空色の風琴(オルガン)    (とっぷがんさんのレビュー)  評価: 7.5 
▼ タイトル 空色の風琴(オルガン)
▼ ブランド LOTUS
▼ ジャンル ヒーリングAVG
▼ 対応OS Win98/98SE/Me/2000/XP
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 税込\9,240(税抜\8,800)
▼ 発売日 2004/03/26
▼ 購入 
/ オリジナル特典 Getchu.com
 あり
【CG観賞モード 】
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  120個+クイック20個+オート20個
【 エンディング数 】  1個


<あらすじ>
 予備校の人気講師である主人公は、従妹・颯沙の父親であった如月紀雪氏の七七日に来ていた。
 紀雪氏は名の知られたヴィオラ奏者で、温厚で誠実な人物だったが、五月の連休の直後、病で急逝したのだ。
 親類たちと話しているうちに、主人公が故人から預かった宝石のことが話題に上る。
 そして、それを聞いた颯沙はすぐに返して欲しいと言うのだった。
 夜になって主人公は颯沙の元に宝石を届けるが、些細な気持ちの行き違いから、言い争いになってしまう。
 その時、颯沙に渡した首飾りの宝石が輝き、主人公は気を失ってしまう。

 目を覚ました時、目の前には見知らぬ景色が広がっていた。
 澄んだ綺麗な海と穏やかな空がどこまでも広がっていて、花の香りの風が吹くところ‥‥。
 あの夜、颯沙が鏡の中に見えると話していた海。

 そんな世界に迷い込み、アルシオと呼ばれる町の近くで倒れていた主人公を助けてくれたのは、大きなリボンをつけた発明家志望の女の子、エイプリル。
 そして、彼女が師匠と慕うスレンダーな女性、ステラ。
 二人に支えられて、俺は一緒に迷い込んだはずの颯沙を探しはじめる。
 この町で主人公は颯沙と再び出会い、元の世界に帰ることができるのだろうか‥‥。


<キャラクター>
颯沙(さらさ)
 主人公の従妹。
 内向的でかたくなな性格のため、友人は少ない。
 また体が弱く病気がちであったせいか、硝子細工のように繊細に見える。

ステラ
 アルシオの近くに倒れていた主人公を助けてくれた女性。
 スレンダーな美女だが、少し口が悪くて姉御肌。
 そのためか、主人公と言い争いになってしまうこともある。
 発明家兼芸術家として、森の中で暮らしている。

エイプリル
 ステラとともに主人公を助けてくれた女の子。
 ステラを師匠と仰ぎ、エンジニアとしての修行を積んでいる。
 いつも無邪気で明るいが、発明家としてはまだまだ失敗も多く、ペット(?)のワットさんの気苦労は絶えないらしい。

フローリア
 楽器屋を営む女性。
 お店は工房も兼ねていて、現在は星祭りのための、星鈴の制作に忙しい毎日を送っている。
 おっとりとした優しい女性。

メナム
 アルシオにある宿屋“鯨亭”でメイドをしている女の子。
 健忘症でいつも日記をエプロンにしのばせている。
 鯨を発見するのと、リンゴパンを焼くのが得意。
 変な名前の由来は、海の向こうの鯨の国から来たせい?

ミレット
 東方暁教会から派遣されてきた女性。
 手風琴を弾き、気功及び謎の気術に長けている。
 周囲と一線を引いているような堅いもの言いをするが、遠方から来たために接し方が分からないのかもしれない。

ルフィーユ
 踊り子を夢見る、商隊長の愛娘。
 アルシオの星祭りで踊り一旗揚げようとするが、父親に反対されて家出する。
 積極的で前向きな性格は、裏を返せばトラブルメーカー。
 もがまるという名のペット(山ももんが)を飼っている。


このホームページはLOTUSより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はLOTUSに帰属します。



<購入動機>
 ファンタジーっぽい世界観の設定に惹かれて。
 でも、待たされたなぁ…(^_^;)


<ゲーム概要>
 移動場所・会話選択形式のADVゲーム。
 シナリオは章立てになっており、プロローグを経て、第1章〜第22章そして最終章の構成になっています。
 シナリオは1本道で、各章約30分程度の長さです。
 攻略対象キャラは「フローリア」「メナム」「ミレット」「ルフィーユ」「ステラ」「颯沙」の6人。
 「エイプリル」は対象外となります。
 選択肢は色々出てきますが、攻略には無関係です。
 実質的にはノベル形式です。


<システム補足>
 CD2枚組み。
 インストールで使用するHDDは約1GB。
 ゲームの起動時、認証のためCDが必要となります。

 メニューは最低限のものは揃っていて、特に足りないと感じたものはありません。
 使い勝手もまずまずですが、セーブ&ロードだけはちょっと使いにくかったです。
 セーブの面数は全体では豊富にあるのですが(通常120面、クイック20面)、選択肢が出たときにセーブ可能となるのは、クイック用の20面だけなので、選択肢の個数の割にセーブ面が足りなくなります。
 クイック用だけ繰返し繰返し使われ、通常用は豊富にあるにもかかわらず殆ど使われないという、非常にアンバランスなセーブデータ管理です。

