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こばとしの『誰でもできる、快速で快適に山歩き』 〜速さは楽しく安全さあ〜

はじめに


おいらのHPの山行記録を見てくださっているかたや友人と、最近お話をする機会が多くなってきたのですが、おいらの『ペースの速さ』と『歩く距離』には驚かれるかたが多いようです。
自分としては、一般的な登山者よりも若干速いとは思うものの、それなりの場所へ出て行った場合にはまったく通用していなくて、実力不足から悔しい思いや悲しい思いもしていますので、今の『ペース』や『歩く距離』について、得意げに話すつもりもまったくありませんし、むしろこのへんについては話していてもかなり苦手かもしれませんね。


登山はそもそも速さを競うものではなく、自分の体力や時間に合った山を想像し、計画し、実行するものです。登ってからもその時期ならではの花畑を眺めていたり、新緑や紅葉など木々の様子を心ゆくまで眺めたりするのもいいでしょう。山の表情や季節の一瞬の輝いたときを捉える写真などもいいですね。スケッチも心が和みます。山頂や景色のいいところで酒を飲みながら本を一日中読むのも憧れますね。
体力に不安のある人は普通の登山者よりはるかに時間をかけて登ればよいのです。例えばガイドブックに一泊二日とあったら二泊すれば楽に登れることでしょう。地図に書いてあるコースタイムとの比較はあまり気にせず、自分の普段のペースとの比較に使うためくらいでいいでしょう。
山のペースは人それぞれ、自分のあったペースで登ればいいと思っています。

しかしながら・・・、山へ行きますと、いまにも死にそうな顔をして登ってくる人や、膝が辛そうで降りていくのもたいへんそうな人をよく見かけますよね。こういう人を見るたびに登山が辛そうに見えるのですが、余裕があれば登山全体がもっともっと楽しいものになるでしょう。
また、極度の疲労は、体調不良などを引き起こしたり、注意力の低下からスリップ事故等による怪我なども心配されることです。山でのこのような事態になれば様々な人に迷惑をかけるばかりでなく、帰りを待つ家族にも心配させることにもなりかねません。


まあ、このような人は極端な例ですが、簡単に言えば、『今よりももうちょっと楽に登山できれば、自分も楽しく安全でしょう』ということです。
おいらは近年、自分ならではの登山スタイルを確立してきました。なかなかペースは上がらないのは弱点ですが、一日歩いてもあまり疲労することはありません。このペースでならばどこまでも歩いていけそうな気もします。体力的に余裕があるので登りも楽しくてしかたありません。それには普通の登山者と違って、ちょっとしたコツみたいなのがありますので、このへんについて書いてみたいと思います。

題して

『誰でもできる、快速で快適に山歩き』 〜速さは楽しく安全さあ〜

星の数ほどのHPのなかから縁あってここを見てくださっているかたが、これを読んで共感できる部分は実践してみて、今よりもほんの少しでも山登りが快適・安全になりますように願って書いてみました。
なお、おいらの経験や独学したことが多く書いてあり、一般的な常識や医学的に間違っている部分もあろうかと思いますが、そういう部分は無視するか指摘して下さい。

まず〜体力UP編(初級編)〜を書いてみます。これが好評であれば、装備編(初級編)、さらには技術編(初級編)へと続きます。需要があるならそれぞれ(中級編)があります。ちなみに(上級編)はおいら自身が達していないので書くことはできません・・・。〜



体力UP編(初級編) 登りの部

誰しも普段の地道な体力UPなんてたいへんなもの。それが簡単に出来ていれば、みんな今頃フルマラソン完走しているがな。難しく考えず必要なことだけ無理せずやってみましょう。

山を登るにおいて必要な体力とは、『筋力』と『心拍数を上げている状態で運動を続けていられるか』の2つが大きなポイントになると思います。(ホントか?医学的知識はまったく有していませんが・・・)特に後者のほうはとても重要に感じます。

『歩く』ことに関しては、登山者を志したるもの、ふだんからウォーキングしたり、買い物の時に駐車場の一番遠くに停めてなるべく歩いたり、エレベータ・エスカレーターを絶対使わない、くらいはしていますよね。出来ていないかたは今すぐやってみて下さい。
とは言ってみても、正直、これらはさほど筋力UPにはならないと思いますが、こういう小さなことの積み重ねも大事かなと思います。
登りの筋力に関しては、普段、月に一回か二回定期的に登山に出かけているかたであればトレーニングを開始するにあたり問題はないでしょう。

