プラチナウインド     (氷室さんのレビュー)  評価: 8 
▼ タイトル プラチナウインド
▼ ブランド CLOVER
▼ ジャンル ADV
▼ 対応OS Win98/2000/Me/XP
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 Not on sale
▼ 発売日 2002/12/20
▼ 購入 
/ オリジナル特典なら Getchu.com
 あり
【CG観賞モード 】
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(既読・未読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(音声リピートなし)
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  なし
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  20個
【 エンディング数 】  10個


<システム>
 必要なものは一通り揃っており、バグなどもありません。
 クイックセーブはなかなか便利ですね。
 若干動作が重たいのが気になりますが…。

 ゲームシステムはお目当てのヒロインのいる場所に毎回行き、好感度をあげていくというものです。
 ゲーム性はほどんどなく、攻略無しで楽にクリアできるでしょう。

 ただ、一つ残念だったのが、日付表示がないことです。
 何の前触れもなく翌日になっていたりするのは、ユーザーに不親切です。
 テキストで何とか判断するしかありません。


<シナリオ>
 ヒロインが6人もいるわけですが、途中までは共通ルートなので2回目以降は攻略は楽できます。
 その分共通イベントが多いので、ボリュームはそれほどでもないです。

 展開は純愛シナリオの王道そのもの。
 萌え目的なら確実に満足できるでしょう^^;
 メインヒロインのミルファを「普通の可愛い女の子」としたのは良かったと思います。
 「世間ずれした王女様」というのはいい加減飽きがきているので…。

 難点をいえば、序盤〜中盤のメリハリのない冗長さと比較して、終盤が急展開すぎることですね。
 エンディングもあっさりしてますし…。

 キャラ設定に関しては、変な口癖のキャラが少なかったのは好印象です^^;


<グラフィック>
 原画は元F&Cの萌木原ふみたけ氏。
 典型的な萌え絵ですね。絵目的で購入しても間違いないでしょう。
 エッチシーンのアングルもかなり良いです。

 純愛ものはエッチシーンがおざなりなものが多いんですが、この作品は手抜かりないです。
 王女様姿のミルファとバックでのHシーンがあったり^^;

 塗りも暖かみがあっていい感じです。
 お気に入りは民族衣装(と称した下着)を着せられたミルファのCG。

 背景はいまいちな感じです。そこまで気になるほどでもありませんが…。
 中にはよい場面もあり、プラチナが舞い散る演出はいいと思います。


<音楽・音声>
 BGMは24曲。
 雰囲気にあった良質な曲が多く、ゲームの穏やかな雰囲気の演出に一役買っています。
 ボーカル曲はありませんでした。

 音声は女性のみフルボイスです。
 レベルは結構高めで、エッチシーンでは頑張っておられます。
 特にシリルのフェラシーンのちゅぱ音はなかなかのものでした^^;


<感想>
 王道をいく純愛シナリオです。
 その手の作品が好きなら買って損はないでしょう。
 純愛ものとしては、良作といえるのではないでしょうか。

 この作品、モルダヴァイドとさよらなエトランジュを購入しないと入手出来ず、既に引き換えも終わっています。
 モルダヴァイドとさよらなエトランジュより評判は高いようなので、廉価版として単品で発売して欲しいものです。
 元々、単品販売のつもりで開発していたもののようですし。
 それだけ良い作品でした。


おすすめキャラ:ミルファ
最後に一言:「王女様っていいですよね^^;」











  華開      (MSX2さんのレビュー) 評価: 7.5 
▼ タイトル 華開 〜あの娘はAV嬢〜
▼ ブランド Riddle Soft
▼ ジャンル AV撮影アドベンチャー
▼ 対応OS Win98/2000/Me/XP
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 \8,800
▼ 発売日 2003/01/24
▼ 購入 
/ オリジナル特典なら Getchu.com
 あり
【CG観賞モード 】
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(既読・未読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(音声リピートあり)
【 選択肢リターン機能 】  あり
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  あり
【 セーブ数 】  12個
【 エンディング数 】  8個