 修正パッチがあります。
 現在は、Ver.1.21まで出ています。
 おもに誤字・脱字関係のようですが、環境によっては不安定になる場合があるので確実に当てましょう。
 次のVer.1.30では、不具合以外のお楽しみ追加要素が入りそうです。

 私の環境ではゲーム起動中は特に異常終了もなく、動作は安定していました。


<音声>
 音声はありません。
 …【コンシューマ移植の布石か…(-_-;)】


<音楽>
 ボーカル曲は全部で9曲。
 ボーカル曲はすべて生楽器による演奏です。
 デジタルサウンド全盛のご時世に、随分とクラシックなこだわりです。
 音出しや強弱に若干粗さを感じる部分があるものの、そういうのもひっくるめて「お手製の音」は柔らかさと暖かさを伝えてくれますね。
 曲は、OP曲、ED曲の他に、キャラ別のテーマ曲が7曲あります。

 OP曲「TRACE−響きあえる場所」は、
 作詞:Bun Yoshidaさん、
 作曲:Bun Yoshidaさん、
 編曲:Yoshito Hataさん、
 ボーカル:佐藤裕美さんです。
 曲調はやや明るく、イメージ的には希望に向かって歩き始めたヒロインを表している感じです。
 曲間に流れるヴァイオリンが、ヒロインの心情を表現している感じですね。
 OP曲に相応しいと思います。

 ED曲「ETERNAL MELODY 語り合うために」は、
 作詞:Hajime kanasugi&Bun Yoshidaさん、
 作曲:Bun Yoshidaさん、
 編曲:Yoshito Hataさん、
 ボーカル:佐藤裕美さんです。
 この曲は、序盤がスローな軽めのバラード風、途中から一転してアップテンポになります。
 主旋律のヴァイオリンとサビの半音スライドメロディライン(下げ)が、切なさを表して良い感じです。

 キャラ別のボーカル曲については、後述の《キャラ別感想》に記載します。

 BGMは全部で39曲。
 かなり、力入ってます。
 そのうち5割は、キャラ別ボーカル曲がベースなっています。
 キャラ別ボーカル曲が全体的に良い感じの曲ばかりなので、BGMも自然と良い印象を受けます。
 ただ、折角力を入れて用意されているキャラ別ボーカル曲が、BGMとしてはあまり出番がなかったのはちょっと勿体なかったですね。
 音声がないので、ボーカル曲を多様しても音的には被らないからもう少し使っても良かったのではないでしょうか。
 それ以外の純粋なBGMもかなりレベルが高く、音楽にかける制作サイドの意気込みが伝わってきます。
 BGMの音質は良好です。


<原画・CG>
 原画は『植田 亮 / 水瀬 凛』さん。
 総じて、キャラの可愛さを前面に押し出しているような画です。
 目の表現が特徴的でしょうか。
 クリクリッとした感じのドングリ眼が愛嬌を撒く感じですね。
 ただ、立ち画とイベント画で統一感が若干崩れていると感じる画が幾分ありました。

 CGは塗りも線も丁寧だと思います。
 太陽や月など、光線の表現が幻想的で良い感じですね。
 背景画も綺麗だと思います。

 「CG鑑賞モード」はちょっと変わっていて、サムネイルが1枚画になっています。
 その中に縦4×横4の表示枠をスライドさせて表示する形になっています。
 枚数は、エイプリル:11(5)、フローリア:28(10)、メナム:33(11)、ミレット:33(11)、ルフィーユ:48(16)、ステラ:24(12)、颯沙:40(22)、その他:4(4)、背景:34(34)、合計:255(125)です。
 ※括弧内は、表情パターン別を1つとしてカウントした枚数。
 この内、えちぃCGは約2割に当たる、51(19)です。

 「シーン回想モード」は、フローリア:1、メナム:1、ミレット:1、ルフィーユ:1、ステラ:1、颯沙:1、合計:6です。


<演出・効果>
 DirectXを使わない仕様で演出を行っているみたいです。
 ミレットの空間の狭間のシーンや、崖のシーンなど、描写が豊かで良い感じですね。
 背景画をスクロールさせて立ち画を微妙に動かしたり、静止画を使って躍動感を出そうと至る所で工夫しています。
 ただ、イベント画の拡大・縮小は、残念ながらドットが粗くなって、やり過ぎという感じを受けました。