この部分こそ鍛えたい。

ここからは、おいらが山の登りで一番大事だと思う部分で、
『心拍数を上げている状態でどれだけ運動を続けていられるか』です。
一般の普通の人が、仕事や生活をしていて心拍数を上げる機会があるでしょうか?おそらくほとんどないはずですよね。それなのに山の登りではいきなり心拍数が上がっての運動になります。

普段訓練をしていないのに、心拍数が上がった状態で運動を続けることはとてもたいへんなことですね。発汗も大量になるでしょうし、筋肉にはすぐ疲労がたまってしまうことでしょう。そうなると歩き続けるのが辛くなってきますので、座って疲労を回復させなければならなくなってきます。しかし座ってしまうと歩き出しはキツく感じてしまうでしょうし、一回疲れて座ってしまうとそこから先はなかなか楽にはならないものです。
おいらは昔はけっこう太っていて、しかもテント派だったりしたので、このへんも充分経験があります。『お疲れ大王』と異名をとったくらいでしたから(w

一方、心拍数が上がった状態での訓練を普段からしていればかなり効果があります。楽に登山するには普段からこの部分こそを鍛えておかなければならないと思いますし、どうせなら筋力も同時につけたいものです。

さあ、トレーニングを開始してみましょう

これらを向上させるのに一番いい方法は、ちょっと傾斜ある登りの道をゆっくりジョギングすることです。ウォーキングですと心拍数はなかなか上がらないですし、平らな所で心拍数をあげるまでのジョギングとなると、ある程度のスピードが必要になりますので、慣れない体の人がいきなりやって膝などに怪我をしてはいけません。

ゆっくりジョギングと言いましたが、この場合、走るペースは超ゆっくりでいいのです。『こりゃあ早歩きのほうが速いぞよ』といういうようなペースで充分です。呼吸が荒くなり、『ハアハア』するような状態をなるべく長く続けましょう。このことこそが大事なのです。

しんどくなったらすぐに歩きましょう。
しんどいのは今の自分には運動を続ける力がないからなので、無理して走り続けることはないのです。しかし、前回歩きだしてしまったところよりもほんのちょっとだけ頑張って『心拍数を上げた状態』を持続してみましょうか。

しんどくなって歩いてしまう場合でも、
『心拍数を下げすぎない』を心がけることが必要になります。心拍数をある程度に保つためにちょっと早目に歩きましょう。歩くフォームは登山を想定しての歩きとしましょう。(歩くフォームについては技術編で)
呼吸が整ったらまたゆっくり走ってみましょう。
距離ですが、2.5kmはやってみたいですね。

さて、行った道は帰らなければなりません。行きが上りだったら帰りは当然下りになりますが、ここで一番注意しなければならない点があります。
下りでは膝に負担をかけないような配慮が必要なのです。
アスファルトで下りを走ると膝や腰への衝撃は強いものです。慣れるまでは下りでは走る必要はなく『衝撃吸収』を常に頭に入れて、山での歩く姿勢をイメージしながら早歩きで帰ってきましょう。山に登るためのトレーニングで怪我をしてしまって元も子もありませんからね。

これで往復で5キロ、準備運動や運動後のストレッチを充分やっても1時間はかからないでしょう。とにかく一番大事なことは
『続ける』ことです。週末に一回、平日に何としても一回は時間を作って、一週間に2回がんばって2ヶ月続けてみましょう。
どうです?これならできそうですか?これが出来ればあなたの山登りは劇的に変わりますよ。たぶんですが・・・

装備編(初級編)の予告

服装、装備について

とにかく荷物の軽量化を図る
それには、
ハイドレーションを強くオススメというか不可欠
食事メニューの大幅に簡素化
さらなる荷物の軽量化を考える (トイレットペーパーの芯も抜くまでやる)



技術編(初級編)の予告

歩くときのペース配分について
登りはふくらはぎ、下りは膝に負担を絶対にかけない歩き方。
補給の摂り方について
岩場などの難路の攻略について