セイレムの魔女たち    (たろんなーどさん&紅銀珠さん等のレビュー)  評価: 5〜7 
▼ タイトル セイレムの魔女たち
▼ ブランド ruf
▼ ジャンル 歴史もの恋愛アドベンチャー
▼ 対応OS Win98/2000/Me/XP
▼ メディア CD-ROM / DVD-ROM
▼ 定価 \8,800
▼ 発売日 2003/08/08
▼ 購入 
/ オリジナル特典 Getchu.com
 あり
【CG観賞モード 】
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  50個
【 エンディング数 】  9個(BADEND含む)


<あ・ら・す・じ>
 1699年5月、一人の青年がロンドンから大英帝国の植民地であった新大陸にあるセイレムと言う小さな町に辿り着いていた。
 彼の名はケヴィン・バーレス。
 清教徒の牧師としてセイレム郊外の小さな村を教区とするため派遣されてきた彼の前に、時折よぎる暗い陰。
 それは7年前にセイレム全体を巻き込んだ「魔女騒動」だった。
 かつて何十人もの人々の命を奪った忌むべき事件は、その陰を街にそして村に未だに色濃く残していた。
 彼が村で出会った少女達。
 それはかつて牧師館であった建物に住む「魔女」達であった。
 いまや「魔女屋敷」とよばれ忌むべきとされている屋敷に、ケヴィンは足を踏み入れる。


<キャラクター紹介>
ケヴィン(主人公・リネーム不可)
 褐色の肌と銀髪の混血の青年。会衆派の牧師でロンドンより赴任してくる。
 もともとはセイレムの生まれで白人の父親とネイティブアメリカンの母親の間に産まれた。
 細く女性のような外見だが、曲がったことが嫌いで熱い性格。腕っ節も強い。

メグ CV:木葉 楓
 セイレムの牧師館に住む「魔女」の一人。
 家事と節約を愛する「魔女屋敷」の母親役で、薬や病気の治療などにも詳しい。
 明るい働き者だが、ややおっとりしていて天然ボケの部分もある。

ジュリア CV:北都 南
 セイレムの牧師館に住む「魔女」の一人。
 父親の残したライフル銃を常に持ち歩き、森での猟をして「魔女屋敷」の栄養保持に努める。
 銃の名手で勝気な性格、しかも男性に対する不信感もあり、ケヴィンのことも信用していない様子。

エミリー CV:藤代 奈央
 セイレム市長の養女。
 「魔女屋敷」に足しげく出入りしてはそこで過ごしていることが多い。
 常に太った白猫「ニャーニャ」を抱いており、普段はおしとやかであるが、「魔女屋敷」では我が侭少女である。

ソフィー CV:AKIRA
 セイレムの牧師館に住む「魔女」の一人。
 混血でケヴィンの父メイスンに変われた少女。
 頭が良く、呪術や薬学といった「キリスト教」の範疇の外にある知識に詳しく、そのため「魔術」の使い手として嫌悪の目を向けられる。
 ケヴィンに対しては容赦の無い突っ込みといたずらを繰り返す。

アムカトリ CV:松本 あゆな
 「魔女屋敷」の少女たちの生活を助けるネイティブアメリカンの女性。
 セイレム郊外に住むクワカワン族の族長の妹。
 年齢不詳だが、優しく、美しく、強い女性である。

ミリアム CV:北条 明日香
 村の農民、ジェイムス・モリソンの娘。

ミカエル CV:北条 明日香
 セイレム市のカトリック教会に所属する美形神父。
 本来宗教的に対立するはずの清教徒のケヴィンにも良くしてくれる。

ルールアバ CV:おぼれ谷リアス
 盲目の乞食。前作『奴隷市場』からの連続出演。

ツェゴニ CV:木葉 楓
サコエリ CV:北都 南
イシュケネ CV:AKIRA
ハウ CV:北条 明日香
アロベニ CV:おぼれ谷リアス
ウイノナ CV:藤代 奈央
クワカ族の戦巫女にして優秀な戦士たち。


このホームページはrufより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はrufに帰属します。



たろんなーどさんのレビュー
<音声>
 キャストは上記の通り。女性のみフルボイス。
 そういえば、「ニャーニャ」のキャストがエンディングでは「???」だったのにマニュアルには思いっきり書いてあるのは何故なのでしょうか…。

 私はあまり声優さんには詳しくないですが、そんな私でも知っている有名声優さんぞろい。
 演技力的には皆様文句なしだと思います。
 キャストにも合っていると思いますし、音声に関しては問題なく素晴らしいのではないでしょうか。
 キスシーンのエロさはかなりなものだと思います。

