狂想の肉宴    (しょにーふらほーさんのレビュー)  評価: 5 
▼ タイトル 狂想の肉宴 弐
▼ ブランド West Vision
▼ ジャンル 純和服陵辱ADV
▼ 対応OS Win98/2000/Me/XP
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 \7,800
▼ 発売日 2003/04/18
▼ 購入 
/ オリジナル特典 Getchu.com
 あり
【CG観賞モード 】
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別なし)
【 メッセージ履歴機能 】  なし
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  なし
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  10個
【 エンディング数 】  4個(ヒロイン毎に1個、バッドエンド別)


<ストーリー紹介>
 間にひっそりとたたずむ小さな山村『彩ヶ峰村』。
 村には古くから独自の風習・習慣があり、村人達はそれらを頑なに守り、暮らしを営んできた。
 その中でも特に異質な『肌紬(はだつむぎ)』と呼ばれる儀式・・・。
 十年に一度の周期で執り行われるその儀式は、村最高の権力を握る一族『葛西家』に数人の少女が輿入れをするという、古い時代の忌むべき遺産だった。
 多くの村人達がこの悪習の為に、幾度も耐えがたきを堪え、涙を呑んできた。
 そしてまた儀式の年となった今、主人公は『紬女(つむぎめ)』と称される少女達を『調教』する役目を任される。
 過去に大切な人をその儀式に奪われた主人公は、誰にも話せない目的を胸に秘めてそれを果たす為に少女達をその手にかけていく。
 そして淫靡な色に染まった宴が幕を開ける・・・。


<キャラクター紹介>
伽澄 綾子(かすみ りょうこ)
 旧姓は辰己 綾子(たつみ りょうこ)
 達哉の遠縁にあたり、初恋の人であり、初めての人。
 十年前の『肌紬』の際、葛西家に赴いた3人の少女の一人で、今は村の財政を一端を担う呉服屋『かすみ』の経営を任されており、村の収支の全てを把握する立場にいる女性。

一ノ瀬 彩音(いちのせ あやね)
 達哉の生家に程近いところにすんでいた少女で、達哉の幼馴染。
 幼い頃から達哉に思いを寄せていたが、彼の気持ちが他の女性に向いている事を知ってからは、その想いを胸の奥に仕舞い込んできている。
 少し前、彼女を育ててくれたて祖母が亡くなり、天涯孤独の身となったのをきっかけに『紬女』の候補になる事を決意した。

大河内 紗奈(おおこうち さな)
 代々『紬女』の役をこなした女性は特例を赦される事を知り、閉鎖的な村から逃げ出したくて今回の『紬女』の候補に自ら立候補した少女。
 物静かな外見とは裏腹に頭の回転が速く、意志も強い。
 しかし、自分の容姿や能力を過信しすぎるきらいもありその所為で周りと衝突してしまう事がある。

森山 芙彌子(もりやま ふみこ)
 少し人より出遅れる事が多い少女で、その所為で色々と損をしてしまう事が多い。
 しかしそれを補って余りあるくらいの気立ての良さがあり、周りからの受けは悪くない。
 年下の弟妹達が多く、今まで家計を担ってきた父親が病に伏せってしまった為、家族を養う為に『紬女』候補になった少女。


このホームページはWest Visionより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はWest Visionに帰属します。



<購入動機>
 1、原画がかなり気にいった為(当ブランド初、発売日から約1週間後購入)。
 2、元々私は足の露出にかなりこだわっており、生足露出が多い程良いので。
   今作品では登場ヒロインの1人たりともオーバーニーソックスやストッキング等の長い靴下履いていない為。
 3、お手軽Hが可能との情報で。


<システム追記>
 画面サイズは640×480で、私にはいまひとつです。
 ディスクレスプレイはBGMなしならば可能です。
 BGMについては問題点がありますので、その項目で触れます。
 スキップスピードは相当遅いです。
 本来ならばとてもスキップとは認められませんが、2回目以降のゲームスタートが中盤の割と遅いところから可能なのでなんとかプレイできます。

 総じてシステム面の至らなさは目を覆いたくなります。
 せめてオートモードだけは欲しかったです。


<ゲーム性・難易度>
 一方でゲームデザインはきれいに整っており、どう選べばそれぞれのキャラがクリアできるかは、わかり安いです。
 実質スタート後にとりあえず1人選び(綾子狙いなら選ばない)、そのヒロインを中心的な役割に据え3人(綾子は調教対象外)をそれぞれの役割で一定レベルまで鍛えればほぼクリアできます。
 基本的には、それぞれの役割における調教回数のみが重要で、細かいパラメータは全くありません。
 綾子は別格扱いですが、事前に3人クリアを求めるという作りでなく、「あねさん」好きの方のニーズに答えているのは当然とはいえ良いことです。
 クリアの順序を求める作品は少なくとも私は即刻排除です。


