が細い気がしましたが、曲自体はいい出来だと思います。
ただ、ゲームの終り方は繊細な感じではないので、少し合ってないかなと思うことも…。
BGMは比較的オーソドックスなゲーム音楽。
ただ、割合音を加工しているような感じなので、生音の方が好きな方はダメかもしれません。
基本的には曲は場面にあっていますし、悪くは無いですが、良いと言い切るほどでもないですね。
とはいえ、BGMとしては目立たず場を盛り上げているので良い感じかと。
<CG>
原画は泉りとる氏。
絵は比較的オーソドックスな「可愛い」絵柄ですし、バランスの崩れなども無く、万人受けする絵だと思います。
目の表情の付け方が巧いな、と個人的には思いました。
比較的シンプルですが、表情ごとに書き分けていていい感じです。
ただ、立ち絵とイベント絵で少し描き方が違うせいか、どのキャラも少し違和感がありました。
と、いうか、立ち絵が少し細い感じを受けます。
イベント絵では割合ふっくらした体つきですが、立ち絵ではスレンダー体型に見えますね。
特に深琴などはそれが顕著なのではないかと…。
塗りは丁寧で線がキッチリしていてクオリティが高いです。
比較的シンプルな絵柄の原画を生かす影の付け方など、良い感じですね。
背景は書き込みが細かく、丁寧で好感が持てます。
夜のシーンも綺麗に書かれており、問題ないです。
なお、CGは差分を含まず90枚程度。
<Hシーン>
短すぎです。特に挿入してからが^^;
本気で挿入⇒ワンクリックで射精と言うシーンが複数あります。
主人公はもうちょっと頑張って欲しいところです^^;
上で書いたように、各キャラ純愛ルートと鬼畜ルートがあります。
鬼畜ルートは標準程度でバリエーションも豊富ですが、純愛ルートはHシーンがかなり短いです。
バリエーションは何故か、レズ、フタナリ系のシチュが多いです。
どちらも複数あるのはなかなか珍しいかと思います。
それ以外は3P、輪姦、逆レイプ、縛り、Wフェラなどが代表的なところ。
なお、鬼畜ルートのHシーンは主人公が「見ているだけ」のシーンがやや多くなっております。
私はOkですが、ダメと言う方もいらっしゃるかと思いますけど、これは好みの問題で^^;
というわけで、主人公が絡まないシーンはそれなりですが、主人公が絡むシーンは妙に早い、というか主人公が早○なだけ^^;?
それが最大の問題ですね。
とはいえ、声はベテランぞろいでフェラ始めHシーンの演技力は十分ですし、絵もなかなかいい感じではないでしょうか。
シーン自体は短くてもそれほど気にならないという方であれば、それなりにシーン自体はいい感じだと思います。
シーン数は32。
共通ルートに5、各キャラ2ルートにそれぞれシーン数2〜4程度。
割合的には1:2程度で鬼畜系の方が多い感じです。
<感想>
短すぎ。特にクライマックスのところで^^;
と、Hシーンとそっくりな入り方をしていますがシナリオ的にも同じような感じは受けます。
日常シーンの会話はそれなりに面白かったです。
確かに、そういうシナリオに絡まない部分は割合丁寧に描写されています。
しかし、シナリオの核と言うか、シナリオ自体を進行させる部分が短く飛び飛びな為、シナリオ自体が分かりにくいです。
そういう意味でシナリオ内容は比較的シリアスですが、何故かコミカルな部分だけが妙に印象に残るというのはどうかと…。
特に、ヒロインのシリアスな問題になっていたモノを、すぐ後でギャグにしたりするので、折角のシナリオも今ひとつ生きてこないという感じです。
さらに、構成を除いたシナリオ自体の内容も出来がいいとは言いがたいものがあります。
シナリオ的に重要な脇役や設定が唐突に出てきて、伏線を巧く張れていないというか、そもそも伏線自体が無いような…。
そういう意味で、ゲーム自体の売りはシナリオというわけでなく、キャラクター同士の掛け合いとHシーンと言う意味では、どちらかといえば「萌え」的なゲームに近いかと。
そういった観点で見れば、日常の会話自体はテンションが高く、なかなか面白いと思います。
ただ、キャラクターの立ち方が比較的似てしまっている為、会話自体に多様性と言うか、広がりは余り無いですね。
ですので、この手の笑いが肌に合わない人は多分最初から最後までダメだとは思います。
シナリオ内容自体は、比較的オーソドックスな伝奇モノ。
主人公が持つ変わった力を巡って、人外なヒロインや魔術師などが絡み合うという展開は、この手の物語の王道といえるでしょう。
それだけにお約束で処理されてもそれなりに納得できますが、やはりシナリオ展開に丁寧さを書くのは残念なところ。
たとえ少しでも伏線を匂わせておけば納得できるところでも、単なるご都合主義にしか見えないです。
特にエンディング周りでそれが顕著な為、後半になるにつれ展開が加速され、あっさり終ってしまう印象があることもあり、シナリオ全体に落ち着きを欠いている気がします。
特に後半部分はもう少し丁寧に描写する必要があったかと思います。
ただし、テキストは軽快で読みやすやったです。
改行位置も比較的短めで、テンポよく読めるのはいい感じですね。
誤字・誤変換も、ほとんど無かったですし。
トータルで言えば、キャラクターよりのゲームが好きで絵が肌に合い、さらにフタナリ系が好きならそれなりにオススメ……ですかねぇ?
