日時: 2008年09月27日(土)〜09月29日(月)
天候: 晴れ、3日目は小雨
同行者:達観
<ルート、通過時刻>
通過時刻 |
ポイント名 |
コメント |
1日目 |
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6:40 |
広河原 |
車酔いが激しい。 |
10:40頃 |
北岳山頂 |
荷物が重くてペースが遅すぎ。 |
13:00 |
間ノ岳山頂 |
農鳥断念 30分休憩 |
15:15 |
熊ノ平小屋 |
小さい小屋。水が超美味 |
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2日目 |
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4:50 |
熊ノ平小屋 |
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塩見岳山頂 |
塩見岳取り付きまでは標高差少ない。 |
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蝙蝠岳山頂 |
見た目は良さそうだが歩きつらい |
16:10頃 |
二軒小屋 |
標高差のある長い下り。膝が痛かった。 |
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3日目 |
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5:50 |
二軒小屋 |
よく整備されてある道。 |
7:05 |
伝付峠 |
沢まではよい道。 |
10:20 |
田代 |
木道はつるつる。渓谷美しい。 |
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参考までに
駐車場: |
芦安にはたくさん。田代には7〜8台ほどか |
温泉: |
早川には『ヘルシー美里』とかある。双葉の『湯めみの丘』(700円)に入った。 |
■山行の計画
今年の秋の山は、9月15日くらいの早い時期ではなく、晩秋の紅葉を見たいと思っていたので9月最終週がいいかなと思っていた。前の週はたいがの運動会だしね。
もし悪天なら10月の一週目に延期して、最悪でも二週目へも延期可能なスケジュールを組んで、いい状況での室堂〜薬師岳〜黒部五郎〜新穂高をとても楽しみにしていたのだが・・・
ああ、うっかりしていたぜ!さくぞーの指摘で気がついた。多くの山小屋の営業が9月で終わってしまうようだ。
確認してみると・・・黒部五郎小屋の営業は9月いっぱいなのは、近くに小屋があるからまあいいとして、なぬ!!スゴ乗越小屋が9月25日までですと?またまた中途半端な日に終了なんだな。ここが営業していないのは計画にとって致命的だぞお。
もしかして週末までやっているかもと思い、早速電話で問い合わせてみるが25日終了で間違いないようだ。「土曜日に必ず行くので営業してくれませんかあ?」と言ってみたが、やはり笑われてしまった。
予定と同じルートをテント泊も考えたが、大きな荷物で予定のペースで行ける自信もない。おいらの足も病み上がりでまったく運動もしていない。しかも達観はテント泊の経験がないもんなあ。これは無謀だね。
それならば、ここもかねてから考えていた白馬を検討してみた。大雪渓は使わずに栂池から登って、天狗山荘とキレット小屋に泊まってから扇沢に下りればちょうどいい時間だな。
ありゃあ・・・天狗山荘が営業終了・・・なかなかうまくいかないね。頂上小屋に泊まった場合、2日目のコースタイムが15時間だね。キレットでは達観のペースがおばちゃん並に極端に落ちるだろうから厳しいね。夏で日が長い時なら充分行けるけど、これも断念だ。どこもなかなか当てはまらないよ。
かねてより、達観に連れていけと言われていたルートが3つあったのだが、こんな様子で2つは×。あと1つの、今年断念した塩見岳を再検討した。
ふむふむ、熊ノ平小屋は営業を終了しているが、期間外は開放しているのだな。どうせ1泊では帰ってくるのは無理なので、それならば2
泊にすれば蝙蝠岳へ行って早川に帰ってこれるのだな。2日目は二軒
小屋が使えるということで、この計画になりました。
しかし問題も・・・。ザックやシュラフ、自分の分の装備は整っているが達観の分がない。さくぞーに貸してもらってなんとか揃えてみました。
達観は室堂〜新穂高に比べてはるかに財布に優しいと、このルートを大のお気に入りのようだ。この3つのルートを全部行った後は、のんびりテント泊派になる予定だったけど、来年からはテント泊になるかもね。
■山行の記録
前夜
昨夜、さくぞーから借りたザックにパッキングしてみました。重い・・・計ってみると12キロほどあるな。
夏山の山小屋2泊に行くときの装備重量は予備の水までいれても約8キロほどに抑えてあるのでその差4キロです。この4キロがとても重く感じるぞお。それと体重が増えた分まで含めると、合計ではかなりの重さを身にまとって登ることになるね(w
あまりの重さに憂鬱になり、軽い荷物に積み直して一日目農鳥小屋へ一泊二食で泊まろうかとも思ったよ。そうなると二日目はコースタイム15時間以上になってしまうが、軽い荷物になるので、こちらのプランを選択したほうがいいのかな??
