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  碧のバラード     (偃月さんのレビュー)     評価: 4 
▼ タイトル 碧のバラード
▼ ブランド GAIA
▼ 対応OS Win95/98
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 \8,800
▼ 発売日 2000/10/20
▼ 必須CPU / 推奨 Pentium133 MHz / Pentium200 MHz
▼ 必要メモリ容量 / 推奨 32 MB / 64 MB
▼ 解像度 / 色数 640*480・フルカラー
▼ 音源 PCM
▼ ボイス 女性のみフルボイス




Soft Information - ソフト情報 -

OP曲
:
(不明)
     
ED曲
:
(不明)
     
総プレイ時間
:
4.5時間
 
原画
:
綾風 柳晶 [ Site ]
     
シナリオ
:
クリストファー武井
 
:
綾風 柳晶
     
音楽
:
中川 孝
     
CG回想
:
×
     
シーン回想
:
×
     
音楽回想
:
×




Outline - あらすじ -

雨が降っていたある日、
CD Shopの前で、あきらは一人の女の子と出会い、駅まで傘の中に入れてあげる事になる・・・

あきらは音楽コンクール直前で曲作りに悩んでいた。
スタジオで偶然見かけた女の子、それは雨の日に送ってあげた女の子だった・・・

彼の曲作りに協力することになる女の子。

やがて惹かれていく二人。
彼らの恋愛。
それは周りにすんなりと受け入れられることは無かった・・・

そして二人は       



Scenario - シナリオ -

音楽をテーマとした作品。

有名人音楽家のお嬢様とアマチュア作曲家の恋愛のストーリー。
ストーリーの全体的な印象はベタベタな展開。一応ドラマしてるような感じ。

感情移入などとは程遠い展開。出来の悪いシステムと重なり、読む方に対して苦痛を与える部分もあり。

しかし、前作『函の中の悦楽』をプレイした方にとっては驚いた方が多いと思います。
前作の印象からすれば、ドラマしてるだけのシナリオが出来るとは思っていなかったのではないでしょうか。

自分もその中の一人。

『函の中の悦楽』の時にはシナリオなんて・・・読める物じゃなかったですし。
多少期待を裏切られた部分があるので悔しかったかも。

もっと出来が悪い予想だったのに。

       

桜子シナリオのラストの展開、流れからして言えばもう少し一波乱あっても良かったかなという感じ。
桜子の父親もすんなりと納得しすぎかなと。

それに、浩にももっと頑張って欲しかった。嫉妬心に燃えてもっと狂ってくれる未来像が頭に・・・

桜子の父親と美穂の関係はその後どうなったんでしょうか?
桜子が父親の愛人のことを知ったらどうなるのでしょうか?

浩と美穂が結ばれてしまったら、父親の立場はどうなるのでしょうか?

・・・義妹への想いを忘れるために一人暮らししたという設定だったはず。

しかし、決着をつけないまま桜子、純子に流れるのか?
それぞれのキャラクターのエンディングより、こっちの疑問のほうが気になります。

       碧のバラード

エンディングを迎えられるキャラクターは『倉田 桜子』『山本 麻里』『北村 純子』の3人。

どのシナリオを見てみても、『あ、見たことあるよ・・・』という過去にも良くあったという印象を受けました。
音楽の質のせいもあって、いまいち最後でも盛り上がらない展開。

結局一番熱かったのは、『浩』と『美穂』の二人といったところでしょうか・・・

Hシーンは、各キャラクターごとに約二回。

どのキャラクターも二回目以降は非常に積極的になっていることに引きました。
二重人格の女共め・・・

バリエーションは特になし。普通の純愛なので。

難易度は全くなし。選択肢一つで目当てのキャラクターにたどり着きます。よって、CG回収する必要もなし。
結局4通りのシナリオしかないんですよ。



Sound - 音楽・効果音・音声 -

曲数は、おまけのCDによると16曲ぐらいだと思います。音楽関係は、全てmp3で流しているようです。
まず第一に、非常に音質が悪いです。ノイズかな?ガサガサという音がいつも入っています。

