ナイトウィザード魔法大戦    (たろんなーどさんのレビュー)   評価: 6 
▼ タイトル ナイトウィザード魔法大戦〜The Peace Plan of Save the World
▼ ブランド RUNE
▼ ジャンル 美少女カードバトルAVG
▼ 対応OS Win98/Me/2000/XP
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 税込\9,240(税抜\8,800)
▼ 発売日 2004/06/25
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(バックログでの音声再生あり)
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  50個
【 エンディング数 】  6個(BAD含まず)
【 ディスクレス起動 】  不可


<あ・ら・す・じ>
 主人公、夜ノ森優は輝明学園武蔵野校に通う平凡な学生だった。
 しかしある日、謎の転校生に命を狙われることになる。
 やがて主人公は自分の持つ「ウィザード」としての力に目覚める。
 「ウィザード」、それは人知れず人間世界を狙う「エミュレーター」と戦う力を持つ者。
 科学と言う名の常識では立ち向かえない敵と戦う力を得た彼の前に、多くのエミュレーターとウィザードが現れることになる。


<キャラクター紹介>
空穂 つぐみ(うつほ つぐみ)CV:清水 香
 主人公のクラスメートで幼馴染。
 ウィザードとしての分類は、世界そのものが生み出した「勇者」
 主人公とは同年代だが姉ぶって料理や家事等の世話を焼く。

天緒 真白(あまお ましろ)CV:富永 理恵
 主人公の暗殺指令を受けて学校に転校してきた少女。
 薬物や機械によって戦闘のために特化した調整を施された「強化人間」
 無口で無愛想なうえ、一般常識に疎い。

仁科 琴理(にしな ことり)CV:秋月 まい
 主人公の命を狙うべく転校してきたが、記憶喪失になる転校生。
 上古より日本を魔から守ってきた式神使い「陰陽師」
 礼儀正しい性格だがおっちょこちょいで天然ボケ。

理理=御鶴木=ラファイエット(りり=みつるぎ=らふぁいえっと)CV:高奈 ゆか
 主人公を消すべく派遣された転校生。
 魔剣「クヴァルディースガルム」に選ばれた「魔剣使い」
 勝気で態度も大きいが、正義感が強く、エミュレーターに敵意を燃やす。

夜ノ森 風音(よのもり かざね)CV:文月 かな
 主人公とはなれて暮らす両親の元にいる主人公の妹。
 優れた情報収集能力と素早い動きで戦場をかく乱する「忍者」
 主人公のことが大好きで、おてんばな性格。

細 セイム(ささら せいむ)CV:大花 どん
 先輩のお姉さま方にファンが多くいる美少年。しかし、その正体は…?
 かつて神の手によって作られた人の護り手「使徒」
 主人公とつぐみといつも一緒におり、気弱で控えめ。

夜ノ森 優(よのもり ゆう)主人公・リネーム不可
 次々に命を狙われる以外は平凡な学生だったが、ウィザードとしての力に目覚める。
 神の力を引き継ぎ、奇跡さえ我が物とする「大いなるもの」


このホームページはRUNEより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はRUNEに帰属します。



<システム周り>(ver.1.05)
 修正ファイルがあります。
 いろいろと修正箇所の多いゲームですので、きちんと当ててプレイしましょう。

 ゲームシステムはカードバトル方式の戦闘+選択肢型のAVG。
 カードバトルは負けると再戦闘で、勝たないと先に進めません。
 これについては、OHPを参照して頂いた方が早いかと…。
 ヒロイン達のユニットカードとアイテム・イベントカードを使って、エミュレーターを倒していくという割とよくあるカードバトル形式ではないかと思います。

 このゲームの場合、ユニット数が行動力にダイレクトに反映するので、一度戦力バランスが崩れると一気に戦況が有利に傾いたりすることもありますが、全体的なバランスは悪くないです。
 最初から最後まで、苦戦することはあっても、勝ち抜けるように出来ており、むしろ難易度としては低めな方だと思います。
 ただ、2周目以降もカードバトルはスキップ出来ず、バトル自体は似たような展開なので、2周目以降は作業プレイになってしまいがちなのは欠点です。

