DUEL SAVIOR    (GPさんのレビュー)   評価: 7.5 
▼ タイトル DUEL SAVIOR
▼ ブランド 戯画
▼ ジャンル アドベンチャー+アクション
▼ 対応OS Win98/Me/2000/XP
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 税込\9,240(税抜\8,800)
▼ 発売日 2004/10/01
▼ 購入   DUEL SAVIOR 初回版 / DUEL SAVIOR 通常版
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(音声リピートあり)
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  99個(+オートセーブ10個)
【 エンディング数 】  6個(BAD含まず)


<ストーリー>
 上古の予言に曰く。
 「世界が滅びを迎えし時、その前に立ちはだかるものあり。異世界よ来たるその者こそ、救世主である」

 主人公、当真大河(とうまたいが)はいつものように、クラスの女の子達へのたわいもない悪戯を義妹・未亜(みあ)になじられながらの下校時、道端で古びた一冊の書物を見つける。
 凝った装飾の施された高価そうなその本のページを開いたその時、本はまばゆい光を放ち始めた。

 再び目を開いた二人は、自分達が見たこともないどこか中世のヨーロッパを感じさせる建物の中にいることに気付く。
 戸惑う二人の前に現れた優雅なたたずまいの女性が告げた。
 「ようこそ、我がフローリア学園、救世主養成コースへ」

 彼女の話ではこの世界は主人公達のいた世界ではなく、そしてここでは予言にある救世主を養成していると言う。
 過去救世主として認定されたのは女性ばかり、この学園の養成コースにも籍を置くのも様々な異世界から集められた女性ばかりであり、男である主人公がこの世界に召喚された理由はわからない。
 「しかし試験に合格することが出来たなら、特例ではあるがこの学園に入学することを認めよう」
 救世主のおいしい特典を聞いた大河は、乗り気でない未亜をよそに大張り切り。

 女の子達に囲まれたバラ色の学園生活が始まるのか?


このホームページは戯画より一部文章を抜粋しています。
素材の著作権は戯画に帰属します。



<概要>
 「バルドフォース」の製作チームが作る戯画のアクションゲーム。
 異世界「アヴァター」に召喚された主人公当真大河と仲間であるヒロインたちが、世界を救う「救世主」となるために学園で修行し世界を滅ぼす「破滅」と戦っていく姿を描いたファンタジー。
 アクション性の高い戦闘が大きな特徴。


<システム補足>
 フルインストールするとディスクレス起動が可能ですが、起動10回に一回くらいの割合で、ディスク挿入が必要となります。
 一通りの機能はそろっており、さらに戦闘の難易度やフォント操作キーの設定などかなり細かな設定が可能です。
 ただ、なぜか16Bitハイカラーでないとウィンドウモードでプレーができません。

 あと、ところどころ細かなバグや不安定な箇所があるので、修正パッチを当てることをお薦めします。


<音楽・音声>
 36曲プラス歌1曲の計37曲。
 ファンタジー風の曲が中心で、どの曲もクオリティは高く、特にテーマソング「Fatally」は素晴らしいです。
 戯画の作品のテーマソングは評価の高いものが多いですが今回もそれらには劣りません。
 ラスト一つ前の戦闘で流れたときはグッとくるでしょう。

 音声は主人公以外フルボイスです。
 人気実力派声優陣起用、演技等は安心して聞いていられます。
 本作は裏表のあるキャラが多いので、そのギャップを意識して演じられていた点が良かったです。


<CG、演出>
 原画担当は菊池政治さん。
 クオリティは高いものの、ややクセがあるので若干好き嫌いが分かれそうな絵です。
 しかし、可愛らしく“萌え”の要素はありかと^^;
 枚数は150枚(差分込みで約400枚)と十分な数ではあるのですが、戦闘シーンの比率が少し低いかと…。
 その分エロにまわっているので結構なことですけどね^^;

