| A | KA | SA | TA | NA | HA | MA | YA | RA | WA |


  ファントム Phantom of Inferno   (うるずさん&偃月さんのレビュー)  評価: 6〜7 
▼ タイトル ファントム Phantom of Inferno
▼ ブランド ニトロプラス
▼ ジャンル AVG
▼ 対応OS Win95/Win98/Mac
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 \8,800
▼ 発売日 2000/02/25
▼ 必須CPU / 推奨 Pentium133 MHz / Pentium200 MHz
▼ 必要メモリ容量 / 推奨 32 MB / 64 MB
▼ HDD必須容量 / 推奨容量 30 MB以上 / -
▼ 解像度 / 色数 640*480(1024*768推奨)・フルカラー


うるずさんのレビュー
System - システム -

 修正ファイルがあります。
 アップデートしましょう^^;

 HDはコンパクト・標準・カスタムと三種類あり、標準が113MB。
 セーブ数は25個、まあ少なくはありません。
 スキップは既読スキップ搭載。

 このゲーム、フルスクリーモードしかなくて、しかもいつものサイズではじめるとゲーム画面のまわりに何もない黒い空間があらわれます。(わかりにくいかな?(^^;
 自分はいつもデスクトップのプロパティで画面の設定640X800ピクセルでやってました、そしたらちゃんと画面をフルに使ってくれます(^^;
 それとメニュー画面がずいぶん個性的です。
 メニュー開いて6回しかクリックできません(^^;
 主人公の名前変更できます。



Sound - 音楽・効果音・音声 -

 ゲームにあったダーク系の音楽中心です。
 レベルは、・・・まあそれなりに高いと思います、私は好きですこういうの。
 歌があればもっと感情移入できたのにな〜 惜しい!
 
 音声はありません。



Graphics - グラフィック -

 一枚絵は好きな部類にはいるんですが・・・立ち絵は差がありすぎかと思います。
 修行して出直してこいや!
 あとCG閲覧ですが、不満はいちいちサムネイルを読み込むので時間がかかりすぎるということですね。



Impressions - 感想 -

 ゲーム初めていきなり、主人公追われて死にそうでした(^^;
 主人公は、ある犯罪組織に拉致されて目覚めるところから始まるんですが、主人公は先天的に人殺しというかそっち方面の才能があって、本来は殺されるはずだったのに組織に利用されています。
 そのあとヒロインのアイン(殺し屋)に英才教育をうけるわけですが、そのときいろいろ説明があるんですが、結構見てて面白かったです。

 例えば・・・
 主人公、50口径デザートイーグル使用中。
 アイン「たとえ急所をはずしても太めの血管に当てれば相手は即死よ」
 アイン「衝撃で血液が逆流して心臓が破裂するから」
 ……………………………………。
 ……………………………………。
 …………すげぇ!そうだったんだ!俺の長年の謎がこれでまたひとつ解けた。(ぉ

 まあこんな感じで、重火器とか好きな私にはかなり感動ものでした(^^;
 その後主人公が組織に正式に入ってから人を殺すことに苦悩しつつ、でもやっぱりバンバン殺していくという、「おまえどっちやねん!」と叫びたくなるけど、後半ではやっぱり苦労してんだな〜とかすでに何書いてるかわからない今日この頃^^;

 クロウディアという女がいるんですが、こういう女は自分的にはとてもむかつきます。
 こうなんちゅうか、やってると「お前結局またそれかよ!」とかいうのが幾度かあります。

 また、主人公はニュータイプ(^^;)なんで、すごく勘が良く、悪い予感は確実にあたります。
 ネタバレになるんでいいませんが・・・
 バッドエンドの主人公は鬼のように強いです。
 まっ、バットなんだけど見ることをお勧めします(^^;

 まとめると全体的にいい感じ出てますので、やって損はないかと・・・
 難易度はそれほど高くはありません、やってればすぐわかります。
 ただこのゲーム何度も同じテキストを読ませるので、なかだるみは少々しましたが・・・(^^;
 このゲームの特筆すべきところはシナリオです。
 原稿用紙約1000枚の威力をモニター越しに喰らってください。
 総プレイ時間は11時間15分でした。
 結構手軽に遊べます。(^^

 
おすすめキャラ:エレ〜〜〜ン!!
うるずさんより一言:どうせやるならDVD版を買うべし!
           音声や歌が追加されて、CGも書き直されてます。
           つーか声優サン達がすごい人ばっか(^^; 

TITANSより一言:未プレイなんですが・・・^^; 7点でよいのかな?