正直に言えば、よほど属性の全てがかぶらないとオススメとは言いがたいかと。
特に、純愛Hシーンには期待してはダメと言う感じです。
シナリオ的な深みを求めなければそれなりに楽しめるかと思います。
これでHシーンの尺が長ければ、実用性もそれなりにあったので評価を上げることが出来たと思いますが、その辺は残念なところです。
<10点満点での総合評価>
5点
Hシーンもシナリオも妙に短く感じてしまいます。ボリューム不足?
プレイ時間はそれほど短くないはずですが、そういう印象を受けるゲームです。
お気に入りのキャラ:大和 深琴…ノリノリなお姉さんは好きですか?
最後に一言:「どちらかといえば地雷ゾーンかも。」
Answer Dead (たろんなーどさんのレビュー) | 評価: 6 |
▼ タイトル | Answer Dead | |
▼ ブランド | Le.Chocolat(ル・ショコラ) | |
▼ ジャンル | ドラマティックバイオレンスハードコアアドベンチャー | |
▼ 対応OS | Win98/Me/2000/XP | |
▼ メディア | DVD-ROM | |
▼ 定価 | 税込\9,240(税抜\8,800) | |
▼ 発売日 | 2005/01/14 | |
▼ 購入 | Answer Dead / オリジナル特典 Getchu.com | |
【 CG観賞モード 】 | あり | |
【 シーン観賞モード 】 | あり | |
【 BGM観賞モード 】 | あり | |
【 メッセージスキップ 】 | あり(未読・既読判別あり) | |
【 メッセージ履歴機能 】 | あり(バックログでの音声再生あり) | |
【 選択肢リターン機能 】 | なし | |
【 オートモード 】 | あり | |
【 ヒント機能 】 | なし | |
【 セーブ数 】 | 100個以上(10個ごとに追加) | |
【 エンディング数 】 | 15個(BADEND含む) | |
【 ディスクレス起動 】 | 不可 |
<あ・ら・す・じ>
主人公「神代コウ」はいじめられているという事をのぞけば平凡な学生だった。
しかし、転校生「来栖美紀」がやってきたことによって、彼の中に眠る「黒の王」が目を覚ます。
破壊の衝動を強く持つ「黒の王」は、コウの意思に反し、魔となった主人公のクラスメイトや知人たちを狩って行く。
同じ頃、もともとは「黒の王」と一つであった「白の王」は「黒の王」の力を求めて学園を支配下に置き、「黒の王」を自らのうちに取り込むべく策動するのだった。
<キャラクター紹介>
来栖 美紀(くるす みき) CV:深井春花
主人公のクラスに転校してきた美貌の転校生。
「白の王」に忠誠を誓う従者であり、「黒の王」を目覚めさせる為に送り込まれる。
冷たい印象を受け、感情を余り表に出さない。
神代 美由紀(かみしろ みゆき) CV:カンザキンカナリ
主人公の血の繋がらない妹で、同じ学園に通う。
主人公に対して恋心を抱いているものの、兄弟である為表には出さない。
明るく前向きな性格で、占い同好会に所属している。
斉藤 夕(さいとう ゆう) CV:長崎みなみ
主人公の幼馴染でクラスメート。
今は子供の頃ほど親密と言うわけではないが、主人公のことを心配している。
明るく闊達な性格で、気が強い。
ベナイア CV:一色ヒカル
主人公の家の飼い猫に身をやつしていた「黒の王」の従者。
もともとはソロモン王の従者で勇者と呼ばれた剣の達人。
今ではすっかり性格も猫化しているが、「黒の王」には絶対の忠誠を誓う。
如月 美々(きさらぎ みみ) CV:北都南
夕の親友で、主人公達とは同学年。
その関係でコウとも時々話をすることがある。
おっとりした優しい性格で人気が高い。
遠野 美智絵(とおの みちえ) CV:北都南
主人公のクラスメートで風変わりな少女。
神社の娘だが、タロットなどの占いを得意とする。