 2周目以降でSLGパートはスキップ出来るようにしないのであれば、もう少しバリエーションやクリア回数による特典などが目に見えてあると良かったかと思います。
 もしくは、もう少し戦闘時のエフェクトをパワーアップさせるとか戦闘シーンを見て楽しめるクフなどがあっても良かったかな、と。
 とはいえ、上で挙げたようにバランス自体はやや難易度低めでバランスが取れており、バランス調整に苦心の跡が見えるのは良い感じです。
 繰り返しプレイへのあと一工夫があればなかなか高い評価を出来るのですが…。
 惜しいですね。

 AVGパートに関してはオーソドックスな選択肢型。
 細かいシステム周りは上記参照。
 基本的なところは抑えており、動作も軽快でとりあえず不満点はないです。
 比較的プレイ時間が長めのゲームですので、ディスクレス起動が出来るとなお良かったかと思いますが…。
 残念です。

 とはいえ、オートモードの細かい速度設定や、バックログでの自動音声再生のON/OFFなど、比較的細かいところもコンフィグで変更出来、不満点はありませんでした。

 プレイ時間は戦闘シーンを含めると1ルートあたり声を全部聞いて10時間前後。
 選択肢はほとんどがキャラ名入りですので非常に分かりやすいです。
 ただ、2キャラ1セットで攻略ルートが決定されているので、途中から登場するキャラについては、登場するのがどのルートか分かりにくいことがあります。


<音声>
 女性のみフルボイス。キャストは上記参照。
 ほかにサブキャラ担当として、鳩野比奈、星美智江(敬称略)が参加されています。
 声自体はのキャスティングはキャラクターにあっていて良い感じですね。
 ただ、全体的にやや演技過剰と言う気はします。
 シナリオ的にあっているといえばあっているのですが、少し演技くささがあるときもありました。
 特に真白役の声優さんは、カナリ「頑張って」いるのが見えてしまい、いかにも作った声に聞こえてしまうときがあるのは残念なところです。
 とはいえ、それを除けば全体的にはいい感じでした。


<音楽>
 全19曲、うちボーカル曲2曲。OP曲「青い星の上で」ED曲「いつまでも」(Vo.今井美里)。
 OP曲の方はややアップテンポな感じですが、歌い手さんが少し苦しそうな感じました。
 逆にEDの方は声もはまっていて、綺麗にED曲しているな、と言う感じでした。
 ボーカルの方は、EDのような歌い方が向いているのではないでしょうか。

 BGMは、電子楽器メインで比較的オーソドックスなゲーム音楽と言う感じです。
 ただ、音楽の使い方がやや画一的で、場面にあってないかなと感じを受けるときもありました。
 (特にAVGパートで……SLGパートは良かったと思います)
 BGMの出来自体は悪くないと思うのですが、特筆するほどの曲もありませんでした。


<CG>
 原画はうろたん氏。
 絵柄的にはややロリっぽい絵柄と言えるのではないでしょうか。
 目と口の描き方、表情のつけ方に少しバリエーションを感じませんが、絵柄的には悪くないです。
 ただ、顔や体全体のバランスなどが一部崩れているように見えるのは残念な点。
 立ち絵のポーズやイベント絵のアングルも少しワンパターンと言うか単調に感じる部分もありました。
 CG全体からあまり「動き」を感じないので、今ひとつキャラが生きて見えないですね。
 とはいえ、エミュレーター(怪物)の絵等は良いと思います。

 反面、塗りは良い出来でした。
 薄い影のつけ方などが丁寧で、全体なタッチも統一されており、光沢がきつすぎないので、全体として落ち着いて綺麗な印象を受けます。

 背景もクオリティが高いです。
 旧校舎の質感や空の描写も含め、非常にいい感じだと思います。
 イベント絵や立ち絵と塗りのタッチが微妙に違いますが、それでも違和感無く見えていて、抑え目ながらキッチリと場面を作るのは、背景の鑑のような絵でした。

