| A | KA | SA | TA | NA | HA | MA | YA | RA | WA |


  ALONE AGAIN   (HELL DIVERさん&偃月さんのレビュー)       評価:4〜6 
▼ タイトル ALONE AGAIN
▼ ブランド BeF(びいえふ)
▼ 対応OS Win95/98/Me/2000
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 \8,800
▼ 発売日 2001/08/10
▼ 必須CPU / 推奨 Pentium166 MHz / Celeron又はPentiumII300 MHz
▼ 必要メモリ容量 / 推奨 64 MB / 96 MB
▼ 解像度 / 色数 800*600・High Color以上
▼ 音源 PCM
▼ ボイス フルボイス



HELLDIVERさんのレビュー
Scenario - シナリオ -

 主人公は、豊かな自然に包まれた白上町で過ごす学生、樫葉透。
 私立北崎育英学園を舞台に、初夏の日射しの中で透は様々な出会いと別れを体験していきます。

 一年前に関係を持ったきり、今日までずっと友人付き合いだった春木彩華。
 恋とは程遠い関係だった2人は、ある日の逢瀬をきっかけに急速に恋に落ちていく。
 そして、幾度と無く逢瀬を重ね、やっと心が近づいたと思った矢先、彩華から告げられる拒絶の言葉。
 「私はもう一人で…一人で生きるんだから……もう、忘れて。」
 彩華の決断の言葉に隠された事実とは―――



Character - キャラクター -

春木 彩華(はるき あやか)
 頭脳明晰、さっぱりした性格。
 あらゆる事を諦めきった上で、ポジティブシンキング。
 大きな夢も将来像もなく、場当たり的に楽しくこなしていこうとするが他人にはあまり楽しそうにはうつらないことがある。
 結果はどうあれが決断力はある。

川瀬 真冬(かわせ まふゆ)
 主人公の後輩。
 引っ込み思案で大人しいが、基本的には前向きで芯の強いタイプ。
 時折見せる影のある表情とは裏腹に、計算抜きで上手に甘えることが出来る得な性格。
 すぐ道に迷う、メカに弱い、猫舌、バランス悪い、など弱点多し。

杉沢 柚奈(すぎさわ ゆうな)
 テキパキと物事をこなすが、抜けてるところがある。
 基本的になるようになると思ってる楽天家。
 些末なことに限って細かい一面を見せる。
 コーヒー、紅茶、コーラ等カフェインをこよなく愛する。
 アルバイト先はコーヒー専門店。

田宮 初美(たみや はつみ)
 主人公の近所にすむ家事手伝い。
 塾の非常勤教師として働く時以外は毎日家でのんびりと過ごしている。
 性格は優しく温厚。 年下の男の子をからかうのが好き。


白坂 菜緒(しらさか なお)
 主人公の後輩。 性格は明るく困難に負けないタイプ。
 微笑みを誘うほどにひたむきで一生懸命な所がある。
 将来の夢は映画監督。



System - システム -

【 CG観賞モード 】    あり
【 シーン観賞モード 】   あり
【 BGM観賞モード 】   あり
【 メッセージスキップ 】  あり

 HDD容量は最小約20MB、標準260MB、最大で480MB必要です。

 ナビゲーションシステム装備などシステム面では良い方だと。



Sound - 音楽・効果音・音声 -

・音楽(主題歌・BGM)はフツウ。
・音声、好感が持てます。(柚奈の声がイイッ)
・チュパ音、無いに等しい。



Impressions - 感想 -


みじか〜〜!!ヽ(;´Д`)ノ

・選択肢が少ないのでサクサク進むが、それが良い事なのか悪い事なのか…。
 そのせいかシナリオがとても薄く感じられた。
 せめて全キャラクリア後に、メインヒロインであろう彩華との過去のサイドストーリーをオマケで入れて欲しかったと思います。

・あと台詞廻しがイマイチ、ネタバレになってしまうのですが、この彩華、最期には病死してしまいます。
 臨終時に言う台詞が淡々としており 感情移入が全然出来ません。
 十代の最愛の人が死に際に言う台詞ではないです。
 この点に関しては『加奈』の台詞廻しは絶品に値します(共感が持てました)。
 (ネタバレがあります。 右クリックで範囲選択してください)

おすすめキャラ:柚奈
最後に一言:「中身が薄すぎるッ!!!。(オールオンタイム…2時間かからず)」







偃月さんのレビュー
Soft Information - ソフト情報 -

OP曲
:
(不明)
     