感情を表に出さず、謎の多い言動が特徴で、クラスでもやや浮いている。
酒井 瞳(さかい ひとみ) CV:歌織
主人公のクラスの担任を務める妖艶な美女。
自信家でやや尊大に見えることも多く、利用できるものはなんでも利用する計算高さも持つ。
魔の力すら自らのものにするべく、自ら魔をその身に宿す。
御堂 蘭(みどう らん) CV:かわしまりの
秘密結社フリーメーソンの戦闘エージェント。
テスラ科学の粋を集めた装備で魔と渡り合う。
直情的で戦闘を自らの生きがいとする誇り高き戦士。
木島 仁(きとう じん) CV:内野一
蘭とペアを組んでいるフリーメーソンのエージェント。
蘭とは違い、頭脳労働で魔と「黒の王」に立ち向かう。
飄々としているが、目的達成のために仲間をも犠牲にする冷徹さも持つ。
黒の王(くろのおう) CV石井一貴
主人公、コウがその身に宿すソロモン王の半身。
「ソロモン王の指輪」の力で魔を吸収し自らの魔銃とする力を持つ。
束縛されることを嫌い、好戦的で残酷な性格。
白の王(しろのおう) CV:石井一貴
ソロモン王の半身であり、主人公の学園に現れる。
人間離れした美貌と圧倒的なカリスマで魔すら従える力を持つ。
選民思想の持ち主で、選ばれた人のための楽園建設を図る。
神代 コウ(かみしろ こう) CV:深石零…主人公・リネーム不可
おとなしめでそれゆえにクラスではいじめの対象になっている主人公。
暴力を嫌い、優しさを持ち合わせる反面、優柔不断ともいえる。
自らの内に持つ「黒の王」の力と残酷さに恐怖する。
このホームページはLe.Chocolat(ル・ショコラ)より一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はLe.Chocolat(ル・ショコラ)に帰属します。
<音声>
主人公・男性も含めて全キャラフルボイス。キャストは上記の通り。
他に脇役として滝沢アツヤ、KIN肉男、Back麗男(敬称略)が出演されています。
女性キャラはベテランを中心として演技力には定評のある鉄板のラインナップ。
男性声優さんは余り聞かない方もいらっしゃいますが、個人的には演技力も悪くなく、キャラにもあっています。
脇役の人で少し気になるところもありましたが、メイン格のキャラは皆キャラにあっていましたし、特に主人公コウ役の方はいい感じの演技でした。
脇役や早くも含めてフルボイス、演技、キャラとのマッチングも良好と、声に関してはレベルが高いですね。
<音楽>
全16曲、うちボーカル曲は1曲、OP「Victim Of Your Crime」(Vo.古口眞弓)。
ボーカル曲はややハードロック色の強い曲で、エロゲらしくは無いです^^;
ボーカルの方も80年代和製メタルの女性ボーカルと言う雰囲気。
個人的にはこういう声と音は大好きですが、好き嫌いは分かれると思います。
ハードロック/メタル系、特に本城美沙子みたいなボーカルが好きならいい感じでしょう。
BGMは比較的オーソドックスなゲーム音楽といった感じ。
購入前にOPは聴いていたのでロック色が強いかな〜と勝手に思っていましたが、そういった風ではなく、普通のデジタル系ゲーム音楽と言う感触でしたので少し意外でした。
ただ、出来が悪いとかそういったことは全く無く、むしろきちんと場面に合わせてメリハリがあり、レベルは高いと思います。
戦闘シーンのメロディラインなどもきちんと盛り上がりますし、静かな場面のBGMも好感触でした。
ただ、エンディングだけはこのゲームのエンディング数が多いせいもあり、ぴったりはまっているなぁというエンディングもあれば、余りあっていないなぁと言うエンディングもあったのは少し残念なところです。
とはいえ、エンディング曲を何曲も期待するのは贅沢だと思いますし、レベル自体は高く、きちんとBGMしていると思います。
<システム周り>(ver.1.00)
システムは好感度分岐型AVG+戦闘シーンはマウスを使った擬似ガンシューティング風味。
