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  WAM     (偃月さんのレビュー)     評価: 6 
▼ タイトル WAM
▼ ブランド PIL
▼ ジャンル NOV
▼ 対応OS Win95/Win98
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 \9,800
▼ 発売日 1999/08/27



Soft Information - ソフト情報 -

OP曲
:
(不明)
     
ED曲
:
(不明)
     
総プレイ時間
:
15.0時間
  
CG観賞 :
   
シーン観賞 : ×
   
音楽鑑賞 :
 
原画
:
CARNELIAN [ Site ]
     
シナリオ
:
谷畑 太零
 
:
Ken
 
:
茶畑一服
     
音楽
:
SIS.WORKS
 
:
AISSIA



Outline - あらすじ -

数年振りに帰国した主人公。
彼の目的は、義理の妹に出会う事。

そう、"約束の日"は目前に迫っていた。

そんな彼の前に現れたのは一人の女性。

それは、かつて自分を捨て、自分の元から消えた女性だった。

一卵性双生児の双子姉妹、義理の妹、同級生の元クラス委員長、そして悪友の探偵。

義理の妹を探す主人公の前に、思わぬ事件の臭いが漂っていた。



Scenario - シナリオ -

シナリオは全部で4つ。
全てのシナリオは全くの別ストーリーになっていて、登場人物の設定も全く異なった設定になっています。

一つ目のシナリオは、義理の妹との約束を果たすために帰国した主人公に襲いかかる事件。

「双子 」が、謎をより一層深めるサスペンスストーリー。
「WAM」のメインシナリオとして位置付けられています。

二つ目のシナリオは、一つ目のシナリオに似ている点が多いストーリー。

双子姉妹、そして義理の妹。
この3人が繰り広げるサスペンスストーリー。

テキストのボリュームはかなり少なく、プレイ後には少々不満の残るストーリー。

三つ目のシナリオは、ロス市警の刑事である「ワマー」が繰り広げる刑事物。

謎のテロリストに狙われている女性大統領のボディーガードとなったワマーの活躍を描いたストーリー。
四つのシナリオの中では一番面白い。

四つ目のシナリオは、近未来の東京を舞台にした、生物兵器との闘い。

警察に特別に組織された部署。
そして、部署のベテラン隊員、女性新人隊員コンビと生物兵器「WAM」との闘いの一日を描いたストーリー。

以上四つのシナリオから構成されています。

四つシナリオがある分、ゲーム全体を一つの作品としてはなかなか楽しむ事は出来たのですが、
個々のシナリオに関して言わせてもらうと、全体的な薄さを感じました。

サスペンス物の物語としては不充分なひねり具合、さらに不満に感じたのが、結局シナリオが一本な所。
そして、一番のキーパーソンである「義理の妹」の出番が極端に少ない点。

ただし、一つ目のシナリオの雰囲気。
ちょっとダークな感じで、都市のアンダーグランドな世界観を匂わせる雰囲気は好き。

また、四つあるシナリオの中で、一番楽しめるのは三つ目のシナリオではないでしょうか。

何よりもインパクトの強いキャラクター「刑事ワマー」。
彼の繰り広げる活躍?はなかなか面白くて魅力的です。

四つのシナリオを合わせた一つの作品としてのボリュームには満足。
色々な雰囲気のシナリオを味わえるという点では良いと思います。

エンディングに関しては、各シナリオとも複数用意されています。

ただし、エンディングについてはあまり良い印象はありません。
複数のエンディングが用意されてはいる物の、結局の所大筋のエンディングは一緒。

全てのシナリオを見る為には、全てのエンディングを見なければならない為に、
これはかなり作品の印象を落としている点だと思います。

Hシーンの数は非常に多いです。

思い出せないくらいの数があります。
恐らく約30回ぐらいはあるのではないでしょうか?

テキストの描写もなかなか濃く、ローション、縄など、なかなか濃い内容になっています。
Hシーンの多さという点においては満足。

総合的には、ちょっと疲れた感じがしました。
何しろ、エンディングを全て見ないと次に進めない点、そこが痛い所です。

ただ、四つのシナリオともに、なかなか面白みがあって、ノベルとしては良い作品だったのではないでしょうか。



Sound - 音楽・効果音・音声 -

曲数は全部で22曲。
BGMはCD-DAです。

ストーリーの長さから考えると、多少物足りなさを感じる曲数ですね。
それと、曲の使い回しが多いので、少々飽きが来ます。

曲調に関しては、渋めの感じの曲もあれば、明るめの曲もあります。
全体的に作品のイメージのカバーは出来ているという印象。

PickUp
No.06 INTERMEZZO
No.11 CRASH

なかなか印象の良い曲が多くて、曲のレベルも高いと感じました。

効果音は、かなりの種類が用意されています。
銃声、 石鹸の音、電話、キャタピラ等、色々な効果音が作品を盛り上げてくれています。

音声は入っていません。



Character - キャラクター -

原画はCARNELIANさん。
やはり原画は非常に上手いです。

キャラクターの説明ですが、どのキャラクターもストーリーごとに全く違った設定になっています。
ですから、説明する方もなかなか大変です。

三重野 由美
シナリオ1では、三重野姉妹の妹で過去に主人公と付き合っていたという設定。
性格も人当たりはなかなか良く、容姿も良かった。
シナリオ2では、病院に入院して、主人公とメールを交わす。
ただ、彼女の存在には色々と謎が残る。
シナリオ3では、合衆国の女性大統領。
一人孤独な存在の大統領、彼女は自分を解き放ってくれるという期待を込めて、ワナーを護衛につける。
シナリオ4では、建物に残る生存者。