ED曲
:
ALONE AGAIN
     
総プレイ時間
:
1.5時間
 
原画
:
厘 京太朗
     
シナリオ
:
涼川 始
     
音楽
:
Kachiwo
     
CG回想
:
     
シーン回想
:
     
音楽回想
:



Outline - あらすじ -

豊かな自然に囲まれた町で過ごす主人公。
そして、彼らはごく普通の学生生活の中で、様々な出会いや体験をしていく。

一年前に関係を持って以来、ずっと友達としての関係が続いてきた春木 彩華。
仲が遠ざかっていた二人は、ある日を契機に親密になり始めるのだが、果たして二人の恋の行方は・・・



Scenario - シナリオ -

自然に囲まれた学園で繰り広げられる純愛物語。
総プレイ時間、1.5時間という事実が全てを物語ってる物語。

まず最初に挙げられる特徴的な所といえば、極端に短いシナリオが挙げられるでしょう。
それによって、物語全体が形骸化していて、エンディングへの流れに対しても疑問点が生じます。

物語の雰囲気は非常に落ち着いているので、安心して読み進めていく事が出来る学園純愛物語。
良質な雰囲気に惹かれる部分はある物の、シナリオの薄さでその全てが台無し。

強引にストーリー性を持たせようとした所にも違和感を感じます。
結局の所、キャラクター、情景など、全ての事に関して描写不足な感が否めません。

お手軽感を出したかったのなら、それはそれで納得できる気がしますが、
物語や、ストーリー性を楽しむ物として作ったのなら、その点では全く成立していないという事を断言できます。

作品のテーマが強く主張されていない分、これといって物語の軸になる物が欲しい所です。
そして、物語の盛り上がりが少ない分、淡々として進み、あっさりと終わってしまいます。

エンディングへの導入への仕方、またその流れの急激さに驚かされる羽目に。
つまり「遊び」の部分が存在せず、作品として小さく纏まり過ぎていると言えるではないでしょうか。

Hイベントについては、各キャラ毎に三回で総数15個と、この手の作品としては多め。
また、テキストの方については描写はそれ程ではない物の、テキストの量は多めになっています。

Hの内容については、基本的には普通の純愛物程度だと考えてもらっていいと思います。
殆どがノーマルな内容になっていますが、一部ではマニア受けを狙ったような感じの内容も。

作品の雰囲気に反して、全く予想していなかったぐらい、Hについては多めな部分があります。
ただ、Hイベントへの導入部分や、とって付けた感じにしか思えない所には不自然さを拭い切れません。

全体的にシナリオの短さによって全てが崩壊している作品。
雰囲気自体はなかなか好感を持てる所があるので、落ち着いた感じの雰囲気が好きな方にはお薦めできる雰囲気。

ただ、他の点では全てが失敗しています。
キャラクター性を持たせる事にも失敗していますし、読み物として楽しむ事は難しいかと。

どちらかというと、物語を楽しむというよりはH重視の方に対しての方がお薦めできるかもしれません。
シナリオのボリュームが少なかった分、Hイベントの回数は多めですから。



Sound - 音楽・効果音・音声 -

曲数は全部で17曲と、ストーリーの長さから考慮すると、かなり多めです。
全体的な曲のレベルも高めで、何よりも落ち着いた雰囲気の曲が秀逸な点です。

● PickUp
(特になし)

落ち着いた雰囲気の秀逸さは感じられるものの、あまりにも落ち着きすぎていてインパクト性が欠如しています。
ただ、BGM全体では不満点は見つからず、雰囲気にも調和した綺麗なメロディーには好印象を持つ事が出来ます。

効果音については特に気になる点はなし。

音声は女性キャラのみフルボイス。
声優さんの演技も上手く、これに関しての不満もありません。

● CV
春木 彩華 - [ 本上 真琴 ]
杉沢 柚奈 - [ 春山 みるく ]
川瀬 真冬 - [ 桃花 うさぎ ]
白坂 菜緒 - [ 如月 葵 ]
田宮 初美 - [ 茶谷 やすら ]

音楽全体の感想としては、安定している上に落ち着いていて聞きやすい楽曲が揃っているものの、
作品の上での効果としては、落ち着き過ぎているが故に印象には残らないという点が挙げられます。



Character - キャラクター -

原画は厘京太朗さん。

● 春木 彩華 - [ ハルキ アヤカ ]
頭脳明晰、さっぱりとした性格で、ハッキリとしたタイプ。
かつて、主人公との間に一度だけ関係があったが、最近は疎遠な仲になっている。