偃月さんのレビュー
Soft Information - ソフト情報 -

OP曲
:
(不明)
     
ED曲
:
(不明)
     
総プレイ時間
:
16.0時間
 
原画
:
矢野口 君 [ Site ]
     
シナリオ
:
虚淵 玄
     
音楽
:
(有)クワイヤ
     
CG回想
:
     
シーン回想
:
×
     
音楽回想
:
×



Outline - あらすじ -

一人旅でアメリカを訪れていた少年。
彼には、明るい希望に満ちた旅が待っているはずだった・・・
そう、ある事件に巻き込まれるまでは・・・

偶然“ファントム”と呼ばれる暗殺者に遭遇した少年。
しかし“ファントム”は、自分と左程年の変らない少女だった・・・

組織に連れて行かれ、それまでの人生の一切の記憶を消去された主人公。
彼は、ファントムの元で暗殺術を学んでいく中で、いつしか彼は暗黒街の陰謀の渦に巻き込まれて行くのだった・・・



Scenario - シナリオ -

暗黒街に存在する謎の組織“インフェルノ”。
組織に所属する最強の暗殺者に与えられる称号“ファントム”。
この二つを中心に物語は進行していきます。

全編を通して、読み手が非常に深く感情移入することの出来る、質の高いシナリオ。
そして、読み手を飽きさせず、常に油断を許さない展開、繊細な表現。ラストまで緊迫感が持続していました。
まさに『出来上がったシナリオ』という印象。

暗殺者として調教された主人公。
しかし、人間としての心を失わなかった彼の精神力の強さ。

『GEPARD-M1』を持って摩天楼に立つアイン
それが物凄く印象的。

       闇、それは暗殺者達の闘いの場所

       闇、それは暗殺者達の安息の場所

幾多の闘いの中で生まれ、育まれる愛情。
心が非常に熱くなります。
しかし、闘いの直前・戦闘中のHは油断。
まさに物語ならではという感じ。
若干取ってつけたような感じが残りました。

       銃と少女

エンディングの種類は4種類。登場する女性キャラ4人とのエンディングを迎えることが可能です。
メインヒロインである『アイン(エレン)』のシナリオはもちろんの出来。
しかし、他の3人の女性キャラのシナリオにもオプション的な印象は無く、
最後まで飽きさせずに読ませてくれるシナリオです。

       そして大草原

ラストには心に何かが刻まれていることでしょう。

Hシーンは少ないです。唯一、クロウディアとのHシーンは約3回ぐらいは有ります。
もちろん、Hのバリエーションなどは求めることは出来ません。
あくまでも、『シナリオの延長上にあるH』。『Hのためのシナリオ』ではないのであしからず。

難易度的には、さほど難しくはありません。基本的には、大体分岐点がハッキリしているので。
また、CG回収・武器回収などは多少面倒な所もあります。



Sound - 音楽・効果音・音声 -

曲数は約15曲。音楽的にかなり質の高い音楽が多いだけに、曲数には若干の寂しさが残りました。

ゲーム内のシステムには、音楽モードが付いていないため、自由に聞くことが出来ません。
ですから、ここからは『Phantom Of Inferno Original Sound Track』を参考にしていきます。

Track No.5『Requiem』:彼らが自分たちを振り返る時間。一気に世界をシリアスな雰囲気に変えてくれます。
Track No.7『Elen』:非常に寂しい曲。寂しさを見せる瞬間。
Track No.13『If We Get Tomorrow』:エンディングテーマ曲。ジャズ風な曲調が、心全体に感動を広げてくれます。

エンディング終了後、『If We Get Tommorow』が流れる時には鳥肌立ちました。

寂しげで暗い感じの曲が多いです。しかしそういう曲が多いからこそ目立つ明るい感じの曲。
束の間の平和な時を感じます。

総合的に場の雰囲気を盛り上げるのに十分な感じであり、物語性を非常に引き出している音楽。
そして、圧巻されてしまう銃器のSE。特に大口径の銃のSEはたまらないです。
音声は入っていません。



Character - キャラクター -

多少クセのある感じの原画。しかし、ゲームを始めるうちに、何時の間にか違和感を全く感じなくなります。
違和感を感じている暇もなく、ゲームにのめり込んでしまいます。

ヒロインは『アイン』『キャル』『クロウディア』『美緒』の4人。

アイン
Phantom Of Infernoの中では一番好きなキャラクター。
完全な暗殺者として育てられる。しかし、主人公と共に時間を共有していくことで、
次第に失われていた心の欠片が戻ってくる。
そして、最後は自分を縛っていた物と決別・・・
印象に残るシーンは、ビルの上に立ち『GEPARD-M1』を持って摩天楼に立つアインの姿。
風に靡く髪が、非常に印象的でした。

