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  コスって!My Honey   (タケ・ユタカさん&偃月さんのレビュー) 評価: 6〜7.5 
▼ タイトル コスって!My Honey
▼ ブランド ブルーゲイル
▼ ジャンル コスプレエッチ系アドベンチャーゲーム
▼ 対応OS Win95/98/2000/Me
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 \8,800
▼ 発売日 2001/11/22
▼ 必須CPU / 推奨 Pentium133 MHz / Pentium166 MHz
▼ 必要メモリ容量 / 推奨 32 MB / 64 MB
▼ 解像度 / 色数 640*480・High Color以上
▼ 音源 CD-DA、MIDI
▼ ボイス あり(女性のみ)


タケ・ユタカさんのレビュー
Scenario - シナリオ -

 主人公鷹科千秋は、前の勤め先をセクハラでクビになり、空腹状態で困っていた。
 そんなとき、通りすがりの女性、安住紅音が介抱してくれた。
 千秋のデザイン能力を見出した紅音は、一緒に働こうと誘う。しかし、紅音の勤め先の女社長は男嫌いで、男だというだけで不採用にするらしい。
 「女装したら?」という紅音の提案で、女装して勤めることになった主人公。
 女装がバレたら困るというこの状況で、主人公はどうやって女の子と仲良くなるつもりなのだろうか?



Character - キャラクター -

安住 紅音(あずみ あかね)
 行きだおれていた主人公を助けて介抱してくれた女性。
 帰る家もないことを知って、主人公を自分の部屋に同居させてくれる。
 動物禁止のマンションでこっそり犬を飼っている。

三枝 伊織(さえぐさ いおり)
 真面目でクールなデザインが得意な先輩デザイナー。
 主人公のデザインの能力のことを高く買っている。
 最近女社長と意見が対立気味。
 自分とは違う才能を見せる紅音に焦りを感じている。

五十川 有梨(いそかわ ゆり)
 デザイン画を元に衣装の見本品を作る、パタンナーという仕事をしている。
 ノリは明るく軽く主人公とはとても気が合っている。
 まち針としつけ糸とメジャーは常備品。また、Hに関しても積極的。

八重樫 稜子(やえがし りょうこ)
 主人公の勤める会社の社長で元有名デザイナー。
 現在、彼女自身はデザインの仕事は行っていない。
 男嫌いだが未婚の一児の母で、万里亜という娘がいる。男嫌いなのは営業先でうけるセクハラに嫌気がさしたから。

八重樫 万里亜(やえがし まりあ)
 稜子の娘。 専門学校生で見習いアルバイト中。
 母親より先輩である伊織のことを尊敬している。
 そのため先輩に気に入られている主人公の存在が気に入らない。
 男性不信の母親の反動か、潜在的ファザコン。

端島 知子(はしじま さとこ)
 主人公の勤める会社が受注した衣装を製品化している『深川衣料』の社員。
 コスプレ好きで会社にくるといつも目を輝かせている。



System - システム -

【 CG鑑賞モード 】        あり
【 シーン鑑賞モード 】       あり
【 BGM鑑賞モード 】       あり
【 メッセージスキップ】      あり(既読未読判別)
【 既読メッセージの再表示 】  あり(ボイス再生あり)
【 セーブ数 】           19+クイックセーブ1

 上記参照の他、
 ウィンドウ/フルスクリーン表示選択可。
 メッセージスキップありですが、メッセージスキップのスピード調節ができるゲームってのは珍しいですね。

 ボイス、BGMのボリューム調節はゲーム上ではできないので、Windowsのボリュームコントロールを使うこと。
 フルインストール(要650MB)すれば起動時CD不要。
 CDなしだとせっかくのI’ve主題歌が聞けなくなっちゃいますが^^;
 ちなみにノーマルインストールだと要150MB。
 ほとんどボイスデータってことですね。
 
 ゲーム期間は約1ヶ月。
 1日の始めにスケジュールを立てて、それに沿ってイベントが起こっていきます。
 攻略にはスケジュール表に書いてあるノルマを達成しつつ、目的の女性に仕事を教えてもらって好感度を高めていけばOK。
 Hシーンも好感度が高まれば自然と発生します。

 個別エンドを迎えるのはわりと簡単。
 ハーレムエンド狙いの場合だけは全員とHしなければならないので極端に難しくなります^^;



Sound - 音楽・効果音・音声 -

音楽:全13曲。 MIDIで聞いてたので、それほど印象に残らなかったですね…。
    エンディングテーマはI’ve「Change my Style 〜あなた好みの私に〜」。
    歌詞の方はあんまり覚えてないんですが、間奏の「コスっコスってハァ〜ニィ〜〜」
    というコーラスが耳から離れない…^^;