 CG枚数は差分含まず、総計85枚です。


<Hシーン>
 シーン総数21。攻略キャラに各2、それ以外はサブキャラとのHシーン。
 基本的には主人公との合意Hオンリーです。
 シチュエーション的にもほぼノーマルな1対1のみ。
 2回戦に突入するシーンなどもあり、尺はカナリ長めです。
 効果音などは無いですが、声優さんも頑張っていますし、悪くない出来です。
 とはいえ、売りになるほどではないのも確かで、個人的にはシチュ的に代わり映えしない上に尺が長すぎて正直冗長な印象も受けました。
 どちらかといえば唐突に入るシーンもあり、正直もう少しすっきりまとめた方が良かった様な気もします。


<感想>
 何故かオフィシャルなどではほとんど触れられていませんが、この作品は原作付です。
 エンターブレインから2002年に発売されたテーブルトークRPG「ナイトウィザード」の世界観を使ってシナリオが構成されています。
 (参考:TRPGナイトウィザードオフィシャルサイト)
 その昔、休刊になる前のE-LOGINで、何故かリプレイが連載されていましたので、そちらでご存知の方もいるかと思います。

 とりあえず、全く知らなくても問題なくシナリオは遊べると思いますが、一部世界設定説明のために文章がくどくなっていたり、逆に専門用語が分かりにくく感じることもありました。
 <キャラクター紹介>で書いた、「強化人間」とか「勇者」とかは、TRPGの方での職業ですね。
 そのあたりは原作モノの難しさだと思いますが、正直に言えばこのゲームもその弊害を受けてしまっているかな、と。
 反面、世界設定などはTRPGの方ですでにしっかり出来ていますので、全体を通して綺麗に世界観が構成されているのは良い点ではないでしょうか。
 しかし、原作を知らないとご都合主義に見えてしまう部分もあり、そのあたりのバランス取りは難しいと思いますが、全体としてみれば知っている人も知らない人もそれなりに楽しめるという絶妙のバランスだと思います。
 とはいえ、それは逆に言うと中途半端と言うことですが…。
 TRPGのユーザーと、エロゲーのユーザーがどれくらいかぶるのかは判らないですが、むしろ一切知らないことを前提に作っても良かったかもしれません。

 シナリオ展開自体は比較的オーソドックスな現代ファンタジーと言うところですが、クライマックスの部分で元の世界設定を知らないと判りにくい部分があるのは残念です。
 とはいえ、エロゲー的ご都合主義で十分カバーできる範囲ではありますが^^;
 ただし、基本的にシナリオは二人一組で、そのペアのシナリオは細部以外ほとんど違わない上、攻略キャラ6通りのシナリオの展開にもそれほど大きな差を感じないため、全体としてみると話にメリハリがないというか、それぞれのシナリオが通してみると似通っているように感じました。
 …主人公を殺しに何人転校して来てるんですか^^;?

 場面場面はきちんと起承転結があり、戦闘シーンもきちんと挿入される場所を考えられているので、1本のシナリオを遊ぶ分には良いのですが、全体としてみると今ひとつに感じられるのは残念なところ。
 プレイ時間が割と長めなこともありますし、他のゲームや他の事をしながら1シナリオずつ間隔をあけてプレイするほうが良いかもしれません。

 テキストに関してはやや誤変換が目立ったほか、笑いに関してもキャラクターによりかかり気味なので、その点、好き嫌いが分かれそうな部分かと…。
 少なくとも日常会話においては比較的「萌え」的な要素を前面に押し出しているような気がします。
 ただ、脱線しすぎずシリアス部分との兼ね合いは良いと思いますし、そういう意味でテキスト的にはいいメリハリがつけられていますね。

