CanvasDVD〜セピア色のモチーフ〜  (塚本診察さんのレビュー)  評価: 5 
▼ タイトル CanvasDVD〜セピア色のモチーフ〜
▼ ブランド F&C・FC01
▼ ジャンル 恋愛SLG
▼ 対応OS Win98/Me/2000
▼ メディア DVD-ROM
▼ 定価 \8,800
▼ 発売日 2001/11/22
▼ 必須CPU / 推奨 PentiumII 266 MHz / PentiumII 350 MHz
▼ 必要メモリ容量 / 推奨 32 MB / 64 MB
▼ 解像度 / 色数 640*480・High Color以上
▼ 音源 MIDI、WMA、PCM
▼ ボイス フルボイス
▼ 備考 コンシューマ版の新キャラ美咲彩とピアノモードが追加され、DVD-ROMで登場。


<ストーリー>
 撫子学園に特待生として入学した主人公は、数々のコンクールに入選する。
 だが、いつからか入選を目的として絵を描くようになっていた。そして、学園経営者の売名行為に使われているのでは、との思いも募っていった。
 気が付いたら全てが嫌になり、筆を取ることもなくなっていた。

 そして学園長に、「次のコンクールでそれなりに結果が出せない場合は特待生資格を剥奪する」と言われてしまう。
 そんな中、出会った女の子達と触れ合うことで、主人公は純粋に絵を描く喜びを思い出していくのだった。


<DVD版の特徴>
 ・DVDの大容量を生かし、音声レートを最高品質で収録。
 ・『ピアノモード』では、以前発売された『Canvas Piano Collection』(音楽CD)の曲をBGMに設定可能。
 ・ドリームキャスト版『Canvas』のオリジナルキャラクター、美咲彩も登場。
 ・DVDならではのピクチャーカラーレーベルとなっている。


<システム>
 旧作から特に変更点なしです(爆
 幸いにも旧作のレビューもありますし、そちらを参照してください(笑
 一応おまけでサウンドをピアノ調にするのと、システムボイスがあります。
 あと追加キャラでDC版から「美咲 彩」嬢がご出張です。


<音楽・音声>
 音声:・・・微妙(笑
    良いと言えばいいかも・・・って感じですかねぇ。
 音楽:普通ですよね。
    良くも悪くも普通ですね。当り障りが無いと言いますか。
    とりあえず手堅く作ってある感じなのでイマイチ記憶できませんね。
    外すか当てるかしてください、みたいな(笑


<感想>
 追加キャラ良しっ!
 一人だけ滅多やたらに絵柄が違うのはどうかと思いましたけどね(笑
 ピアノバージョンもどうかと思いますしね。
 あまりピアノが似合う場面がありませんし・・・

 シナリオ面では古い言葉で言うところの「らぶこめ」みたいなもんですからねぇ・・・
 全体的に明るい曲で固めた方がいいかも・・・
 個人的な感想ですけど、このゲームを泣きゲーだと言う方がいたら是非お会いしたいです(笑

 ところで何故定価が普通のPCゲーと同じなんでしょうか?
 銀○なんて旧作とセットで実売価格3000円前後だったのに。
 何か釈然としないものを感じますね。
 「新作扱いなのかよっ!」と叫びたくなりますね(笑


<10点満点での総合評価>
 5点・・・・ぐらいですね。
 正直コスト的に良くありません。
 なんか見事にF&Cの策略にはまったような・・・
 どうしてもコストパフォーマンスでみると・・・(いいのか?)ぼらたような気が・・・(いいのか終わり^^;)


<お気に入りのキャラ>
 「首輪をつけてくれた」美咲 彩嬢です。
 首輪がブカブカだったのが残念デース。
 もっとぴっちりくっつくヤツで云々(笑
 ツインテールですし。


<最後に一言> 
 旧作を持っていない方にはお奨めです。
 旧作を持っている方は「どうしても新キャラと犯ってしまいたい!(爆」 
 と仰るならお奨めします。











  お嬢様を狙え!    (タケ・ユタカさんのレビュー)   評価: 7 
▼ タイトル お嬢様を狙え!
▼ ブランド ScooP
▼ 対応OS Win95
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 \8,800
▼ 発売日 1997/03/28
▼ 必須CPU / 推奨 Pentium 66 MHz
▼ 必要メモリ容量 / 推奨 16 MB
▼ 音源 MIDI / PCM
▼ ボイス あり