農鳥小屋からは甲府の夜景も見えるらしいし、ここは稜線上なので星空も綺麗そうだ。とにかくおっかないと評判のおやじさんに会えるかも。達観といろいろ話しをしたが、考えるところもあり予定どおりに熊ノ平泊予定とします。
明日、明後日と天気は良さそうで楽しみだ。おいらにとっては最後の3000峰、塩見岳なのですが、そちらよりも蝙蝠岳の尾根や、伝付峠から早川町のほうがとても魅力的な今の気持ちです。
1日目
5:11発、朝一番のバスで広河原へ行く。
乗ってから思い出す。ああそうだ、おいら乗り物に弱いんだっけ。外はまだ暗いし窓ガラスも曇っているので、外の景色が全く見えない。バスの次の動きがわからないのだ。動きは鈍いがスペースマウンテンの兄ちゃんみたいなものだ。
カーブでの大きな揺れの連続や悪路での縦揺れで、夜叉神を通過する頃にはすでに具合が悪い。広河原に着く頃には生唾が出てきてグロッキー寸前、登る前からヘロヘロである。
これを書いていても思い出して具合が悪くなったよ・・・。
しばし休憩してから人の流れの最後尾、6:40に広河原スタートする。う!荷物が重いぞ・・。覚悟はしていたけれどやはり脚が上がっていかないな。
北岳山頂に登るには、白根御池小屋経由のほうが一本の直線でいいのだが、おいらは大樺沢の景色が大好き。ここから見るバットレスも迫力あっていいやね。今回ももちろん大樺沢経由である。
登りでは珍しく多くの人に追い抜かれる。トータルでは5〜6人くらいの人に抜かれただろうか。抜いていった人は装備からしても岩ヤのようである。みんな若くて屈強なクライマーっぽかったが、それにしても、おいらのペースがまったく上がらない。八本歯のコル周辺では紅葉が最盛期、とてもすばらしい景色であった。
吊り尾根にザックを置いて10:40頃北岳山頂、往復する。カメラをザックに忘れた。
さて、11:10北岳山荘のベンチで本日一回目の休憩。休んでタイムを確認する。 なぬ!?予定より1時間以上遅れている?そんなバカな!そこまで遅くはないはずだぞ。確認してみるとコースタイム検討の際に、70分を足し忘れた単純なミスだが、後の予定が大きく来るってしまう。こういうことは危ないやね。
農鳥、西農鳥を往復できるかが心配になってくるが、今考えても仕方ない。間ノ岳まで行ってから考えようと、昼食を食べてから先を急いでみるが、まったくペースがあがらない。
13時、間ノ岳の山頂で考える。これなら農鳥、西農鳥を往復して熊ノ平小屋へ行けばおそらく到着は7:00頃になってしまうだろう。疲労感はないが、熊ノ平小屋方面は初めていくところで様子がわからない。まったくペースも上がっていかないこともあって農鳥は無理と判断。ゆっくり山頂で休んで付近で遊んでから先へ進むことにした。
珍しく写真をたくさん撮る。4枚も。おかげでバッテリーなくなる。
三峰岳は岩だらけの山で標高2,999m、景色もいいね。なんの理由で標高の高い山のランキングに入っていないのかな。三国平はいいところ、素晴らしい景色である。間ノ岳、農鳥岳など、こちら側から見たことはなかったもんな。雲上の楽園だ。
熊ノ平小屋へ15:15頃到着。閉鎖されている小屋には単独行者とおいらたちだけ。ここの水は最高に旨いよ。
小屋のテラスで夕焼けに染まる農鳥岳を眺めて、ホットウイスキーを飲む。最高の気分だね。しかしこの時期外は寒いね・・・もっと飲みたいが、いつも懲りているのでこれくらいにしておく。そうはいっても達観、ウイスキー400ml飲んだのは多すぎないかい?小屋の中でラーメンを食べて17:30頃には就寝する。(早w
2日目
ふう、良く寝たと思って時計を見るとまだ20:30だった。外へ出ると満天の星空、降ってきそうだ。農鳥岳の向こうはうす明るい。甲府盆地の夜景だろうな。
2:30に達観が起きて言葉を交わす。暗いうちから出発しようとは話していたが、さすがにこの時間に出発は早すぎるかという話しになる。再度寝たら今度は寝過ごしてしまった。失敗。