 全体としてみると、バランス良くどの要素も欠点もあるけれど及第点と言う感じです。
 ただ、SLGとしては物足りないですし、AVGとしてはSLGが飛ばせなかったりしますし、ややどちら付かずな印象を受ける部分はありました。
 とはいえ、どちらもソコソコ良い出来ですし、原作は知らなくても楽しめますので、ライトなSLGがプレイしたいというのであれば、お勧めだと思います。


<10点満点での総合評価>
 6点
 バランスよく出来ているとは思いますが、今ひとつ「売り」にかける気がします。


お気に入りのキャラ:細 セイム
最後に一言:「TRPGって、最近は余り流行っていないイメージが…。」









   ランスVI−ゼス崩壊−    (GPさんのレビュー)   評価: 9.5 
▼ タイトル ランスVI−ゼス崩壊− amazon associates
▼ ブランド ALICESOFT
▼ ジャンル エロゲーRPG
▼ 対応OS Win98/Me/2000/XP
▼ メディア DVD-ROM
▼ 定価 税込\8,925(税抜\8,500)
▼ 発売日 2004/08/27
▼ 購入   ランスVI−ゼス崩壊− / オリジナル特典 Getchu.com
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり(CG鑑賞と兼)
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(音声リピートあり・ホイール対応)
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  なし
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  12個
【 エンディング数 】  2個?


<ストーリー>
 ランス5Dからしばらく後・・・。
 いつものようにお金が無くなったのでその場しのぎで仕事を引き受け隣にある魔法王国ゼスに出向いて仕事を受けたランス。
 魔法使いのシィルを奴隷として連れ歩くランスだが、この魔法国では立場が逆であった。
 魔法使いでないランスは迫害され、シィルは優遇される。
 あげくのはては投獄されてしまうランス。
 裕福で平和にみえた魔法大国ゼス、しかしその実態は魔法使いがいばりまくり、魔法を使えない者がしいたげられる国家。
 あまりにも自分の不遇にむかついたランスは、レジスタンス集団に入り、ゼス国を転覆させる為に活動を開始するのであった。

 で、ランス君は国民の解放という大義名分をかかげて・・・。
 悪い魔法使いをお仕置きしたり、味方になる女の子を集めてハーレムを作ったり、やりたい放題の冒険をします。


このホームページはALICESOFTより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はALICESOFTに帰属します。



<概要>
 アリスソフトの看板、「ランス」シリーズ久々の大型作品!
 魔法国家ゼスを舞台に、エロゲー界のスーパースター(?)鬼畜戦士ランス(様)が横暴な魔法使いや人間の支配をもくろむ魔人相手に暴れまくる、王道エロRPG。


<システム補足>
 大掛かりな3Dがあるので、購入前に公式サイトのベンチマークテストで、動作適性をしらべることをお薦めします。

 オートモードはありませんが、ゲーム中では一度にたくさんの量の文章を読むことは少ないので、無くてもそれほど困らないでしょう。
 その他の機能は一通りそろってますし、ディスクレス起動も可能。
 致命的なバグも無し(?)、と安心のシステム環境、さすがはアリスソフトです。

 修正パッチがあります。
 細かなバグ修正のほかにもバランス調整や、便利なおまけ機能、さらにVer1.05では難易度極悪、世界観無視の究極のやりこみモード(正式には「無茶苦茶モード」)もついてかなりお得です。
 当てるべし!


<音楽・音声>
 全43曲。ファンタジーRPG風の曲がほとんどです。
 単体で聞いても素晴らしく思えるほど、一曲一曲のクオリティは高いです。
 個人的にはOPの「ゼス崩壊」、促販ムービーにも使われた「ゼスとの戦闘」がお気に入りです。
 後、なんと言っても毎度お馴染みHシーンの「わが栄光」、これが素晴らしいです。
 普通HシーンのBGMはムードのあるバラード調か、暗くて重い曲(陵辱シーンはこっちが多い)と相場が決まってますが、この曲は壮大で勇ましい行進曲風。
 ランス様のHにかける熱意、闘志(?)、欲望がひしひしと伝わってきて、ランスシリーズに欠かせない名曲と言えるでしょう

