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コース 七倉〜高天原〜雲ノ平〜笠ヶ岳〜新穂高温泉

水晶岳(黒岳)
(2986m)

日本百名山

鷲羽岳
(2924m)
日本百名山


笠ヶ岳
(2897m)

日本百名山



〜日本百名山の山頂はどこも団体ツアーに占領されていた。ロクな写真がない・・・

日時: 2007年07月25日(金)〜07月27日(日)
天候: 晴れ、ときどきガスの中
同行者:達観

<ルート、通過時刻> 
通過時刻 ポイント名 コメント
1日目
3:00 七倉
4:32 高瀬ダム上? どこの時点で4:32か忘れた。
7:34 烏帽子小屋 ペースがなかなかあがらなかった。
13:30 水晶岳山頂 楽しい稜線。また行きたい。山頂は渋滞
16:35 高天原山荘 けっこう下った。風景も風呂も最高
2日目
3:55 高天原山荘
7:30 雲ノ平山荘 この世の楽園。いつか泊まりたい
10:46 鷲羽岳 携帯電池切れ
13:00頃 鏡平分岐 どこもいいとこ。双六付近もいいね。
17:20頃 笠ヶ岳山荘 長い道。アップダウンがある。
3日目
3:40 笠ヶ岳山荘 下り出しはガスで道がわからず。
4:45 笠新道分岐 月明かりのスカイラインは最高の気分。
8:20 バスターミナル 標高2000m付近ではなかなか下降しない。長い
 
 参考までに
 
駐車場: 七倉に50台ほどか
温泉: 新穂高のバスターミナル 無料温泉。石鹸を使ってはいけないとのこと。


山行の計画

かねてよりの夢が現実になる日が近づいてきたが・・
誰しもいつかは行ってみたい目標の山はあるよね。おいらにとっては雲ノ平がそれ。登山を始めた時からの夢であった。
3〜4年前にも、夜電車で池袋、それから夜行バスで富山、早朝に折立、その日は雲ノ平に泊まって翌日新穂高から帰ってくるプランを立ててみたけれど、国道158号が通行止めやら所用もあり中止にしてしまったなあ。

今回は裏銀座から入り、雲ノ平か高天原に泊まる予定。長丁場になるので準備も整え、体力的にも準備万端で望むはずだったのだが・・・

いやあやられたよ。またまた持病の発作がでてしまったよ。ええ痛風です・・・。
7月8日頃、違和感を感じたので早めに医者へ行ったところ、『爆発を抑える薬』をもらってきて飲み始めた。おかげで大爆発はないものの、それからもう2週間たったけれどまだ燻っている感じなんだよなー。
運動も、鍛錬のために走ってみてもその後に悪化してもいけないので我慢しているにしたけれど、運動不足に耐えかねて一度だけ走り始めるも、わずか100mほどでダウンしてしまったし、いったい来週末の山行はどうなってしまうのだろう(w
去年、南南アルプスに行ったときにも大爆発のあとの痛みを背負っていったけど、今年も予定どおり行ってきます。これから爆発することは考えづらいので決行するのだけど、北ア最深部でどうか爆発しませんように・・・

山行の記録

前日

17:30に会社を出て急いで家に帰る。スクーターを車に積んだり、ご飯を食べ、お風呂もたくちゃんと入る。けっこう忙しい。

19:30達観宅へお迎えに行く。ETCの通勤割引半額で韮崎から豊科に乗るためだ。
船山橋手前で達観が「プギャアー!! 眼鏡忘れた」と叫ぶ。泣く泣く取りに戻る。

仕切り直しで白根ICから高速へ乗り、豊科ICまで行く。信濃大町駅へスクーターを降ろす。ほお、駅前は再開発がされて整備されたんだな。昔とだいぶ違う。

21:45 信濃大町駅 

七倉ダムを過ぎ、七倉駐車場へは22:30、小宴会を始めて23:00前には就寝する。

1日目

2:30起床。目覚めもすっきり。この時間に食欲はないが、荷物の軽量化のためにしっかりと食べて水分も摂って3:00ちょうどに七倉を出発する。

ヘッドランプをつけて早足でいく。降ってきそうな星空なのだが、山のほうは雲が多いようだ。どういう天気になるのだろう。暑いのかな。

長い長いトンネルをぬけてひたすら進む。

高瀬ダムに到着。こういうのをロックフィル式っていうのかな?荒川ダムと同じような作り。まあ見事というか、本当に必要なものなのか、なんというか・・・デカさは一流のようである。ダムに沿って登っていき、河原を歩いてブナ立尾根へ4:32 取り付く。