 戦闘でのエフェクトは2Dですが全体的にかなり派手なものが多いです。
 後述しますが、本作の戦闘は敵を倒す爽快感を重視しているので、これくらい派手な方が爽快感も増し正解でしょう。


<内容>
 ファンタジー世界を舞台にしたアクションゲームです。
 エロゲーはゲームの性質上どうしても読むADVに偏ってしまいがちですが、本作のようなゲーム性の高い作品は貴重な存在でしょう。

 ゲームの流れはADVパートとアクション戦闘パートを交互に繰り返して、ADVパートで攻略ヒロインを決め、その後ヒロインの個別シナリオに入っていきます。
 戦闘は2Dの横スクロールアクションで、戦闘前に動かすキャラを決め、出てくる敵を倒すタイプです。
 コンシューマーPRGの「Tales Of」シリーズが一番イメージが近いでしょうか?

 操作は非常に単純で簡単です。
 アクションはファミコンのスーパーマリオしかやったことが無く、格闘ゲームは波動拳もまともに出せなかった筆者でも派手な大技やコンボが簡単に出せたくらいです^^;
 キャラの動きやエフェクトも大きくて派手なものが多く、敵を倒していく爽快感を重視しています。
 どちらかというとキャラクターカスタマイズによる戦略性やテクニックを重視した「バルドフォース」(未プレーなのではっきりしたことはいえませんが)と方向性が異なるので、物足りなく感じる方もいるかもしれませんが、これはこれで一つの方向性として評価したいと思います。
 ただし、単純さゆえ、後半になると人によっては少々飽きてしまう可能性があります。
 よって、何回もやらなければいけない共通シナリオの戦闘の任意スキップや時間制限、罠のような戦闘ごとの個性といった、飽きを防ぐための配慮があるともっと良かったと思います。

 あとクリア後に純粋に戦闘だけを楽しむやりこみ要素があってもいいかもしれません。
 時間制限で何人倒せるかを試すタイムトライアルとか、体力回復なしで何人倒せるかをはかる勝ち抜きモードなんかがあれば、戦闘に特に興味のあるプレイヤーは嬉しいでしょうし、主人公とヒロインが1対6で戦い、勝てばヒロイン全員とのハーレムHが待っている…、なんていうのもあれば、燃えるプレーヤーも多いかと思います。

 ストーリーは、共通シナリオはドタバタでコメディー色のある学園モノのノリが中心で、後半のヒロイン個別シナリオに入ると、戦争が始まり、シリアス色が強くなります。
 世界観もストーリー展開も基本はオーソドックスなファンタジーですが、戦争や善悪の観念について少々複雑で難しい問題が出てきますし、シナリオによっては味方のサブキャラも結構簡単に死んでしまいます。
 シナリオによってキャラの性格や行動ががらりと変わることもあり、所々で好き嫌いが結構別れそうなところが見られます。
 この辺はプレーヤー次第でしょう。

 なおヒロインの攻略順が決まっています。
 前のヒロインのシナリオクリア後のセーブをロードして、次のヒロインのシナリオに入ることができるようになっています。
 一つ一つシナリオをクリアするごとに段々と物語の謎が解ける仕様になっています。
 こういう形式も一つの手だとは思いますが、そうするであれば、最初から決まったヒロインのルートに入りやすくした方がいいと思います。
 おそらく大半のプレーヤーが一周目はバッドエンドになったことと思います。
 バッドエンドが最終シナリオの伏線になってるので一度は見た方がいいことにはいいのですが、それならエンド後にヒント機能をつけるとか、何度もバッドエンドを迎えさせないための配慮がほしかったと思います。

 プレー時間は20から25時間くらい。
 アクションに手間取るともう少しかかるかもしれません。


<キャラクター>
 攻略ヒロインは6人。
 ヒロイン、サブキャラ共に一人一人のキャラは確立されてます。
 ただし、表裏の激しいキャラが多く、同一人物でもシナリオによって性格や行動、位置づけがガラリと変わったりするので、人によってかなり好き嫌いがはっきりすると思います。