 音声はありません。
 今までのイメージがあるのでなくて正解でしょう。
 ランス、シィル、かなみ、志津香、マリア…。
 既に脳内補完されています^^;


<CG、演出等>
 5Dに続き原画は織音さん。
 それに加えて女の子モンスターをMIN−NARAKENさんと、ちょも山さんが担当しています。
 原画、塗り共にクオリティは高く、さすがはアリスソフトです。
 枚数は約200枚(差分込みで約250枚)。
 さすが大作に恥じない枚数です。

 ダンジョンの3Dもかなり精密に描かれています。
 この手の3Dは物の見分けがつかないほど荒かったり、不自然に角ばったりしているものも見られますが、本作ではそのようなことは一切ありません。


<内容>
 ゲーム形式はADVとRPGの融合。
 基本的な流れは、本拠地のADVパートで任務を受ける⇒ダンジョンに潜入し探索⇒ダンジョン内でイベントやボス戦⇒本拠地の戻り新たな任務、の繰り返しになります。

 ADVパートは本拠地で現在見ることのできるイベントの一覧から、好きなものを選んでいき、ストーリーを進めます。
 重要イベントや何か特典のあるイベントには、それに応じてダンジョン探索で手に入る「宝玉」を手に入れなければ見られません。

 RPGパートは主観型の3Dダンジョン。(昔のウィザードリィやエルフのワーズ・ワース等)
 最近はほとんど見られなくなった形式ですが、これはこれで良いものです。
 操作に最初は少し戸惑うかもしれませんが、3D部分が良く描かれている上にマッピングもしっかり行われているので、すぐに慣れるでしょう。
 戦闘は最大6対6のオーソドックスなコマンド式のターン制です。
 システム自体は普通ですが、難易度のバランスがかなりしっかりしているので、遊び応え十分です。
 
 これに加えて、各キャラクターそれぞれにレベルの上限が決まっている「才能限界」というシステムがあり、ストーリー前半と後半で強いキャラ違ってくるので、育成方法も変わってきます。
 さらに、レベルの高いキャラが多いと獲得する経験地が減ったり、キャラによって戦闘に参加できる回数が決まっている「活動力」というシステムがあり、これによってただ強いキャラやお気に入りキャラを使うだけでは進めることはできずに、戦略性に幅ができます。
 他にも、一回のダンジョン探索で粘るとアイテムがもらえる「冒険功績」など、とにかくRPGとしてのゲーム性、遊べる要素は(最近のコンシューマーRPGとは方向性は違いますが)非常に充実しています。

 読むだけのADVがほとんどのエロゲーにおいて(これが悪いことだとは思いませんが)、本作のように一つ一つは単純ながらもしっかりと遊べる、本当の意味でのエロ「ゲー」は貴重だと思います。

 ただこれらのゲーム性要素には「シナリオのテンポを落とし、後半のゲームを作業化させ、プレーヤーによっては飽きてしまう」という副作用があります。
 本作は本編ストーリーが長い上、サブイベントが山のようにあり、そのある程度は育成もしなければならない難易度なので、恐ろしいくらいのボリュームがあります。
 プレー時間が表示されないのでなんとも言えませんが、エロゲーはおろかコンシューマーRPGと比べても長い部類に入るでしょう。
 金を払って買ってるのだからボリュームがあるのは結構なことなのですが、そうなると後半飽きてしまう可能性が出てくるでしょう。
 例えば、イベントに使う宝玉。
 ストーリーが盛り上がってきて「さぁ、次のイベントに急げ」とおもったら、宝玉切れで、どっかのダンジョンに潜って宝玉稼ぎ、なんてことは結構あります。
 活動力も、ダンジョンのボス戦前で主力メンバーの活動力切れで撤退、もう一度入り口から…といったこともあります。
 才能限界はある程度までは伸ばすこともできるのですが、これも結構手間がかかり、後半限界に達したキャラが増えると大変になり、かといって伸ばさないと勝てない、ということになります。
 これらは特にストーリー後半の盛り上がったころに特に顕著になります。
 せっかく先に進みたいのにこれらの作業をこなさなければならない事態になり、まぁ、これもRPGの楽しみといえばそうなのですが(実際個人的にはそう思います)、やはり人によっては飽きがきてしまうかも…。
 ゲーム性要素は本作には欠かせない要素なので(特に才能限界は世界観にも関わっている)仕方ないといえば仕方ないのですが、「テンポの阻害とゲームの作業化」というのはRPGにおいては結構大きい問題なので、この辺は難しいところですね。