こんな時間なのに暑い!12から始まっている標識、終わりが1だと思ったが違っていて0までなのね・・・。7:34 烏帽子小屋到着。




ここからのスカイライン歩きは最高だな。こんないい風景はめったにないくらいだ。太陽も雲の中に隠れていて吹く風は涼しく気持ちがよい。遠方のほうの山はあまりよく見えないが辺りの名だたる名山を見るには充分すぎる。これから進んで行く先もはっきり見えてわくわくする。







三ツ岳なんて名前も聞いたことがなかったが、なかなか形もいい山で景色もすばらしい。野口五郎小屋で水分補給と小休止。 
ここからはちょっと危ない場所があるかな。気をつけていけばどうってこともないが、雨や風の強い日は注意が必要か。

前を行く2人連れのおばさんがお花畑を見ている。少し言葉を交して行きすぎると、後ろかからそのおばさんの『きゃああ!熊だ!』との声。戻ってみてみるとお花畑の下に大きい熊さんが!鈴を鳴らしたら逃げていったけど、こんな標高2800mのところにいるのだな。水晶小屋のすぐ下だぞお。

水晶小屋への取り付きだが、このへんのほかの山は優しい地形なのだがここは爆裂したかのような地形だ。昔に隕石でも当たったのかな?




12:40 水晶小屋では大賑わい。水晶岳まで多くの人が登っている。達観がトイレというので待っていると次々に団体が登っていく。渋滞もイヤなのでトイレを叩いてせかすが、『ちょっと待て!いまいいところ!』とかなんとかで結局20分も待たされた。
急いで歩き始め、次々に追い抜いて行くが、あとほんの少し、山頂直下のガレ場となってしまったところで最後の一グループ約20人が抜ききれなかった。あとはもう万歳やら集合記念撮影やら個人の撮影やらで順番待ち・・・
お先にどうぞなんては間違っても言わないな。いつまでも終わりそうもないので引き返す。かなり下ってから振り返るも、まだまだやっている。

13:30山頂




計画では温泉沢を下降するのだったが、山小屋情報で雪渓の量も多く危険とのことで往復から回り込む。
水晶岳直下の景色ははいいやね。お花畑も見事だし別天地だ。
高天原山荘に下る道は延々と続く。痛風の発作の跡もズキズキ痛み出す。うう、明日動けなくなったら困るぞ!ここは日本でも最深部みたいなところだぞ・・

かなり下降してそろそろイヤになったころ高天原に到着した。16:35
たしかにこのへんは別天地だな。湿原の風景が素晴らしい
早速ビールで乾杯!おいおい達観、500ccのビールを2口で飲んだぞお・・・。ビールを持って露天風呂へ歩いていく。ビールを沢で冷やして風呂に入りながらウイスキーを飲む。効くゼイ!




沢でしばし湯冷ましして、冷やしておいたビールを飲む。ああうめえええ!!!達観はフラフラとなり沢でつっぺっている。

夕食は6時から。明日の行動もあるし酒は控えめにしてしっかりご飯を食べて 7:30には就寝した。

2日目

3:30起床。
ああよく寝たな。誰も起き出す気配がない中、3:55 小屋をヘッドランプつけて出発する。
高天原峠を経て雲ノ平へ到着する。ここがおいらが昔から夢に描いていた場所だ。おお!!想像以上だ。お花は咲き乱れ、最高の気分となる。ガスがかかって視界が悪く、遠景が見えないのが少し残念。






7:30 雲ノ平山荘 朝食をとってしばし休憩。

祖父岳への取り付きの雪渓で、道を間違えてしまい時間をかなりロスしてしまった。
ここまではガスで視界は悪かったがここからよくなってくる。昨日高天原への下降したときに別れた岩苔乗越の地点まで戻る。ここからは鷲羽岳への取り付きだ。鷲羽岳へ向かう登山者はいなくて、山頂は空いているのかな?なんて思ったら甘かった。三俣側から多く登ってくる様子。
ここで2人とも携帯の電池が切れて、これからは記録時間があいまいとなる。