<設定・シナリオ>
 シナリオは『春菜ななこ』さん。
【世界観】
 本作の舞台となる「アルシオ」の世界観は、
 ──現実世界と並列する別次元に存在する異世界──
 ──その異世界にある風光明媚な町「アルシオ」──
 ──そこは、緑の大地、蒼い海、青い空に囲まれた、桃源郷のような世界──
 ──人々は教会の大風琴の奏でる時報で目覚め、時を知り、眠る──
 ──今日も穏やかに時が流れる、丘と風車と精霊の町「アルシオ」──
 とこんな感じです。
 …【ウーム、ファンタジー&メルヘンだなぁ…(^_^;)】
 特にこういう設定を否定する気はないですが、異世界の成り立ち、異世界と現実世界との繋がり、「アルシオ」以外の町の描写など、もう少し世界観については掘り下げて欲しかったですね。
 細かい箇所の設定の説明や描写は良い感じですが(と言うか、細かすぎて覚え切れませんが)、全体像については少し掴みにくいように感じます。

 それと、コミュニケーションの取扱いも気なりました。
 主人公「友哉」はこの世界に来て異世界の人間と接触するわけですが、「会話は最初から問題なく交わせれるが、文字が全く読めない」というコミュニケーョンの設定になっています。
 これは異世界のリアリティを表現する上では、中途半端と言わざるを得ないでしょう。
 リアルさにこだわるのなら「会話ができず文字も読めない」状態からスタートして、序々にコミュニケーションが取れるようになっていくのが自然だと思いますし、逆に割り切って「会話もできるし文字も読める」方がむしろ受入れやすいです。
 全体的にメルヘン色を前面に押し出してリアルな世界を表現しようという感じですが、そういった基本的な設定が少々おざなりになっていて、ちょっと勿体無い印象を受けました。

【シナリオ構成】
 この作品は以下の章により構成されています。
 プロローグ、第01章〜第22章、最終章。
 序盤から中盤へかけては、
 ──鏡を通して異世界に迷い込んだ「颯沙」と「友哉」──
 ──しかし、転送されたときの衝撃で二人は離れ離れになってしまう──
 ──色々な出会いや別れの中で「颯沙」を探し続ける「友哉」──
 ──「友哉」は無事に「颯沙」を見つけ出す事ができるのか…?──
 ──そして二人の運命は…?──
 というのがシナリオの大筋です。
 全体的なシナリオは一本道で、章ごとに特定のヒロインのシナリオが前面に出てくるスタイルを取っています。
 一本道の方が物語の流れが掴みやすい反面、世界観を含めた色々な設定の情報が一気に噴出されるため脳内補完が追いつかず、理解するのにタイムラグが生じるという側面がありました。
 マルチシナリオ形式だと、同じようなテキストを繰返し読ませることにより、少しずつプレイヤーに「設定」を刷り込んでいくという手法もとれますが、これだけの情報を1回のプレイで全部刷り込ませようというのは、ちょっと無理がある気がします。
 かと言って、1回のプレイでCGフルコンプになったら、2回目はまず普通はやらないでしょうし、折角の設定やシナリオの魅力が十二分に伝わりきらないでプレイが終了してしまう懸念がありますね。
 他にも色々な不満点と絡みますが、それについては都度記述していきます。

【移動・会話選択肢】
 シナリオ全般を通して、移動・会話選択肢が約70個ほど発生します。
 ですが、特にシナリオ分岐が発生するわけではなく、単にキャラの会話順序が変わったり、差分CGの未回収が若干発生したり、テキストが若干変わったりと、あまり意味のない選択肢ばかりです。
 選択肢を設けることでゲーム性を出したかったのかもしれませんが、一本道シナリオを選択した時点でシナリオに関してゲーム性が介入する余地は殆どなくなっているわけですから、無駄に障害物を築かないで欲しかったのが正直なところです。

【無節操な主人公】
 シナリオが一本道だと、主人公が色々な章で別々のキャラとえちぃシーンを展開することとなり、主人公の無節操さが浮き彫りになり、純愛系作品としては主人公に感情移入しづらいです。
 更には「俺は恋愛体質ではないから」と言われた日には、プレイヤーは傍観者でいるしか手はありません…。

【エンディング】
 シナリオが一本道のため、必然的にエンディングも1つしかありません。
 各キャラの役割が明確になっていて、描写も良い感じ、何よりキャラごとにボーカル曲まで用意している力の入れようなのに、キャラごとのエンディングがないのはもったいない限りですね。
 実は、最終章はきっと時間もかかり華々しいクライマックスを迎えるに違いない、と勝手に想像していましたが、いざフタを開けてみると、アッサリ30分位で終わったのにはちょっと肩透かしをくらいました(^_^;)
 物語的にはこのエンディングは予想してましたが、もう少し「溜め」というか、丁寧に締めて欲しかったですね。