 難易度はそれほど高くなく、意地悪な謎解きや罠はほとんどありません。
 戦闘も色々と戦略を練れば、多少レベルが低くても勝てますし、そういうのが苦手ならレベルを上げれば、楽に勝てます。
 この辺のバランスはすばらしいと言えるでしょう。

 ストーリー、テキストはいつものノリ^^;
 魔法使い、虐げられる市民、抵抗組織、魔人たちの様々な思惑が複雑に絡み合っていく展開をとりつつも、「横暴な国家を倒す」という王道でシンプルな基本構造と、ランスをはじめとした強烈な個性のキャラクターで、複雑さや難解さを感じさせることも無いシナリオは素晴らしいと思います。
 ただ、ラスボス戦からエンディングにかけてがちょっとあっさりしすぎではないでしょうか。
 (ネタバレ開始)でもその後、ボリューム&エロたっぷりの後日談モードに入れます。ラスボスは…(ネタバレ終了)
 基本は一本道のストーリーですが、サブイベントが山のようにあるので、ボリュームは十分です。

 本作は完全な続編なので、前作5D以前のネタやキャラがたくさん出てきます。
 といっても作品一つ一つはそれで完結している上に、説明書に世界観や今までのキャラクターなどが解説されているので、いきなり本作からやってもストーリーの面では特別問題はありません。
 しかし、前の作品をプレイしてから本作をプレイすると、よりキャラクターに親近感・感情移入することができます。
 フリー(無料)となっている1・2・3や最近の作品である5D、名作と呼び声高い鬼畜王をプレイしてからするともっと盛り上がること間違いありません。
 未プレイの方はこれを機に是非^^;


<キャラクター>
 ランス、シィルはもちろん志津香やマリア、リックといった既出キャラ、これに本作からの新キャラが加わり、かなりの数のキャラクターが出演します。
 男女問わず強烈な個性を持ったキャラが多く、しかし他キャラとかぶらず、皆個性がある、魅力的なキャラクター達です。
 人数が多いので一人一人は紹介しきれませんので、詳しくは公式サイトなどをご覧ください。
 ゼスの人間の中にはガンジー王やマジックなど、既に「鬼畜王ランス」で登場したキャラもいますが、見た目も設定も変わっているキャラ結構多いので、別人と考えた方が良いのかもしれません。


<エロ>
 相手の気持ちはお構いなし、ランス様の欲望の赴くままに次々と女の子を犯していく…。
 これだけだと完全な強姦・陵辱ですが、犯されたあとにランス様に惚れちゃう女の子が出てきたりする上、Hは至ってノーマル、BGMは勇ましい「わが栄光」と、完全な強姦・陵辱とも言い切れず…。
 要するにいつもどおりの「ランスのエロ」です^^;
 ですから陵辱モノが苦手な方でもそれほど心配ないと思います。
 実際筆者も陵辱モノは苦手ですが、本作は大丈夫でした。
 逆に陵辱モノがお好きな方には物足りないかもそれません。

 ただ、確かにエロ自体は特筆するものは無いかもしれませんが、エロがゲームの成立に必要不可欠なところは素晴らしいと思います。
 本作はエロなしでは成立しません!
 シナリオ、キャラクター、さらにはゲームシステムにまでエロが組み込まれています。
 他のエロゲーが次々とエロ部分だけを抜いてコンシューマー化していく中(別にこのことが悪いことだとは思いませんが)、宣伝文句で「エロを見るためのRPG」と言い切り、エロなしでは成立し得ない本当の意味での「エロ」ゲーは貴重な存在だと思います。(エロ主体の作品ならともかく、ゲーム性の高い作品では特に)