当真 大河(とうまたいが)
 主人公。世界中の女の子を集めてハーレムをつくるため、救世主候補となる。
 おバカでスケベ、でも行動的で妹想い。
 エロゲーによくいるタイプの主人公ですが、「好きな人が幸せになるため」という彼の一貫した信条が、正義や善悪の観念が複雑になってゆくストーリー後半において「単純すぎる」とか「青臭すぎる」といった感じで、人によってはやや鼻についてしまうかもしれません。(ひねくれていますか^^;?)

当真 未亜(とうまみあ) CV:KAORIさん
 主人公の妹。控えめですがしっかりもので家庭的。
 普段はさほど表に出ないが実は重度のブラコンで、ヤキモチ焼き。
 良くいる妹キャラなのですが、彼女のシナリオは彼女自身を始め、主人公やその他の人物もキャラが大きく変わっているので、おそらく一番好き嫌いが分かれると思います。
 個人的にはこういう展開は好きですがね^^;

リリィ・シアフィールド CV:カンザキカナリさん
 優秀な魔法使い。強気でプライドが高く、他者を見下した態度をとり、いつも主人公とケンカばかりしている。
 でも本当は恐がりで、主人公に対する気持ちも単に素直になれないだけ…と、ツンデレラを絵に描いたようなキャラクター。
 主人公や他の仲間に心を開いた後の彼女は、ツンデレラだから結局こうなるとわかっていても、可愛いです^^;
 照れたときの赤くなって俯いた姿は最高です。

べリオ・トロープ CV:西田こむぎさん
 救世主クラスの委員長を務める眼鏡っ娘の僧侶。真面目でしっかりものだが、堅物で融通が利かない。
 お風呂でも、H時もなぜか絶対に眼鏡を外さない、眼鏡キャラの鑑^^;
 実はかなりの巨乳で、Hシーンでの普段見られない乱れ様がたまりません。
 彼女にはもう一つ裏の顔があるのですが、それはプレーしてからのお楽しみ♪

ヒイラギ・カエデ CV:小田茉莉菜さん
 女忍者。冷静で非常な暗殺者を装っていますが、本当はドジで慌て者。
 さらに血を見ると錯乱するほど血が大嫌いで、主人公も言ってましたが、今までよく忍者なんてやってこれたなぁ…と。
 血に対する恐怖を克服するのに協力した主人公を「師匠」と呼びます。
 「師匠〜」と言って主人公に付き従ってくる姿が非常に可愛いいです。
 主人公に膝枕をしてもらったシーンの幸せそうな笑顔が忘れられません^^;
 
リコ・リス CV:春日アンさん
 召喚士の少女。どんなときも冷静で、ある理由もあって常に無口で無愛想。
 大概こういうキャラは時々感情をあらわした姿が可愛かったりするのですが、やっぱり彼女もその一人。
 赤くなって目をそらして照れるしぐさがたまりません^^;
 戦闘では使いこなせば多分彼女が最強のはずなんですが、筆者には結局使いこなせませんでした(つД`)

ナナシ CV:紫苑みやびさん
 学園の地下に住むゾンビ娘。主人公に一目惚れし、「ダーリン」と言って追いかけてきます。
 天真爛漫で、お気楽な性格ですが、実はとっても健気。
 「ヒロインは実はすでに死んでいて、今まであっていたのは霊だった」と言う設定はたまに見ますが、ヒロインが死体そのもの、と言うのは多分彼女が初めてでしょう。
 これを機にエロゲー界で「ゾンビ属性」がブームには…ならないだろうなぁ^^;
 主人公を励まそうと健気にがんばっていたところが非常に印象的でした。


