蒼ざめた月の光 (偃月さんのレビュー) | 評価: 7.5 |
▼ タイトル | 蒼ざめた月の光 |
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▼ ブランド | Studio e・go! |
▼ 対応OS | Win95/98/Me |
▼ メディア | CD-ROM |
▼ 定価 | \8,800 |
▼ 発売日 | 2001/04/20 |
Soft Information - ソフト情報 - | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Outline - あらすじ - |
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人間を捕食して生きる魔族、アストリア。 彼は獲物を求めて森を歩いていた。 夜の森の中、月明かりに照らされた森で見つけた一人の少女。 アストリアは、その少女を獲物に決める。 しかし、少女の行方を遮ったのはアストリアでは無かった。 野党の一団・・・・・プライドを傷つけられた彼は野党を簡単に蹴散らす・・・ 野党から助けてもらったと勘違いした少女、少女はアストリアに対して礼をする。 彼女の名前はセレネ。 自分が捕食しようとしていた相手に感謝されてしまったアストリアは、 彼女を捕食する気にもなれず、彼女を町まで送る事に・・・ 出会いは偶然な物だった。 それはアストリアとセレネの恋の始まり。 やがて彼ら二人の運命も次第に変化していく事に・・・・・・ 魔族と魔族の絆、人間と人間の絆、そして魔族と人間の絆・・・ 絆がテーマの愛の物語、それが今始まろうとしている・・・ |
Scenario - シナリオ - |
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主人公は、人の精気を吸い、人間の生命を何とも思わないで殺してきた魔族の男。 そして、その魔族の男に惹かれてしまった、ある一人の少女との愛の物語。 物語の舞台は、中世ヨーロッパを彷彿とさせる片田舎の町。 そんなファンタジーのような舞台で繰り広げられます。 主人公が魔族であるという設定、そして普通の人間の女の子との恋愛模様という設定。 そして、物語の舞台。 ・・・・・・悲恋 これらの情報が与えられているため、エンディングへの大体の道程が予測出来てしまいます。 しかし、エンディングが予測できるからと言って、退屈なストーリーではありませんでした。 物語の過程、それが面白い。 まったくの予想外の展開。 そういう物ではありませんでしたが・・・ キャラクターへの感情移入。 蒼ざめた月の光のストーリーからは、キャラに惹きつけられる魅力を感じました。 魔族の持つ絆、人間の持つ絆。 この絆という言葉が、蒼ざめた月の光のテーマ。 当初、主人公アストリアは、メインヒロインのセレネと出会うまでは、人間の事をゴミのようにしか考えていなかった。 しかし、彼女やその友人達同士の繋がり、そして彼女の流す涙を見て、次第に人間の持つ絆に気がついていきます。 絆・・・あまり連発されると、ちょっと臭さを感じます。 ストーリーは大きく考えると一本で出来ています。 徐々に各キャラクター毎のルートへと入っていきます。 エンディングについてですが、全部で7つ。 どのエンディングも、それぞれ完全に異なる結末には満足。 切ない物語の終焉に感じ取ったのは、ささやかな感動。 Hシーンに関しては、基本的にはアストリアが人間の女を捕食(≒陵辱)するシーンが多いです。 あまり濃さは感じないシーンが多かったです。 本当の陵辱シーンと言えるのは、アルマにしかありませんでした。 ・・・・・・ちょっと悲しい。 物語全体の感想:読み物としてはエンディングの内容が予想できるにも関わらず 満足の得られる良作だと思います。 |
Sound - 音楽・効果音・音声 - |
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曲数は全部で18曲。 作品の長さから考えても丁度良い曲数。 曲のレベルですが、かなり高めだと思います。 全体的には、クラシカルな雰囲気の曲で統一されています。 基本的にはシリアス調でダークなフィーリングの曲ばかりですので 自分の趣味と感性と非常に共感する音楽でした。 ● PickUp Track No.03 Monster - 魔物 - Track No.10 Flash back - 追憶 - Track No.11 Fret - 焦燥 - Track No.15 Desire - 想い - Track No.16 Journey - 旅立ち - Track No.17 Fortune - 未来 - お薦めの曲が多いですが、蒼ざめた月の光の音楽そのものをお薦めしたいと思います。 中でもかなり好きなのはTrack No03. Monster - 魔物 - 。 次点がTrack No.16 Journey - 旅立ち -。Track No17 Fortune - 未来 - も好きだったのですが、 何度も聞いているうちに穴が見つかったのでちょっと評価が下がりました。 メインテーマソングである Fullmoon Rhapsody という曲があるのですが、 歌ってる方の歌い方、歌声、リズム感があまり好きそうになれません。 ですから、お薦めからは外しておきます。 効果音もあります。 効果的な音でしたし、音質も悪くなく良だと思います。 あまり人工的な音にも聞こえなかった所も良。 音声に関しては、一人二役というのもありましたが、声優さんの演技は非常に上手かったので良。 ちなみに、音声は女性キャラクターのみフルボイスです。 ● CV ● セレネ [ 飯田 空 ] ● アルマ [ 永瀬 江美弥 ] ● レベッカ [ 岡田 未央] 主要女性キャラクターの声優さんの名前だけ書いておきました。 総合的な感想は、非常にクオリティーの高い音楽。 音楽は久々の当たり でした。 |
Character - キャラクター - |