<ストーリー>
 主人公、鷹黄は、伝説のAV監督を父に持つ現役大学生監督。
 ある時、鷹黄はAVを極めるためアメリカへ渡るという両親にはついて行かず、義妹と共に日本に残り、自主制作映画の製作に取り掛かった。
 しかし、その夢は、仲間の製作資金持ち逃げと飛行機事故による両親の他界、と言う不幸に見舞われ雲散霧消してしまう。
 八方塞になりつつある鷹黄だが、まだ奥の手があった。
 それは、父が残した唯一の遺産でもある「AVの撮り方」のノウハウを記した虎の巻。
 鷹黄は、これ名作映画を撮る為に使いたかった。
 しかし、今や借金となった失われた製作資金を返すため、鷹黄は戒めてきたAVへの道を歩み始めた。


<キャラクター紹介>
観咲 つかさ(みさき つかさ)
 メインヒロイン。気弱で可憐なお嬢様タイプ。
 今年卒業の短大生だが就職が決まらず、不安でいっぱいのところへ昔の同級生だった主人公にモデルと騙されてスカウトされ、AVに出演させられてしまう。

柚摩(ゆま)
 父親の再婚相手の娘。可愛い顔に似合わず、かなりのしっかり者。
 両親が海外に行ってから、そして二人が帰らぬ人になっても、家の中のことの一切を取り仕切っている。

秋月 梗子(あきつき きょうこ)
 ジュニアアイドル出身の元人気アイドル。若手の中ではかなりの演技派。
 生意気な性格が災いして、現在干され気味。人気も降下中。
 間違えて美紀男の撮影場所へ来たのが運の尽きで、無理矢理出演させられる。

宮原 瞳(みやはら ひとみ)
 美紀男をAVの世界に引き込み、監督にしたAV女優でAV監督で現在AV製作会社の社長。
 特技はAV嬢の素質を見抜くこと。
 姉御肌だが女子高生ノリが抜けず、スキンシップの一環としてセクハラコミュニケーションをする。


このホームページはRiddle Softより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はRiddle Softに帰属します。



<システム>
 上記参照^^;
 ちぇり〜そふと系にシステム面での心配はないです。
 CG観賞モード BGM観賞モード Hシーン観賞モード あり
 メッセージスキップ(既読・未読判別機能) あり
 BGM・SE・音声の音量調節機能搭載。等々

 ただカウントダウンシステムは健在で良いのですが…シーンエディット機能は?あまり必要性を感じないです。


<音楽・音声>
 音楽…変な表現ですがあのいかがわしいOPテーマ曲がいいです^^;
 ゲームの世界にマッチしてます。
 ただ、つかさのメインテーマの音楽はどうにかならないのでしょうか?
 気が抜けて萎えます。思いっきりゲームの雰囲気(抜き)を邪魔している音楽と言えるでしょう。
 非常に残念であり、評価を下げる原因となっております。

 音声…良いですね。声優さんナイスです^^;
 ちゅぱ音も当然あり、実用性を向上させていますね。
 欲を言えば梗子ちゃんが役より幼い感じがしますが…。

 SE…これはちぇり〜系全般に言えることですが、SEちゅぱ音・ぐちょぐちょとしたSE等文句のつけようがありません。
 ゲームを盛り上げる、おまけ程度ではない、必要性のあるSEと言えるでしょう。
 

<感想>
 とにかくコンセプトに惹かれました。
 身近な女の子をAV嬢にする…斬新すぎます^^;
 しかしプレーしてなんじゃそりゃ!!突っこみたくなる笑劇のラストも…(笑
 ネタバレになりますが、瞳さんを除いて他のヒロインの内2人は一流のAV嬢としては開華しません。
 残る1人はバットエンドで開きます…。
 特にメインヒロインであろう御咲つかさはお嬢様であることにコンプレックスをもち、親から独立したいのにはたせず、また学生時代白薔薇の君(学艶をプレーした人はにやり)に選ばれなかったことを思い出し「私はいつまでも蕾のまま」という意味深な台詞をいっているのに結局は…とタイトルに偽りありなゲームですが、抜きゲーとしては1級品です。

 (ネタバレ終了)
 AV撮影と言うシチュエーションから、Hシーンはバラエティにとんでます。
 青姦・野外露出・女教師・メイド奉仕・赤ちゃんプレイ・奴隷プレイ・ファンタジー等盛りだくさんです。
 個人的には今回AV男優(天職?)としてでてるゴリケンに、つかさや由摩を犯させるシーンはもろツボでした^^;


