まいにち好きして    (zaku2さんのレビュー)  評価: 7 
▼ タイトル まいにち好きして
▼ ブランド シリウス
▼ ジャンル メイクラブAVG
▼ 対応OS Win98/2000/Me/XP
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 \7,500
▼ 発売日 2003/10/31
▼ 購入   まいにち好きして  / オリジナル特典 Getchu.com
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり・Ctrlキー対応)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(音声リピートあり・ホイールマウス対応)
【 選択肢リターン機能 】  あり
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  256個
【 エンディング数 】  6個(各キャラ1個)


<あらすじ>
 主人公・有海睦未(ありうみ・むつみ)は不慮の事故により、意識不明の重体におちいってしまう。
 事故から1年の月日が流れ、奇跡的に目覚めた睦未だったが、彼は記憶喪失になっていた。
 目覚めた時、お見舞いに来ていた二人の女の子、暖花と雪音は睦未の幼馴染で事故の原因は、自分たちにあるのだという。

 睦未は1年間昏睡状態にあった割には健康体で、あっという間に退院。学校に復帰することになる。
 しかし、季節はもう夏。学校は夏休みの真っ最中であった。
 そんな状況の中突如二人があることを提案てきた。

 「夏休みの間だけ、私たちのどちらかが、住み込みで睦未ちゃんの面倒をみてあげたいんだけど…」

 二人は事故の責任を感じており、まだ完全ではない睦未の身の回りの世話をして、お詫びがしたいというのだ。
 断る理由もないので、夏休みの間世話をしてもらう事にしたのだが…。
 果たして睦未はこの夏休みを誰と共に過ごすのだろうか?


<キャラクター紹介>
安藤 暖花(あんどう ほのか)
 幼なじみの安藤姉妹、姉の方。
 明るく闊達であっけらかんとした世話焼きな性格で、特技はうっかり及び結果オーライ的家事。
 負けずぎらいの意地っ張りで、毒舌癖があるのだが、根が善良なため上手く行ってない。
 無類のゲーム好きだが、悲しいほどヘタクソ。

安藤 雪音(あんどう ゆきね)
 幼なじみの安藤姉妹、妹の方。
 気弱でおとなしく、とびきり素直で頑是ない小動物のように穏やかな性格。
 大好きな姉の暖花と幼なじみの睦未に絶対的な信頼を寄せており、このふたりにだけは無邪気に甘える。
 暗所恐怖症、閉所恐怖症にはじまって高所恐怖症、先端恐怖症、対人恐怖症など怖いものばかりの「恐怖症の博物館」で、あらゆる方向にビクビクと及び腰である。

帆南(ほなみ)
 主人公有海睦未の所属する水泳部の後輩。吃音癖、赤面症、上がり症の玉砕型三重苦少女。
 感情の起伏が激しく、すぐ落ち込み、異常なほど早く立ち直る。
 基本的に奥手ではなくむしろ積極的なのだが、上がり症のせいで結果的に奥手。
 昔から密かに睦未に思いを寄せていたが、切り出せずにいる。

珠々果(すずか)
 いつも図書室で本を読んでいる女の子。
 物静かな性格のせいなのか、または別に何か要因があるのか友達があまりいない。
 実はかなりの寂しがり屋なのだが、自分の外見や性格・趣味などが人を寄せ付けないと勝手に思い込んでいて、基本的に人との接触を拒んでいる。

凛(りん)
 すらっとした美少年風の女の子。今年の春に、一流私立学園から転入。
 眉目秀麗・頭脳明晰・運動神経抜群、と全てにおいて完璧である凛は、生徒たちの中でも噂の的に(注:特に女生徒から)
 「男らしいこと」が大好きで、主人公とは幼馴染だったらしい。

麻紀子(まきこ)
 陽気な保険医で、主人公に興味を持っている。夏休みだというのに、何故かほとんど毎日学校にいる。
 夏休みなので生徒がほとんど来ないこといいことに保健室内を下着姿でうろうろしたりする困った人。
 保健室にふらふらとやってきた睦未にちょっかいをかける、淫らな先生。