<えちぃシーン>
 当然のごとく薄いです。
 1人当たり1〜2回です。
 テキストはやや長めですが、作品の性格上、みんな大人しい感じの描写です。
 ただ、シナリオ的には割と必然性に沿ってますので、取って付けたような感じは受けません。
 シナリオ重視純愛系としての標準クラスという印象です。
 もっとも、これに期待して購入するユーザーはあまりいないと思いますが(^_^;)


<キャラ別感想>
 ※「先入観がつくからイヤ」という方はスキップして下さい。多少ネタバレあり。
 ◆エイプリル
 髪はオレンジのロング。巨大青リボン装備。
 瞳は深い緑。
 コスチュームはリボンと同色のフリフリドレス系。

 メルヘンには必須?「お子様」&「謎の生き物」
 エイプリルはステラのエンジニアの弟子で、ステラに師事しています。
 ステラはエイプリルのお祖父さんであるディセムの弟子という関係にあたります。
 エイプリルのお祖父さんとお母さん(名前不明)は旅に出ていて、エイプリルはステラの元で修行に励みつつ、二人の帰りを待ち続けています。
 そんなある日、この世界に飛ばされて気絶していた友哉を助けます。
 やがて目覚めた友哉は、目の前に佇むエイプリルの巨大リボンと、ペットのワットさん(イワトビウサギ)を見て、メルヘンの世界に迷い込んだと現実逃避しよ うとしますが…。
 …【ルーラでも使えれば帰れるんだろうけどね…(笑)】

 エイプリルの役割は「調和」
 エイプリルは独自のシナリオはありません。
 攻略も非対象です。
 彼女の存在意義は、シナリオにおける人間関係の調和です。
 シリアスな場面から復帰したいとき、人間関係がこじれそうになるとき、どこからともなく現れては局面を打開してくれます。
 天真爛漫な笑顔が人々の心を癒してくれます。
 作品から見ると愛すべき存在ですね。
 できれば、そんな彼女にも褒美として専用シナリオが欲しかったところですが…。
 …【年齢の公開はないが…まぁ、犯罪になるかな…(-_-;)】
 もう1つの隠れた役割りは、ユーザーの耐久度チェッカーです。
 アルシオで一番最初に接触する彼女に耐性が出来るかどうかで、この作品を完走できるか否か占うことが出来ます。
 この段階で苦痛を感じられる方は、最後までもたないか、もってもあまり楽しめないかもしれません。
 ファンタジーRPGが好きな方は、割と大丈夫だと思います。

 テーマ曲は脳みそ蜂蜜漬け
 エイプリルのテーマ曲「大きなおりぼん」は、
 作詞:春菜ななこ&reicoさん、
 作曲:reicoさん、
 編曲:Yoshito Hataさん、
 ボーカル:大野まりなさんです。

 明るい感じのメヌエット。
 遊園地のメリーゴーランドでかかっているBGMのイメージですね。
 アコースティックギターで全般のリズムを取り、タンバリンでそれにアクセントを付け、途中から加わるコントラバスで盛り上げる、というシンプルなリズム形態です。
 主旋律はオルガンで、ボーカルをサポートするようなメロディラインです。
 気持ちが楽しくなる良い感じの曲調なのですが…何と言ってもこの曲の破壊力は歌詞&ボーカルでしょう。
 ♪あ・お・い・り・ぼ・ん・む・す〜・ぼ・お〜♪
 ♪な・が・い・か〜み・きゅ・る・るるる♪
 …【ぐっ…(-_-;)(アビリティ「メルヘンLv.1」)】
 ♪マ・マ・が・つ・く・っ・てー・く・れ・た・の♪
 ♪ふ〜わ・ふ〜わ・ふ〜わ・り〜〜〜♪
 …【うぬぬ…(-_-;)(アビリティ「メルヘンLv.2」)】
 ♪て・ん・し・た・ち・が・とどけ・て・く・れ・た♪
 ♪らん〜ら・らん〜ら・らん〜ら・ら〜ん♪
 ★★コンボが繋がった──快心の一撃──★★
 …【ぐはぁーーーっ…(/o\)(アビリティ「スーパーメルヘン」を覚えた!)】
 というような感じです。
 ボーカルも半分ヤケになっているかのような開き直り方が素敵です(笑)

 ◆フローリア
 髪はモスグリーンのロング。
 瞳は黄色。
 コスチュームはシックなグレー基調の民族衣装。

 メルヘンとは対極?「都合の良い女」
 フローリアはアルシオの町で音楽工房を営んでいます。
 宮廷音楽師になるために都に修行に行っている幼馴染の恋人が、一人前になって都へ自分を呼んでくれるのを待ち続けています。
 ところがある日、その幼馴染から届いた一通の手紙。
 良家の娘と縁談がまとまりそうだから、フローリアとはもう縁を切りたい、と。
 失意のフローリアは、無意識のうちに岬の崖端にフラフラと…。
 …【売れてきたミュージシャンが、下積み時代の女を捨てるのはどこでも同じだな…(-_-;)】