音声:女性フルボイス。 声優さんは名前が公表されてないですが、アトリエピーチの方々らしいです。
    演技はテキストに忠実で、上手いと思います。



Impressions - 感想 -

 女装してデザイン会社で働くことになった男が、女の子ばかりの職場でいい思いをしようとする恋愛ADV。
 主人公の名前はフルネーム変更可。
 タイトルの「コスって!」ってのはそのまんま「ナニを擦る」のと「コスプレ」を掛けているそうな^^;

 このゲーム、プレイ始めた時は見た目どおりストーリーほとんどなしのお手軽Hゲーなのかと思いましたよ。
 冒頭、ヒロインの紅音は、行き倒れの若い男(主人公)を自宅に運び込んで手料理をご馳走し、あげくに職が決まるまで一人暮らしのマンションに同棲を許します。

 この出だしはどうよ??

 主人公も主人公で、「サンキュー、紅音」とか言っていきなりタメ口だし(もっとも、この男は社長だろうと誰だろうと心の中で呼び捨てなんですけど)。
 後で紅音の行動の理由は説明されるんですが、のっけからこれだとストーリー性ないのかと思っちゃいますね。

 しかも、女の子とのイベントがほとんど同じ会話の繰り返しなんですよね〜。
 10回くらい会っても会話の内容が3通りくらいしかなくて、何度も同じ場面を見ることになるんですよ。
 まあたいていは未読既読判別スキップですっ飛ばしてましたけど^^;
 このあたりがプレイヤーにとって萎え〜な要素なんですね。

 でも僕はこのゲームやってて、なんとなく無印「とらいあんぐるハート」を思い出したですよ。
 ストーリー内容とかHシーンとかは明らかに全然違いますけど、「キャラのギャップに萌える」という所が似てるんですよ〜。
 どのキャラも、最初のHシーンあたりからの描かれ方が「そうきたか!」って感じで(もちろんある程度使い古された展開ではあるんですけどね)。
 テキストが短いながらも的確にキャラを立たせていて、なかなかにポイント高いのです。
 1プレイし終えた後に思うことが、「ストーリーとかゲームシステムとかにはいろいろとツッコミどころあるけど、キャラがいいから許せちゃう」みたいな。

 あと肝心のHシーンですが、これも結構充実してます。
 ヒロイン1人に5〜6シーンあって、内わけは普通のHが2回にあとはコスプレHって感じです。
 コスプレHは個人的にはあまり興味ないんですけど、ほぼ全てのバリエーションを網羅してるんじゃないでしょうか…?
 おまけキャラとのHシーンや3P、ハーレムシーンなんかもあって、まさにお手軽Hゲーって感じのボリュームです。
 あ、でもハーレムはあくまで全員落としたことに対するご褒美、みたいな感じで1個しかないですけどね^^;

 声優さんの演技も上手いし、キャラによってはちゅぱ音もあります。
 CGは101枚+パターン違いで、HCG割合かなり高し。
 原画は原波要徳さんという新人原画マンの人らしいですが、立ちCGとイベントCGで顔がえらく違ったりHシーンでやたらとキャラが汗噴いてたりすること以外は文句なし。
 フィニッシュCGも半分くらいのHシーンにありますね。
 キャラの等身高くて胸も大きいし、次回作にも期待です。



Total - 総評 -

 評価としては7.5点。まさかのキャラ萌えがありましたからね(w
 まー客観的には6〜7点が妥当なところですか。


おすすめキャラ:三枝 伊織、五十川 有梨
タケ・ユタカ さんから一言:「でもやっぱりただのお手軽Hゲーかな^^;」






偃月さんのレビュー
Soft Information - ソフト情報 -

OP曲
:
(不明)
     
ED曲
:
Change my Style
     
総プレイ時間
:
15.0時間
  
CG回想 :
  
シーン回想 :
  
音楽回想 :
 
原画
:
辰波 要徳
     
シナリオ
:
とかげ
     
音楽
:
DOLLY
:
小動 物



Outline - あらすじ -

セクハラが問題が原因で会社を追い出されて行き倒れになっていた主人公。
そんな彼を助けてくれたのは、一人の女の子だった。

親切な女の子に助けられた上に、彼女の家に居候させてもらう事になる彼。
そこで彼は、彼女によってデザイナーとしての素質を見出される。

主人公の事を、自分の会社で一緒に働きたいと誘ってくれる彼女だったが、
彼女の会社には女性しか勤める事が出来ない。

そこで二人の考えた方法は女装する事。
馬鹿げた考えに思えたが、意外にもこの方法がまんまと成功してしまう。

果たして、主人公の女装はばれないのか・・・
そして、衣装デザイン会社の女の子と仲良くなれるのだろうか・・・



Scenario - シナリオ -

セクハラが問題となり、職場を追い出され、行き倒れになっていた主人公。
ある女性に助けられた主人公は、女装をして、彼女の職場である衣装デザイン会社で共に働く事になるという物語。