 まぁ、相変わらず男脇役が多いですし、味のあるキャラもいるので男性キャラボイス無しはちょっと残念ですが。


<音楽>
 全49曲、うちボーカル曲7曲(そのうち4曲は歌い手違いの同じ歌ですが…)。
 OP「Dum spire,spero.」(Vo.NoiD)
 各キャラごとの挿入歌「そっとキスして」×4(Vo.木葉楓/北都南/AKIRA/藤代奈央)
 ヒロインエンディング「大好きダーリン」(Vo.木葉楓&北都南&AKIRA&藤代奈央&セイレム・ウィッチガールズ)
 ED「Pray for You」(Vo.NoiD&江幡育子)
 …何というのか、チョット微妙。
 いや、悪くないと思いますが、声優さんが歌っておられる2曲辺りは、なんか世界観というか、ゲームの方向性的にちょっと浮いているような気がします。
 歌自体の出来も割りと普通ですし。
 ま〜、いかにも声優さんが歌ってますって感じの曲ですね。歌詞も、メロディラインも…。
 
 とはいえ、OPとEDはといい出来です。
 とくにEDの方はこのゲームのエンディングにあっていて良いと思います。

 それ以外のBGMも良い出来。
 「剣の舞」や「トルコ行進曲」といったクラシックのアレンジ曲もあったりして中々バリエーション豊かで、曲数が多いだけにそれぞれの場面にあった曲がつくられ、使われていると思います。
 目立ちすぎず、場面を壊さないってのはチョット地味かも知れませんが、BGMとしては大事なところだと思います。


<システム周り>(ver.1.00)
 システム周りは上記の通り。
 それ以外に、いつでも参考に出来る「用語辞典」とエンディング鑑賞(GOODENDのみ)があります。
 聖書やシェークスピアの戯曲を元にしたような台詞が多いこともあり、用語辞典は必要なところでしょう。

 それ以外のシステム面もレベル高いと思います。
 スキップも高速ですし、自動送り、バックログの音声再生などといったあたりも装備。
 取り立てて問題になるような部分もありません。
 唯一、マップ移動選択時にセーブ画面を開けないのは少し気になりましたが、その一つ前の画面で自動送りやスキップは停止するのでそこではセーブできますし、それほど問題は感じませんでした。

 マップ移動選択時自体ほとんど無いですし。
 あとCD版にはインストーラーに不具合があったりしました。
 一応OHPにて修正インストーラーも用意されているみたいですが、無くてもインストーラー自体をCDからPC上に乗せる事で回避できます。

 ゲーム自体はきわめてオーソドックスな選択肢型AVG。
 各攻略キャラへの分岐はかなり前半で決定し、その後は比較的オリジナルでストーリーが展開していく感じになりますので分岐は少なめ&難易度も低めです。


<CG>
 原画は由良氏。
 「奴隷市場」シリーズでの頃に比べると女性キャラは全体的に丸いというか、いわゆる「可愛い」感じが強調されているような感じを受けます。
 割と癖の無い受け入れやすい絵柄なのではないでしょうか。
 個人的には目のラインとかはちょっとキツめな「奴隷市場」シリーズのほうが好きでしたが…。
 とはいえ、実際にはこちらのほうが絵柄のバランスは取れていますし、塗りも含めていい出来だと思います。
 背景も問題なくいい出来なので、文句は無しです。

 あと、メッセージウィンドウにフェイスウインドウも付属しているんですが、コメディタッチな絵やキャラが多いですね。
 メインな一枚絵でも何枚かあります。SD、コメディタッチの絵が。
 というか、とあるキャラはリアル等身の絵のほうが少なかったりしますが^^;
 そこら辺は人によって多少好き嫌いが出るかもしれません。
 私的には面白ければ無問題ですので全然「あり」でしたが…。


<Hシーン>
 各キャラ2〜4回。
 一応キャラによっては陵辱方面もありますが、無いキャラもいますのでそちら方面にはあまり期待しないほうがいいかと。
 ただ、純愛方面で言えば尺も長いですし、フェラシーンとか声優さんもかなり頑張ってらっしゃいますので実用性的には中々だと思います。

 ただし、注意点として(以下ネタバレ)
 陵辱方面は「主人公が」というのは無く、他キャラに無理矢理って感じなので、寝取られ耐性の低い方はご注意ください。
 (ネタバレ終わり)