BGMについては・・・普通です。穏やかな感じの曲が多いです。
あ・・・何となくいいかも・・・

Track No.1:『碧のバラード』ボーカル曲です。静かな感じなので曲自体は好き。
しかし、歌手、歌詞には疑問。

Track No.7:『ラブラブセンセーション』同じくボーカル曲。うるさい。
ゲーム内ではもちろん、実社会でなんて絶対に売れない。

Track No.9:タイトルは不明。神秘的な感じ。短い所が痛い。

Track No.16:『遠すぎたメタモルフォーゼ』・・・・・・・どこかで聞いたことがあると思ったら使い回し。
前作のおまけに入ってました。曲風は10年位前のもの。これがGAIAのメインテーマなのでしょう。

穏やかでいい感じはするんですけどね。音質が悪い所は致命的です。

このソフトのテーマである音楽。しかし、それを支える音楽としては不十分極まりないです。
それに、ゲームの顔である主題歌にも問題を感じます。

『天使』のイメージというより『斜陽』『木漏れ日』というイメージ。

SEの数も少ししかない。ゲームを盛り上げる役には立っていない感じがします。

音声に関して、音声ファイルの質が悪いので、多少エコーして聞こえたりします。
声優さんのレベルもいまいちといった所でしょうか。

酔っ払った時の声は下手。
桜子の声をやっている紗綾さんの声が一番良かったです。メインが駄目じゃしょうがないですが。

ガリバンの音楽には耐えられません。

● CV
倉田 桜子:紗綾
山本 麻里:しなの あずさ
北村 純子:稲葉 みこ
純菜:稲葉 みこ
理恵:氷山 瑠香
美穂:成世 るな



Character - キャラクター -

● 倉田 桜子
メインヒロイン。有名音楽家の令嬢。おしとやかな感じ。
男を知ったことで人間が変わったのか?2回目のHシーンでは妙に積極的。
あのエンディングのあとに陵辱シナリオを付け加えてみたい。
印象的なシーンはなし。

● 山本 麻里
主人公の義理の妹。
典型的な明るいタイプ。義理のお兄さんに恋焦がれる少女。主人公が他の女性といる事で思い悩む所あり。
テンションの高い声が非常に印象的。
結ばれた後でも、やっぱり『お兄ちゃん』なんですね。一生『お兄ちゃん』なんでしょうか?
印象的なシーンはなし。

● 北村 純子
一応、このソフト内での一番お気に入り。
主人公とは音楽仲間、元同級生。
いいヤツですね。振られてもいい相談相手。うん、いいヤツだ。
主人公の近くに居たいから音楽活動をしているとは一途ですね。
印象的なシーンは駅の前であきらと抱き合ってるシーン。

● 主人公
アマチュア音楽家
流れに流されていくようなタイプに見える。あまり音楽家には見えない。



Graphics - グラフィック -

全体的な塗りは下手。アニメ塗りってヤツですか。そんな感じの印象を受けました。

立ち絵のパターンはあまり無し。たまに顔のバランスがずれているように感じる時がありました。
塗りはいまいち。色の数が少なく感じます。

一枚絵のCGの枚数はCG回想モードがないので不明。パッケージによると100枚。
塗り方は汚いく、アニメ塗りっぽい感じ。色の数は少なく感じます。

背景もあまり上手くなく、適当に描いた感じのする絵。精密さにも欠けます。
塗り方も適当な印象を窺わせる。

ウィンドウを最大化にしてプレイしてみると、全てのCGのあらゆるラインが汚く見えます。
強引に拡大しているような印象を深く感じます。

音楽にはそれなりに良い印象を受けましたが、CGに関しては良い印象はなし。
音楽にこだわるのも良いですが、一応ビジュアル面をもっと考えて欲しい。



System - システム -

これぞGAIAといった感じのシステム。相変わらず謎が多い・・・
出来の悪いシステムがGAIAのシンボルとなる日も近いかも知れません。

不具合は無いようですが、全体的にかなり動作の重い感じのシステム。
プレイする側には必ずストレスが溜まります。

音声と文章がずれる事は多少あり。

セリフのある文章はクリックしてもSkipは不可能。
音声を解除してもSkipは不可能のようです。

スタッフロールまでクリックしないと進まないという完璧な出来。

画面の切り替えについて。フェードアウト、立ち絵の切り替わり、背景の表示、どれをとっても全てが重いです。
フェードアウトの仕方はかなり適当な感じを窺わせます。そしてフェードアウトしている感じもしません。