設定からもなんとなく分かるように、物語はコミカルな感じです。
テキストのテンポはなかなか良いのですが、これといって伏線に富んだ物でもなければ、意外性についても寂しい所があります。

テキストの共通部分も比較的多めですし、コミカルなだけであって、それ以上に目立つ何かが欲しかった所です。
キャラ別ルートにおいて、他のキャラとの絡みがあったりする所にはなかなか面白かった所として残りましたが。

頑張って物語りしてる感じを受ける所もありますが、共通部分も多いですし、流れも基本的にはどのルートも一緒。
ストーリー性を楽しむと言うよりは、やはりお手軽感を楽しむべきソフトではないでしょうか。

各キャラクター達もある程度の魅力はあるものの、今一歩特徴的なアクセントが物足りないといった感じ。
ただ、自然と馴染めるような馴染みやすいキャラクター達が揃っています。

結局の所、エンディングまでの流れがワンパターンになってしまっていて、物語の結び方に工夫が欲しかった所。
やっぱり「お手軽抜きゲー」なんだなと、改めて感じさせられる部分でもあります。

Hイベントについては、各キャラにつき5回か6回で、総数で40回程度あります。
所々にHイベントが発生するので、あまり待たずにHイベントが登場する所は好印象。

Hの内容については、基本的には普通の純愛物程度。
ただ、テキストの方が比較的濃い目なのと、最大7Pまでのプレイがあります。

Hイベントの内容で気になる点が一つ。
それはコスプレHが意外と少ない点です。

予想では「コスプレH」がメインだと思っていましたが、実際にはバリエーションの中の一つぐらいにしか捉えられませんでした。
各キャラに対して、5、6回Hイベントがあるうちの1回程度にしかコスプレHが無い所がちょっと納得のいかない所。

Hイベント一つ毎のCGの枚数は約3枚程度。

全体的な印象としては、お手軽感を楽しむ作品。
これといってシナリオに重きを置かなければ、無難に楽しめるのではないでしょうか。

ただ、コスプレHを期待した方には、若干不満が残る部分があるでしょう。
その他の方には、コンスタントにHな作品なので受け入れられる所がある気がします。



Sound - 音楽・効果音・音声 -

BGMはCD-DAとMIDIで13曲と少し少なめ。
物語の流れ同様に、コミカルな曲調の楽曲が多めです。

● PickUp
(特になし)

特に不満はありませんが、やはりインパクトには全くもって欠けるかと。
ED曲の「Change my Style」についても、インパクトはありますが、特に琴線には触れる物もなく。

効果音の種類は多めだった気がします。
ただ、これといって特徴的な物は感じませんでしたが。

音声は女性キャラクターのみフルボイス。
なかなか演技も上手なので、個人的には満足。



Character - キャラクター -

原画は辰波 要徳さん。

● 安住 紅音 [ アズミ アカネ ]
行倒れになっている主人公を救ってくれた女の子。
主人公に女装を勧め、同じ会社に就職させたのも彼女。
天然な性格の所もあるが、潜在的な素質を持っているデザイナー。
果たして主人公と彼女は、上手く会社内で正体を隠し通せるのだろうか・・・

● 五十川 友梨 [ イソカワ ユリ ]
紅音の同僚であり、とても明るい性格でノリのいい女の子。
彼女の担当は商品の試作品、見本を作るという仕事をしている。
彼女の普段のノリからも伺えるように、Hに対しても軽いノリで応えてくれる彼女。
だが、そんな彼女の軽いノリとは裏腹に、本来の彼女の姿や弱い部分を隠している。

● 三枝 伊織 [ サエグサ イオリ ]
主人公が働く会社内での先輩デザイナーであり、世間でも優秀なデザイナー。
周囲からの尊敬の目も篤い彼女は、仕事には人一倍厳しく、仕事一筋のクールな女性に見られている。
だが、そんな周囲からの視線とは異なって、彼女は最近仕事に行詰っている。
主人公の腕を高く買っている彼女だが、主人公に対して何やら女の鋭い勘が・・・