<音楽・音声>
 音楽は内容を述べる以前に致命傷があります。
 CDからの取り込みですがソフト側で調節不可の上ボイスと比べて大きすぎます。
 私のPCではどれだけ直しても特に綾子の声は聞きとれない状態でした。
 BGMなしか別途流すのが賢明のようです。

 音声は音楽との比較でかなり小さいということです。
 ボリューム以外は私がきく限りは可もなく不可もなくという感じです。
 ピー消しの対象語句は、私が知る限りでは見つかりませんでした。


<感想>
◇ゲームのジャンル表示に更なる配慮があるべき
 本作は「純和服陵辱ADV」でメーカーサイトの分類でも「陵辱系(凌辱系)」に入っています。
 当ブランドはその他「純愛系」「ライト系」の合計3分野でジャンルを分けています。
 しかしこれはかなり大雑把で、作品毎にもう少し細かく見る必要があります。
 問題はヒロインが性行為にどのような態度で臨んでいるかです。
 メーカーサイトのBBSでは陵辱系の作品を扱った箇所で作品毎の傾向についてやや細かい説明がありますが、これをうまくジャンル表示に生かしてもらいたいものです。
 私が考えたところでは、本作のジャンルは「床技術教授ADV」がよく内容を表わしているのではないかと思います。
 内容について触れると調教メニューは「肉欲」「奉仕」「被虐」の3種で、3人のヒロイン毎にそれぞれ専用の着物があります。
 3人のロストバージン後に実質的に本編に入り、プレイヤーの選択によりシナリオが変わります。
 3人はそれぞれとってつけたようですが一応目的があって、合意により主人公の調教を受け入れます。
 主人公も何が行われるかを彼女達に話して聞かせます。
 すなわち「鞭」「蝋燭」(それぞれ「縛り」を含む)があってもほとんど事前に合意済みなわけです。
 一時的に彼女達が拒んでも主人公が途中でやめるわけではないので、強引さが完全に消えるとはいえませんが、調教の内容そのものだけで「陵辱」という語句では説明できない部分があると言いたい訳です。
 私はソフトの選択時に「陵辱」という語句だけでは外しませんが、このあたりをメーカーには考慮願えれば良かったのではと思いました。

◇Hシーンは手順を踏み少なくとも文章は好感
 調教対象の3人は「愛撫」「手コキ」「アナルいじり」「本番(初夜)」が毎回共通(2回目プレイ以降省略可)で、それ以降の本編は1日において1人の1つの調教メニューを選んでゲームを進めてゆき、調教はそれぞれのメニューにおいてフェーズ3まであります(3人で計27個)。
 その他3Pや、総仕上げの4Pもあります。
 メニュー毎にやや拙速とはいえ段階は一応踏んでいます。
 Hの描写はどちらかというと文章で読ませるタイプで、状況説明がヒロインの台詞を含めて多いです。
 いわゆる「尺」はそれなりと言えます。
 ただ長時間の調教のダイジェストになっている点は個人的には不満です。
 例えば奉仕の場合「口」ならばその回はずっとそのままです。
 また一部では早めに1回目終了の差分を出しその後2回目を中心に描くような、はしょった表現になっています。
 その際2回目終了の差分は使いまわしです。
 結局は始めと終わりの区切りがついていないわけです。
 夜通しに近い調教行為という設定なのでやむを得ないとも思えるのですが、どうにか工夫ができないものかと感じました。

◇1シーンは多くがCG1枚+差分1枚
 CDロム1枚なので、シーン数が多いとやはり1シーンあたりの絵の数に影響が出ます。
 「被虐」では「鞭」「蝋燭」による変化(アナルでは射精で変化)、「肉欲」「奉仕」では射精に差分を使うという公式的な絵の構成です。
 2回目の射精での加算はありません。
 よって物足りなさは拭いきれません。
 1枚のみ差分なしのシーンもあります。
 ただ絵そのものはかなり好感を持てます。
 特に女性らしい体のラインの描き方がよく美術の才能がゼロで絵の批評ができない位の私には原画家さんの能力がうらやましいです。
 但し顔については向きによっては違和感を感じる絵もありました。
 またヒロイン毎に肌の色に差をつけてもらえれば、より良かったかもしれません。
 それで好き嫌いが変わることもあるのですが。
 着物ならではの、帯は解かなくても肩からずり下げて裾をめくれば露出はOKという利点が生かされているので、絵は総合的には評価できます。