このホームページはシリウスより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はシリウスに帰属します。



<システム補足>
 上記参照。
 ビジュアルアーツ系列が採用する汎用型システム。
 安定感あり、お手軽操作、動作も軽量と三拍子そろったシステムです。
 セーブ・ロード時のメッセージ確認の有無の設定、フォント設定、文字色の設定等…本当に親切です。
 最近では音声再生時にBGMの音量をさげる機能と選択肢リターン機能がついたのが高ポイント!
 オートモードも細かく設定できます。あまり使わないけど…^^;
 そしてディスクレスの起動が可能なのは何より嬉しいところ。
 キーボードへの対応も無難でいい感じです。
 使いやすさはもちろんユーザーへの配慮という意味では、この系列は十分信用できます。
 こういうところは同じく汎用型システムを採用しているブロス系列には見習って欲しいですね。

 気になった点というか、驚いた点がセーブ数。
 「こんないらねーよ!」、て言うぐらいの数です。
 足りなくなる、ということはまず有り得ないのでご安心ください。

 一方で、音声個別カットが無くなってしまいました。
 …非常に残念です。

 あと、回想モードのレイアウトが、簡略化され過ぎていてちょっと使い難かったです。
 特にエッチシーンが…。(←これが一番重要だと何故わからん!)
 またモード内での切り替えのテンポが悪く、ちょっとイライラしてしまいます。


<音楽>
 BGMは全14曲。
 可も無く不可も無くで、印象には残りませんが、雰囲気を壊すことも無い、まさにBGMって感じです。
 ただ、若干曲数が少なめなので、「あ、またこの曲だ」と思える箇所が多分に…。
 笑ったのは、BGMに曲名がないとこです。
 回想モードを見ると「BGM07」とか書いてあります。
 …勝手な感想ですが、投げやりな印象を持ってしまいます。

 OPとEDにボーカル曲があり、I'veが担当しています。
 整ったメロディ、洗練された音源の使い方はいつもながら感嘆するところ。
 でもクオリティーは、数あるI'veサウンドとしては普通かな?
 ですが、エロゲ全体の中では比較的レベルの高い方でしょう。
 ただし聴き心地が良い一方で、印象には残りません。(←これが普通の所以)
 歌詞も特に心に残るような言い回しは無かったです。
 ちなみに何故かボーカル曲は回想にありません。
 せっかくのI've起用なのに、疑問が残ります。


<音声>
 音声については、非常に良い出来となっています。
 今作は、一癖もニ癖もあるキワモノぞろいなのですが、見事にその個性を表現されています。
 また演技の特徴、声質共にキャライメージとぴったりです。
 珠々果なんかは淡々とした説明口調で、演技臭がプンプンしますが、それすらも逆に個性として捉えることが出来ます。
 雪音なんかも非常にお上手でした。
 個人的に雪音嫌いな私にとって、上手だからこそ音声聞くのが嫌になったぐらいです。

 残念なのは効果音が全然足りないこと。
 ほとんど無かったように思います。
 花火とか対戦格闘ゲームするシーンにちょっと効果音を入れるだけで、雰囲気を格段に盛り上げることが出来ただろうイベントが、たくさんあっただけに、この点はかなり惜しまれます。


<グラフィック>
 人物原画担当は、ミヤスリサさん。
 絵柄は非常に好みが分かれそうなとこです。
 ここら辺は百聞は一見にしかず、ということでOHPのサンプルを確認してください。

 クオリティー的な点で、私が受けた印象を述べると、立ち絵にちょっと粗さが目立ちました。
 また、塗りも乱雑で、ポーズとか変わり映えのしない、いい加減なもの…という印象を受けてしまいました。
 まぁ、帆南だけはバリーエションがあって面白かったですが…。
 一枚絵はそれに比べ丁寧です。塗りも鮮やかでした。
 エロ系の一枚絵が、原画・塗り共に一番の気合が入ってたのは嬉しいですね。
 特に肌・乳・汁の塗りは綺麗でした。