<感想>
 まぁ、どうでもいいことですが、用語辞典の「アイマール」の説明が「ruf代表作『奴隷市場シリーズ』の舞台となった」云々は、どうなんでしょう?
 と、いうか、シリーズを名乗るなら早く『奴隷市場2』を出してください、とか思ってみたりしましたが…。
 それ以前にrufの個人的に代表作といったら螺旋…いや、なんでもないです。

 で、シナリオについてなんですが、これが意外にもサワヤカというか正統派の燃える展開だったりします。
 なので、「奴隷市場」に比べると、ダークさ、鬱属性は大幅減。
 もちろん題材が「魔女狩り」ですのでかなり陰鬱な場面もありますが、そういった場面でも「笑い」が入っていたりして、そんなに暗いって感じはしませんでした。

 終わりも中々サワヤカというかハッピーな感じで、全体としてむしろ王道ヒロイック・サーガというか、多少ご都合主義的な面もあるかな、と思ってみたり。
 ま〜、典型的な「悩める成長ヒーロー」という感じの主人公のキャラクター造形もそう感じさせる一因だと思いますが…。

 とは言え、各キャラクターごとのシナリオはきちんとメリハリが有って起承転結もあり、相対的にみれば時代小説、それも剣豪モノのようなすっきりとした読後感は中々いい感じです。
 ただし、これは各キャラクターごとにみた場合で、全体的にみるとシナリオに多少気になる部分があります。
 結局、主人公が新大陸に来た目的は全く進展していないですし、それ以外にもシナリオ内での謎がいくつも解明されずに放置されているのは手法としては問題ないですが、伏線の張り逃げみたいに感じて、多少消化不良に感じます。
 そういう意味で、問題の大きさに対して、多少シナリオがボリューム不足かな、とも感じました。

 ただ、まぁ、見方を変えればシナリオ自体そういった部分は「従」でしかなく、「主」は主人公とヒロインの恋愛模様だといえるのかもしれません。
 そういった見方からすれば、ヒロインとの、特に恋人になってからのバカップルぶりはよく描写されていますし、つまるところ魔女騒動さえもその「障害」にしか過ぎないとみればシナリオ構成にも納得はいきますが。
 こういった方向性はいわゆる「萌えゲー」に通じるものがあるような感じがしますね。
 主問題はヒロインとの関係性で、恋人になってからのラブラブ描写は「萌え」の属性がある方にはかなり来るものがあるのではないでしょうか。

 つまり、私なりにこのゲームのシナリオをまとめると「よく出来た世界観と綺麗にまとまった燃えるシナリオを持つ萌えゲー」という辺りでしょうか。

 で、テキストについて。
 テキストで気になるのは某巨大掲示板用語の多用ですかね?
 「もうだめぽ」とか…。
 多少は気にならないですが、17世紀という世界観をせっかくリアルに作っているのに、台詞回しは明らかにその雰囲気をちょっと壊してしまっているのは残念なところ。
 ま、フィクションなので、それもありだという方も多いと思いますが…。
 実際笑えることは確かだと思いますし…。

 個人的にはテキストでは「奴隷市場」のころから、このライターさんの書く「悪口雑言」が凄い好きだったりします。
 シェークスピアをよくネタにするだけ有って、そう言った何というのか「少し芝居がかった雰囲気のある悪口、減らず口」は主人公や脇役キャラの魅力をかなり高めているのではないでしょうか。
 もっとも、悪口に限らず台詞回しは全体的に雰囲気が出ていてかなりいい感じだと思います。
 それだけに脇役男キャラにボイスが無いのが残念。

 まぁ、とは言え、相対的に見ればかなり堅実かついい出来だと思います。
 これはという驚きや発見は無いですが、丁寧に練られたストーリー、情感あるテキスト、雰囲気のいいCGに、プロの技を見せる声優さん、ハラハラドキドキ、そして大団円という大作ハリウッド映画のような堅実な娯楽作品に仕上がっていると思います。


<10点満点での総合評価>
 7点
 「燃え」と「萌え」を同時に楽しみたい方にお勧めです。
 ただ、「鬱ゲー」かと思いきや、実は「萌えゲー」という感じのギャップはなんとも…。
 パッケージ裏に使われているHシーンがゲーム内に無いのもなんとも…。
 良作なんですが、少〜し消化不良というか、パッケージとして不完全というか…。
 また完全版が出るのでしょうか?(笑)


