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  CANVAS〜セピア色のモチーフ〜  (心風輝さん&偃月さんのレビュー)  評価: 6.5〜8 
▼ タイトル CANVAS〜セピア色のモチーフ〜
▼ ブランド カクテルソフト
▼ ジャンル 恋愛SLG
▼ 対応OS Win95/98/2000
▼ 定価 \9,800
▼ 発売日 2000/11/24



心風輝さんのレビュー
Impressions - 感想 -


 さてさて、このサイトの初のレビューでドキドキ(^^;ですが張りきっていってみましょう〜♪

いきなりピンチ・・・(^^;

 さて、さっそくプレイ開始〜♪
 OPはF&Cでお馴染み「くさたけみゆき」さんですね〜♪

 おお〜〜OPでCGにCGを使ってる・・・しかも口パクまで入れるとは・・・煤i゚□゚;

 OPが終わりゲームを開始すると、最初にこの物語のメインヒロインであり幼馴染である橘 天音が現れましたね・・・

 な、なんだ!こいつは!!!

 いきなり、お子様モードバリバリで主人公に甘えてくるじゃないか!!(^^;
 「や、やばいぞ・・・今ならまだ引き返せる・・・しかし如何する!?此処で止めてしまって何になるんだ・・・」

 気を取り直して再びプレイするが、やはり天音の執拗な攻撃(甘え)に心風輝いきなりピンチ!!
 顔が段々とニヤケているのが自分でも分かっていたがどうしようもない!!

 「い、いかんこのままではマジで悶え死ぬ!!>(゚□゚;

 何時奴が仕掛けるかと警戒していたその時!!ついに奴は動いた!!
 「天音・・・アイスが頬っぺたについてるぞ・・・」
 「じゃあ〜フキフキして♪」

 心「だ・・誰か俺を殺してくれ!!」(死)

 いや〜さすがに5分くらい頭がフリーズしてましたが・・・あ、危なかった・・・
 それから、主人公の知らないうちに親父が再婚することになり、再婚相手の連れ子である桜塚 恋ですけど、

 これがまた可愛いんだわ!!(^^;

 なんと言うか設定はありきたりで何処かで見たこと有るような話っぽいけど、

 可愛いから許す!>ぉぃ

 さらに恋の親友であり財閥の娘である
鷺ノ宮 藍と(彼女の隠しシナリオもあります・・・)
 
ダブルセットが、かなりのユーザーがスマッシュHIT!!したらしく、見てくれはいかにも

 カー●キャ●ター●くら!

 に似てることは、殆どが認知してもなお、萌えているそうで・・・なにも言うまい(/_;)

 とりあえず上記の2人をクリアしたので次は天音をクリアすると主人公の初恋のお姉さんである篠宮 悠が攻略可能になります。
 さっそくせっせと通いにいくんですが、悠のCV役である原西 希京さんの声が、普通に喋っているだけなのに 何故か身悶えするほどゾクゾクときます(笑
 物語後半になってくる頃には・・・

 「はやく!早くトドメを!!!」>え?
 ↑わかってる皆さんの言いたいことは痛いほど・・・T-T
 さらには、主人公に夕飯を作ってあげるために一緒に商店街まで買い物の最中に、子供の頃主人公が大きくなったらお嫁に貰うという小さい頃の口約束が話題に挙がるんですが、その時不意に悠がぽろっと一言・・・
 「じゃあ・・・あの約束って、まだ有効なのかな?」

 心「有効で御座いますとも!悠姉さん!!!」>マテコラ!

 (↑既に壊れてる廃人がここに1名・・・(^^;)

 その次はハイジャンプの選手の七城 柚子なんですけど・・・
 ロリ・・・(ぼそ>煤i ̄□ ̄;

 「そ、そんな純粋な目で見るな!

 俺は、幼児誘拐魔でもなければ、

 ロリコン変質者でもないんだ〜〜(^^;;;」
 
最後までロリロリしてました・・・もう勘弁してください!!(/_;)

迫り来る萌え!