 一番の不満点は量的な部分で、根本的なCG不足です。
 立ち絵については、服装の種類は比較的多めで楽しめますが、ポーズや表情の変化が少ないのです。
 一枚絵も数自体が少なく、差分も少ないです。
 そして、それによって引き起こされるのが、演出力の著しい低下です。
 後でまた述べますが、今作は個性的なヒロインとのイベントが多種多様にあり、これが見ててかなり楽します。
 しかし、それは全て文字のみの説明で、一枚絵の表示や立ち絵の変化などによる、グラフィック的な演出が全然ない為、ちょっと興ざめしてしまいます。
 例えばヒロインとビーチバレーをするシーンがあるのですが、これなんかちょっと一枚絵を展開したりすれば面白いものになったと思うのですが、立ち絵を並べただけで終わってしまいます…。
 しかもその立ち絵も前述したようにポーズ変化などの動きが一切ありません。
 こういうところは効果音の不足同様、ホントに勿体ないと思いました。

 背景に関してですが、これはもっと酷いです。末期的症状で、手抜き過ぎです。
 量的には、立ち絵・一枚絵に比べれば、まだマシと言えますが、また少し足りない感じがします。
 背景絵って軽視しやすいポイントですが、こういうシナリオとか世界観の構築にある程度ウェイトを置いてるゲームにとっては、ある意味人物絵以上に重要だと思うのですが…。

 効果音もそうですが、目立たないところへの気配りがちょっと欠けていると思います。
 「Air」なんかはこういうところの演出が上手く、成功した例と言えます。


<シナリオ・内容>
 内容はオーソドックスな選択式ADVです。
 単純に選択肢を選んで、攻略ヒロインを絞るだけですので、ゲーム性は極めて低いです。
 ただし難易度はやや高め。
 一見すると、どうでもいいような選択肢が、後々影響したりするので、油断はできません。
 プレイ期間は一ヶ月弱くらいですが、プレイ時間はかなり長く、私は初回プレイ時に7時間近くかかってしまいました。

 物語は記憶喪失の主人公が、安藤姉妹のどちらかに、住み込みの世話を引き受けてもらうところから始まります。
 その後は、家で姉妹の世話を受けつつ、学園で部活という流れです。

 前半部分のノリはコミカルで非常に楽しめます。
 まず主人公の睦未君が、やけにポジティブでハジけた野郎なので、記憶喪失で留年という状況にも関わらず、ネガティブな空気は一切ありません。
 むしろ彼の演出する、見事なボケ&ツッコミと謎の雑学披露によって、雰囲気はかなり明るいものになっております。
 またヒロインの方もキャラが立っています。
 「むぎゅ…電子レンジ…」を連呼する謎少女・安藤雪音を筆頭に、妄想眼帯娘とか淫乱縛乳保健医など一癖も二癖もあるキャラクターが揃っています。
 こういった個性的なヒロイン達と、ヒロインの強烈な個性にも押しつぶされないで、上手く対処する主人公のハイテンションな日常シーンは、結構楽しめますし、キャラクターへの感情移入を容易に出来ると思います。

 物語の展開の仕方は、非常にわかりやすいです。
 伏線とかは特になく、ヒロインの本音等、隠し事などすぐにわかるようになっております。
 まぁ、例によって主人公だけは最後まで気付きませんけどね^^;

 凛の話とか、若干電波入ってる気がしないでもないですが、内容としては基本的にどれも純愛ゲーの中ではありふれた恋愛のお話となっています。
 何度か逢瀬を重ねる内に、お互いの恋心に気付くヒロインと主人公…その後の葛藤や、すれ違いによって、二人の関係が危うくなるけれど、最後には共に苦難を乗り越えハッピーエンド、という王道な作りです。
 物語のテーマ性や予想外の展開も特にないので、感動とかはないと思いますが、スッキリしたお話ではあります。
 エンディングも全部ほのぼのハッピーエンドになっています。
 ストレートなシナリオが好きな人に合う仕様ですね。
 逆に、先の解らないハラハラしたものを求めている人にとっては、シナリオ全体で起伏が少なく、前述したように展開も非常に予想し易いので、面白くないと感じるかと思います。