【CG観賞モード】      あり
【シーン観賞モード】    なし
【BGM観賞モード】     あり
【セーブ数】         8個


<ストーリー>
 俺の名は山村賢治。 現在、高校3年生。
 2年間がんばった部活も引退して、いわゆる受験生の身だ。
 明日から夏休み。 みんなは、受験勉強に追われる毎日を過ごすんだろうけど、俺は違う。
 俺の憧れの女性、西塔院美津姫ちゃんに、俺のこの熱い想いを込めたラブレターを渡して、俺の愛を伝えるんだ。
 そして、美津姫ちゃんと楽しい夏休みを過ごすのさ!
 イヤな受験勉強だって、美津姫ちゃんと一緒にすれば、きっと楽しくなるはずだ。  
 さぁ、気合い入れて・・・・・・美津姫ちゃん、待っててくれよ!


<ヒロイン紹介>
西塔院美津姫(さいとういんみつき)
 本作品のヒロイン。 高校2年の編入してきた帰国子女。
 頭脳明晰、容姿端麗で誰にでも好かれる究極のお嬢様。

並木悦子(なみきえつこ)
 学校の保健の先生であり、賢治の親類。
 豪放、明瞭な性格で賢治を弟のように思ってくれる良き相談相手でも有る。

久保田亜紀(くぼたあき)
 サッカー部の元マネージャーで賢治の二年先輩。
 在学中は、男子生徒に大人気のマドンナで賢治もあこがれていた。
 現在美術の教育実習のため学校にきている

野崎このみ(のざきこのみ)
 学校の後輩でサッカー部のマネージャー。
 賢治に好意を寄せているのだが、内気な性格のためなかなか言い出せないでいる。

波野麻理菜(なみのまりな)
 賢治の幼馴染の同級生で小学校以来の腐れ縁。
 勝気な性格と男っぽい態度から、賢治は彼女に「女」をあまり感じていない。
 現在は水泳部のキャプテンをしている。

杉浦沙夜(すぎうらさよ)
 西塔院家のメイド。 美津姫をこよなく愛する忠実な僕部。
 賢治の美津姫への接近を邪魔する存在でもある

西塔院雪菜(さいとういんゆきな)
 美津姫の義理の姉。
 西塔院家当主である美津姫の兄と結婚し西塔院家を仕切っている。
 非常に欲望に満ちた女性で美津姫をいじめる悪役(ヒール)。



このホームページではScooPより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はScooPに帰属します。



<システム>
 セーブは特定のポイントまでゲームが進んだら自動的にセーブファイルが開くタイプです。
 ってゆーかシーン鑑賞モードのないゲームには常時セーブ・ロードが必須だと思うんですけど…。

 「総天然色モード」などグラフィックの色調を3通りに変えることができます。
 フルスクリーン・ウィンドウ表示選択可。
 ハードディスク空き領域8MB以上。


<音楽/音声>
 音楽:う〜ん、普通です。
    特に印象に残った曲なし。
 音声:フルボイス。 フツーに上手いです。
    特にHシーンの演技^^;


<感想>
 「お嬢様を狙え!」というタイトルから、出てくる女の子は全員お嬢様なのかと思ったらメインヒロインがお嬢様というだけの話だったんですね…(笑)。
 SSにも移植されて2、3万本売れたのでそれなりに有名なゲームらしいです。

 冒頭、同級生で憧れのお嬢様に告白してあっさりと振られた高校生の主人公が、彼女に振り向いてもらうために友人たちの協力を得てあれこれと必死の努力をするという内容です。
 その手法はちょっとストーカーっぽいんですが、協力者の女性との明るいやりとりが数多く挟まれるので、ゲーム自体はクラい雰囲気ではないです。

 しかし実はお目当てのお嬢様はその昔主人公と…とまあ、結末自体は何のひねりもなく、途中のストーリーもいかにも美少女ゲームらしいご都合主義のオンパレードです。

 基本的にはコマンド総当り式のADVで、最終的にはヒロインの美津姫とのHにたどり着けるという一本道のゲームです。
 途中に出る選択肢をうまく選べば途中で出てくる女の子たちともHできるようになっています(ハズせば即ゲームオーバーになりかねない選択肢もありますが)。
 つまりそれぞれの女の子とのHシーンはほとんどは1回きりということです。