 フローリアの役割は「アンチテーゼ」
 フローリアは、友哉と同世代の設定です。
 そして友哉がかつて振られた、大学の先輩に似ているという設定です。
 互いの傷心を埋めようとする二人の動物的な行動は、この作品のメルヘン的な雰囲気を現実的なものに引き戻しますが…でも、それが意図するところなの かもしれません。
 一応、エロゲとして制作されている以上エロを無視することは出来ず、かと言ってキャラ全員にエロエロ〜な役割りを持たせると作品の雰囲気が壊れてしまうので、結局フローリアが汚れ役を引き受ける形になったのでしょう。
 言わば、メルヘンのアンチテーゼとしての存在。
 エロが希薄になりがちな序盤で活躍するのも、回数が一番多い(と言っても2回だが…)のも、正に作品的にも「都合の良い女」ですね。
 まぁ、シナリオ的にはハッピーEDを匂わせる感じで終わるのが救いですが…。
 …【結果は分からんが…(-_-;)】

 テーマ曲はのどかで牧歌的
 フローリアのテーマ曲「風にのせて」は、
 作詞:reicoさん、
 作曲:Bun Yoshidaさん、
 編曲:Yoshito Hataさん、
 ボーカル:いとうかなこさんです。

 牧歌的な明るい感じの曲調です。
 天気の良い日に、丘の斜面に寝転がりながら聴きたいBGMですね。
 コントラバスとピアノで全般のリズムを取り、スネアとマラカスでそれにアクセントを付けながら、最初から最後まで曲調が変わる事なく流れていきます。
 主旋律はヴァイオリンで、フローリアの心を鳥に託して舞わせているようなイメージを受けます。
 希望と不安と…。
 ボーカルは高音の伸びというか張りが良い感じですね。
 半音スライドメロディライン(下げ)、コーラス、ともに良い感じです。

 ◆メナム
 髪はピンクのセミロング。赤いミニリボンつき。
 瞳は黄色。
 コスチュームは紫基調のエプロンドレス系。

 メルヘンには付き物?「不思議ちゃん」
 メナムはアルシオにある宿屋「鯨亭」で住み込みで働いています。
 今日の出来事も次の日には忘れてしまう忘れんぼなので、その時々の出来事を手帳に書いて持ち歩いてます。
 いつか海の向こうの「鯨の国」から迎えが来て、自分を「鯨の国」に連れてってくれることを楽しみに生活しています。
 そんな折、突然現れた友哉と知り合いになるメナム。
 友哉を「鯨の国」から来た海亀だと思い込んだメナムは、接触しているうちに友哉に好意を寄せていきますが…。
 …【まっこうだろうか…しろながすだろうか…(-_-;)】

 メナムの役割は「献身」
 メナムはある出来事により、颯沙の身代わりになります。
 代わりに颯沙は解放され、ようやく友哉の前に姿を現すことに。
 本当は嫌だけど友哉のために…と思う心情の発露はなかなかに切ないです。
 更に「鯨の国」の真の意味が分かると、一層切なさが増します。
 一番ボケボケしているキャラが実は一番切ない設定、というのはある意味お約束ではありますが、颯沙への反発の分だけメナムへの思い入れに転化される 効果を得ていますね。
 …【颯沙…殺す…(-_-;)】

 テーマ曲は脳みそ蜂蜜漬けU
 メナムのテーマ曲「鯨の国のお姫様」は、
 作詞:春菜ななこ&reicoさん、
 作曲:reicoさん、
 編曲:Yoshito Hataさん、
 ボーカル:佐藤裕美さんです。

 南国をイメージさせる明るい感じの曲調。
 …【大瀧○一の「カナリ○諸島にて」を思い出しますねぇ…(^_^;)】
 ピアノで全般のリズムを取り、ボンゴとマラカスで南国調の味付けをして、オルガンをコーラス代わりに使っている感じですね。
 気持ちがトロピカルになる感じ(謎)で良い感じの曲調なのですが…何と言ってもこの曲の破壊力は歌詞&ボーカルでしょう。
 ♪おつかい・おつかい・な〜み・の・う〜え〜♪
 ♪ひめさま・どこかな・きょろ・きょろり〜♪
 …【ぐっ…(-_-;)(アビリティ「スーパーメルヘンLv.1」)】
 ♪おそうじ・おそうじ・な〜み・の・な〜か〜♪
 ♪まほうの・ほうきで・さっと・ひ〜とふ〜り♪
 …【うぬぬ…(-_-;)(アビリティ「スーパーメルヘンLv.2」)】
 ♪うみのくに〜は・にぎやか〜・きょうもおま〜つり〜よ♪
 ♪おうじさま〜が・まってる〜・おしろの〜へ〜やで〜♪
 ★★コンボが繋がった──快感の一撃──★★
 …【ぐはぁーーーっ…(/o\)(アビリティ「メルヘンマスター」を覚えた!)】
 というような感じです。
 ボーカルも半分演技しているかのような開き直り方が素敵です(笑)
 …【ところで、ボーカルと歌詞、違ってるぞ…(-_-;)】