 問題点は前述したように演出力不足です。
 キャラクター同士の掛け合いや主人公とのやりとりは楽しめるものが多いですが、全てテキストの羅列のみなので、いまいち盛り上がりに欠けます。
 場合によっては、マンネリ化し、スキップ連打となることもあるでしょう。
 上記のように曲者ぞろいのヒロインも、ライターさんの軽快な描写と声優さんの高い演技力によって、作品の中で浮くことなく、その魅力を存分に発揮していただけに、この点は非常に惜しまれます。
 また、後半部分でヒロインと主人公が、お互いの本心や悩みに気付き、一気に空気が重くなるのですが、ここで冗長になるのも問題。
 ヒロインとの会話やイベントの発生による展開の変化がなく、延々と主人公の心情の吐露と平凡な日常習慣の繰り返しを、テキストでひたすら読まされるだけなので、はっきり言って眠くなってしまいます。
 冗長なテキストが苦手な人にとっては、かなりの苦痛になると思われます。
 前述したプレイ時間の長さも、イベントが豊富というよりも、この部分でのテンポの悪さが原因でしょう。

 さらに安藤姉妹シナリオに比べ、サブヒロインのシナリオが投げやりに思えるぐらいの出来だったのも残念。
 特に麻紀子ルートは、エロ担当ということですので…、そこら辺は予めご理解しといてください。

 シナリオの結論ですが、物語の展開は、どれも王道かつ平凡なものばかりです。
 その為、特に感動とかはありませんが、魅力的なキャラクター達との明るいやり取りと、軽快で面白いテキスト(主に主人公の独白部分)と、分かりやすくストレートな純愛ストーリーは、見てて和やかな気持ちにさせてくれるものがあると思います。
 しかし、演出の不足と後半部分のテンポの悪さ、またシナリオ全体の起伏の少なさから、中盤以降からは飽きてくる、あるいは疲れてくる可能性は大きいです。


<エロ>
 エッチシーンの数はヒロインによってかなりばらつきがあります。
 選択肢による差分入れて…
 暖花:15回
 雪音:16回
 帆南:3回
 珠々果:4回
 凛:7回
 麻紀子:8回
 安藤姉妹・麻紀子の4P:2回
 安藤姉妹丼:1回
 です。
 割とシナリオ重視の内容ながら、総シーン数50超は立派です。
 基本的にはやはり安藤姉妹がメインで、どのルートに選んでも最初に選んだ同棲相手と必ずエッチします。
 サブヒロインの中では麻紀子先生がエロ担当ということで、質・量ともに抜きん出てます。

 エッチのコンセプトは、まったりラブラブ和姦
 ヒロインとじゃれあってる内にムードが盛り上がって戦闘開始とか、お互いの気持ちを告白してそのままロマンチックなラブエッチとかが基本です。
 まれに主人公の暴走による強姦チックなプレイとかありますが、その場合はヒロインからお叱りを受けることになります。
 強姦とか陵辱なんかはヒロインが許してくれないということです。
 平和でほのぼのとした雰囲気の中での、愛情溢れるラブSEXが全ての世界です。

 プレイ内容ですが、どれも普通のモノばかりです。
 前戯→本番が基本の流れです。それ以外ではたまにフェラやパイズリ、69あたりが加わるだけです。
 後はコスチュームの違いと、プレイ場所の違いだけです。
 比較的お風呂プレイが多い気がしました。