<10点満点での総合評価>
 7.5点
 抜きゲーとしては1級品で、文句ないです。


おすすめキャラ:鷹黄 由摩…「お義兄ちゃん以外の人には抱かれたくない」と言う台詞で撃沈されました。
最後に一言:「リドルにはずれ無し!!」










  モノグラ     (たろんなーどさんのレビュー)  評価: 4.5 
▼ タイトル モノグラフ
▼ ブランド DISCOVERY
▼ ジャンル もののけ系恋愛学園ADV
▼ 対応OS Win98/2000/Me/XP
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 \8,800
▼ 発売日 2003/07/04
▼ 購入 
/ オリジナル特典なら Getchu.com
 あり
【CG観賞モード 】
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(既読・未読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  100個+オートセーブ10個
【 エンディング数 】  7個+BADEND


<あ・ら・す・じ>
 僕の名前は一祭和也。一祭流退魔術の正統な後継者である。
 しかし僕には、退魔士の素質がさっぱりない。
 子供のころは天才だの、神童だのと騒がれていたらしいが、
 成長してみたらただの人だったってわけ。

 本家の息子がこのていたらくでは一祭流の面子にかかわるってことで、
 親父から勘当同然に家を追い出され、親戚筋の五法家に転がりこんだ。
 そうして妹みたいな従姉妹の護や風変わりなクラスメイトの美子に囲まれて、
 僕の普通の青少年としての、新しい人生が……。

 えっ?
 ……僕が昔、この町に住んでいたことがある?
 それに霊力がないはずの僕に……見えるぞ、もののけの姿が……?


<キャラクター紹介>
一祭 和也(いちまつり かずや)
 本作の主人公。
 退魔術の名門、一祭流の正統な後継者であり、幼少の頃は神童と呼ばれるほどの強大な力の持ち主だった…らしい。
 らしいと言うのは、ある時期を境にその力とその時以前の記憶を失ってしまったからである。
 それが原因で一祭家を放逐され、今は親戚筋に当たる五法家にお世話になっている。
 しかし基本的にお気楽でぐーたらな性格なので、家を追い出された事をあまり悲観する事もなく、むしろ辛い退魔士の修行から開放された事に喜びを見出し、普通の学生生活を積極的にエンジョイしようとする。

二又 美子(ふたまた みこ) CV:須本 綾奈
 いつも猫耳のアクセサリを付けている和也の同級生。
 校則違反になりそうなものだが、なぜか誰からも注意されない。
 それもその筈で、その正体は「猫」のもののけ。彼女の耳や尻尾は、一般人には見えないのである。
 自由奔放な性格で、授業中に寝てばかりいる。
 誰とでも打ち解けやすく友達も多いが、彼女の猫耳を見破った和也を必要以上に敵対視する。

佐倉 沙耶香(さくら さやか) CV:児玉 さとみ
 和也の先輩で、剣道部の主将を務めている。
 剣術の天才との呼び声も高く、もの静かな雰囲気と端整な顔立ちで、下級生の女子にとても人気がある……が、本人は戸惑っているようだ。
 正体は「刀」のもののけ。
 基本的に人間嫌いであり、中でも退魔士のはしくれである和也には冷たくあたる事が多い。
 部活動をしているとき以外はもっぱら一人でいる。
 九印 夢乃と姉妹同然に暮らしており、夢乃が店主を務める喫茶店でウェイトレスをしている。

五法 護(ごほう まもる) CV:北都 南
 五法神社の後継ぎ娘で、和也の従妹。和也のことをお兄ちゃんと呼ぶ。
 両親は退魔士の仕事が忙しいらしく、ほとんど家に帰ってこない。
 護自身も学校には行っておらず、立派な退魔士になるための修行に毎日いそしんでいる。
 これも修行の一環なのか、日常的に巫女装束を着ている。
 買い物へ行く時にも着たまま出掛けるので、商店街で話題になっている…が本人は気付いていない。
 家事全般が得意で、五法家の台所は彼女に一任されている。
 色々な料理を作れるハズなのだが、なぜか連日オムライスを作り続け、和也を困惑させている。

七瀬 弘美(ななせ ひろみ) CV:彩世 ゆう
 和也の幼なじみ。成績優秀、品行方正の優等生。おまけに美人なので、学内での人気も高い。
 剣道部に所属していて、沙耶香に崇拝に近い憧れを抱いている。
 普段はやさしくみんなに接しているが、昔のことをさっぱり思い出さない和也に対しては、かなりキツイ態度を取る。
 時には、その不満をコブシで炸裂させる事ことも……。