◇主人公は「水道の蛇口状態」
 一言で言って超人です。
 女性陣は平均3日に1回の御出勤ですが主人公は毎日夜遅くまでです。
 出る量も中出しなのに外出しのような絵です。
 回数もあくまで文章に従えば相当数に上ります。
 自分で自分が作った媚薬を飲むこともありますが、まさに「水道の蛇口状態」です。
 ここまでくると過ぎたるは及ばざるが如しで、現実の情けなさをひしひしと感じてしまいます。

◇彩音とは「お兄ちゃん」プレイ
 幼なじみで主人公の本心を知りつつも、健気についてきてくれます。
 調教中は「お兄ちゃん」出まくりです。
 私は美少女ゲームを始めた当初、兄でないのに「お兄ちゃん」には違和感がありましたが、最近はある筋の影響もありはまっていて、彼女は絵も性格も加えて好きです。
 エンディングの結びでも医者を本格的に目指す主人公を「先生」と呼んだすぐ後に「お兄ちゃん」と呼びます。
 本作で彼女達が調教を受ける理由は当主に仕えることにより特権等の褒美を貰う為なので、主人公への精神的隷属でなく床技術の習得に重点が置かれています。
 そのため調教内容とは裏腹に雰囲気は少なくとも彩音ではセフレのようです。
 彩音は主人公に気持を残しているので尚更です。
 彼女は「奉仕2」でのプレイが特に好きです。
 割と主人公も限界に近づいていたところで、紗奈から情報を得たことを試して約10年の性経験の差がある主人公の不意をつき一気に絶頂に導きます。
 一応続きでもう1回導かれますが、絵は前述の通りなので欲をいえば工夫がもう少し欲しいところです。
 エンディングの少し前の、別れの儀式とお互いが思っていたHでの台詞が印象的でした。

◇紗奈はお約束の「豹変」
 キャラの構成から担当はバレバレですがその通りです。
 合理的にことを済ませようと言い、なれ合うことを拒みます。
 調教時はお互いが相手を出し抜こうと色々試みます。
 しかし媚薬や性行為の快感のせいもあり結局2人とも企み等を忘れて盛り上がります。
 そのうちお互いが似た者同士であり、考えがすぐばれる性格だと気づき、良い関係になります。
 友達の延長のような感じです。
 エンディングでは彼女のみ洋服を着て帽子をかぶってくれます。
 主人公は違和感を述べますが、私は彼女らしいと思いました。

◇芙彌子は天然ボケでも「床上手」
 ゲーム内では「ふみ子」と書かれています。
 日常での「ボケ」担当とは裏腹に、Hでは押しに弱い上、感じ始めると全てを吸い尽くす天性の素質を表わします。
 主人公も調教を忘れているのではと思える程のめり込みます。
 まだ処女を奪われていない時の手コキで目ざとく主人公をせめる等、ある意味主人公を振り回す存在です。
 巨乳との指摘が出ますが無意味な巨乳ではなく、彼女ならあれが適正だと思います。
 風呂での奉仕で主人公にいじられっぱなしからやっと反転攻勢にでて、散々秘部を擦っていたアレを握ったところでシーンが切れてしまったのがとても残念です。
 これでは奉仕になっていません。
 ここでは差分も出ず悲しい限りです。
 一方で家族に尽くしたり呉服屋「かすみ」で勉強に励む等、報われるべき人物です。
 主人公の本心もきちんと見抜き、それでも終盤で主人公を体と心で癒してくれます。
 エンディングでは努力が報われて「かすみ」の女将におさまり、主人公に色々言われながらも幸せになります。
 私も安心できました。

◇設定はそれなりだが、展開は予測の範囲内
 エンディングが出る場合、4人ともヒロインと主人公の行く末が差し替わる以外はエンディング直前のシナリオが全く同じです。
 また最後に何が起こるかは途中でわかってしまいます。
 もう少しヒロイン毎の終盤におけるシナリオ分岐を考えた方が良かったと思います。
 綾子については主人公と2人でお互いが支え合ったとは言え、やや認め難いエンディングでした。