 ただし、凛に限っては(ネタバレ)ふたなり(ネタバレ終了)プレイが拝めます。
 しかし、このプレイの描写は控えめですので、アンチ(ネタバレ)ふたなり(ネタバレ終了)の人とかも安心してプレイ出来ると思います。
 逆に(ネタバレふたなり(ネタバレ終了)信者からは不満が出そうですけどね^^;

 またサブヒロインの中でも麻紀子先生のエッチシーンは格別にエロいです。
 前述したラブラブ和姦のコンセプトもこの人に限っては別です。エロエロです。
 この人は、24時間発情しっ放し!
 就寝するときには「セックスに備えて一休みしよ♪」と言ってお休みになられます。
 しかも超テクニシャンで、最初は戸惑ってる主人公も一瞬で篭絡されてしまいます。
 また終盤で拝める、安藤姉妹を交えた4Pも別の意味で感動します。
 麻紀子先生の最強性技に、暖花も雪音も睦未君も俺もみんなメロメロ。
 この人のルートは、でたら目に難易度が高いのですが、それに見合うだけのものは持っています。
 ただし相手がそんな最強性技の持ち主だからなのか、シーンの尺(特にパイズリフェラ)が比較的短めなのが、非常に不満です。

 全般的に尺はそこそこ長め。
 しかし、エロゲの主人公とは思えないくらいの主人公は早漏なので、本番とかフェラはあっさり気味で、前戯に比重が傾いています。 
 テキスト描写は割と丁寧です。
 ただし、卑語などを使ったエロエロな描写は少ないです。
 前述のように、ラブラブ和姦のムードを重視した描写が特徴です。

 音声自体はどれも良好です。
 激しさよりは、可愛さの方が先行している気がします。
 チュパ音はいい感じで、特に涼森ちさとさん演じる凛の、水気たっぷりなチュパ音はやはり最高です。
 問題は、ヒロインの台詞が短めの上、テキスト内のボイスの比率が低めなところ。
 フェラシーンなんか主人公がえらく早漏なので、チュパ音なんか2、3回出たくらいで終了してしまいます。
 ここら辺はもう少し考えて欲しかったです。
 せっかくの実力派声優陣を活かしきれません。
 しかも卑語系は驚きの全消し!
 元からそういうのを重視した内容ではないので、別にいいですが、正直音で抜くのはつらいでしょう。
 とりあえず同じ涼森ちさとさんや櫻レオナさんでも、「うちの妹のばあい」と同レベルと思ってたら大間違いです。

 本作のエッチシーンで一番褒め称えたいのはグラフィック。
 これではないでしょうか。
 ますは乳。これはここの原画さんの得意とするところです。
 もう最高の出来で、顔とかはちょっと癖の強い人を選ぶ絵柄ですが、オッパイだけは万人が満足のいくものに仕上がってます。
 乳房の柔らかさと乳首の美しさを見事に表現しており、見てるだけで幸せになれます。
 塗りも最高です。
 特に暖花と麻紀子の美巨乳は人類の宝です。
 この二人のWパイズリを見れただけでも「我が生涯に一片の悔い無し!」です。
 (気になった人は迷わずお店へGO!)
 でもパイズリは暖花の3回、麻紀子先生の3回、二人同時の1回だけなので、そこは覚悟しといてください。
 尺も短いしCG使いまわしだし…。

 もう一点は汁。
 エロ系の一枚絵は、普段は差分は少な目ですが、こと汁に関しては別です。
 もうみんな精液でドロドロの汁だくです。
 雪音なんか体小っちゃいので、全身精液まみれです。
 2連戦など、1回目出したら、ヒロインの体に精液ぶっかけたまま2回目へ突入です。
 ご丁寧にわざわざ拭いて…、なんて無粋なことは一切しません。
 1回飛び出した1億の戦士達を止めることは、睦未君が許しませんし俺も許しません^^;
 精液グラフィックの描写は本当に上手いです。
 また精液に限らず、汗や愛液など汁関係の描写は、全体的に質・量ともに見事なものです。
 ここでも塗り師が大活躍ですね。
 質感たっぷりのエッチなグラフィックに仕上がっております。
 ただし、中出し好きなお方にとっては辛いものになるかもしれません。