 このゲームはADVというよりコマンド総当り式のビジュアルノベルと言ったほうが感覚的に近いかもしれないです。
 とにかく簡単で、正しい選択肢を選んでいけば10〜20分に一回くらいは女の子たちとのHシーンが見られる寸法です。

 肝心のHシーンは結構濃いものになっており、絵的な好みが合えば非常に実用性は高いと思います。
 なぜか最初のいとこの悦子とのHシーンだけはフェラにアニメが使われていたりしますが、基本的には1個のHシーンにCG3,4枚でフィニッシュありという感じです。
 声優さんが頑張っていて、特に水泳部の麻理菜とのHシーンはかなりイイ感じの演技です。

 でも総量としてはやや短くて物足りない感じです。
 やっぱりストーリーにいくつか分岐を設けて、女の子1人あたりのHシーン数を増やしてほしかったというところです。
 一度終わってしまえば、もうHシーン前のセーブポイントから始めるだけのヌキゲーになってしまいますから…(笑)。

 お手軽なHゲームとしてはとても成功していると思うし、実用性もそれなりに高いので買って損はないかも。


お気に入りのキャラ:美津姫・麻理菜
最後に一言:「SS版、このゲームからエロを取っていったい何を移植したんだろう…?」














 Choir〜クァイア〜   (タケ・ユタカさんのレビュー) 評価: 6 
▼ タイトル Choir〜クァイア〜
▼ ブランド Rateblack
▼ ジャンル SLG+カードゲーム
▼ 対応OS Win95/98/2000
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 \8,800
▼ 発売日 2001/02/09
▼ ボイス Hシーンのみあり


【CG鑑賞モード】    あり
【シーン鑑賞モード】  あり
【BGM鑑賞モード】  なし
【セーブ数】       20


 アップデートファイルがあります。


<ストーリー>
LAW side
 次々と学内に起こる怪奇現象を処理するために作られた学内組織「降魔委員会」。
 その委員長「宮本祐樹(固定)」はある日、美人理事長「野沢華乃」に呼び出しを受け、次のことを命じられる。
 カードが使える仲間を組織し、100年の眠りから目覚めた妖魔の首領と戦うようにと…。

CHAOS side
 学園旧校舎の地下にある一室で、「橘御門(たちばなみかど=固定)」が目覚めた。
 彼は魔力によって永遠の命を得た妖魔たちの首領である。
 そしてその魔力を補給するためには、少女達を陵辱しなければならない。
 御門は使い魔の「野沢梨葉」とともに、狩りを始めようとする…。


<ヒロイン紹介>
LAW side
水城 彩菜 CV:長崎 みなみ
 祐樹の幼なじみ。お節介だが色恋沙汰には奥手な、どこにでもいそうな女の子。
 以前から祐樹のことが好きだったが、どうしても言い出せずにいる。
 この学園に入ったのも祐樹の近くにいたい一心からで、今時珍しいくらいの一途で健気な恋する乙女。
 祐樹のことを「ゆーくん」と呼んで側に寄ってくる。
 最初から「降魔委員会」に籍を置いている。

野沢 華乃 CV:歌織
 「学園の支配者」と呼ばれる、謎めいた美女。
 詳しい経歴は一切不明であり、その姿を見たことがある人はまれである。
 彼女と出会った事から、祐樹の運命が変わり始める。
 多分、ライターさん的には彩菜よりもメインヒロインの位置付け。

睦月遥香 CV: ひなた ぼっ子
 祐樹の所属する剣道部の後輩。元気な性格で剣道の腕前もかなりのもの。
 未来とは双子だが、完全に遥香の方がお姉さんとして扱われている。
 遥香自身、か弱い妹を守ってあげたいという気持ちは大きい。
 そんな立場の反動からか、祐樹を兄のように慕っている。