<しょにーふらほー家の食卓>
 オートモードがないゲームや、シーンの途中で選択肢の多いゲームの回想モードの使い方について、ビデオやハードディスクレコーダー等への録画はいかがでしょう。
 容量はかなり食いますがスピード調節やメッセージ消去も任意で一度作れば後は楽です。
 テレビに映るので画面も大きくでき、色合いも調節できます。
 800×600のサイズのゲームではスクロールの逆利用で演出を付け加えられます。
 特に気に入ったシーンには試してみてはどうでしょうか。


<10点満点での総合評価>
 システム面の不備は補いようがなく、ゲームデザインや絵やキャラを認めても5点が精一杯です。


<お気に入りのキャラ>
 彩音芙彌子です。
 一言でいえば「目の書き方」で示されている雰囲気が好きなところです。
 この2人との3Pは主人公が横たわるトライアングルでなかったのが残念ですが、お互いの性格が出ていて楽しめました。


最後に一言:「綾子はいうまでもなく「あやこ」です。3人からそう呼ばれています。
        公式データを直さないのは考えものです。」










  崩壊序曲    (ブラッドリンク さんのレビュー)  評価: 6 
▼ タイトル 崩壊序曲
▼ ブランド rouge
▼ ジャンル 人格破壊アドベンチャー
▼ 対応OS Win98/2000/Me/XP
▼ メディア DVD-ROM
▼ 定価 \8,800
▼ 発売日 2003/03/07
▼ 購入 
/ オリジナル特典 Getchu.com
 あり
【CG観賞モード 】
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(音声リピートあり)
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  4x10 計40個(内1つ自動セーブ枠)
【 エンディング数 】  5個


<ストーリー紹介>
 とある日、通学電車内で主人公(桑原孝広)は痴漢に間違われてしまうが、それがきっかけで、同じ大学に通う深雪と知り合う。
 孝広と深雪はお互いに惹かれあっていく。
 しかし、初めて結ばれようとした瞬間、過去の事件によるトラウマから深雪は孝広を拒んでしまう。
 落ち込んでいた深雪に追い討ちをかけるように、訃報が舞い込む。
 父の死去………よりいっそう落ち込む深雪。
 そんな深雪の心の隙間に、“自分を変えてみないか”とセミナー団体である『自己の尊重』が勧誘をし、受講を決意させてしまう。
 しかし、そこで行われていたのはセミナーと称した凌辱的な講義であった。
 深雪は、孝広や沙織(深雪の妹)たちなど、周囲からの言葉に耳を傾けることもせず、急速に『自己の尊重』にのめり込んでいく…。
 そして、次第に『自己の尊重』の毒牙は、孝広を含めた深雪の周囲にまで及びはじめ、やがて沙織までもが蝕まれていく…。
 はたして、以前の自分を取り戻すことが出来るのであろうか。
 自我の崩壊との、過酷な戦いが幕を開ける…。


<キャラクター紹介>
槙村 深雪(まきむら みゆき) CV : 木葉 楓
 真面目で几帳面。しかし、自分の価値観を決して人に押し付けたりはしない、結婚したいタイプNo.1になりそうなタイプ。
 大学の音楽サークルに在籍している。街中で勧誘を受け、『自己の尊重』の受講を決意する。
 胸が大きいのが悩み。

槙村 沙織(まきむら さおり) CV : 乃嶋 架菜
 社交的で元気っ娘。今どきな普通の18歳な感じ。
 しかし妙に男っぽいところがあり、姉の深雪とは対象的なボーイッシュな女の子。
 晴彦とは友人の仲で同窓会で再会し、それをきっかけに、また以前のように遊ぶようになった。
 姉・深雪とは違う大学に通っている。

榊 真巳子(さかき まみこ) CV : 藤澤 暁
 ボランティアで街角に立ち、『自己の尊重』の勧誘を行い、そして講義の場では、アシスタントとしても活躍している。
 いっけん優しそうで、誰の相談でも親身になって聴くという側面を持つが、本当は『自己の尊重』のためなら、どんな手段も選ばないといった危険な行動を起こす。
 勧誘には自分の美貌を活かし、男性受講者を次々と獲得できるほど、綺麗な容姿の持ち主である。

匂坂 みさき(さきさか みさき) CV : 彩世 ゆう
 沙織と同じ大学に通っていて、晴彦の友人でもある。
 スレンダーで、実際の年齢より幼く見えるロリ顔の女の子。
 沙織に対して、友達以上に接する事もあるが、親友同士という事もあり周囲は納得している。
 しかし、実はちょっとレズっけがあり、沙織に対して親友以上の感情を抱いている。