<エロ>
 ほぼ和姦オンリーでファンタジーものにありがちな「敗者への陵辱」とか「異形、触手プレイ」は少ししかありません。
 筆者自身はそういうのが好きでないので個人的には嬉しいのですが、陵辱や触手などはある意味ファンタジーエロゲーの特徴ではあるので、そういうものを求めていた方には期待はずれかもしれません。(まぁ、いるかどうかはわかりませんが^^;)

 ひたすらエロを追求した作品にはさすがに敵いませんが、普通の純愛学園モノよりエロはしっかりしています。

 妹と交わる躊躇と背徳感が良く表現されてたので、個人的には未亜との初Hシーンがお気に入りです^^;


<10点満点での総合評価>
 7.5点
 アクションというゲーム性の高い作品を作ったことは評価したいのですが、シナリオとキャラクターが結構好き嫌いが別れそうなのと、所々で今一歩配慮が欠けていたのでこの点数。
 とはいえプレーヤーによって点数の幅がありそうです。


<お気に入りのキャラ>
 リリィ・シアフィールド
 妹の未亜もよかったと思いますけど、やはりリリィ・シアフィールド。
 登場した瞬間ツンデレラだってわかってるし(^^;)、主人公と結ばれた後もああいう態度になるというのも簡単に予想がつくのですが、それでも彼女は可愛いんです^^;


最後に一言:「これを機にゲーム性の高い作品が増えることを願います。エロゲーといえども“ゲーム”ですし。」









   MinDeaD BlooD    (ひびきさんのレビュー)   評価: 9.5 
▼ タイトル MinDeaD BlooD 〜支配者の為の狂死曲〜
▼ ブランド ブラックサイク
▼ ジャンル 吸血感染アドベンチャー
▼ 対応OS Win98/Me/2000/XP
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 税込\9,240(税抜\8,800)
▼ 発売日 2004/06/11
▼ 購入   MinDeaD BlooD / オリジナル特典 Getchu.com
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  120個
【 エンディング数 】  13個


<ストーリー>
 本土西端の海上に建設された人工都市『千砂倉』――。
 それはバブル絶頂期に計画され、そして頓挫した一大アミューズメントパークを利用し、高級リゾート地として整備した街である。
 街の中央部には、『佐伯邸』と呼ばれる洋館が建っており、七瀬しずるはその地下で目を覚ました。
 まどろんだ意識の中、ふと気付けば自分に寄り添う二人の美少女、麻由と麻奈――。
 しどけなく裸体をさらした彼女達に、しずるは血を吸われ、そして肉の快楽を与えられた。
 自分は誰なのか……。
 何故、こんなところにいるのか……。
 いくつもの疑問は、溶け込むように魅惑的な血の香りと、快楽的な衝動によって打ち砕かれた。
 過去の記憶など思い出したところで意味はない。
 『せっかく吸血鬼になったんだ。
 それなら吸血鬼の愉しみ方ってもんを、味わわせてもらうまでだぜ』
 不死身の肉体を手に入れたしずるは、そう言ってほくそ笑んだ。
 時を同じくして、一人の少女が千砂倉の街に足を踏み入れた。
 栗色の髪と、血のように赤い眼。
 まだ幼ささえ残る容貌とは不似合いな、憎悪と殺意に満ちた声がこぼれる。
 『吸血鬼は――全て排除する――!』
 見えない糸で繋がれた、『奪われた者』と『与えられた者』。
 やがて二人は出会い、物語の幕が開く。
 それは敵としてか、それとも――
 あたかもその結末を知っているかのように、一本の桜の樹がざわっと風に揺れ、血のように赤い花びらを散らした……。


<キャラクター紹介>
園原麻由(CV・木村あやか)
 『千砂倉』の佐伯邸に住む美少女姉妹の姉。
 欲望と快楽に忠実な性格でサディスト傾向。美形好み。
 小悪魔的な性格と明るい振る舞いをするが、麻奈以外の同性には恐ろしく残虐。
 今まで邸内のみで生活していたが、 しずるの考えに共感し『千砂倉』の街に出ることになる。