4:00頃起床。いったい何時間寝たんだおいらたち・・・
支度をして4:50、ヘッドランプをつけて出発をする。しばらく星空の下を歩く。こういうのがいいやね。この時期ちょっと寒すぎるけど、フリースの帽子など準備は万全。達観は何故か麦わら帽子。塩見岳はまだまだ遠いぞお。
東の空の色がだんだんと変化していき朝日が昇ってくる。山での醍醐味だね。北荒川岳は素晴らしい展望だ。ここからの塩見岳は視界いっぱいに広がり迫力満点。いよいよ近づいてきたな。
北俣岳分岐にザックを置いて塩見岳を往復する。塩見岳山頂では5人ほど。南アルプスの名だたる名峰がすべて見渡せる。(北岳は小さいのが残念)
塩見岳より今から進む蝙蝠岳を望む。
岩稜の北俣岳を過ぎて蝙蝠岳への尾根に入る。おお!素晴らしい。いつもの荷物であれば走っているな。さぞかし気持ちよいだろう。ただし、そんな快適な道も最初だけだった・・・
昨年、悪沢岳から見たときの蝙蝠岳の稜線を見て、すごく楽しそうだと思ったんだよな。実際に来てみたらハイマツや倒木がうるさく歩きづらい。見るのと行ってみるではえらく違うものだ。
そういえば農鳥から笹山の稜線も、こちらから見ると素晴らしいように見えるが、実際にはとてもたいへんなところなのだろう。
蝙蝠岳を取り付き手前から見上げれば蝙蝠のように見えるなあ。蝙蝠岳の名前の由来は蝙蝠の雪形という説も見たことがあるが本当のところはどうなのかな。3つ目のピークが山頂だった。
さて、森林限界を過ぎ、樹林帯を下り始めるも左膝が痛い。こんなことは久しぶりだ。緩い下りはいいのに急な下りでは激痛が走る。かばいながら下るが、1,500mの標高差はけっこうたいへんであった。
ここの道は倒木が多い箇所もあるが、全体的にはクッション性もよい道で、普通ならかなり飛ばせそうだね。
二軒小屋へは16:10頃到着した。
お金がある人はお風呂もある二軒小屋ロッジなのだろうが、おいらたちは登
山小屋。3,500円の素泊まりだ。
そうは言ってもここは水洗便所、水も蛇口で出てくるし電気もある。昨日に
比べると文明じゃあ!
ビール500mlが500円なのがうれしいね。3つはおいしくいただく。
ラーメンを食べ、ホットウイスキーで暖まる。夜は雨が屋根を叩く
音を聞きながら 7:30には就寝した。
3日目
この日は11時30分までに下ればいいのでゆっくりである。朝は暖
かいものを食べて5:50出発する。
小雨の中、伝付峠まではよく整備されている歩きやすい昔の道、古の
人々が辿ったであろう山道を踏む。樹林帯なので雨はまったく気にな
らない。順調に1時間15分くらいで伝付峠に着いた。重い荷物も3
日目にもなるとだいぶ慣れてくるのかもしれないね。
保利沢の沢の景色は最高にいいな。こんなにいい渓谷だとは知らなか
ったよ。美しい渓流と滝、沢の様相もいい。ただし、つるっつるの木
道はホント勘弁してくれよ。小雨なので滑る滑る。氷の上よりも滑る
よ。危ない思いをしながら慎重に下る。
73番から始まる橋の数もだんだん減っていく。ウソかと思ったけど
ホントにこんな数の橋があったんだな。
16番くらいだったか、どう探しても橋がない。水量が少なければ石
伝いに渡渉できるのだろうが、増水していてとても無理。おいらたち
は靴もドロドロだし、あと少しの道程なのでそのまま渡ったが、登り
の場合は、靴と靴下を脱いで渡れば問題ないだろう。
無事10:20頃到着した。予定どおり11:00達観の奥さんに迎えにきても
らって、奥さんの仕事の都合で双葉方面へ乗せていってもらう。
湯めみの丘でゆっくりと風呂に入り、『レストラン大清』まで移動し
て、おいらはランチセット&ビール、達観はジャンボロースカツ定食と
ラーメンだよ・・・よく食うなあ・・・。
帰りも回収してもらい、自宅まで送ってもらいました。
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