おすすめキャラ:メグ…テンパった時の彼女の壊れっぷりが好きです。
最後に一言:「いいゲームですが“画竜点睛を欠く”って言う感じかな?
        好きなゲームかと言えば首をひねりますが、安心して勧められる堅実な出来。
        非常に惜しいッ!」





紅銀珠さんのレビュー
<購入動機>
 設定が素敵だなと思ったので…。


<音楽・音声>
 音楽は数も結構多いですし、かと言って主張し過ぎもせず、場の雰囲気を盛り上げる事に徹しています。

 主題歌関係は声優さんのボーカル曲は萌え萌え〜って感じで良いですね。
 まぁ多少違和感がありましたが^^;(コンセプトとズレてるな〜、と)
 OP,EDは耳に残るとても良い曲です。
 特に二つ目のED曲はハッピーエンドの雰囲気と作品の雰囲気が良く出ていて名曲だと思います♪

 声優さんの演技もかなり高レベルです。
 男性キャラも色々とイカす作品なだけに野郎にもボイスが欲しかったですね…。


<感想>
 思いっきりシリアスかと思いきや、ちょっと裏切られた感じです。
 半分は良い意味、半分は悪い意味で…。
 ギャグシーンは確かに笑えます。
 しかし、ビシッと決めなきゃ!という時に若干おちゃらけが入ってしまったのが残念かも知れません。
 いや、それはそれで面白いのですが…。

 シリアス部分は本当にグッときますね。
 「ギャグでは笑えて、シリアスでは泣ける」のは基本ですが、その基本がしっかり出来てるのは本当に凄いです。

 ヒロインは4人共、よく出来たシナリオだと思います。
 特に、日常の描写は見ていて、とてもほのぼのするシーンが多かったです。
 それから魔女狩りの対象になったり…で、そこから彼女達を救う流れにはとてもドキドキさせられました。
 本当は恋愛系冒険活劇ゲーだったのか!?と思ってしまったり^^;

 世界観は細かいところまでとてもよく作られていて、臨場感がありました。
 まるで自分もそこにいるような…感覚になりました。
 テキストも読みやすく、あまり長文を感じません(一周目は^^;)

 ちなみにエロなのですが、純愛中心です。
 魔女狩りという事で、てっきりあんな拷問シーンやこんなシーンがあると思っていたのですが、あまり無かったです。
 私は純愛ゲーマーなのでホッとしてるといえばそうですが…(残念と思う部分も^^;)
 凌辱シーンもキャラによってはあります。
 ただ…エロっていうか…悲惨って感じでは在りますが…。
 それも、上手くお話を引き立てていたと思います。

 一番大きなマイナスは、皆さん口をそろえておっしゃるのですが、張りっぱなしの伏線ですね。
 ○○は多分黒幕だと思うのですが…とか、ミカエルやアムさんについても分からずじまいだったり。
 果てに、パッケージに載ってるCGが出てこないってことも…。
 すごい迷って探しまくったのですが…。

 テキストでいえば、気になったのが「萌え」とか某掲示板語が結構入ってるのがちょっと引っかかりました。
 細部に至るまで時代考証はほぼ完璧なのに、ぶち壊しなようで少々勿体無いです。
 (…面白いといえばそうなのですが…)
 あ、でも「お茶漬け中」は個人的に良いと思いました^^;


<10点満点での総合評価>
 色々と引っかかる所はありますが、それでも素晴らしい作品だと思います。
 女性にも十分にお勧めできます。
 が、エロをお求めの方には物足りないかと^^;
 総合的に見て7点ですね。


おすすめキャラ:キャラ的にはジュリアが好きなのですが、話的にはメグが好きです。
         最後のシーンは本当素敵でした…。

最後に一言:「…ケヴィン、キミやっぱり野獣牧師だ☆(特にソフィED)」





ラブリーダックさんのレビュー
<購入動機>
 私の「泣きゲーランキング」第2位の「奴隷市場」のスタッフとキャストが再集結した作品を買わない訳にはいかないでしょう!


<音楽・音声>
 音楽は「可も無く、不可も無く」…イマイチ印象に残りませんでした。

 声優の皆様は皆さん「実力派」揃いなので、最初から心配していませんでしたし、実際思った以上の出来でした。


<感想>
 く、苦しい…書く事があまりない…。
 と言うのも、私は完全に「泣きゲー」だと思って購入したのですが、フタを開けてみると「萌えゲー」もしくは「燃えゲー」だったようで、思わず「自閉症モード」に入ってしまった為です(笑

 いえ、ストーリーは良く出来てるんですよ!
 「起承転結」はしっかりしてるし、「時代考証」もバッチリだし、「キャラクター」の設定も活かされてるし、「マルチシナリオ」としてもなかなかだし、なのに…なんでこんな感想なんだろう?