詳しいシステム周りは上記参照。
基本的なところは全て揃っていますし、オートモードなどは文字数あたりでミリ秒まで設定できるように、どの項目も細かく設定でき、特に不満は感じませんでした。
また細かいところですが、ゲームのウィンドウが非アクティブの時に、AVGパートはきちんと進行しているのに対し、シューティングパートは動かない、つまり非アクティブ状態で他のこと(レビューを書いたり)していても、アクションシーンでは自動的に止まってくれるということで、細かいながらも嬉しい配慮がしてありました。
シューティングパートは画面に表示されたターゲットから右クリックで弱点を探し、敵が攻撃してくる間にマウスカーソルを合わせ、左クリックで射撃、画面端でリロードと言うガンシューティング風ですが、あまり入れる意味を感じませんでした。
一つには難易度の低さ。
慣れるまでも無く、イベントで負けるシーン以外はあっさり勝てますし、打つ弾丸を変更するのもあまり意味を感じませんでした。
属性などが付与されていても、相手の属性が見えないので取り敢えず打つべし、打つべし、打つべしという感覚でデフォルト設定だけであっさり勝てます。
2周目以降の同じ戦闘もスキップできるわけではないですし、ゲームシナリオの流れを切ってしまっているだけのような気もします。
もう少し緊張感がある難易度も選択できるとなお良かったかと思います。
プレイ時間は1ルート辺りボイスを全て聴いて10時間強。
長いようですがフルボイスのせいですね^^;
ただ、ルート分岐自体は序盤で二つに分かれ、その後は各キャラごとに分岐するのは後半ですので、2周目以降のプレイは1キャラあたり3〜4時間程度でクリアできるかと思います。
声付きセリフが多めですので、ボイスを聴かなければ大分短縮できるでしょう。
難易度的には、選択肢後のセリフがほとんど変わらないため分かりにくい部分もありますが、基本的に選択肢は分かりやすいですので、難易度は低めかと。
一部入りにくいルートもありますが、大体は狙い通りのルートに乗れると思います。
<CG>
原画は樹茉莉氏。
基本的には癖の少ない綺麗な絵柄だと思いますが、頭が体に比して大きいので、バランス悪く見えます。
絵柄がロリ方面ならそれほど目立たないのでしょうが、この方の場合、体の造形がどちらかといえばグラマー系な為に、頭の大きさが気になりました。
その辺が気にならなければ、絵柄自体に安定感があり、触手なども丁寧に描かれていて非常に好感を持てる絵だと思います。
ただこの辺りは好みの問題なので、気になった方はOHPで確認された方がよいかと。
塗りは非常に丁寧だと思います。
光と影の具合や、はっきりとしていますが、光沢もきつすぎず落ち着いた部分もあり、いい感じなのではないかと。
触手などの質感も丁寧に塗られていますし、オーソドックスに完成度が高いと感じました。
背景も書き込みが細かく、塗りも丁寧でです。
ただ、一部にテキストの指定されているのとは違う絵があったりと言うところは残念なところでした。
イベント絵でもごく一部に見受けられましたが、絵自体は良いだけに残念です。
また、イベント絵の一部はアニメーションしますが、「胸」や「触手」などのパーツが動く程度で、Hシーンの動きの表現としては無くてもいいのかな、と言う感じも受けました。
ただ、ガムを膨らましたりしているイベント絵や触手が腹の中で動いているシーンのアニメーションは結構いい感じだと思います。
要するに、絵全体ではなく、一枚絵の差分を多く用意してパーツパーツがアニメーションするように見せるタイプですので、使いどころが限られているのかと。
Hシーンには基本的に不要だったかな、と思います。
<Hシーン>
シーン総数25。
和姦と陵辱の割合はでは、1:3くらいで陵辱の方が多いです。
基本的に陵辱エロは主人公以外のキャラが活躍しますので、相対的にやや寝取られと言う感じのシーンが多いです。