● 杉沢 柚奈 - [ スギサワ ユウナ ]
主人公の同級生で、なかなか手際はいい物の、おっちょこちょいな所もある。
主人公に対して、密かに想いを寄せている女の子。

● 川瀬 真冬 - [ カワセ マフユ ]
主人公の後輩で、育英コースに所属している頭の良い女の子。
過去の出来事、恋心、トラウマなどに頭を悩ませている。

● 白坂 菜緒 - [ シラサカ ナオ ]
主人公の後輩で、明るく一生懸命な女の子。
将来の夢は映画監督になる事だが、果たして・・・

● 田宮 初美 - [ タミヤ ハツミ ]
主人公の家の近所に住んでいる温厚な女性。
大半が家でのんびりしているが、たまに男の子をからかって遊ぶこともあるのだが・・・

どのキャラも物語りの中では描写が弱く、存在感があまり強くありません。
お気に入りのキャラは特にいません。



Graphics - グラフィック -

立ち絵については線の処理もしっかりと施されているので綺麗です。
塗りについても全体的に丁寧さを感じますし、非常に綺麗。

イベントCGの枚数はCG回想に登録されるのが58枚で、さらにパターン違いなどを含めると、若干枚数が増えます。
全体的なHCGの割合は5割程度。

イベントCGの塗りも非常に丁寧な感じの塗りで、安心して眺めていられる感じのグラフィック。
立ち絵と同様にとても満足の出来る彩色の出来なので、特に不満点は見つかりません。

背景原画に関しては、なかなかの精細さを感じさせる絵が多めです。
色彩も主張が強すぎる所もないので、作品の雰囲気に上手く融和しています。

全体的にはとても綺麗な感じで満足の出来る仕上がり具合になっています。
これといって、不満の残る部分は見当たりませんでした。



System - システム -

全体的な動作は比較的軽めで、特に動作に問題は感じませんでした。
自分のプレイ環境では、異常動作をする事や、問題が発生する事はありませんでした。
ゲームの形式は選択肢型ADV。
一般的な部分と少し異なる所は、選択肢を選ぶと行動力が減っていき、行動を制限される所。
ただ、選択肢の少なさから、殆ど機能的な意味を持っていないのが実際の所。
難易度はかなり低めで、特にエンディングを見るのに難しい事もなければ、CG回収等も問題ありません。

セーブ可能数は25ヶ所。
シナリオの長さ、選択肢の数から考慮しますと、まったく問題ない十分な数です。
スキップは強制スキップと既読スキップの二種類で、スキップの速度も速め。

画面モードはフルスクリーンモードとウィンドウモードに対応していて、解像度は800×600でFullColor。

音楽関係の機能は、BGM、効果音、音声を5段階に調整が可能。
メッセージ関係の機能は表示速度を5段階に調整が可能。
画像表示関係の機能は特にありません。
その他の機能は、メッセージウィンドウの透明度を5段階に調整が可能。

おまけ機能は、CG回想、音楽回想、シーン回想がついています。
全体的に機能で不自由する事は全くありませんでした。
他のシステムとは違って良い所といえば、徐々に進化しつづけているシステムのビジュアル面ですね。



Total - 総評 -

基本的には絵買いで購入しているBeFさんのソフト。

毎度毎度の事なので、シナリオについては全く期待をしていませんでした。
案の定、シナリオが極端に薄い所が光ってます。

もうどうしようもないと言えばそうですが、それでも良い雰囲気を持っているからこそ、許してしまいがちになってしまいます。
大人っぽく落ち着いた恋愛・・・そういう雰囲気で、他のソフトからはあまり感じられない所があります。

音楽の方も落ち着いた曲ですし、主張が強すぎず、且つ綺麗な旋律を奏でてくれている事も固定的になってきました。
全体的には非常に「落ち着いている」の一言で纏める事が出来るのではないでしょうか。

原画やCGの方は安定的に良質なものなので不満はありませんが、原画が作品を経る毎に次第に変化していっていますね。
個人的には八月のノスタルジアの頃が一番好きでしたが。

とりあえず、絵買いの方にしかお薦めできません。
絵だけで満足できる方以外はやめておいた方が良い気がします。




    0    20     40     60     80    100  
Scenario
:
■■■■■■■
35
Sound
:
■■■■■■■■■■■■
60
Character
:
■■■■■■■■
45
Grapchics
:
■■■■■■■■■■■■■■■■
80
System
:
■■■■■■■■■■■■■■■
75
H
:
■■■■■■■■■■■■
60
Main3
:
■■■■■■■■
45
Total
:
■■■■■■■■■■■■
60