 それでは皆様と一緒にその謎を分析してみましょう!(笑
 まず、ストーリーの骨子になっている「魔女」と「異教徒」についての記述と展開ですが、これを理解する為の「大前提」を知っておく必要があります。
 それは「西欧では“宗派”をとても大事にしている」と言う事です。
 日本の様に「宗派を気にするのは葬式だけ」なんて国は少ないのです。
 同じ「キリスト教」でもプロテスタントは「旧約聖書」、カソリックは「新約聖書」。
 祭事を執り行う人も、「神父」と「牧師」と呼び方が違います。
 その辺りも踏まえて展開していくストーリーはとても丁寧で、史実を元にしているだけに一切無理はありません。
 更に私が嫌いな「超常現象で逃げる」様な場面もありませんでした。
 「魔術や魔女は存在しない」と言う姿勢を終始貫いてくれます。
 この点は完璧に合格です。

 次にキャラクターの設定ですが、ここにも無理はありません。
 ヒロインの4人はそれぞれに「素晴らしい技能」を身に付けていて、その秀でた技術が「この時代」の人々には「魔術」に見えてしまう…。
 そこから生まれて行く「差別」から生まれた「迫害」。
 そこに気付いた主人公が、問題解決に立ち上がってゆく。
 常套手段ではありますが、当然の流れで違和感はありません。
 そして何よりも、サブキャラも含めて“キャラ”がたっています。
 これは特筆すべき点です。
 敵役も含めて誰一人欠けてもこの作品は成り立ちません。
 このキャラクター達の「葛藤と苦悩」は作品に深みを出していて、この点も合格です。

 そして何より素晴らしいのが、「人々の想い」を描いている点です。
 人々の「自分の生活&縁の深い人」を守りたいとの想いが、作品全体に溢れていて、とても気分良くゲームを進められます。
 この「当たり前」の事を表現する事の難しさを私は知っています。
 ですから、「さすがは“名作”を世に送り出したスタッフだ!」と思いこそすれ、罵倒する様な事は当然ありません。

 それでは何が気に入らなかったのでしょう?
 それは一言で言えば「長さ」です。
 これだけのストーリーを語るには短すぎる!!
 その証拠に、元々主人公が旅立たねばならなくなった原因の「父親の消息」が全く書かれていない!!
 更に「アムカトリ」や「ミカエル」等の「主人公の過去に縁がありそうな人物」について何も語られていない!!

 (以下は感情の高ぶりを抑えきれない文章…信仰者は見ないでね)
 これでユーザーに納得しろと言うのですか!!ふざけないで頂きたい!!
 「責任放棄」と言われてもしかたがないのではないですか?!
 「中途半端」って言葉の意味知っていますか?!
 「奴隷市場」に感動したみんなが「この作品」を買っているんですよ!!

 某BBSでスタッフのお一人が言ってました。
 「このキャストのはらむ“危険性”を分かっているので…」
 それは「続・奴隷市場」にならない様にと言う意味ですよね?
 それは分かりますが、それで出来上がった作品が「これ」では素直に「奴隷市場2」を作った方が良かったんじゃないですか?
 このままでは「これ」は完結していませんよ?!
 このまま終わるつもりじゃないでしょうね!!

 (終わり)

 と言う事で続編の製作を希望いたします。
 それも「中途半端」な続編ではなくて、「各ヒロイン」ごとの「解決編」として4通りのモノを・・・。
 それぐらいする価値がこの作品にはあると思うんですが…。


<10点満点での総合評価>
 5点です。
 「ファンディスク」の内容や「続編」が製作されれば点数も変わってきますが、単体ではこの点数です。
 「それ」如何では「9点」をつけても良い作品だと思いまが…。


おすすめキャラ:キャラクターとしてはジュリア
          ストーリーとしてはソフィー
最後に一言:「続編無かったら見限るゾ!!」











  人妻奴隷喫茶     (セレスさんのレビュー)  評価: 6.5 
▼ タイトル 人妻奴隷喫茶
▼ ブランド Black Lilith
▼ ジャンル 巨乳人妻汁奴隷ノベル
▼ 対応OS Win98/2000/Me/XP
▼ メディア DL または CD-ROM
▼ 定価 \1,500
▼ 発売日 2003/10/31
▼ 購入 
/ オリジナル特典 Getchu.com
 あり
【CG観賞モード 】
【 シーン観賞モード 】  なし
【 BGM観賞モード 】  なし
【 メッセージスキップ 】  あり
【 メッセージ履歴機能 】  なし
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  10個
【 エンディング数 】  1個