情けない写真だが鷲羽山山頂

三俣山荘もいい小屋だ。水もウマい。ここから三俣蓮華岳へコースタイム40分?絶対ウソだぞ。おいらたちけっこう早い足で登ってそれくらいかかったぞ。
山頂で再び出合った、昨日の熊の女性2人、かなり脚の早い人たちだったが1時間かかったと言っているし。

双六岳手前の場所もいいところだな。

双六小屋付近も西鎌が圧倒的な存在感。これはそのうち行ってみなければ。

鏡平分岐では13:00頃。もし雷が鳴っているようならここから下降するのだが、まったく気配はない。気圧も安定しているようだ。
秩父平付近では大きな雪渓をロープを頼りに直登していく。

ここからがとにかく長い。笠ヶ岳に向かって水平の道をまっしぐらにいくのだが、笠ヶ岳はまだまだはるか向こうだぞ。この稜線、かなり急いでいるのだが、まるで時間が短縮できないぞ。それでもここのスカイラインはスピードを出して気持ちいい。

笠新道の分岐までくる。あともう少しだ。おー明日はここを下るのか。長い・・・

笠ヶ岳小屋ではテラスでビールを飲んでいる人たちが大勢。目は釘付けになるが、ここで飲んでは山頂へ行くのが絶対イヤになってしまうだろう。
悪魔の誘惑を振り払い、小屋へ宿泊の旨だけ伝えて山頂へ。でかいくせに狭い山頂では、山頂に行くのに順番待ち・・
5:20 山荘に到着した。

テラスで槍の穂や穂高を見ながらビールを飲む。うめえええええ。2年前、槍ヶ岳山荘に泊まったときに夕暮れの笠ヶ岳を見て感動した。今度はこちらから向こうから見ている。それにしても最高の景色である。



夕食もおいしかったな。夕食後も夕焼けに染まる雲上の世界を眺めながらテラスでウイスキーを飲み続ける。ウマくて短時間の間にちょいと飲みすぎてしまったか・・・

7:40寝る。4枚の布団に5人だった。まあいいほうか。混雑している時期の北アルプス、一泊目を高天原、二泊目は笠ヶ岳として混雑を外してみたけれど、他の小屋は相当酷いはず。

3日目

さて寝入るも暑い!!なぜこんなに暑くするのだ?暖房か?人が多いからなのか?暑さのため12時過ぎくらいからあまり寝られない。しかも耳栓をしていても歯軋りやら鼾やら大合奏でどうにもならん!
3時ころ動いていたら達観も目覚めていた様子。どうせもう寝ていられないので早く出発してビールを飲もうぜということで意見は一致。

3:40山荘出発
いやあ、大正解だったよ。最初こそガスでどこを下っていいかわからず慎重に下るが、笠新道分岐までのスカイラインでは月明かりと満天の星空だ。槍や穂高、辺りの山のシルエットもよく見えて、空の色もだんだん変化してくる。
おいらこういうのが大好きだったりする。最近はなかったけどな。







槍鬼達観

さて、笠新道を下降するも手強いね。どうしてこの標高差なのにこんなにコースタイムが長いのかなと思っていたのだが、手元の高度計を見てもなかなか下降していかないな。

8:20無事にバスターミナルに到着した。こんな時間からビールを飲んで、9:00すぎから無料の温泉で汗を流す。ありがたいね。

10:20のバスに乗って松本駅





これは無料の温泉と、下山後にバスや電車に乗るので臭い靴では他の人に失礼かと思い、100円ショップで買っていったスリッパ。携行するにも軽くてよかったが、たいへんだったのが松本駅で食事にいったときのこと、アスファルトが暑くて足の裏が焼けるかと思ったよ。

松本駅から電車で信濃大町駅まで行き、飲んでいる達観をおいて一人で車を取りにいった。
うーん、一直線に進むのが好きなのだが、いつもながら非効率的のような気もするが・・・なにかいい方法はあるのだろうか・・・

いやあ、今回は天候に恵まれてホント最高の山行だったな。
『天候に恵まれて』というのは快晴のことではなくて、3日間ともとても涼しかったっす。暑かったらきっと大変だっただろうな。たまには陽射しが強い時間もあったのだが、その時は溶けるかと思ったよ。