このホームページはrougeより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はrougeに帰属します。



<音楽・音声>
 音楽は、ピアノのクラシック曲が13曲。
 タイトル通り崩壊への序曲…みたいな感じで、とても雰囲気が出ていると思います。

 音声は、女性キャラフルボイスで、立ち絵の無い1シーンサブキャラにも音声あります。
 (まぁ、メインキャラ声優さんの2役目にという感じですが^^;)
 演技は上手いと思います。違和感・不快感はありませんでした。


<システム>
 上記参照の他、
 インストール容量:最小300MB 標準460MB 最大650MB。
 文章速度4段階切り替え、縁取りの有無、書体2パターン。
 BGM、効果音、音声の「ON」「OFF」 ボリューム10段階調整可能。
 自動送り時の行、ページ送りの速さ10段階調節可能。
 画面効果の普通、省略、無しの調整可能。
 画面サイズ切り替えはゲーム中のメニューから「スクリーン」で出来ます。
 なんら不快感なく快適にプレイ出来ました。


<CG>
 原画は、相川亜利砂さん。
 初め、ヒロインの深雪と真巳子が同一人物に見えてしまい混乱しました^^;
 他のキャラクターを見ても、深雪と沙織は姉妹なので仕方ないとしても、全体的に立ち絵について全キャラ同じ様な感じを受けました。
 何度か見ていれば慣れてきて違和感は無くなりましたが、もう少し描き分けて欲しかったです。

 塗りは流行のアニメ調ではなく薄い塗りで、水墨画みたいな雰囲気です。
 好き嫌いは分かれると思いますので、気になる方はOHPでの確認をお薦めします。

 CG数は差分含まず90枚です。


<Hシーン>
 タイトルを見て、かなりの凌辱を期待していたのですが…割とあっさりした短めなシーンばかりでした。
 これはちょっと期待はずれでした。
 寝取られもありますが、総じて実用性はあまり無いかと思われます。
 回想数は22個です。


<ストーリー面>
 ストーリーはチャプターで構成されていて1〜6の6つのチャプターで進行していき、チャプター1の主人公の孝広から話は始まり、次のチャプター2でヒロインの深雪へというようにマルチアングルで展開していきます。
 チャプター切り替えのタイミングが絶妙で、気になるところで別視点となり、「そうか…さっきのことはこういうことだったのか」と再確認させられると共に、その続きが気になり、さらに続けていくという循環に捕らわれます。
 また、基本的に主人公とヒロイン視点のストーリーが交互に進むのですが、「ここから先がすごく気になる!」というところで、ストーリー冒頭からの第3人目の視点のチャプターをプレイしないといけなかったり、というふうにストーリーが流れていくので、「早く続きが読みたい!」と思わされます。
 喩えるなら、クイズ番組で正解はCMの後!と言われたにもかかわらず、CMあけたらまた提供CMに入ってしまったという感覚です。
 …わかりにくいですね^^;

 主人公はごく普通の大学生で、鬼畜ゲーなどにみられる性格破綻者ではありません。
 他のキャラも純愛者の小説などによく見られるごく普通の一般人です。
 (まぁ、セミナーの方々はかなり危ないですが^^;)

 知らず知らずの内に、ゲームの世界へ引き込まれていくのですが、引き込まれていくだけにエンディングに不満が募ります。
 そうです、このゲーム、ハッピーエンドがないのです。
 一つだけ、少し救いがある様なエンディングがあるのですが、ハッピーエンド?と問われると、「全然違う!」と答えたくなるようなものです。
 せめてオマケ的でも良いのでハッピーなシナリオがあったなら…と思います。

 それと、沙織、みさき、真巳子、晴彦のその後などもかなり気になるところです。
 その為、なんとなく消化不良な感じがします。
 まぁエヴァン○リオンのように狙ったものかもしれませんが…多分違うでしょう^^;


<10点満点での総合評価>
 個人的には4点
 ただしストーリー自体は悪くないですし、鬱ゲー大好き!寝取られ大好き!ハッピーなんていらない!という方なら8点くらいあるかも…。
 と、いうことで間をとって6点


お気に入りのキャラ:槙村 深雪…幸せになって欲しかった。
最後に一言:「個人的には終わりよければ全て良し…なシナリオがいいです。ハッピーエンド無いと鬱。」