画面効果の出来は悪いです。

メニュー画面は無いようです。
ウィンドウフレームからのみ、各種変更が可能になっています。

機能は、『ストーリーファイルを開く』『保存データを開く』『現在の状態を保存する』『画像をBMP形式で保存する』
『画面内にテキスト』『テキストウィンドウ』『サウンドの設定』の7個。

ストールーファイルを開く:
最初から始める機能。このソフトはゲーム起動と同時に強制的にゲームが始まるシステム。
ですから、最初に戻るには『story.txt』というファイルを毎回開かなければなりません。

最初は、これがロードの機能かと間違いしました。
わざわざ『ストーリーファイル』を開くという名前にする必要性を感じません。
逆に、プレイする側を惑わすだけの効果しかないと思います。

保存データを開く:
こちらがロード機能。

現状の状態を保存する:
これがセーブ機能。セーブ可能な個数は、ほぼ無限だと思います。HDの容量の限界まで。
プレイする側が自分でセーブデータに名前をつけるタイプ。

しかし、それほど多くセーブする必要の無いソフト。
全く持って無駄な機能。

画像をBMP形式で保存する:
キーボードのPrintScreenと同じような機能。
しかし、GameDisc内には、ゲーム内のjpg・bmp画像が見れるようになっています。

jpgは背景画像、bmpは一枚絵のCGになっているようです。
bmpの画像はそのままでは見れないので、ゲーム内で保存するしかないようです。

これはGAIAの前作『函の中の悦楽』と同様。

『画面内にテキスト』『テキストウィンドウ』:
文章を表示するウィンドウをどこに配置するかを決めます。
あまり必要は無いような気がしました。

どちらにしても、見づらい事に変わりはありませんので注意しましょう。
この機能をつけるなら、フォントを変える機能を設置して欲しいです。

文字が非常に見づらく、プレイする時のストレスになります。
「テキストウィンドウ」で表示することをお薦めします。

ウィンドウを最大化した時に「画面内にテキスト」となっていると非常に読みづらいので。

『サウンド設定』:
「背景音楽」「サウンドエフェクト」「ボイス」「バッファ」の変更が可能。
バッファの変更はあまり変化が無いので必要は無いような印象。

全体的なボリュームの調整しか出来ないようです。ここの要素の音量変更は不可能。

ソフトに付属しているおまけの機能はありません。
CG回想、音楽回想などは全くなし。

しかし、まったく難易度がないといって過言ではないソフトなので、CG回収は必要なし。
もし見たかったら、ゲーム内でBMP保存することをお薦めします。

Skip機能は「Enter」で可能です。

全体的に、プレイしていてかなりストレスの溜まるシステム。更なる改善点が必要だと思われます。
前作『函の中の悦楽』には付いていた『CG回想』。これが無くなっている所はかなりの減点。

しかし、前作よりはごく僅かながら動作が改善された様子。本当に少しですが。(約5%)
次回作の『Cosmic Girls』では多少改善して欲しいです。いや、やらなければならない所でしょう。



Total - 総評 -

前作が非常に出来の悪いな作品だったので、今回にも期待。やっぱり出来は悪かったです。
具体的に、システム面では全く改善されているようには見えませんでした。

しかし、音楽に関しては多少向上しているように見えます。CGのレベルは前作と同じ程度。

アニメーションはどこいったんでしょうか?

シナリオも全く無いのかなと思っていたら、意外にもドラマしている展開に驚き。

なんだかんだ言っても、結局はここのブランドが好きなのかも知れません。

ある程度のレベルのソフトをいきなり出してくるブランドより、 まったくもって最悪なソフトから出してくれて、
どんどん成長してくれるなら、そっちの方が自分としては好き。

ということで、次回作『Cosmic Girls』にも期待・・・・・・多分買うでしょう・・・・・・




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Scenario
:
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40
Sound
:
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45
Character
:
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35
Grapchics
:
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50
System
:
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20
H
:
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40
Main3
:
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40
Total
:
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40