睦月 未来 CV:本山 友美
 遥香の双子の妹。 姉とは違って内気で引っ込み思案。
 明るくて人付き合いが上手な姉に対して、コンプレックスを持っている。
 いつも遥香の後ろにくっついているが、そんな自分が嫌でたまらないという、ややこしい少女。
 やはり祐樹を慕っており、当然、遥香も交えた三角関係に発展していくのだが……。

松浦 真理子 CV:室井 あづさ
 現国担当の教師。 あっけらかんとした性格ではすっぱな印象。
 生徒間の人気は高いが職員室では疎まれている。
 みんなのお姉さん的な教師を演じているが、心の奥は男に飢えているただの若い女という一面も。
 実際は淫乱気味な本性と、聖職者としての立場との狭間で苦しんでいる。
 生徒達の安全を考え、自ら祐樹達の組織に加わる。

舞鶴 結 CV:児玉 さとみ
 祐樹のクラスの級長。 優しい顔の割に、性格はきつめ。
 かわいこぶりっこの優等生を演じている。 本来の性格は、策略家で自信過剰。
 この学園に入学する前は、優秀さとキツイ性格が災いして、友達の一人もいなかった。
 降魔委員会=祐樹への競争心を利用した御門に捕らえられ、妖魔として祐樹達に襲いかかる。

宮本 沙月 CV:和田 カヨ
 祐樹の双子の妹。 いまひとつ頼りがいのない兄をフォローする、しっかりした娘。
 彩奈とも幼馴染で、実の姉妹のように仲が良い。
 委員会の事務担当として、裏で祐樹達を支える存在。

CHAOS side
野沢 梨葉 CV:さかもと みずき
 御門の使い魔で、彼が人間だった頃の婚約者。御門には絶対の忠誠をつくす、儚げな雰囲気の少女。
 妖魔のくせに慈悲深い(御門に危害を加えるものにだけ、容赦ない)。
 裏切り者の妹に対する、敵意と罪悪感の狭間で揺れ動いている。

摩矢 CV:金田 まひる
 魔力を持った狼の一族で、犬ミミの少女。 性格は無邪気にわがままなお子さま。
 人間の生活に憧れて、学園の中をうろついている。
 人見知りが激しいが、一度なついたらくっついて離れない。 習性は犬そのもので、毎日散歩を欠かさない。
 御門に捕らわれるが、なぜか彼のことを御主人様と認めてしまう。

久遠寺 鈴
 祐樹より一つ年上の学生だが、魔力を持っているのを御門に見出されて仲間に引き入れられる。
 普通は反抗するところなのだろうが、本人はヒマなのですすんで協力しているという印象を受ける。
 ポーッとしたお嬢様。

森野 なつめ CV:草柳 順子
 失語症のシスター見習い。 薄幸の少女で、全てを悟りきったような性格。
 放課後は大概、礼拝堂で神に祈りを捧げている。
 全てを諦めきったような哀しい瞳が、周囲の人間にいわれのない罪悪感を覚えさせる。
 どんな酷いことをされても、哀愁と共に、それをただ受け入れる。
 彼女の祈りには、妖魔を不快にさせる波長が含まれており、それが御門の不興を招く。


このホームページではRateblackより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はRateblackに帰属します。



<システム>
 上記参照。
 その他、カード鑑賞モードなどあるのが特徴的。
 フルインストール250MB(音楽データ含まず)。
 それにしても、なんとも言い表しがたいジャンルのゲームだ…。

 基本的にキーボードを使った操作なんだけど……操作性メチャクチャ悪いです!!
 キーのレスポンスが遅いというか、そもそも入力が効いていないというか、メッセージ送りにも一苦労。
 スキップはあるけど一度押したら止まらないと思えるくらいこちらの言うことを聞きません。
 HPのパッチをあてればマウスでの操作も可能になるけど、これまた使い勝手が悪く、キーボードの操作とどっちもどっちという感じ。
 

<音楽/音声>
 音楽:雰囲気には合っていたんじゃないかなと思います。
     でもインターミッションの曲は暗すぎない…?
 音声:Hシーン・エンディングのみフルボイス。
     演技は、少なくとも下手ではないです。
     声質的にはどの人もちょっと高め。