 しかし、残念なのはやはりグラフィックの量不足。
 使いまわしこそ殆どないものの、1回のエッチシーンで展開される一枚絵の数は、差分を除けば大体2枚。
 1枚で終わることも珍しくありません。
 その差分も、上記のような汁差分を除くと、表情や微妙なポーズの変化は一切なし。
 一番酷いのは画面暗転によるごまかしです。
 いきなり画面が真っ暗になったと思ったら、「俺は彼女の服を脱がした」とかテキストで表示されるのです!
 もうそこで俺もチ〇コもブチキレですよ。
 「“した”ってなんだよ、おい。過去形かよ!?ふざけるなよっ!俺は現在進行形で見たいんだよ!」と小一時間(以下略)

 結論ですが、数こそ多めですが、純粋なエロ度という意味では標準クラス。
 ただし、乳と汁という面においては強力なモノをもっているので、そこら辺の属性を持つ人にとっては、かなり強烈なものになると思います。
 でもそれだったら他作品買った方が良い気もしますが^^;


<10点満点での総合評価>
 7点
 魅力的な登場人物と面白いテキストは、素材としてかなり優秀だと思います。
 しかし、グラフィックと演出における作りの粗さと、ボリュームの不足の為、それを生かすことが出来ず、今一歩のところで傑作に届かなかった感じがします。
 残念…というか勿体無いです。
 また、エロに関しては属性的にHITできるかが鍵でしょう。

 まとめると、キャラ・絵柄・エロとあらゆる面で、好き嫌いがはっきりしそうな作品だと思います。
 特に、まずは安藤姉妹を好きになれるかどうかで、シナリオにしてもエロにしても、かなり変わってくるでしょう。
 個人的には、この二人…特に雪音を生理的に最後まで受け入れることが出来なかったので、辛かったです。


お気に入りのキャラ:麻紀子先生!…最高です!この人エロ過ぎ^^;
最後に一言:「前作の5連戦を超えるモノがなかったのが残念です。」









  Fruit Punch    (たろんなーどさんのレビュー)  評価: 6 
▼ タイトル Fruit Punch
▼ ブランド Cronus
▼ ジャンル 巨乳アイドル襲われちゃうADV
▼ 対応OS Win98/2000/Me/XP
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 \8,800
▼ 発売日 2004/02/27
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり・Ctrlキー対応)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(バックログでの音声再生あり)
【 選択肢リターン機能 】  あり
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  あり(BADENDで)
【 セーブ数 】  30個
【 エンディング数 】  7個(BADEND除く)


<あ・ら・す・じ>
 わたし、アイドル1年生の池尻姫花(いけじり・ひめか)と言います!
 同期の大橋蘭(おおはし・らん)ちゃんと『パイパンズ』というコンビ名で芸能活動をしています!
 最近はテレビの仕事が増えてきて大忙しの毎日です。

 そんなわたしたちが、初めてメイン司会を務めることになったテレビ番組が『フルーツポンチ』です。
 パイパンズを始めとする出演者の女の子が、コスプレして様々な場所をリポートする番組です。
 深夜枠ということもあり、多少のお色気シーンは覚悟していたのですが、実際のロケはわたしたちの想像を絶するものでした。
 だって、わたしたち……襲われちゃうんですから!!