 さて此処までクリアした次点で思ったことは、やはり原画屋3人の☆画野郎氏、氏、ぽん酢氏の三体融合(笑)CGの素晴らしさだろう!
 音楽に関してはまあ〜F&Cだからなぁ〜いう半分、諦めモードでいたので今更文句言っても始まりませんし、それを差し引いても凌駕するキャラクターの魅力を素直に評価したいと思います・・・

 しかし、シンプルにストーリに没頭してもらおうと考えて作った選択肢(この場合ヒロインの居る場所に向かう場合)が、返って主人公の行動が事務的な感じになり尚且つ、学園ものの弱点である、

 学園生活のサイクルがユーザーのやる気を無くし

 プレイを投げてしまいやすいことです・・・

 ただでさえ、あまり目立った展開がありませんから、だらだらプレイすることが苦痛に感じてしまうこともあるかもしれません・・・
 シナリオがあまり良いとは思えなかったのは、そう言った理由も含まれるかもしれません・・・

 ・・・・・・ですが(^^;

 彼女のシナリオだけは格別でした・・・

 そう・・・最後の1人・・・君影 百合奈!!
 です・・☆⌒(―_―)>ひーきだ!


 最後の最後で本当にやってくれました!!

 彼女の存在(名前)が何故「呪い」なのか・・・何故、花言葉で「黒百合」なのか・・・

 「御薗の血が流れていない」とは・・・

 御薗 瑠璃子は何故百合奈に辛く当たるのか・・・
 これは、正直プレイして確かめてください・・・

 兎に角、彼女のシナリオは他のキャラと比べれば萌えは少ないかもしれません・・・

 百合奈の「とてとて歩き」は絶品でしたが(笑
 それでも彼女が少しずつ主人公に惹かれていく姿と、恋する気持ちが驚くほど純粋なこと (他のヒロインにも勿論言えますが・・・)
 そして、1番彼女に惹かれた理由が・・・    

 普段、心臓が弱い百合奈が、心臓に負荷をかけてはいけない話をしている時に主人公と手を繋いだ時・・・
 「あっ!今鼓動が早くなりました・・・」

 心「僕は死にましぇ〜〜〜〜〜ん!!!」T-T

 ↑魚氏最高ーー!!!

 ・・・・・・頼む誰でもいい止めてくれ・・・(/_;)

 そんなんで、結構好き嫌いが分かれると思いますが

 キャラ萌えでは2000年度最強です!

 しいて欲を言えば・・・もう少しヒロイン同士の絡みがほしかった事と、(これはシナリオ書きが3人居るのが問題だったと考えるのが妥当でしょう・・・)

 もうちょっとCGの枚数増やしてください!!(恋の蹴りCGが使いまわしで4枚は泣きました・・・)


 おすすめキャラ:「君影 百合奈・・・彼女のシナリオは格別です・・・」
 心風輝さんより一言:萌えて!萌えて!!萌えろ〜〜〜!!!!」(゜□゜;







偃月さんのレビュー
Soft Information - ソフト情報 -

OP曲
:
Autumn Destiny
     
ED曲
:
おもいで
      
CG回想
:
 
シーン回想 :
 
音楽回想 : ○ 
 
原画
:
☆画野朗
 
:
魚 [ Site ]
 
:
ぽん酢 [ Site ]
     
シナリオ
:
雨城 弘明
    トノイケ ダイスケ
     
音楽
:
doors inc.



Outline - あらすじ -

大人達の都合の為に利用されることを拒み、
絵を描くことを拒んでいるうちに、いつしか絵を描けなくなってしまった主人公・・・

絵を描けなくなった主人公の周りにいる女の子達。
そして、彼女達との交流の中で、主人公にも次第に変化が・・・

自分の過去し、そして絵を描ける自分。
果たして、昔のように絵を描くことを楽しめていた自分に戻れるのでしょうか・・・



Scenario - シナリオ -

大人達の都合で絵を描く事の出来なくなった主人公が、
女の子達との触れ合いで立ち直っていくまでの様子を描いたストーリー。

全般的に左程大きな展開・盛り上がりはなく、ストーリーにそれほど面白みを感じる事はありませんでした。
印象としては、フラットな感じで終始一貫していました。

ストーリー全てを振り返って、どこが印象に残ったかと聞かれると、「これだ!」というものは特に無いです。
強いインパクトは持ち合わせていないシナリオではないでしょうか。

それと、各キャラクター達から感じさせられる若干のしつこさ。
「萌え」を狙っているのか、あまりそういった事に対して影響されない人にとっては、しつこいと感じるシナリオ。

しかし、最終的にそこから得た物は、仄かな感動、喜び。
意外にも、典型的な様相を呈している純愛学園物語からはそう感じる事が出来ました。

やはり、最近は多少現実離れした感じのシナリオがどうしても多いと思います。

フラットであまり大きな展開をしないシナリオ、そこに満足と共感を感じる事が出来たのは
現実に近い世界観を持ったシナリオが、逆に少しばかりの新鮮さを感じさせてくれたからかもしれません。