<感想>
 多分時代設定は現代だと思うけど、山々に囲まれた全寮制の学園が舞台。
 プレイヤーはゲーム開始時に二つのシナリオが選択できます。
 LAW sideでは学園恋愛ADV風の、CHAOS sideでは学園陵辱ADV風の味付けがされていますが、二つのシナリオは表裏のものであり、一つの物語を異なった視点から楽しめるようになっています。

 ゲームは全20章、1つの章ではADVパート→戦闘(カードバトル)→インターミッションの規則的な繰り返し。
 たまに戦闘が2連続になったりしますが、全体的なこの流れは変わりません。

 戦闘でキャラクターの経験値を稼ぎ、インターミッションでレベルをアップさせ、装備を整えます。
 セーブ・ロードもインターミッションのみで行います。
 インターミッションには「降伏」というコマンドがあり、シナリオが進むにつれて仲間の女の子たちや捕まえた敵の女の子とHすることができるようになります。
 ADVパートでは学園内の場所から一箇所を選んで行くことができ、そこにいる女の子と会話することができます。
 基本的に女の子はいつも同じ場所にいるうえに、会話さえしていれば自動的にその子のシナリオに入るので、女の子の攻略自体は楽です。

 肝心のカードバトルですが、結構システムは単純でコツをつかめばすぐに飽きます(笑)。
 要するに「MPをためる→モンスター召喚でパワーアップ→ひたすら殴る」の繰り返しですから。

 ストーリー自体はどちらかというと重くて暗い方向に流れがちです。
 LAW sideはラブラブ路線とはいっても、途中で仲間の女の子たちが容赦なく陵辱されるし、その屈辱に耐えかねて死ぬこともあります。
 これは凌辱メインのCHAOS sideとリンクしているため仕方のないことなのですが…。

 例えば、LAW sideの主人公・祐樹の幼なじみの彩菜シナリオ。
 あんな痛々しいシナリオはプレイしていておよそ心温まるものではありません。
 しかも彩菜シナリオ以外のほとんどのシナリオで彩菜は御門の凌辱により絶望したあまり祐樹たちの目の前で光のごとく霧散してしまうという…。

 けっこう女の子を待ち受ける運命はこんなのばっかしです。
 しかもですね、よくよく考えると凌辱されボロボロになって戻ってきた女の子たちに主人公・祐樹がすることといったら、「妖魔の支配から解放する」とかいう目的にかこつけてHするだけなんですよ。
 理事長の華乃によるとそうしなければ妖魔になるとかならないとかで、これは主人公の義務だという。
 なんともアホらしい設定じゃないです?これ。

 やっぱし学園恋愛ADV風でも何でもないや(笑)。
 傷心の女の子の心の隙間につけ入る、タチの悪い陵辱ものです。

 それに比べるとCHAOS sideは確かに凌辱中心のストーリーではあるのですが、仲間の女の子とのお話はけっこう純愛系。
 使い魔の梨葉のシナリオだけ他の女の子と違ったものになってはいますが、どのシナリオも見ていてそんなに痛々しいものはないです。

 シナリオのテーマは意外と「いずれ来る『死』とそれに対する抵抗」といったところ?
 まあだからといってポンポンとキャラが死んでいったりやたらに殺戮の場面があったりする必然性はないと思いますけど。

 さて、肝心のHシーンについてはどうだったかというと…これがバッチリ趣味に合わなかったですね〜。
 CGが1枚絵のみ! しかもテキストが長いうえに女の子が要らんこと喋る喋る!
 もうこの2つが噛み合ったら私の中では既にヌキゲーではなくなってしまうのです。

 声優さんの演技は結構上手いんだけど、テキストがすべて台無しにしてしまっている気が…。
 現実でHの最中女性が男に向かって自分の境遇とか今の気持ちを延々と語りかけてきます?そんな人いたら怖いって。

 なんか、エロゲーのシナリオライターさんの中にはたまに自分の作るエロゲにボイスがついていることを忘れてしまっている感じの人っていません?
 彼らがHシーンのテキストでやたらと行為者に文章的な言葉を喋らせるのはどんな目的があるんですかね。
 キャラの特徴をHシーンに生かすため?感情移入させるため?う〜ん、どうしてHシーンの前や後で十分語らせる余裕があるのに、そうしないんかな。
 まあ、これは個人的な好みの問題で、人によっては喘ぎ声だけのHシーンなんてくだらないと思う人も多いでしょうけどね。