 ◆ミレット
 髪は茶色のロング。赤いミドルリボンつき。
 瞳は濃い青。
 コスチュームは紫基調の着物系。

 メルヘンと言うよりファンタジー?「天弦聖歌大師」
 ミレットは東方暁教会からきた「天弦聖歌大師」です。
 「天弦聖歌大師」は、天や地や風の気霊を操り、聖歌に従わせ、乱れし天地の気脈を整え、人に平安をもたらすことを存在の目的としています。
 …【えと…召喚士?(笑)】
 東方暁教会の老師の命により、ミレットは一人でアルシオの変異を調べにやってきます。
 やがてふとした事から、空間の狭間に捕らえられている颯沙を発見したミレットは、自分の持つ力を解放して救出しようとします。
 しかし、その代償は高くつき…。

 ミレットの役割は「救済」
 ミレットは色々な局面で「救済」することが存在意義になっています。
 そして「救済」することで、ミレット自身も成長していきます。
 虚偽のエリートから真のエリートへ。
 たくさんの人たちを「救済」することが、実は自分を最も「救済」している。
 それがこのシナリオのテーマなのでしょう。
 ただ、ミレット自身はこの結末を望んでいたかどうかは、疑問が残りますが…。
 それにしても颯沙は、ここでもグズッてくれますね…(^_^;)
 ここまでくると颯沙の役割りも段々見えてくるので、ちょっと哀れではありますが…。
 個人的には、ミレットはテーマ曲も含めてこの作品のベストキャラです。
 …【一番グラマーだし…(-_-;)】

 テーマ曲は切ない葛藤
 ミレットのテーマ曲「もしも許されるなら」は、
 作詞:Bun Yoshidaさん、
 作曲:Bun Yoshidaさん、
 編曲:Yoshito Hataさん、
 ボーカル:YURIAさんです。

 心の中の閉ざされた空間をイメージさせる切ない感じの曲調。
 1コーラス目はピアノで全般のリズムを取り、クラシックギターが主旋律、2コーラス目以降はコントラバスが全般のリズムを取り、ピアノが自由律に移行、ギターと絡み合います。
 イメージとしては、ピアノがミレットを、コントラバスが友哉を表している気がします。
 規律や規則に縛られて自分を押し殺している1コーラス目と、コントラバスが登場して自由に舞うことができるようになった2コーラス目以降。
 ジャカジャカ鳴らすだけが音楽じゃないなー、と改めて気付かせてくれる良い曲です。
 ボーカルのYURIAさんのやや掠れぎみの声も、この曲のイメージにピッタリです。
 ──空よ海よ広い大地よ もしも許されるなら──
 ──好きな人に好きだと言える日が来ますように──
 ファルセットを駆使して、ミレットの心の叫びを強く強く訴えてきます。
 この曲は密閉された空間(車の中など)で聴くと、更にその良さが増します。
 本作の最優秀テーマ曲。
 …【ところで、最終コーラスの途中、コントラバスがハウリング起こすぞー】
 …【もっとちゃんとミキシングしてくれーヽ(´Д`)ノ】

 ◆ルフィーユ
 髪はブロンドのロング。赤いツインリボンつき。
 瞳は黄色。
 コスチュームは緑基調のフリフリ踊り子系。

 メルヘン?何それ?超現実感覚の「踊り子Lv.99」
 ルフィーユは町から町へと渡り歩く商隊の頭目ルルファの娘です。
 いつかメジャーな踊り子になることを夢みています。
 そしてメジャー化計画の一環として、領主の館で舞を披露して、あわよくば都に連れてって貰おうと一計を案じて乗り込んでくるルフィーユ。
 でも、調子にのって照明器具を破壊してしまいます。
 只の照明器具なら問題はなかったが、この中には最近調子が悪い大風琴を修理するのに必要な「第一世代」の銀水晶が入っていました。
 ルフィーユは大罪人として監獄に入れられてしまいますが…。

 ルフィーユの役割は「友誼」
 商隊の娘ルフィーユは、短期間で町から町へと渡り歩く生活を強いられているため、恋をするのも、友達を作るのも、すべてにおいて性急に事を運びます。
 一見それは煩わしく見えますが、裏を返せば情熱的であること。
 限られた時間の中で何かを成そうと常に目一杯に行動するルフィーユは颯沙と正反対です。
 引き篭もりの颯沙に「情熱」という価値観を見出させるのが、この作品におけるルフィーユの役割なのでしょう。
 友哉以外の人間に差し出された手を、戸惑いながら見つめる颯沙が印象的でした。
 もう1つの役割は、ムードメーカーです。
 エイプリルが「ほのぼの系」とすれば、こちらは「パワー系」。
 フローリアとは別の意味で、この作品の汚れ役を引き受けてくれていますね。
 もっとも、ルフィーユ自身は単に我が道を行ってるだけなのでしょうが(笑)
 …【一番の衣装持ちだなぁ…(^_^;)】