<10点満点での総合評価>
 9.5点
 圧倒的なボリュームを誇り、エロもゲームも充実した本当の意味での「エロゲー」と呼べる2004年を代表する作品の一つ。
 後半の作業感(エンディング後(謎)が、もう少し取れてれば言うこと無しなのですが、この辺は7以降に期待でしょう。
 アリスソフトファンやランスシリーズのファンはもちろん、エロゲーでRPGがやりたい方、単純なADVに飽きた方にもおすすめです。


お気に入りのキャラ:シィル・プライン
             シリーズを重ねるごとに様々な魅力的なヒロインが出てきますが、彼女が一番!
             健気なところが最高に可愛い。
最後に一言:「未プレーの4と鬼畜王も是非やってみたいです。どこかで手に入らないかなぁ…。」
TITANSより二言:「夏・秋・冬・春の夜長にぴったりの作品。飽きなんてこない中毒性のある一品。
          1ヶ月は遊べます。&鬼畜王はするべし!
          シィルもマリアも志津香もかなみもリズナもコパンドンもリアもマリスも俺(ランス様)のだ!」









   お姉さん中出し痴漢列車    (バロンさんのレビュー)   評価: 7.5 
▼ タイトル お姉さん中出し痴漢列車 amazon associates
▼ ブランド MBS TRUTH
▼ ジャンル お姉さん痴漢ADV
▼ 対応OS Win98/Me/2000/XP
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 込\9,240(税抜\8,800)
▼ 発売日 2004/12/10
▼ 購入   お姉さん中出し痴漢列車 / オリジナル特典 Getchu.com
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(音声リピートあり)
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  80個
【 エンディング数 】  6個


<あらすじ>
 主人公は大学に通う学生。彼は、若くして教授を務める「芙蓉さくら」に憧れている。
 さくらはそんな主人公の存在をほとんど気に止めていない様子。
 ある日主人公は帰宅途中の電車の中でとある女性(大隈遥香)に痴漢扱いされ、首木野と名乗る駅員に突き出されてしまう。
 しかし首木野は主人公の行為を咎める事もなく、逆に痴漢の手ほどきまでしてくれる。

 【首木野】「お前さんのように女を怒らせている痴漢としては半人前だ。本物は女をイカせてモノにする」
 【首木野】「教えてやってもいいぜ」
 【首木野】「女をモノにするイロハってヤツをよ」

 オヤジに導かれるまま、痴漢に手を染めていく主人公。
 如何にして憧れの女性、さくらを”モノ”にしていくのか…。


<キャラクター紹介>
芙蓉 さくら(ふよう さくら)
 主人公が憧れる才色兼備な女性。若くして大学教授。
 性格はしっかりとしいて大人の雰囲気を持つ。恋愛に関しては一途。

谷川 悠(たにがわ ゆう)
 大学の近所にある保育園の保育士。
 時々キャンパスで見かける。気弱でのんびりした性格。
 口癖で子供に対する言葉使いを時々してしまう。

児玉 希美(こだま のぞみ)
 現役グラビアアイドルの女子大生。同じ学部。
 教室で時折見掛ける。何にでも興味を持つが、あまり賢くは無い。
 どちらかというと軽い感じ。胸を触られることに抵抗を感じる。

白鳥 綾芽(しらとり あやめ)
 和服女性。茶道部の特別顧問をしている。
 家柄も良く、清楚な雰囲気。口数も少なく、物静かで儚げな感じ。
 無垢で無知。痴漢をされても最初は意味がわかっていない。

大隈 遥香(おおくま はるか)
 大学付属病院の看護婦。普通の服を着て通勤している。
 少々気が強いが、調教が進むと反面…。

朝日 彩乃(あさひ あやの)
 大学の事務局に勤める。教務課の窓口担当。
 痴漢というシチュエーションに何か感じる物があるらしい。
 首木野塊治と関係が有るようだ。