「主人公が絵を描けるようになるまでの流れ」というストーリの根幹部分においては
全てのキャラクターについて共通し、主人公の心情の移り変わりを軸に、うまくバランス良く表現されていたと思います。

そして、各キャラクター毎のストーリー全体に関しても、それぞれが独立している印象が強いです。
また、 全キャラクター共通のイベントが殆ど無かった事で、全てにおいて飽きずに読んでいく事が出来ました。

         描くことによって与えた喜び

         描くことによって受けた憎しみ

エンディングは各キャラクター毎に基本的には満足はしているものの
好きな女の為になら描けるという所に若干の臭さを感じました。

エンディング数は5+1。

一つだけ鷺ノ宮 藍との隠しエンディングがありますが、CGが一枚もありません。
どうせエンディングをつけるならCGの一枚ぐらいも欲しかったですね。

         そして、描くことで気付く気持ち

Hシーンの数は、各キャラ毎に一回ずつ。
全てのシーンがHシーンとしては薄いです。

普通の純愛系ADVと少し違う所は、相手に対して強くするか、弱くするか、プレイの選択を出来るところ。

難易度に関しては、殆ど無いといっても過言ではないでしょう。
CGの回収も苦労することはまったくありませんし、各キャラとのエンディングに到達するのも楽です。



Sound - 音楽・効果音・音声 -

曲数は全部で13曲。作品の長さを考えると、丁度良いぐらいの曲数だと思います。

特にこれはという曲は無いものの、全体的なレベルは少しだけ高めに感じました。
BGMはMIDIで、OP、EDのボーカル曲はCD-DAで再生。

Track No.06 [ …瞳に映るあなた ]
Track No.12 [ Autumn Destiny ]
Track No.13 [ おもいで ]

ソフトの雰囲気と同じような「秋」「せつない」、このようなキーワードが思い浮かんでくるような静かな曲が多い感じ。

久々にキャラクター毎の曲に対して、繰り返し流されることで起きるマンネリ化、
そして苛立ちを感じる事はあまりありませんでした。

これも、ソフトの雰囲気と同じように、あまり強いイメージの音ではないからだと思います。

ボーカル曲2曲に関して、[ Autumn Destiny ] [ おもいで ] 2曲ともボーカルの歌唱力は良し。
個人的には [ Autumn Destiny ] よりも [ おもいで ] の曲の方に良い印象を持ちました。

SEも幾つかありますが、あっても無くても良い程度のものだと思いました。

音声は女性のみフルボイス。 声優さんのレベルも並と言った所だと感じます。
Hシーンの時の演技はあまりうまいとは感じませんでしたね。

[ 橘 天音 ] 倖月 美和
[ 七城 柚子 ] 本山 友美
[ 君影 百合奈 ] 藤咲 かおり
[ 桜塚 恋 ] 友永 朱音
[ 篠宮 悠 ] 原西 希京
[ 御薗 瑠璃子 ] 桜井 みき
[ 鷺ノ宮 藍 ] 静木 亜美



Character - キャラクター -

原画を担当している方は3人。 個人的には結構好きな感じの絵。
多少萌えをねらっているように感じました。

攻略可能なヒロインは [ 橘 天音 ] [ 七城 柚子 ] [ 君影 百合奈 ] [ 桜塚 恋 ] [ 篠宮 悠 ] の5人。
隠しシナリオとして [ 鷺ノ宮 藍 ] のストーリーが用意されている。

● 橘 天音
主人公とは幼なじみの腐れ縁の 同級生。
いつも主人公と一緒に行動している。

● 七城 柚子
小学校の同級生。
陸上部で高飛びの選手をしているが、今までに一度も大会に出たことが無い。
未だに子供っぽい部分が多く残っている女の子。

● 君影 百合奈
主人公の先輩。
花が好きで花言葉にも詳しい。
彼女の特殊な性格のためか、周囲の人間からは敬遠されている。

● 桜塚 恋
主人公の父親と恋の母親の再婚が決まったので、主人公と恋は兄妹になる。
いつもは主人公に対して強がったる冷たい態度をしているが、 実は・・・
校内でも評判の美人なので、彼女に言い寄る男子生徒が後を経たない。

● 篠宮 悠
主人公の家の隣に住んでいたお姉さん。
数年振りに帰ってきた彼女は、主人公達の学校の研修生だった・・・
数年前に結んだ主人公との約束・・・
「弟」「姉」の関係に時間が与えた影響・・・

