たらすな亜米利加西海岸珍道中2004

8/5(USA)
ふと気が付くと地球の夜エリアから昼エリアに飛行機が差し掛かろうとしている。なんだ、眠ってたのか(笑)。まわりのお客さんは熟睡しているので、少しだけごめんなさいして窓を開けると、はるか雲のかなたから太陽がほんの少し。夜を越え朝が来た。どんどん明るくなってくる。すばらしい眺めだ。こんな眺めが度々見られるなら飛行機乗りになりたくなったゾ!
9時過ぎにサンフランシスコ国際空港に到着。ハロー!日本を経つのに比べると、飛行機を降りて出国手続きまでは、比較的スムーズ。ノービデオ!と撮影しようとして抑止されたくらいだ。それにしてもノービデオって・・・。荷物受け取り口にいくと、なかなか僕たち一行の荷物が出てこない。全員分でてくるまでにゆうに30分以上待った。しかし、最後の最後まで待っても出てこないものがあった。Y岡さんのドライバーだ。またまたトラブル!?と思って不達問合せをしに窓口に行くと、そこに届いていた。なんじゃ、そりゃ。 気を取り直して予約していた車を借りにレンタカー会社の窓口に向かうとしよう。エアートレイン(空港内を移動するときに利用する電車)乗り場にいくと、革ジャン着てる人がいるじゃん!どうりで寒いと思った。「歩き方」にも朝夕は長袖スエットが必要と書いていたな、そういや。しかし、乗り場には半ソデ短パンの人もいるし、寒い国なのか暑い国なのかわからんデス。ただ、僕には寒かった。

レンタカーカウンターでは英語なので、対応をT口さんY岡さんにまかせてたのだが途中で呼ばれた。なんでもサブドライバーとして僕も免許証を見せないといけないらしい。「ではコレを」と得意げに国際免許を見せた。この瞬間のために会社休んで門真の運転免許センターで2,600円払って国際免許を取得したんだからねー。ところが、担当のおばさんは日本の免許証を見せなさいと言っている(らしい)。チェッ!鍵を借り、予約してる車を見てびっくり。DODGE(ダッジ)の黒いミニバンは想像以上にデカかった。乗せて貰う分にゃいいけど運転するにはデカいなー、と思い運転席を覗き込むと左ハンドル。おお、アメリカ。さっそく荷物を積み込もうとリヤハッチを開けサードシートをたたもうとすると、おや?様子が変だ。なんとサードシートがたためないではないか。取り外せはするけれど。って、おーい、取り外したシートはどこに置いておくねん、ワレー!とか言いながらシートを動かしているとバキッ!とヤバい音がしたので、それ以上触らないように荷物を押し込み、5人揃って空港を出発した。

トラブルは、まだまだ続く。道路標識が英語だし、感覚が日本の道路と違い、大雑把な地図しか持ってなかったためいきなり道に迷った。超ノロノロ運転で空港周辺の道路をアタフタしながら走ってるとポリスが!さいわいこちらの怪しい運転には気づかなかったようで、ホッとする。アメリカでいきなり切符切られるのイヤやもんね。とりあえずハイウェイに乗らず空港近辺の街を走り地図の売っていそうな店を探す。本屋には無く、スーパーマーケットにあった。地図といっても地図帳ではなく一枚物の大きな地図。しかも英語で結構大雑把なので泣きそうになりながらもなんとなく慣れてきた。左ハンドル、車幅にも臆せず運転できそうだ。しかしいきなりハイウェイに乗るのは恐いから海岸線を走ることにした。これがまた、海岸線に出るまでに峠道を越えなければならずヒヤヒヤもんだった。何しろターミネーターが乗ってそうなトレーラーが対抗車線をビュンビュン走ってくるんだから。いくら道幅が広いアメリカの道でも恐い恐い。後ろにもどんどん車の列が・・・。しかし、不思議とクラクションは鳴らされない。追い抜く車も無い。まぁ、片側1車線でターミネーターが対向車線を走っているから、追い抜くのは相当に肝が据わったタフガイかバカだろうけど。迷惑運転ですいませんでした。しかしまぁ、この車はガタイがデカイだけのアホ車だわ。室内が広すぎて吹き出し口が前しかないためエアコンが効かない。ブレーキも甘い。カーブを曲がるとロールが大きく、車体がグネェっと曲がってるのがわかる。あぁ、DODGEってこんな程度なんかなぁ。レンタカー用の廉価バージョンだからかなぁ。あっ、フロントガラスの端っこ、割れてるやん!こんなん貸し出ししていいのか、アメリカ!やっぱ買うなら日本車がいいなぁ、と思いながら走っていると、目的の交差点にたどり着く。