 テーマ曲はタイトルそのまんま
 ルフィーユのテーマ曲「進め、わたし!」は、
 作詞:春菜ななこ&Bun Yoshidaさん、
 作曲:Bun Yoshidaさん、
 編曲:Yoshito Hataさん、
 ボーカル:Yozucaさんです。

 ズンチャ、ズンチャ、ズンチャ、ズンチャ、と行進曲のような感じの曲調。
 コントラバスとピアノで規則正しいリズムを取り、タンバリンでアクセントを付けてます。
 …バスドラも入ってるかな…?
 主旋律はオルガンで、ボーカルと和音を形成するような演奏です。
 ボーカルは歯切れの良い発音で、何か聴いてると元気が出てきますね。
 半音メロディライン(上げ)良い感じです。
 それと、歌詞の中にところどころ登場する、「Tuー」のハモリ具合がとても素敵(笑)
 この曲は会社に向かう車の中で聴くと、仕事のヤル気が出てきます(笑)

 ◆ステラ
 髪は水色のショート。
 瞳は緋色。
 コスチュームは青基調のスポーティ系。

 メルヘンと言うよりミュージカル?「風琴調律師」
 ステラはエイプリルのお祖父さんディセムのエンジニアの弟子です。
 旅に出ているディセムの代わりに、アルシオの大風琴の管理をしています。
 ある日、外で倒れていた友哉を、エイプリルと共に住んでいる山小屋に運び介抱します。
 回復した友哉から事情を聞き、異世界からやってきた「渡り人」と知った後も、ステラは友哉を匿い続けます。
 そんな庇護の下、ステラに何かと迷惑をかける友哉。
 大風琴の修理がおもわしくなく、苦戦を続けるステラ。
 そんなある日、ステラは友哉に「ある提案」を持ちかけますが…

 ステラの役割は「維持」
 ステラは男勝りで勝気でガサツという、ある意味こういう物語にはなくてはならないキャラです。
 友哉と同年代で、遠慮なしで何でも言い合える異性の友人、という感覚ですね。
 単なる調律師かと思っていましたが…
 物語途中から、段々ステラの背負っているものが見え隠れしてきます。
 ──体制の維持
 ──摂理の維持
 ──そして……
 彼女が立ち続けていられたのは、あるいは友哉の存在があったからかもしれません。
 友哉がステラを自然に信頼し心を許していたように、ステラもまた友哉には自然に心を許せたのかもしれません。
 …【体はなかなか許さないが…(-_-;)】

 テーマ曲は心の叫び
 ステラのテーマ曲「世界は不思議にあふれている」は、
 作詞:Bun Yoshidaさん、
 作曲:Bun Yoshidaさん、
 編曲:Yoshito Hataさん、
 ボーカル:mayumiさんです。

 薄暗い酒場の片隅に流れているようなR&B系。
 コントラバス&ボンゴがリズムを形成、アコースティックギターがそれをリードして、ボーカルと掛け合うようにジャカジャカ鳴らされます。
 その合間を縫うように交錯する主旋律のオルガン。
 ため息が出るようなmayumiさんの妖艶なボーカル。
 特に、後ろ髪を引くような声の出だしが妖しい感じで素敵(笑)
 ファルセットを駆使し、ステラの行き場のない鬱屈した心情を切々と訴えます。
 本作の最優秀歌唱賞。

 ◆颯沙
 髪は銀色のロング。触覚リボン装備。
 瞳は緑。
 コスチュームは白基調のお嬢様ドレス系。

 メルヘンには異質な存在?「引き篭もり」
 本作のヒロイン。
 颯沙は友哉より7歳年下の従妹にあたります。
 颯沙が5歳のとき、颯沙の母親が亡くなり、失意で行方不明になった颯沙を友哉が海で助けたことから二人の付き合いは始まります。
 かけがえのない母親を亡くし、一層引き篭もりがちになった颯沙を、嫌われていると自覚しつつも何かと気にかける友哉。
 そして父親までも失ってしまい、住処さえ取り上げられそうになり、居場所が失われたと悟った颯沙の脳裏に浮かんだのは、亡き母がよく話してくれた風車と風琴と精霊の町でした…。