 どうやら事務所の社長がテレビ局のスタッフと共謀して、ハメ撮りしたビデオを誰かに高値で売りつけているらしいんです。
 憧れだったテレビ業界がこんな暗黒の世界だったなんて思いもしませんでした……。

 ところで最近、ロケの日が近付くと身体がむしょうに熱いんです。
 なぜかは自分でも解らないんです。
 もしかしたら、わたし、アイドルとして失格かも知れません……。


<キャラクター紹介>
池尻 姫花(いけじり ひめか)CV:萌木 唯
 巨乳アイドルグループ「パイパンズ」のメンバー。
 騙されやすく、とろい性格で明るく元気。

大橋 蘭(おおはし らん)CV:桜坂 かい
 巨乳アイドルグループ「パイパンズ」のメンバー。
 姫花にとっては同じ事務所の同僚で1歳年上。
 比較的しっかりした性格で面倒見が良く、姫花に慕われている。

二子玉 みのり(にこたま みのり)CV:芹園 みや
 前衛的アイドルグループ『チチンパイパイ』のリーダー。
 特撮・アニメ好きでコスプレも好き。
 突拍子のない言動と、独特の口調で人気が有る。

用賀 藍(ようが あい)CV:三重野 亜美
 女優として名高い実力家。
 芸能界きっての毒舌家としても知られ、ハリセンでの突っ込みを得意とする。
 普段は無口で無愛想であり、自分にも他人にも厳しい性格。

田園 しのぶ(でんえん みさき)CV:如月 美琴
 T大法学部卒のテレビ調教のアナウンサー。
 秀才では有るが、基本的にはお馬鹿で天然ボケがひどく、まったくそうは見えない。
 のんびりとした性格で場の空気を読めないため、アナウンサーに向いていない。


このホームページはCronusより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はCronusに帰属します。



<音声>
 女性のみフルボイス。キャストは上記の通り。
 女性視点なので会話文だけでなく、独白や地のテキストもフルボイスで読み上げてくれます。
 音声に関しては、一部演技過剰かな〜と思える部分もありましたが、まぁ、このゲームのキャラはあまりにも性格がカットビ過ぎているので、演技は難しいかと…。
 その為ある程度は仕方ないと思っています。
 それにしても…、相変わらず地のテキスト文までも独白形式で読んでいくわけですが、スタッフやデバック隊は違いが分からなかったのでしょうか?

 とはいえ、Hシーンでの演技は良好ですので、問題ないかと思います。
 アドリブとかはあまり無く、テキスト通りって感じですが、演技は自然で、さすがプロって感じでした。
 ただ…、そうは言ってもやはりHシーン中の独白(地の文)も一部演技過剰には感じました^^;


<音楽>
 全14曲。ボーカル曲はありません。
 音楽的には特に問題なく、耳にも残るほどでもなく、標準的にBGMしていたかと思います。
 あ、OPはいかにもB級深夜番組ノリでゲームの雰囲気にはあっていましたね^^;

 いつもどおりのHな効果音も充実…と、いうか以前の作品と同じ…。
 まぁ、バリエーションも多いですし、エロいので良し!ということで^^;
 あと、Hシーンではないですが、なぜか「鬼門妖異譚」の戦闘開始のときのSEが使いまわされていて懐かしかったです。


<システム周り>(ver.1.00)
 基本的には選択肢型のAVG。
 各話の最初にヒロインを選択すると、そのヒロインの視点での撮影風景(Hシーンが見れる)というスタイルです。
 ヒロインを選んでいくだけなので難易度も無きに等しいと思います。
 複数ルートもありますが、BADENDでヒントを教えてくれますし。
 あ、普通の選択肢も一つだけありました。
 特に分岐には影響しませんでしたが…。 

 詳しいシステムは上記参照。
 特に不満も無く使いやすいと思います。
 細かいところでは「Caliz」で指摘したフォントの選択がきちんと一覧になっていたりと、進化して行こうという姿勢が見えるのは好感触。
 ただ、メッセージウィンドウに一度に表示されるのが2行ってのは少し気になりました。
 まぁ、3行というのになれてしまっているせいも有るのでしょうが、Hシーン等ではいつもウィンドウが埋まっているような感じで少し窮屈で読みにくいような感じがします。
 まぁ、これはあくまで個人的感想ですが…。
 それ以外は使いやすく軽いシステムでGOOD!だと思います。

 プレイ時間は1キャラ3時間前後。
 そのほとんどの時間はHシーンです^^;