八神 つかさ(やがみ つかさ) CV:緒田 マリ
 別のクラスだが、和也と同学年の女学生。大人しい性格で、少し身体が弱いらしい。
 学校で図書委員を務める傍ら、家業も古本屋という本大好き少女。
 それもそのはずで、彼女の正体は「本」のもののけである。
 どんな本にも満遍なく愛情を注ぎ、それらがゴミ捨て場に捨てられたりしていると、数時間はそこを離れない。
 それだけに外見に似合わぬほど知識の幅が広く、学校の成績は非常に良い。
 同学年の美子とは大の仲良し。

九印 夢乃(くじるし ゆめの) CV:長崎 みなみ
 商店街のはずれにある喫茶店の、美貌の女店主。
 どんな時にも笑顔を絶やさない、ほんわかした性格。
 人をからかうのが好きなのか、偶然知り合った和也が気に入ったのかは不明だが、会うたびHな悪戯をして、和也を困惑させる。
 その正体は、遊郭に置かれていた「屏風」が変化したもののけ。
 数知れぬ男女の交わりを見ているので、極上のセックステクを持っている。
 趣味は創作料理で、日夜一風変わった料理を作りだしている。

朱鷺 令子(とき れいこ) CV:海原 エレナ
 学園で出会う謎の女の子。
 どうみても年上には見えないが、和也の先輩らしい。
 キツイ性格なのか、会う度に和也を叱り付ける。
 なぜか、歳に似合わぬ大人びた口調をしている。


このホームページはDISCOVERYより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はDISCOVERYに帰属します。



<音声>
 キャストは上記の通り。また主人公以外フルボイスで男性にもボイスあり。
 ディスカバリー系お馴染み&実力派ですので文句のつけようもないかと^^;
 皆様お上手で文句なしです。
 Hシーンなんかは気合入りすぎて「お前ホントに(キャラ的に)初めてなんか?」と突っ込みを入れたくなるほどです。

 それぞれのキャラをクリアすると「おまけ」で声優さんの一言コメントを聞けたりします。


<音楽>
 全15曲、うちボーカル曲は2曲。
 OP「遠い日の約束」ED「やさしい時間(とき)」(Vo.海原エレナ)とも、普通すぎてコメントに困るようないかにも「声優さんが歌ってます」感の漂うポップス。

 音楽も悪くは無いですが、全体的にアレンジで何曲か使われているメインテーマが「料理番組」な感じの曲なのはまたコメントに困ります。
 普通にBGMしているんですが、ちょっと目立つかな?BGMなら曲調とかもう少し抑え目でも良かったかも。


<システム周り>(ver.1.00)
 ディスカバリー系いつもの高レベルなシステム周り。
 例えばオートセーブも「マップ移動選択時」「選択肢表示時」「一日毎」のようにいろいろと設定できますし、フォントの選択、バックログでの音声再生/非再生の選択、スキップの発動方法の選択などなど、痒いところに手が届く親切設計。
 まぁ、「アンチエイリアスの強弱の詳細設定」や「SAVE画像の高画質化」とか、何のためについているのか分からないような(ON/OFFで十分では?)ものもあったりしますが(笑)、それだけ親切設計ってことで。

 ビデオカード関連の問題をソフト描画でカバーするエミュレーションモードがついていたりというのも良い感じです。
 あまり問題は無かったので個人的にはほぼ使用しなかったですが…。
 ま、ほぼ好感触ですね。
 …相変わらずWINDOWモードでの起動が出来ない点を除いては(フルスクリーンのみ)。
 や、そんな大きい欠点でもないですし、フルスクリーン派の人は気にならないと思いますが、レヴューを書くときとか、ねぇ?(笑)
 あと、ちょっと重い感じがしますね。
 画面効果の一部は高速化・簡素化は出来てもOFFに出来ないところもありますので、マシンパワーの非力なマシンだとちときついと思います。
 特にエミュモードでは…。

 ゲームは極ノーマルな選択肢&マップ移動のAVG。
 まぁ、難易度的にもマップにキャラアイコン配置&わかりやすい選択肢できわめて容易な感じです。
 ただ、学校の行き帰りってかんじで1日2回移動があるんですが、毎回同じキャラを追いかけていると同じ会話を何回もするハメに…。
 「ぎゃくたま!」の時もそうでしたが、流石に同じ会話を何度も読まされるのは…。