園原麻奈(CV・須本綾奈)
 『千砂倉』の佐伯邸に住む美少女姉妹の妹。
 性格は穏やかで感情的になることは滅多になく、いつも麻由の後ろに隠れるように行動している。
 しずるに惹かれているが、それを口に出すような勇気はもっていない。
 反面、性的なことに関しては意外な積極性を見せ、頻繁に自室で自慰行為に耽ることがある。

榊悠香(CV・みすみ)
 『千砂倉』にやってきた吸血鬼ハンターの少女。
 まだ幼かった頃に、とある吸血鬼に母親を殺された過去を持つ。
 当時、その吸血鬼を追っていたハンター古橋により命を救われ、そのまま養女として育てられた。
 表面的には冷静で無口、無表情だが、内面はかなりの激情家。
 吸血鬼という存在そのものに激しい憎悪を抱いており、これまで一切の容赦なく彼らを闇に葬ってきた。
 月の影響で周期的に激しい性衝動に襲われることがあり、自慰行為や街に出ての乱交などによってそれを抑えている。

 登場人物はもっといますが多いので、詳しい説明は省略。


このホームページはブラックサイクより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はブラックサイクに帰属します。



<購入理由>
 原画の椎咲雛樹の絵が大好きな為…。
 という理由だけで購入したのですが、まさかこんなに壮大なゲームだったとは^^;


<ゲームの概要>
 吸血鬼のしずる、麻由・麻奈コンビの2組をマップ移動させて、移動した先で獲物を狙い、吸血し、「僕(しもべ)」を増やし、千砂倉の街を吸血鬼の血で感染させ、完全支配する事がゲームの主な目的です。
 1日に1回ずつしずる、麻由・麻奈コンビをマップ移動する事ができます。
 吸血し続ける事により様々なイベントが起こったり起こらなかったり…。
 感染イベントや戦闘イベント、エッチシーンなど実に様々です。
 しもべの反乱・吸血鬼ハンターからの狩りを上手くかわし、千砂倉の街を自分の血で完全支配することを目指しましょう。
 物語前半は、「一本道」等といった言葉とは無縁であり、選択肢、吸血しにいく場所・順番などで様々なシーンやイベントが出てきて、何回プレイしても飽きないのでは?
 伏線やヒントも上手く出てきます。
 ただ、後半は一本道になるかな…。


<システム補足>
 インストール形態はフルインストールのみ。約670MB必要です。
 ゲーム中にBGMを聴く為には、CDをセットしなくてはなりません。

 セーブ画面では、その時の画面がサムネイルで保存され、次回にロードする時には分かりやすくなっています。
 しかし、選択肢が出るときにはセーブができない、というのはちょっと問題ですね。
 それ以外には足りないと思ったものはありませんでした。

 難易度は高いと思いますが、通常モードの他にイージーモードでもプレイできるようになっております。
 また、特定のエンディングを見る事により、オープニング画面が新しいものに変わります。


<音楽・音声>
 女性キャラはフルボイスです。
 しかし、こんなに複数のキャラが登場するのに、全てに音声があるとは…。
 ありがとうございます^^;
 強姦や殺人が多いこのゲームでは、必然的に叫び声が多く出てきます。

 次に、BGMですが、BGMは絶対に聴きましょう^^;
 ジャズあり、ハードロックあり、教会音楽あり…。
 戦闘シーンにはスリルいっぱいの曲、悲劇的なシーンにはピアノの悲劇的な曲、と場面場面に本当に合致した曲が用意されていて、BGMと物語の雰囲気が合わさる相乗効果を是非とも体験していただきたいです。
 また、BGMも物語前半には出てこなかったBGMが、重要なシーンなどで初めて登場する、と言ったような事もあります。
 そのような場面で聴くBGMは更なる緊張感、または希望をプレイヤーに与えてくれます。
 使われているBGMは20曲以上です。