 CGは一枚絵といってもフィニッシュとして精液が飛ぶバージョンや微妙に動きの違うバージョンも用意されています。
 でもそれを総CG枚数に複数カウントするのはあまり好ましくないと思います。

 原画のくすくす先生の描く絵はどちらかというとロリっぽいかわいらしい女の子ですが、ちゃんと胸はあります。
 この手のタイプの絵が嫌いという人はあまりいないと思うので、絵を見て買うこともまあ勧めないではないですが…。

 シナリオは暗いと書きましたが、それなり切ないシナリオ、燃える展開にはなっていると思います。
 まあ少なくとも流行の泣きゲーではないにしても、絵が気に入っていてお金に余裕があれば買っていいかも。


<総合評価>
 かなり甘く付けて6点。
 このゲームに期待してた人結構いたと思うんですけど、ちょっと残念な出来です。


<おすすめキャラ>
 LAW sideでは理事長の華乃。
 華乃さんは一番ストーリーが切ないです。
 愛するがゆえに殺したい、幾多の歳月を生きた大人なのに子供っぽさも持つ女性。
 う〜む、アンビバレント^^;

 CHAOS sideでは狼少女の摩矢が個人的おすすめ。
 一般的には失語症のシスター、なつめあたりでしょうか。        
 二人とも最後はあれで幸せになれたんだろうか…。


タケ・ユタカさんより一言:衝動買いには気を付けてね」
                    











 魔法少女B子 りにゅーある    (タケ・ユタカさんのレビュー) 評価: 6 
▼ タイトル 魔法少女B子 りにゅーある
▼ ブランド ScooP
▼ ジャンル 学園ADV
▼ 対応OS Win95/98/
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 \8,800
▼ 発売日 1998/09/04
▼ ボイス Hシーンのみあり
▼ 音源 PCM音源必須、MIDI(GM)音源対応

【 CG鑑賞モード 】    あり
【 シーン鑑賞モード 】   あり
【 セーブ数 】        9


<システム>
 上記の他、HDD空き領域 1Mバイト以上必要。
 まあ、ほとんどCDから読み込むのがSCOOP作品の特徴なんですが…。
 フルスクリーン/ウィンドウ表示切替可、色調変更可。


<音楽/音声>
 音楽:いかにも学園ものっぽいフツーの曲が多いです。
     魔女っ娘ものとしては、う〜ん…。
 音声:女性のみボイスあり。 演技はこれまたフツーです。
     特に印象に残った声の人は…まあ1、2人はいるかな。
     その方々は上手だとは思うけど…


<ストーリー>
 魔法の世界から人間界に行儀見習いにやって来たプリンセスB子は可愛い顔と裏腹に性格劣悪、究極のぶりっ子なのだ。
 そんなB子に仕えるしもべのα(アルファ)は忍従の日々を送っている……
 かと思いきや、こちらもご主人の目を盗んでは女生徒たちに色目を使い、チャンスと見れば鬼畜外道のふるまいにおよぶ…
 およそ行儀見習いから程遠い毎日をエンジョイしていたのだった。

 しかし、好事魔多し。
 お気軽B子主従の楽しい毎日を脅かす暗雲が立ちこめる。
 なんと、魔界の人々から最も恐れられ、忌み嫌われる淫魔サプリヌが人間界にやって来たのだ。
 大魔術師リディアの攻撃によって瀕死の重傷を負ったサプリヌはB子の終生のライバル、C子に追われながらも再起を図るべく学園に飛来したのだ。

 傷ついたサプリヌの目的は「魔界の聖なるエネルギー」を体内に宿した清らかな処女達を襲い、そのエネルギーを奪って傷ついた体を癒すコト。
 そして、サプリヌの最大最終の目的は魔界の聖なるエネルギーを秘めたB子自身だった……
 サプリヌの目的を知らされたB子が思いついた淫魔撃退の計画とは?
 