主人公の目の前で……というシーンも有りますので、その辺が好きな方は要チェックでしょう^^;
また、触手Hも割合豊富で、5シーンほどありますし、上で書いたように触手絵はいい出来ですので、こちらもナカナカかと。
それ以外では乱交、強姦、クスリなんかもあり、バリエーションはそれなりにあるかと思います。
ただ、和姦エロのほうは全キャラキス⇒フェラ⇒本番と言うワンパターンさでややバリエーションに欠けますね。
絵は非常にエロいですし、実力派声優さんの起用もあって音声もフェラシーンも含めてレベル高い、とここまでならほぼ言うことが無いです。
……しかし、どのシーンもテキスト短い&描写があっさり目。
特に和姦エロは基本的にあっさり風味。
例えばフェラシーンなどでは主人公、咥えられてから10クリック以内には大抵発射。
テキストの描写自体もあまりエロさを感じませんし、意外に本番までコトが及ばないシーンも多いと言う感じなのは不満です。
触手エロはそれに比べれば長いものの、やはり描写不足の感を受けました。
素材は悪くない…と言うか、むしろシチュや絵、声は良いのですが、テキストが短く、中途半端な女性視点だったりと描写今もひとつ。
また、個人的には上で書いた微妙なアニメもイマイチでした。
とはいえ、シチュ自体は割合濃い目ですし、絵と声だけで十分イける!と言う方には良い感じかと思います。
<感想>
ソロモン王とか悪魔とかのネタは結構好きなんですけどねぇ…。
とはいえ、本編では基本的に背景程度の扱いですし、触れられ方も比較的あっさりなので余り知らなくてもシナリオは楽しめると思います。
知っていればあ〜と思うシーンもありますが、それほどでも無かったですし…。
シナリオ自体も比較的オーソドックスな変身ヒーローの苦悩の亜流以上のものではないです。
とはいえ、この手のヒーロー・主人公成長モノのお約束的燃えイベントは装備されているので、そういったお約束が好きな人にはいい感じだと思いますし、お約束で燃えられるのがこの手のシナリオのよいところですね。
また、世界観は一貫していて冷徹なまでに、残酷なまでにバタバタ人が死んでいく展開は非常にいい感じです。
そういうピカレスクヒーロー物語としての快感と言うべき軽快な展開を踏んでおります。
ただ、ルートが多いせいか、全体としてみるとやや一貫性が無く、設定にブレがあるようにも見受けられました。
全体としての整合性よりも、1本1本あたりの展開のノリと言うか、テンポのよさを優先したような感覚を受けるシナリオです。
それだけに、あまり必要性を感じない上に難易度も低く連打イベントに過ぎない戦闘シーンは、かえってテンポを阻害する為、蛇足のような気もしました。
ガンシューティングモードはもう少し難易度が有ればメリハリとして悪くなかったと思うのですが…。
難易度調節、もしくはシューティングモードのスキップは欲しかったところです。
テキスト面は誤字誤変換も余り無く比較的読みやすい文体でした。
ただ、反面やや軽い文体で、重いシーンには今ひとつ合わない感じのテキストであるようにも思えました。
結論から言えば、シナリオ、Hシーン、ゲーム性とどの方向に力を入れているのか見えにくいのは最大の欠点では無いかと思います。
テキストの薄さをのぞけばHシーンはかなりいい感じだと思いますし、特に触手シーンの実用性はそれなりにあるかと。
また、ピカレスクヒーローが好きで、絵が気に入ればそれなりにオススメかもしれません。
ただし、シナリオは緻密な展開よりノリと勢いと言うような割り切りは必要だと思います。
<10点満点での総合評価>
6点
丁寧に作られているとは思いますが、イマイチお勧めどころが見つからないデス……。
お気に入りのキャラ:酒井 瞳…なんだかロコツに脇役っぽいですが、きちんとエンディングもあります。
最後に一言:「Hシーンのテキストが濃ければ7点くらいつけたいですが…シチュがいいだけに惜しい。」