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原画を担当している方は山本和枝さん。 攻略可能なヒロインはセレネ、アルマの2人。 攻略可能という表現は不適切な表現かもしれません。 基本的にはセレネとのエンド。あとはアルマとのエンディング。 ● セレネ 主人公アストリアが森の中で捕食しようとした女。 人を優しさで包み込むような性格をしている。 家族は3人。義理の母親、そして義理の姉妹。 彼女は、普段から召使のような扱いを受けている。 義理の妹であるアイリーンを除いて・・・・・・ アストリアとの仲が深まる彼女だったが、 それは悲しみの始まり、そして辛い現実を付きつけられる事に・・・ ● アルマ アストリアと同属で魔族の女性。 狩場を移動するときは、いつも彼女が一緒。 性格はがさつな感じ。 当初のアストリアと同じで、人間に対する想いは良くない。 両親を殺されてしまった彼女、それを育てたアストリア。 そんなアルマは、親代わりであるアストリアに恋をしている・・・ 人間に惹かれ、同属である自分に対してあまり関心を示してくれないアストリア。 次第に、焦り、そしてそんなアストリアに対して苛立ちを覚える彼女。 育ての親、そしてその娘。 その関係の壁、それを乗り越えるのには時間と切欠が必要だった・・・ 一番好きなキャラクター。 それがアルマ。 あまり良いエンディングが無い所がちょっと残念。 でも、良いエンディングがあると、人間と魔族、その壁を超えた絆というテーマに対して鋭く切り込めないと思います。 結局は、無かった方が物語が面白くなったのかもしれません。 ● レベッカ 魔族ハンターの女性。 魔族に対しては非常に冷徹な感情を抱いている。 憎しみだけで生きている彼女。それは己を殺す事で成り立っていた・・・ 闘いに生きる女。そんなイメージです。 物語本編では、アストリアとの恋。それはありません。 ただ重要人物なので紹介。 ● 主人公(アストリア ) 人間の精気を吸って生きる(吸われた人間は死亡)、魔族の男性。 非常にクールな性格、物語では都から移り住んだ退役軍人という設定。 クールな性格がとても格好良く感じました。 当初は、人間の生きている価値は無い。そういう考え。 しかし、セレネとの触れ合いによって、次第に人間の絆にも気付く。 |
Graphics - グラフィック - |
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まず一言、CGのクオリティーの高さに感服。 流石・・・・・・としか言い様が無いです(^^ゞ 立ち絵のパターンはあまり無いですね。 バストアップなので、表情の変化のみです。 一枚絵の枚数は約120枚。 ゲーム全体の長さを考慮すると、多少多く感じます。 なんと言ってもその綺麗さを見とめざるを得ません。 非常に上手いです。 塗りに関しては、何も文句は言えません。 背景に関しても、なかなか緻密に描かれていて感触は良。 それと、HシーンでのCGの使いまわしはありませんでした。 |
System - システム - |
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全体的な不具合はないようです。 特に動作に異常は見られませんでした。 セーブ可能数は約20ヶ所。 ゲームの長さ、そして難易度を考えても丁度良いくらいかと思います。 スキップは基本的に未読スキップ。 既読のスキップも可能に設定できたかも・・・ スキップの速度は、何とか読み取れるぐらいの速度なので良し。 音量調整、メッセージ速度の変更など、必要な機能は全てカバー。 おまけ機能についても同様で、CG、シーン、音楽の各回想モードはついています。 ただ、若干使いにくさを感じたところは、ゲームを一度起動すると、画面モードの切り替えが出来ない事。 これだけが解消されれば、殆ど文句はないですね。 |
Total - 総評 - |
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Studio e.go!!のADVと聞いて、あまり良さそうなイメージは浮かんできませんでした。 どうしてもRPGとかSLGのイメージが強いので、シナリオ勝負で行けるのかな?と、ちょっと不安。 ただノリだけで買ってしまったといった所です。 ソフト全体のクオリティーは非常に高いです。 CGの良さは十分承知して買ってみましたが、まさかこんなにも楽しめるとは予想外。 こりゃええわ。 全ての要素のクオリティーがが非常に高いです。 あまり良くない評価をされている方もいますが、個人的には2001年初の当たり。 何か物足りないと思われている要素があるとしても、かならず他の要素が補ってくれる、 そんなバランスの取れた作品だと思います。 |
0 20 40 60 80 100 | |||
Scenario |
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Sound |
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Character |
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70
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Grapchics |
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90
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System |
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H |
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65
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Main3 |
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75
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Total |
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