 颯沙のテーマは「自立」
 颯沙は舞台がアルシオに移ってからは暫く登場しません。
 プレイヤーが他の登場人物たちの挨拶を代わる代わる受けている間、大人しく舞台の袖で出番を待っています。
 そして、やっと出番が来たと思ったら……待ちくたびれて寝ています(笑)
 それでも、観客は待ってくれないので、舞台の黒子たちは寝ている颯沙をステージの真ん中まで運んできます。
 ……やっと起きてくれました。
 当たりをキョロキョロ見渡しています。
 プレイヤーと目が合いました。
 ズザザザッッッーーー。
 ……舞台袖まで逃げていきました(笑)
 カーテンの陰から顔だけ出して、こちらの様子をジッと窺っています。
 私はかつて、これほど覇気のないヒロインにお目にかかった事はありません。

 序盤の颯沙の印象はこんな感じですね。
 これは勿論キャラの性格設定もあるのですが、颯沙の印象をヘタレにする事で、他のキャラを立たせる意図があるのでしょう。
 そして、その意図は当たり、確かに他のキャラは皆それぞれ良い味を出しています。
 でも、色々なキャラの助力を得て自立の道を歩み始める、という颯沙本来のシナリオは印象が希薄になっている観を受けてしまいました。
 それは、必要以上に颯沙にヘタレの負担をかけ過ぎていること、シナリオが一本道のため友哉も節操がないヘタレであること、颯沙のバッドEDがない(他のキャラの個別EDがない)こと、色々な要因が絡んでいます。
 制作サイドは一本道シナリオにこだわりがあったのかも知れませんが、個人的には颯沙EDはトゥルーEDに位置付けして、各キャラ個々にハッピーEDを見た後にルートが開き、クリア出来るようにして欲しかったところです。
 世話になった人達の幸せな姿を全部見届けてから、初めて自分の幸せを探す…
 という方が説得力もありますし、プレイヤーも素直に祝福してくれると思います。
 このあたりは人によって見方が変わるかもしれませんが、私個人としてはそう感じました。
 とは言え、このスタイルも全面的に否定している訳ではなく、個人的なED期待度に対して70%くらいの達成感という感じでしょうか。

 テーマ曲は幻想的な浮遊感
 颯沙のテーマ曲「蒼き月に」は、
 作詞:Bun Yoshidaさん、
 作曲:Bun Yoshidaさん、
 編曲:Yoshito Hataさん、
 ボーカル:YURIAさんです。

 月が見える空間をゆらゆら揺らめくような小夜曲。
 電子ピアノで上げ下げ上げ下げたゆとう感じのリズム、それにエレキギターでアクセントをつけただけのシンプルな構成。
 ボーカルYURIAさんの掠れた声が、その中に溶け込んでいく感じです。
 ちなみに車の中で聴くのは危険です。
 特に信号待ち。
 いつのまにか寝てしまいます。
 クラクションで起こされます。(2回経験済み(笑))


<総評>
 設定・シナリオは物語としては良質だと思います。
 ただ、それをプレイヤーに伝える技術にムラがあるように思えます。
 それは、シナリオ構成であるとか、選択肢であるとか、EDであるとか、他にもありますがそういった「見せる」部分です。
 総じて、力を入れるべきところがアッサリ、力を抜くべきところがクドイ、そういう印象を受けました。
 結局、その辺がリミッターとなり、物語の良い部分が伝わりにくいのではないかと懸念します。
 他の部分では、CGはなかなか、音声はないけどその分音楽がカバー、演出もそれなり、という感じで結構高い水準だと思います。
 エロは…まぁ、飾りですね(^_^;)
 ただ、音声がない分、ボリュームは少なく感じられます。

 とはいえ、ファンタジー系の物語が割と好きな方は、結構楽しめれるのではないかと思います。
 もしこれから購入される場合は、ボーカルCDが同梱されている「デビュー記念プレス」の方をお薦めします。

 この作品の適性としましては…
 ・ドラ○エシリーズは好き
 ・遊園地のメリーゴーランドに乗っても平気
 ・子供は嫌いじゃない
 ・生き物は嫌いじゃない
 ・甘い物は嫌いじゃない
 ・BBSやメールでよく顔文字を使う
 ・ゲームに音楽は重要だ
 以上に該当する項目があればあるほど、この作品を楽しめれる事でしょう。
 効能は…脳みそが溶けます(笑)


<お気に入りのキャラ>
エイプ フロー メナム ミレット ルフィ ステラ 颯沙
シナリオ
性格 10
萌え
CUP
えっちぃ
合計 28 36 39 43 40 37 37
 と言う事で『ミレット』です。


<10点満点での総合評価>
シナリオ 物語自体は良質
原画 目が綺麗
CG なかなか
キャラ ヒロイン以外は良好
萌え 一部あり
音楽 力入ってる
システム 頑張っている
演出 親切なようで不便
エロ 純愛系標準値
ボリューム 総プレイ時間13時間
合計 75
 と、言う事で『7.5点』とします。

最後に一言:「ヒロインが一番気の毒だなぁ…(^_^;)」