<ストーリー>
 少年たちが待ち望む秘密のパーティー。
 その舞台はある人妻が経営する喫茶店・・・。
 青い欲望は、愛児を育てるための母乳を貪り、夫に貞操を誓った秘肉をえぐって人妻の肉体を貪り尽くす。
 人妻は飽くことのない肉欲のパーティーの中で、牝としての本能を呼び起こし・・・。


<キャラクター>
国分寺 葵
 26才。人妻。
 出産後、夫がHしてくれなくなり、子育てのストレスもあり、万引きしてしまったところを男子高生の3人(信夫、涼、一馬)に目撃され、肉奴隷となってしまう。


このホームページはBlack Lilithより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はBlack Lilithに帰属します。



<購入動機>
 まずタイトルから入って、最終的には絵買いです^^;


<システム>
 システムは非常にシンプルですが、メッセージ履歴がない点を除けば、特に不便を感じませんでした(ゲーム?が短いですから^^;)。
 セーブ/ロードは、セーブした時間とシナリオのチャプターらしきものが表示されるごくシンプルなものです。
 ゲーム自体短いので、必要ないかもしれませんが^^;

 起動時にCD-ROMは不要です。
 ダウンロード販売が基本ですが、パッケージ販売は同じ価格で、特典として設定資料と壁紙がCD-ROMに入っていています。


<音楽・音声>
 音楽は、曲数が明らかにされてませんが、せいぜい3曲かそこらでしょう。
 中身についても別段語ることはありません。
 なにしろ、安いですから^^;

 音声は、ハキハキした理知的な感じのする声でした。
 絵から想像できる声と合っているとは思います。
 演技力は普通です。ちゅぱ音はほとんど入っていません。
 中にはフル価格帯でも、ホントにスタジオ使っているのか疑問に思ってしまう音質の所がありますから、1.500円という価格を考えてもで評価すべきでしょう。


<CG>
 原画はズンダレぽんさんで、アニメ風の絵で塗りも綺麗です。
 かなり爆乳で、私の好みです^^;

 枚数は、回想CGで10、トータルでは22枚ですが、アニメは抜いてのカウントなので、本当のところはもっとあります。
 値段を考えたら、妥当なところでしょう。


<感想>
 短いです(つД`)
 時間は体感的には20分くらいでしょうか?
 そのため、エンディングを迎えたとき、「えっ?もう終わり?」と感じてしまいました。
 ノベルということもあり、ゲームの短さをより強調する結果となっています。
 まぁ…1.500円ですから^^;

 しかし、絵・アニメーションのクォリティは期待通りでしたし、シナリオも実は実話でしたと言われても納得できそうなものです。
 エロさもホームページの製品情報通りです。
 シナリオは、肉奴隷と化した人妻の葵さんと3人の男子校生との1週間に1度繰り広げる性の饗宴の1コマというものです。
 (ネタバレ)1週間、わが子には粉ミルクだけ飲ませて、パンパンの状態で乳搾り。
 それで特製カフェオレ作って、葵さんにはお礼に男子校生のミルクでカフェオレ。
 これでもかと犯って、最後は愛液+精液+母乳のミックスジュースを葵さんの下のお口にご馳走する…。
 と、いう話です。以上で全てを語り切れます。

 (ネタバレ終わり)

 これが、もっと長いシナリオになって、分岐がつけば、良作にになるのに…。
 モッタイないです(つД`)
 まぁ…1.500円ですから^^;

 なお、2003年12月には続編の「人妻奴隷喫茶2」が出るようです。
 凄いペースだ…。


<10点満点での総合評価>
 6.5点です。
 巨乳(母乳)好きの人なら、押さえといて損はないでしょう。
 安いのは大幅加点ですが、出来が良いのに短いのが大減点となってます。
 減点がどれくらいかは聞かないでください…。
 安いからと納得できて、欲求不満(食い足りない)も平気ならば、8点はいくのではないでしょうか?


おすすめキャラ:国分寺 葵…何しろヒロインは1人だけですから、選択の余地はないです^^;
最後に一言:「“せめてMILK・ジャンキーのキャラが葵さんだったら…”と願うのはレッド・カード?」
TITANSより一言:「この価格でこのクオリティーは凄い!
           いっそ同人として販路を広げたほうが良いと思うが…。」