● 端島 知子 [ ハシジマ サトコ ]
衣装デザイン会社と取引がある深川衣料の社員の女の子。
チコちゃんという愛称で呼ばれている。
いつも仕事ではドジな事ばかりをしていてる彼女。
一目ぼれしやすい性格。

● 八重樫 稜子 [ ヤエガシ リョウコ ]
主人公の勤める会社の社長で、八重樫 万里亜の母親。
男性嫌いの彼女の性格から、社内には男性社員がまったくいない。
仕事にも厳しく、周囲や娘からは完璧人間に見られている彼女。
主人公の正体を疑うのだが・・・

● 八重樫 万里亜 [ ヤエガシ マリア ]
稜子の娘で、アルバイト社員として雑務をこなしている。
デザイナーの伊織を心から尊敬し、つねに付きまとっている女の子。
新しく入社してきた主人公に対しては、極端に邪険な態度をとる彼女。
最近、彼女は母親との仲が上手く行っていないようだが・・・

なかなか個性的なキャラクターが多めで、比較的馴染みやすいというのが印象です。
主人公のコスプレに固執する感じとかも、なんとなく笑えたり、好印象な所がありました。

お気に入りのキャラは五十川 友梨。



Graphics - グラフィック -

立ち絵については大きさも丁度良いですし、線の処理もされているので綺麗です。
塗りについても全体的に丁寧さを感じますし、特に不満点はありません。

イベントCGの枚数はCG回想に登録される101枚と、パターン違い等が若干加わります。
全体的なHCGの割合は7割程度。

イベントCGはある程度の綺麗な感じはしますが、いまいちはっきりとした感じを受けないというのが印象。
ただ、それ程気になる事ではないので、綺麗なレベルではあると思います。

背景原画に関しては、まちまちな感じ。
塗りはイベントCGと同じで特に不満はありませんが、ちょっと背景原画に精細さが欲しかった所。

全体的に丁寧な感じなので特に気になる所はなし。
総じてレベルは高めです。



System - システム -

全体的な動作速度は普通で、特に動作に問題があるようには感じませんでした。
場面が切り替わる時、切り替わりが遅く感じる所はありましたが。

ゲーム形式は選択式型のADVで、その日の行動を決める選択と、キャラとの会話での選択の二通りがあります。
大半が行動を決めるタイプの選択肢で、キャラとの会話内での選択肢の数は少なめになっています。

選択肢の数は、行動、会話内をあわせて70ヶ所程度と、数自体はなかなか多め。
各キャラの攻略はそれ程難しくはありませんが、若干CG回収等の作業が必要なのと、特定のエンディングが高難易度のようです。

セーブ可能数は20ヶ所。
ストーリーはそれ程長くはないのですが、選択肢の数が多いので少し困るかもしれません。

スキップは、速度別に標準、速いの2段階と、選択肢までスキップの3種類があります。
若干、場面が切り替わる時に描画速度が遅くなりますが、既読、強制の両方とも、スキップ速度は非常に早めです。

画面モードはフルスクリーンとウィンドウモードに対応。
音楽関係の機能は、BGM、効果音、音声の切換えが可能。

メッセージ関係の機能は、フォント変更、文字速度の2段階切換え、文章履歴表示があります。
画像表示関係の機能は画面エフェクトの切換えが可能。

おまけ機能は、CG回想、音楽回想、シーン回想の三つ。

全体的には機能に不自由する事がなかったので、機能面では特に不満点はありませんでした。
ただ、場面切換えの時の遅さが若干気になりました。



Total - 総評 -

コスプレHがメイン(のはず)のソフト。
ただ、やっぱり少しコスプレは少なかった点が腑に落ちません。

どちらかというと、やっぱりコンスタントにエロがある部分は評価できるものの、コスプレは二の次だったような感じ。
もうちょっとどうにかシチュエーションを整えてもらって、コスプレHを増やして欲しかった所です。

ただ、平均的に読みやすいテキストでしたし、音楽やグラフィックなども納得のいく所。
物語性を求めてくる人には不満が残るでしょうが、個人的にこのソフトに求めていた点では満足。

とりあえず、この作品を嫌いだっていう人は少ないのではないでしょうか。
なかなか安心してプレイできるソフトでしたし。

物語性第一な方、コスプレ大好きな方には満足できない作品かも知れませんが、この両者に当てはまらない方にはお薦め。
これといって失敗している部分の少ない、安定性のある作品ですね。




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Scenario
:
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45
Sound
:
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40
Character
:
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55
Grapchics
:
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65
System
:
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65
H
:
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75
Main3
:
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45
Total
:
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60