三重野 由貴
シナリオ1では、お嬢様ならではの普通の人には取っ付きにくい性格。
主人公と由美の様子を見て、少し妬く。
しかし、そんな彼女達姉妹には秘密があった。
シナリオ2では、主人公の元彼女。
既に過去にレイプされ死んでしまっている。

川本 和泉
シナリオ1では、過去に主人公と同じクラスの委員長。
主人公の事が好きだったが、親友が恋人になったために諦めていた。
しかし、彼の再びの出現。
彼女の心は揺れる。
シナリオ3では、大統領が日本へ移動する際に、飛行機に同乗していた職員。
ワマーと一緒に時限爆弾を処理する。
シナリオ4では、生物兵器を作った科学者の一人。
事件の発端をになっている人間の一人でもある。

篠原 真琴
シナリオ1では、義理の妹。
主人公は彼女を探すために日本に帰国。
シナリオ4では、「WAM」を倒すために闘う新人隊員。
実は彼女の父親が「WAM」ら、生物兵器を世界にばら撒いた。

全てのシナリオにおいて、それぞれの役回りが全く異なるソフト。
それでも、どのシナリオでもちゃんと個性的な物を持っていたし、それを感じる事が出来ました。



Graphics - グラフィック -

立ち絵はありません。
キャラクターの登場するCGは、イベントCGのみです。

イベントCGの枚数は約75枚。

ストーリーの長さから考えると、CGの使いまわしが多いですね。
枚数は少なめに感じました。

塗りに関しては、アニメ塗りで、普通の色とはちょっと違った感じの彩色。
全体的に綺麗な印象のCGはあまり無かったです。

背景に関しては、ゲーム中に登場する殆どが実写を用いた背景画像。
これに関しては良しと思う方もいれば、否と思う方もいらっしゃるでしょう。

ただ、作品の雰囲気を考えたり、シーン表現を考えてみると、実写の背景を用いた表現は良い印象を持ちました。

全体的なグラフィックの評価は、総体的に評価すると並の上ぐらい。



System - システム -

全体的な不具合は無いようで、 動作は安定しているようです。
特に強制終了してしまう事はありませんでした。

ただし、動作のスムーズさに関しては非常に悪いです。
画面効果も遅いし、やはり何といってもメッセージの表示速度が異常に遅い。

現在、メーカーサイトにて動作を軽くする修正ファイルが出ていますので、必ず使用するようにしましょう。

セーブ可能数は100ヶ所。
ゲームの難易度や選択肢の数を考えると、これぐらいあっても良いかもしれません。

スキップは強制スキップのみ。
ただし、非常に速度が遅いです。

他の機能は、BGM、効果音、文章履歴も閲覧可能。

画面モードはフルスクリーンでしかプレイできないようです。

おまけ機能はCG回想、音楽モードの二つです。

やはり、全体的に見ると動作が非常に悪いです。
メッセージを表示する速度は非常に遅いし、画面の描画や、マウスの動作までも重く感じます。

ゲームはNOVEL。

基本的に、選択肢というものはあまりありません。
あるのは場所移動とキャラ選択。

エンディングを全て見ないと、次のシナリオに進めないという点においては、難易度を高めていた気がします。



Total - 総評 -

「なんだこの遅さは・・・」

そんな一言から始まったゲームでした。
メッセージの描画速度の異常な遅さ。

ノベルとしては致命的なこのシステムに、かなりの困惑を覚えました。
動作を軽くする修正ファイルが出ていたのが、せめてもの救いでした・・・

ゲームの中身に関してですが、やっぱりシナリオ3のワマーでしょうね。

なんと言いますか・・・あの鉄砲玉のようなデカ。
あの姿には、一種の感動を覚えました。

純粋に笑えましたね・・・ワマーは・・・^_^;

で、ちょっと謎なのがシナリオ2。
なんか非常に短かった気がしますが・・・

ただ、女バイカーってのは気に入りました。
ただそれだけです。

まぁ、やはり何といっても作品のインパクトよりも、システムの悪さの方が目立った作品ですね。




    0    20     40     60     80    100  
Scenario
:
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60
Sound
:
■■■■■■■■■■■
55
Character
:
■■■■■■■■■■■■
65
Grapchics
:
■■■■■■■■■■■■
60
System
:
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30
H
:
■■■■■■■■■■■■■■■■
80
Main3
:
■■■■■■■■■■■■
60
Total
:
■■■■■■■■■■■■
60