 ボーカル入りの曲も2曲入っていますが、これは歌唱力がもうちょっとあったらなぁと…。


<原画・CGなど>
 原画は 椎咲雛樹さん。
 CGは適度にデフォルメされていて良い感じで、瞳が大きいのが特徴です。
 個人的には、「瞳が大きい」CGを気に入っているので、満足です。
 その代わり、唇の質感はないです。

 このゲームの描かれている眼の真骨頂は「鋭さ」ですね。
 睨み相手を射抜く視線は迫力あり、ラストバトルでの憎悪に満ちた紅い眼は迫力があります。
 その時の紅い眼のキャラの想いが如実に現れています。

 そして、血や精液が迸るCGが多い気がしました。
 強姦、輪姦では滴る精液の量が多かったです。
 そして残虐な場面では、手の甲を貫通する刃物や首が飛ぶCGには血がフンダンについています。

 タイトル画面にオープニングムービーがあり、更に新規スタートを選ぶと別のムービーが…。
 戦闘では銃弾や血が飛び交う迫力を楽しむ事ができます。
 非常に好印象を持ちました。


<感想>
 …圧巻!
 こんなにストーリーやエッチシーン、隠しイベントがギチギチに詰まったゲームだったとは(o゜▽゜)o

 そりゃ、後日このゲームだけのファンディスクは出ますよ。
 見てください、この登場キャラの多さを^^;
 (MinDeaD BlooD 〜麻由と麻奈の輸血箱〜発売中)
 一応順をおってレビューしていきましょう。


<オープニング>
 新規スタートを選ぶと、いきなり真っ暗な画面の奥から閃光と爆音の銃撃がプレイヤーを襲います。
 鳴り響く靴音。スクロールする視界。
 ――――――刹那、立ちはだかる美少女の腕から鈍く光る何かが繰り出され、赤い血が人肉の潰れる音と共に飛び交い、吹き飛ばされる身体が映し出されます。
 次に存在する物は、美少女の「吸血鬼は――――――全て排除する」という非情な台詞。

 と、いきなり最初から緊張のムービーがあります。
 これから始まる物語はとてもシリアスに、そして血と戦いにまみれたものになるような予感がヒシヒシと伝わってきます。


<吸血シーン>
 物語が進むと、主人公達は獲物を見つけ、吸血する事により「しもべ」を増やす事ができます。
 そして、この吸血する時にも演出があります。
 吸血対象キャラがフェードインします。
 急速に犠牲者の首筋にアップで近づき、視界が犠牲者の肌で覆われた次の瞬間に吸血!
 牙で肉を穿つ鋭い音の次の瞬間には、画面は真っ赤に染まります。
 あたかもプレイヤー自信に返り血が飛んできた、という演出です。


<戦闘シーン>
 主人公しずるは、吸血鬼ハンターやその他の強大な敵と対峙する時がありますが、ここにもまた緊張の演出が多数あります。
 オープニングの様に飛び交う銃弾、主人公が繰り出す拳撃により、画面が激しく揺さぶられます。
 また、手甲と刃物が散らす音もリアルに出ます。
 もちろん戦闘シーンの個別CGもあり、そのCGがスクロールしたり激しく揺れたり、血が画面の奥から飛んできたり…。
 また、剣や触手、爪などが振るわれる際にも、鋭い音共に、画面が切り裂かれるような演出もあります。

 1対8の乱戦では、一人を殺すごとにCGに増えてゆく自分の怪我と浴びる返り血には圧巻。

 もちろん、戦闘シーン中にも、自分がどのような行動を取って敵と対峙すべきか決断を迫られる選択肢もあり、その選択によりエンディングがわかれたり…、といった事もあります。

