● 家庭内における畳水分量調査

  1. 目的
    畳に吸放湿性があることは実験室レベルの研究では明らかになっている。ところが、実際に人間 が生活している一般家庭での調査結果はあまり明らかになっていない。そこで、1年を通じて畳の 水分量が室内の湿度、換気状態に対してどのような反応を示すかを測定してみた。今回の報告は平 成13年8月から平成14年7月まで測定した結果である。

  2. 測定方法及び測定装置

    ○ 測定場所
    宮城県桃生郡矢本町の清水畳店の2階の南側8畳の和室。日当たり良好。入り口付近の階段の下には台所がある。天候によって洗濯物を干す場合あり。畳床は10年以上使用したワラ床。

    ○ 測定方法
    部屋の4隅と中央部の5ケ所を測定し平均を畳の水分量とした。測定時間は概ね午後12時30分。天候、気温、湿度、露点温度、畳水分量、窓の開閉状態を測定、記録した。

    ○ 測定装置
    湿度計「test 605-H1」 水分計「MDX-1000」

    測定結果
    8月 9月 10月 11月
    12月 1月 2月 3月
    4月 5月 6月 7月
    年間推移


  3. 結論と考察
    畳の水分量は湿度の変化に対し概ね比例して変化する。このことから畳が空気中の水分を吸放湿していることが解った。特に湿度の急激な変化に対しては水分量も急激に変化している。測定期間を通して最も湿度、水分量が低かったのは春と秋。外気も乾燥状態にあり窓を空けて換気する回数も多かったためと考えられる。逆に最も湿度、水分量が高かったのは夏と冬。夏は屋外の湿度が高く窓を開ける日も多いため畳が外気の水分を吸収したものと考えられる。冬は屋外の湿度は低いと考えられるが窓を空けることも少なく室内に湿気が隠っていたためと考えられる。また、冬の時期は洗濯物を室内に干すことも多くこれも原因と考えられる。夏の時期の水分量の増加は予測していたが冬の時期の水分量の増加は予測していなかった。冬の時期に積極的な換気を行なうことによって水分量の増加は防げるはずである。また、測定期間中に畳にカビの発生は確認できなかった。

    以上。