<CG>
 原画は葵羽鳥氏、てんまそ氏。
 いつも通りの絵&塗りでレベル高いと思います。
 相変わらず登場キャラが巨乳だけ(G、F、E、G、G)なので、胸焼けするほど巨乳を堪能できるかと^^;
 特にバランスの崩れなども無いですし、この絵自体が嫌いでなければ、CGに関しては特に問題ないかと思います。

 あえて言うなら…、男キャラの立ち絵が強烈過ぎです。
 人外レベルの造形で、はっきり言って萎えます(つД`)


<Hシーン>
 ※本作では、ヌきに集中できるように、Hシーンではギャグは抑えています。
 安心してプレイしてください。(OHPより)
 …嘘です(キッパリ)

 相変わらずのお馬鹿テイストというかCronus節は健在です。
 というか、Hシーンに登場する男キャラの名前が「ゴリラ番長」(語尾はゴリゴリ…)とか、うなぎの独白とか入ったりする時点で明らかに「ウケ狙い」にしか見えません。
 フルボイスで「ゴリラ番長さん」とか読まれてもリアクションに困ります。

 まぁ、これはもはやこの会社の芸風というか、味ですね。
 「抜ける」Hシーンではなく、「笑える」Hシーンは貴重だと…(自信ないですが^^;)
 個人的に実用度は無いですが、この路線は嫌いではないので、是非「笑える」Hシーン路線を突き詰めて欲しいです。

 Hシーンは各キャラ4〜5シーンほどで、基本路線は「女性視点」、「コスプレ着衣H」、「対多人数」、「無理やりのように見せて、ヤられちゃってる方が感じまくり」、あと「お笑い」(?)というのはほぼ共通ですので、その辺のシチュエーションが好みに入るかどうかだと思います。
 まぁ、個人的にはもう少しバリエーションをつけて欲しかったですが、そういう(アイドルとコスプレH)コンセプトのゲームなので仕方ないかもしれません。

 ただ、上のシチュエーションがツボに入って、Cronus節が気にならなければ、Hな効果音も有り、声優さんもがんばってますし、絵も綺麗とHシーン的には良好だと思います。


<感想>
 相変わらずの「バカゲー」です。
 シナリオ?泣き?感動?そんなものまとめてゴミ箱にポイしてしまえ!と言わんばかりのバカゲーっぷりにはいっそ清清しさを覚えます。

 基本的にお話はHシーンのつなぎでしかないのですが、相変わらずの脱力系テキストは他のシナリオライターさんには出せないいい味を出してます。
 まぁ、問題はHシーンまでそれを持ち込んでいることで、実用度的には??が付いたりしますが…。

 あと、Hシーンは無いですが、Cronus前作からの出演キャラが多くオールスターキャストな感じで楽しいです。
 「Caliz」のメル、レオンをはじめとして、「Nursery Song」、「快感戦士バスティー」、「犬っ娘ぷにぷに」あたりのキャラが脇役として多数登場します。
 まぁ、背景とかも含めてもしかしたら使いまわし?とか少し思ったりもしますが、個人的には面白かったので、これはこれで良いかと。

 敢えて難点を挙げるなら、藍以外はどのキャラも根本的な性格が似てしまっていることでしょうか。
 程度の多少はあれ、天然ボケで、お馬鹿、淫乱、ノリに流されやすいという基本線ですので、その辺のキャラが嫌いだとチト厳しいかもしれません。
 まぁ、キャラ萌えゲームではないですからそれほど問題ないですかね。

 結論としては「巨乳アイドルのコスプレH」が好きで、お馬鹿なノリが嫌いでなければお勧めできるかと。


<10点満点での総合評価>
 6点
 バカゲーが嫌いでなければお勧めなんですが、いかんせんテキストの癖が強すぎて誰にでもお勧め…というわけにはいきません。


お気に入りのキャラ:二子玉 みのり
最後に一言:「まぁ、一言で言うなら、“いつもどおりのCronusゲー”と^^;」