<ヒロイン紹介>
B子(びぃ〜こ)
 魔界の世界の光の国のプリンセス。
 社会修行の為に人間界に派遣され、ただいまカトリック系女子高の一年生として生活中。
 見かけはTVシリーズでおなじみの正統派かつ、ちょっぴりロリ系の美形魔法少女だが、性格は究極のぶりっ子。
 わがままな上に他力本願で特に悪知恵にかけては天下一品。

C子(しぃ〜こ)
 魔界の世界の闇の国のプリンセス。
 魔法界を荒らしまわった淫魔サプリヌを追って人間界にやって来た。
 サプリヌを追ってやってきた学園にB子がいることを知り、サプリヌを倒すべく彼女と手を組み、学園の探索を行う。

サプリヌ(さぷりぬ)
 魔法界を荒らしまわった名高い淫魔。
 冷酷無比で自分以外のことを考えない。
 リディアに受けた傷を回復するために、「聖なる処女」と「B子」をつけ狙う。

梶山真由(かじやままゆ)
 学園のアイドル。
 頭脳明晰・冷静沈着の彼女は一般生徒からは高嶺の花と思われている。
 しかし、彼女にはなにか秘密があるようである。

星野恵子(ほしのけいこ)
 不良と言うレッテルを貼られており、普段学校の屋上で一人タバコを吸う事が多い。
 アルファから「やめたほうが良い」と注意され最初は反発するが、しだいに……。

山田美穂(やまだみほ)
 B子達の通うカトリック系女学院の教会のシスター。
 休みの間は、構内掃除塔を精力的に行う献身的な女性。
 異性に関する興味は人並みに有るのだが、宗教上の制約や性に対する罪悪感や羞恥心が先に立ってしまう。

沢田梨花(さわだりか)
 勉強と読書以外には興味がないようで、男の子に対しても無愛想な態度をとる。
 動物が大好き。

黒田早苗(くろださなえ)
 黒田小百合の双子の姉。学園内のゴシップ情報に強く特に他の女の子達のスケジュール情報に詳しい。
 妹思いのやさしい性格で、ロリチックな顔とは裏腹にナイスバディの持ち主。

黒田小百合(くろださゆり)
 黒田早苗の双子の妹。
 学校の情報に詳しく、姉と一緒でゴシップ好き。
 自分の体型が姉と違いロリ体系な事を気にしており、姉に対して肉体的コンプレックスを抱いている。

一条静(いちじょうしずか)
 学園の音楽教師。
 魅力的な女性で、他の学校の生徒からもラヴレターが届くほどである。
 生徒の相談にもやさしく乗ってくれ、たびたび誘惑も……。

野村百合(のむらゆり)
 学園の風紀委員。
 性格はきわめて真面目だが少々怒りっぽく、不良の星野恵子とよく言い争いする。
 その強い正義感は周りからすると、迷惑に感じられる。


<感想>
 MS-DOSからの移植ゲームでWIN版リニューアル。
 ご主人様のB子の言いつけで、使い魔のαが理事長の青年の姿となって女子高の内外を一日中歩き回り、処女を狙って力の回復を図る悪魔の手にかかるよりも先に女の子たちの処女を奪ってしまおうというオーソドックスな(?)学園ADV。

 スクープさんの作品にしては珍しく一本道ではなく、キャラごとの攻略が必要で、普通の恋愛ADVになっているじゃないかと思わせるデキ!
 ちゃんとHシーン回想もついており、ボイスに使われた声優さんの演技もまずくはない。
 テンポも悪くはないし、頻繁にHシーンも見られるので買っても損したと思えるような作品ではないと思う。

 ただこの手の作品に重要な「キャラ萌え度」はいまひとつ、といった感じ。
 ヒロインのB子がそもそもレズレズなところがあるし。
 キャラクターデザインは結構かわいいのだが、いかんせんテキストが短いので適当に会って話していればそのうちHの機会に恵まれるという、キャラの印象が淡白なゲームであるのは否定できない。
 あと、Hにいたる流れがちょっと不自然なキャラクターもちらほらといたような…。

 特にけなすほどひどいものではなくて、このゲームよりひどいエロゲーなど世にははいて捨てるほどあると思えば、それなり実用性も高くお手軽なゲーム。


<総合評価>
 6点。
 期間が1週間ぐらいで短いです。


おすすめキャラ:C子&星野恵子。 特に恵子は不良キャラのわりには萌え度が結構高いんじゃないだろうか。
最後に一言:「フツーです」