このホームページはMBS TRUTHより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はMBS TRUTHに帰属します。



<購入動機>
 望月望原画買いです^^;


<CG>
 原画は我等の上から読んでも、下から読んでも望月望。
 可愛くて綺麗、それでいて綺麗なお姉さんがたを堪能できます。
 しかも巨乳!
 お尻や太もものラインなんかもぐっときます^^;
 ただ、明るい絵柄というか、淫靡や妖艶という絵ではないですね。

 まぁ、望月望さんの立ち絵は毎回のごとく構図が狂ってますが、HCGの部分はちゃんとしてます。
 不思議ですね^^;

 塗りは少し単調な感じがします。
 べた〜っと塗った感じというか…。


<感想>
 タイトル通り、痴漢モノ。
 しかし、痴漢の域を超え、全裸状態で最後までやっちゃう、さらには3P4Pどんとこいという現実的ではありえない作品^^;
 ファンタジーな痴漢モノというべきか^^;
 電車の中で弱点をついて、どんどん脱がせ、最後までやっちゃいます。

 こんな内容ですので当然ストーリーなんてものはありません。
 憧れのさくら先生に対し、思い余って痴漢行為におよぶ主人公(当然犯罪です^^;)。
 でもそこはエロゲー。
 捕まりますが、駅員さんに「お前の痴漢はなっちゃーいない。俺が教えてやるぜ」と教えを請い、再び憧れのさくら先生に痴漢していきます。
 う〜ん、奥が深い^^;
 まぁ、エロければいいのですけど^^;

 システム的には、ターゲットのいる駅を選び、一緒に乗車。
 痴漢行為に及び、ターゲットの弱点を選択していきます。
 ………前にプレイしたことがあるような………。
 しかも違うブランドだったような…。
 まぁ、気にせずに次次〜^^;
 で、上手くいけば最後まで出来てしまいます。
 ええ〜電車の中で^^;
 なお、失敗してもゲームオーバーにはならないので安心を^^;

 ただ、上記がこのゲームの(エロの)メイン部分ですが、おまけモードで回想しようとすると、再度同じことをしなければいけません。
 これは非常に使い難いです。
 ここら辺の改善を要求します。

 テキストは、「〜した」とか「こうなってる」とか女の人が簡潔に説明してくれる不思議なエロテキスト。
 エロイことはエロイのですが、淡白な感じで、いまいち使い勝手が…。
 及第点ではありますが、シナリオと呼べるモノがないので、エロテキストはもう少し頑張って欲しかったです。
 CG・音声・ピー音なしと良い感じなので、エロ一点突破としてテキストもしっかりして欲しいです。

 キャラは段々と堕ちていく感じというよりは、痴漢Hに積極的になっていく感じです。
 ギャップは楽しめるかもしれませんが、堕ちる・感じていく過程というのがすっぽり抜けているので残念ですね。

 面白い試みとして、中出し反応セレクトシステムというのがあり、Hシーン内で”中出し””外出し”を、それぞれのヒロインの反応を合わせて変更することが出来、それによってゲームの進行状況や、ヒロインの調教具合でも反応が変化する…というシステムですが…。
 ”中だし”OK状態だと女の人から求めてくるという、ちょっとありえない設定になるけど、これもまたエロゲーということで^^;
 エロゲーだと嬉しいシステムでしょうかね^^;

 まとめとして、お気楽に痴漢ゲーを楽しめて、リアル志向じゃない方にお薦め。
 巨乳好きなら、さらにお薦めです。


<10点満点での総合評価>
 7.5
 エロ目的の人(それしかいないと思いますけど^^;)には買って損したと思わせない傑作(と思う)。
 エロテキストをもう少し頑張って欲しかったです。


お気に入りのキャラ:大隈 遥香…一番反応がリアルぽかったので^^;
最後に一言:「望月望マンセー!」