<CG>
 原画はサクライユウイチ氏。
 悪くは無いんですが、安定していないというか、表情やアングルによって顔の感じが全く違って見える場合があり、その点だけは少し気になりましたね。
 特に、立ち絵とフェイスウィンドウの表情が違うときなんかはソレが顕著です。
 別人に見えるというほどではないんですが、タッチが違うというのか、そう言う風に見えて少し違和感があります。
 立ち絵とイベント絵も少し違うかな…という感じもあります。
 微妙に顔のバランスとパーツの配置がずれてる感のある絵もありますし。

 とはいえ、「ぎゃくたま!」のころから比べればそういう違和感も少なくなっていますし、個人的にはそのパーツのずれとかもこの人の味だと思っていたり(笑)

 背景もまぁまぁだと思います。
 ただ、背景も一部かなり気合入ってるように見えるのがあるんですけど…。
 決して他のが悪いというわけではないのですが、一部だけ素晴らしいと逆に他のところが少しチープに見えてしまいますね。
 レベルが統一されていない感はあります。


<Hシーン>
 ま〜、Hシーンにはそこまで薄くは無いですけど、普通くらいですかね。
 一人を除いてはこの手の純愛系お約束のラスト前1回のみです。
 ただし、尺はやや長めでCGも中々エロい感じはしますし、声優さんの演技は素晴らしいので、実用性は「おつまみ以上おかず未満」というところでしょうか。


<感想>
 システム周りや音声・音楽をふくめて全体的に堅実かつ丁寧には出来ていると思います。
 ですから…悪くは無いんですが、それ以上の+αが見当たらない感じの作品ですね。
 ま〜一言でいうなら「はら○いらさんに500点」(倍率2倍)ていうくらい堅実ですが面白みがないというか^^;

 内容についてコメントすると…普通すぎてコメントに困りますね。
 例えば妹キャラの「五法 護」シナリオなら、適当にそこらの純愛系ゲームから3.4本シナリオを引っ張り出してきて、その共通項を書き出すとそのままシナリオになるというか、そんな感じです。
 シナリオ自体がいわゆる「お約束」そのまんまっていうことです。
 普通はそれにいろいろとオリジナリティを付加していく感じですが、このゲームの場合、お約束をなぞっていく間にシナリオが終わってしまう感があり、こちらに訴えかけるインパクト、独創性に欠けているような気がします。
 よく言えばシナリオ的にも「安定している」ということで、「痛い」系や「鬱」系が嫌いな人も安心してみていられる反面、展開が読め、こちらを驚かすような目新しさもありません。

 1キャラ辺りの攻略時間も3〜5時間と、やや短めのボリューム。
 ただ、お約束に関しては比較的丁寧になぞってあるので、そういうのが好きだという方には悪くないかもしれません。
 また、主人公(人間)ともののけの関係が今ひとつはっきりしていないというか、これもまたお約束以上の使われ方をしておらず、ややあっさり風味なのも、これまたちょっと拍子抜けでした。

 反面、テキストは良い感じだと思います。
 誤字・変換ミスもほとんど目に付きませんでしたし、文章や会話のテンポもなかなか良かったです。
 ただ、主人公視点で物語が進むのですが、ト書きの部分までメッセージウインドウに「和也」(主人公の名前)って名前が入るのは正直ちょっと要らない感じがしました。
 いちおう台詞は「」書きされているため区別はつきますが、混乱の元になるかもしれません。
 時折見せる「心も朝立ち」とかの表現は悪くない感じがしますし、ことテキストに関しては決して「笑える」とか「感心する」とかではないものの丁寧にテンポ良く出来ていて好感触でした。


<10点満点での総合評価>
 4.5点
 システムや豪華声優陣とかは悪くないんですがねぇー…。
 いまいちこのソフト「ならでは」という訴求力に欠ける感じがします。
 どちらかというと穴はあってもチャレンジャーな作品の方がツボな私の好みからは、外れていますのでちょっと辛口ですが…。


おすすめキャラ:七瀬 弘美
最後に一言:「“地雷”では無いですけどね。あえて言うなら(個人的には)ちょっと“不発弾”?」