海岸線に出ると、今度は快適ドライビングが待っていた。右は太平洋の水平線。左はいかにもアメリカ!って感じの広大な土地。まっすぐ正面に伸びていく道路。前にも後ろにも車は無い。全てのスケールが違う!でかい!北海道が広くなったみたい(?)。たまにポルシェやBMWが追い抜いていく。ランドナーでツーリングしている人もちらほら。アメリカのアウトドアギアブランドのカタログなどの写真に使われていそうな感じでカッコいい!あー、自転車乗りたい!途中で灯台が見え、いい感じの海岸が見えたの休憩を兼ねて記念撮影。カリフォルニアだぁ!ここでY岡さんと運転交代。助手席も変な感じだが、海が良く見えて気持ちいい!が、どこまで走ればサンタクルーズ?いまどのへん?と若干の不安を感じていると街が見えてきた。もうサンタクルーズに入っていたようだ。といっても広いのでどっちを向いて走れば・・・

地図を買おう!腹も減ったし、とりあえず車を止めよう。昼食は行き当たりばったりに入ったパン屋さん。アボガドサンドイッチは、すごく旨かった。T口さんに英語で色々聞いてもらって、どうやら地図はガソリンスタンドにありそうだと理解する。Y岡さんとスタンドに併設されているコンビニエンスストアに入り地図を買う。アバウトな地図もだいぶ読めるようになってきた。ふむふむ、目的のモーテル「Travelodge」まではあと少し。モーテルに到着すると再びT口さんとY岡さんの出番。言葉で意思疎通できるのっていいなぁ。部屋は広くてきれい。モーテルって響きから勝手に想像していたのとぜんぜん違って快適に過ごせそうだ。しかし、空港から1〜2時間で到着するわよ、ってレンタカーカウンターのお姉さんは言っていたのに、4時間くらいかかった。疲れた、少し寝るベ・・・。19:30、外はまだ明るい。Y岡さんとモーテル周辺を散歩する。歩行者用の信号は変わるのがすごく早い。まじめに待っているとなかなか渡れない。しかし、そんなアバウトなとこもアメリカかぁ、とオーシャンAVを歩いていると携帯電話に東京組みのK口さんから電話が。モーテルに着いたようだ。しかし、この電話ってアメリカに居ながら日本経由で話しているんだよなぁ。旅が終わる頃には、いったいいくら分話すんだろう?少し恐い。

モーテルに戻ると東京組みのK口さん、K元さん、N嶋さん、そして名古屋からT中さんが揃っていた。みんなで食事をしにボードウォークへ。車を止めて振返れば、海岸にある遊園地が。楽しそうでいい感じだ。もう少し暗くなると電飾でもっときれいに見えるらしい。昼間あれだけ暖かかったのに、日が傾き始めるとめちゃくちゃ寒い。ウィンドブレイカーを持ってきててよかった。K口さんお勧めのシーフード料理店で食事。サーモンのパイ包みを食べた。めちゃ旨い!サラダに乗ってる海老も、他の人が食べてるホタテの貝柱も旨い!しかし、一皿あたりの量が多いなぁ。毎日こんなの食べてたらアメリカ人はデカくて当たり前だな、こりゃ。店を出て桟橋を歩いているとアシカの鳴き声が。そう、ここではカモメを見るのと同じ感覚でアシカが見れるのだ。しかもたくさん。すごいすごいっ!帰りはK口さんの運転する車とはぐれてしまったので、とりあえず来た道(らしき道)を戻ってみる。モーテル裏のスーパーで明日の朝食を考えているとK口さんたちも店に入ってきた。すでに22時30分を回っている。

写真協力:K本さん、Y川さん

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