 自分の運命を、アイデンティティーを賭けて迷いを断ち切り敵を排除していく。
 後半の戦闘シーンでは聴いた事のない、またはほとんど使われていないBGMが出て来て、こういったあまり耳慣れていないBGMが、戦闘に対する新鮮感とスリリングさとスピード感を醸し出してくれます。


<エッチシーン>
 強姦あり、輪姦あり、純愛あり、浣腸あり、人外との行為あり、ドラッグを使った行為あり、拷問あり、誘惑あり、寝取られあり、近親あり、破瓜あり…と様々なシーンがあります。
 強姦と輪姦が多く、尺は様々ですが、長いシーンが多いのではないでしょうか。
 もちろん、放送禁止の淫語やチュパ音もフンダンに使われております。
 ただ、エロいシーンも沢山ありますが、エッチシーンも物語の重要な一部である時も多いので、データ改造などでエッチシーンだけを見ると言ったような行為は、後悔する事必至です。

 また、女性上位のエッチシーンでは、誘惑シーンの他に嬲りシーン等も多数存在します。
 エグい系、グロい系も結構あったり…。


<物語前半>
 吸血・エッチシーンなどが主な物語前半。
 ここでは、吸血する面白さ・支配していく過程が楽しめます。
 千砂倉の街全体を完全支配するためには、しもべの反乱・吸血鬼ハンターの襲撃から上手く街を守らねばならず、これもまた結構難しく、吸血するか否か、またどのような順番で吸血するか、等も、楽しく頭を悩ませてくれます。
 また、しずるの記憶の断片や謎に包まれたキャラなども登場し、しずるが吸血鬼になる前、吸血鬼になった背景などをプレイヤーに「謎」として提供します。

 そして、直接はエンディングに関係ないルートなどもあり、これを回収するためにはまた一骨折ったり、とそういうところに非常に「ゲーム性」を感じます。
 しかしここで誤解されないように…。
 普通に手当たり次第に吸血して行っても見ることができるエッチシーンやストーリーの展開はかなりの数です。
 といってもいわゆる「目的ゲー」ではないので、そんなに血眼になってエッチシーンを探す事はないと思います。

 そして、色々なものが出てきます。
 乱交が、欲望が、怒りが、狂気が、純愛が、クスリが、血が、武器が、恨みが、恐怖が、無邪気さが、謎が、スリルが、ライブハウスが、支配が、陰謀が、罰が、非常識が、笑いが、迷いが、残虐さが、女体化が、孤独による寂しさが、色々な物が複雑に絡み合い、蕩け、融合しあっています。

 中でも1番強烈だったのが、狂気的で猟奇的な殺人シーン。
 詳しくは書きませんが、ゆっくりゆっくりいたぶって殺す狂気のシーンですね。
 こういったギラギラしたインパクトのあるシーンで
 プレイヤーを物語に没頭させるんでしょうね。


<物語中盤〜後半>
 また濃いですね、この辺も^^;
 物語のテーマの1つが、自分は何者なのか、自分の居場所はどこなのか、ということなのですが、これを摸索している描写が上手です。
 最愛の人が堕落していく様、身近だったキャラが殺されるシーン等、驚きの連続。
 復讐、アイデンティティーの迷い、想いが揺れる様、弱さ、恨み、邪悪、愛、何を取っても丁寧に描写されています。
 「別れの始まり」編のクライマックスは1つのある台詞から始まりますが、その言葉の重みと決意を是非感じ取ってください。


<10点満点での総合評価>
 9.5点
 感動的なストーリー・綺麗なCG・スリリングなBGMが織り成すこの醜くて美しい狂死曲を是非ご堪能下さい。名作です。


<おすすめキャラ>
 男性キャラでは田上
 女性キャラは…榊母娘かな?
 母親の究極的な愛がそこにはあり、その意志をしっかり受け継いだ娘の、迷い無い行動に胸を打たれました。


最後に一言:「難しいですが、それ以上にプレイし甲斐があるゲームです。」