キャル
主人公と出会ってしまったことから、暗殺者となる運命となった、ある意味可哀相な少女。
暗殺者となる前の人懐っこい感じのキャルも良かったですが、ファントムとなった後のキャルも決まってましたね。
印象的だったところは、教会でアインと銃口を向け合ってる姿。

クロウディア
インフェルノの幹部。唯一、主人公より年上な感じのするヒロイン。
自分の為なら何でも犠牲にする所が、少しいイヤでした。
まさか、恋人のようにまでしていた主人公を殺してまで自分の保身を図るとは・・・
女帝となった姿は・・・不似合いな気がします・・・
主人公が初めて人間を殺した時、クロウディアが主人公を抱いてくれているシーン・・・良かったです。
しかし、そういう行動が主人公を闇の世界に入ることを決定的にしてしまうんですが・・・

美緒
ヤクザの妹。何も知らずに事件に巻き込まれる。
初恋の相手が暗殺者とは・・・不運ですね。
意外な心の強さを見せる時とかもあったり・・・
わずかな時間ですが、学園ドラマを見せてもらった感じがしました。
あまり印象には残ってませんね・・・

主人公
いきなりさらわれて暗殺者に成らざるを得ないというのが悲しすぎますね・・・
蠢く陰謀の中で揺れる主人公。しかし、意外にファントムというのも満更じゃなかったのでは?
結構、自分がファントムという事にプライドも持っていたような気もしますしね。



Graphics - グラフィック -

立ち絵のパターンは結構あって良かったです。
立ち絵のCGの塗り方自体は普通のレベル。

一枚絵のCGの枚数は、約150枚ぐらい。
こちらも塗り方自体のレベルは普通、もしくは少し低いぐらいといったところ。

背景は主に写真を加工している感じ。
しかし、それがPhantom Of Infernoの雰囲気を出していて良かったです。
随所にに3Dを駆使した部分あり。

銃器が全て3Dで作られていた所に、製作者側のこだわりを感じました。
さすが、ハードボイルド物。武器の種類が多い所からも、製作者側のこだわり、趣味が伺えます。
妥協を許さず、徹底的にやるタイプの会社なのかも。
さらに、銃器の説明まである所が何とも言えません。



System - システム -

ゲーム全体には、特に目立った不具合はないようです。たまに止まったりすることは有りました。
また、セーブに失敗することがたまにあるようです。
メニューで変更できる点は、『text speed(テキスト表示の速さ)』『change resolution(解像度変更)』
『Save(セーブ)』『Load(ロード)』です。

text speed:
『normal』『fast』の二種類に変更可能。

change resolution:
『832 × 624』『640 × 480』の二種類に変更可能。

Load & Load:
セーブ可能な数は28個。丁度良いぐらいの数です。たまにセーブに失敗します。

Skipは、『Ctrlキー』で可能。Skipの速度はあまり速くはありません。Skipできるのは既読部分のみです。
このソフトの場合、スキップをあまり使用しないことを個人的にはお奨めします。その方が面白いので。
若干、メニュー画面が切り替わる時に時間が掛かります。
メニュー内の項目を選ぶ時も、多少反応速度が良くない気がします。

ソフトに付属の機能は、『Pictures(CG回想)』『Weapons(武器説明)』の二つ。

Pictures:
毎回開くたびにサムネイルを作成しているので約10秒の時間がかかります。
それがページを開く度なので、少し面倒くさいですね。
一度見たCGの穴が埋まっていくタイプではなく、どんどん見たCGが後に足されていくタイプのようです。

Weapons:
ゲーム内で使用された武器の説明。このソフトならではの機能ですね。
説明は、実際にゲーム内で武器を使用していたキャラクターが説明。
簡単な説明ではありますが、武器全般が好きな自分には、付いていて良かった機能です。
また、製作者側のこだわりを感じる点です。



Total - 総評 -

今年度発売のソフトで、必ず上位に残る作品。
18禁ゲームの歴史の中でも、必ずや残っていくだろう十分な実力を持ったソフト。
音楽的にも非常に良い所がありますし、シナリオの出来も非常に高いです。
足りない所があるとしたら、若干システムの使い勝手が良くなかった所でしょう。
ゲームのコアの部分はあまり問題はないような気がしますけどね。




    0    20     40     60     80    100  
Scenario
:
■■■■■■■■■■■■■■■■
80
Sound
:
■■■■■■■■■■■■
65
Character
:
■■■■■■■■■■■■■■■■
80
Grapchics
:
■■■■■■■■■■■■
60
System
:
■■■■■■■■■■
50
H
:
■■■■■■■
35
Main3
:
■■■■■■■■■■■■■■■
75
Total
:
■■■■■■■■■■■■
60