● 主人公
他の純愛ADVよりも、若干自分自身を見つめることが多い主人公。
そこから感じたのは、なんとなく「大人に苛められた」と感じている主人公が、
被害者妄想的にいじけてるような印象を持ちました。
「苛められた」「利用された」というのは事実かもしれませんが、
いつまでも絵から逃げ、筆をとらない主人公に対して少し苛立ちを感じた事も。



Graphics - グラフィック -

この作品の特徴は、やはり淡い塗り方のCGでしょう。
この手の塗り方にお目にかかることは少ないですが、自分が感じた印象は非常に良いものでした。

立ち絵のポーズの数はありませんが、キャラが話す時には口が言葉に合わせて動きます。
これが一枚絵の時にも動いているので少し驚きを感じました。

立ち絵の塗り方は非常に上手いと思います。

一枚絵の枚数は94枚。

先ほども書いたように、キャラクターが話す時には、話すタイミングに合わせて口が動きます。
一枚絵の塗り方も淡い感じが非常に良かったと思います。

背景についても、淡いCGの印象が非常に良かったです。
そして、精密さもかなり高かったですし。

画面エフェクトも上手かったと思います。
ただ徐々に暗転していくのではなく、色々と種類も効果も変わったものがあって良かったです。

あまり他のソフトでは見られないような淡い塗りをしたCG。
個人的には、ごくありふれたアニメ塗りのようなCGよりも、こういった感じの塗り方の方が好みです。



System - システム -

ゲーム全体に不具合はなし。
ゲーム内のメニューで変更できるのは
[ Save & Load ]
[ メッセージスキップ ]
[ 画面表示 ]
[ Music ]
[ Dramatic Mode ]
[ Effect ]
[ CPU ]
[ Window Density ]
等などです。

Save & Load:
基本的にセーブ可能な数は20個所。
それに加え [ Quick Save ] [ Quick Load ] 等の機能もあり。

メッセージスキップ:
スキップは [ All ] [ On ] [ Off ] に切り替え可能。
スキップの速度も速いのでプレイは快適。
既読スキップ、未読スキップがついているので、ユーザーには非常に使い易い。

画面表示:
[ Window Mode ] [ Full Screen Mode ] の切り替えが可能。

Music:
[ MIDI ] [ CD-DA ] [ Voice ] [ SE ] [ MIDI Select ] の切り替え、音量調節、テストが可能。
MIDI Selectというのは音源を選択。

Dramatic Mode:
使用したことが無いので何かは不明。

Effect:
画面エフェクトの事でしょう。
[ Normal ] [ Light ] の選択が可能。

おまけ機能は [ CG MODE ] [ MUSIC MODE ] [ H REPLAY ] の3つ。
CGを全て回収すると、もう一つ項目が増えます。

CG MODE:
キャラクター別に分けられて表示されます。
全12ページ。

MUSIC MODE:
ゲーム内の音楽13曲を鑑賞できます。
再生・停止・選曲が可能。

H REPLAY:
ゲーム内でのHシーンを鑑賞できます。
各キャラクター毎に選択するような仕組み。

とにかく非常に細かい設定が出来、さらに動作も非常に快適。そして、満ち足りた機能。
インターフェイスのデザインも非常に良かった。インターフェイスのデザインで良かったのは久々。

やはり、大手の会社ならではといったところでしょうか。



Total - 総評 -

どうしてもこの手のソフトには、「萌え」要素しかなく、シナリオの出来が悪いというイメージが頭にあるせいか、
あまり期待はしていませんでした。

しかし、意外にもプレイ後には満足していた事に対して、自分でも驚きました。
現実的なストーリーが共感を呼んだのだと思います。

しかし、気に入らなかったこともあります。やはりそれはキャラクター達のしつこいところ。
やはり、過度に「萌え」を狙い過ぎた部分を大きく感じたため、個人的にはそこに悪い印象が残りました。

それにしても、やはりCGの綺麗さには圧倒されましたね。

F&Cのソフトの評価は個人的に非常に低かったですが、このソフトの影響か、多少評価が上昇。
年間出すソフトの本数が半端ではない企業なので、この程度のレベルのソフトを出しつづけてくれることを願いたいものです。




    0    20     40     60     80    100  
Scenario
:
■■■■■■■■■■■■
60
Sound
:
■■■■■■■■■■■
55
Character
:
■■■■■■■■■■■■■■
70
Grapchics
:
■■■■■■■■■■■■■■■■
85
System
:
■■■■■■■■■■■■■■■■
85
H
:
■■■■■■■
35
Main3
:
■■■■■■■■■■■■
60
Total
:
■■■■■■■■■■■■
65