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［NEWS］●AppleのMicrosoftの「意見の相違」，原因はQuickTime 3.0？
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23日，Appleの広報担当者はWindows用のマルチメディアソフトの開発に関し
てAppleとMicrosoftの間に「意見の相違」があったことを認めた。行き詰まり
そうなこの問題が，Microsoftのビジネス慣行に関する連邦政府の次の捜査の核
心になる可能性がある。
Wall Street Journalが23日付で報じたところによれば，米司法省は
MicrosoftがAppleに対してコンシューマー向けマルチメディアソフト市場に参
入しないように説得しようとしたという申し立ての捜査に乗り出したという。
司法省はAppleから入手した資料を調査中で，この資料にはMicrosoftの取締役
が過去3回にわたり (一番最近は3月) ，AppleがWindowsのマルチメディア市場
に参入する計画を撤回して，この分野でMicrosoftの邪魔をしなければ，それと
引き換えにAppleのソフトウェアツールを支持すると提案したことが示唆されて
いると，同紙は報じている。
Appleはこの提案を拒絶したと伝えられている。
Apple広報のKatie Cotton氏はWall Street Journalの記事に対するコメント
を拒否したが，Appleが連邦政府の広範囲な捜査に関連してMicrosoftと連邦当
局の両方の召喚状にすでに回答しており，「召喚には完全に応じる」ことを認
めた。
「昨年，AppleはMicrosoftとの提携のおかげでたくさんのすばらしい製品を生
み出すことができた。またパートナーとして，われわれは多数の合意を行なっ
てきた。もちろん，時には意見が相違することもあった。このようなことはビ
ジネスに関する提携では予期されることであり，マルチメディアはMicrosoftと
Appleの意見がいくらか食い違った分野の1つである」とCotton氏はいう。
Cotton氏によればAppleとMicrosoftは「よい関係を築いており，プロフェッ
ショナルなやり方で協力しようとしている」という。
Appleに対するMicrosoftの行動はマルチメディアアーキテクチャの最新バー
ジョンであるAppleのQuickTime 3.0によって引き起こされたものとオブザー
バーは推測している。4月に出荷されたQuickTime 3.0はこのバージョンで初め
てWindowsとMacのユーザーに同一の機能セットを提供した。
クロスプラットフォームのQuickTimeはDirectXなどのMicrosoft技術と真っ向
から対立する。さらに，今度組み込まれることになっているインターネットス
トリーミング機能によって，QuickTimeはMicrosoftのAdvanced Streaming
Forma (ASF) と競合することになる。
QuickTime 3.0では35以上のオーディオとビデオのファイル形式にアクセスで
き，インターネット上で高品質のビデオ，オーディオ，バーチャルリアリ
ティーのシーンを再生するためのコーデックを備える。独立したマルチメディ
アレイヤーとして，互換性のあるマルチメディアアプリケーションを同時に動
かせる。
今年2月，ISO (国際標準化機構) がQuickTimeのファイル形式を次期のマルチ
メディア規格であるMPEG-4で採用することを決定したことで，QuickTimeは強力
な支持を獲得した。MicrosoftはASFに基づいた対抗するプロポーザルを提出し
ていた。
Wall Street Journalによれば，Appleは連邦政府によるMicrosoftの捜査にお
いて目立つ存在となった。マルチメディアソフト市場にからむ申し立てのほか
にも，同紙によれば，政府はMicrosoftのWindowsやブラウザソフトのInternet
Explorerの画面上のエラーメッセージやその他の技術的な非互換性が，Appleや
他のライバルを妨害することを意図したものではないか，またMicrosoftが主要
PCメーカーにAppleのビデオソフトを搭載しないように圧力をかけなかったかど
うかについて捜査が進められている。
参考記事［NEWS］●QuickTimeがMPEG-4に採用されることが決定
http://zdseek.pub.softbank.co.jp/macwire/back/1998/m0213.html
[John Batteiger，MacWEEK/USA]
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［NEWS］●上院証言：RealNetworksのCEOがMS批判【ZDNet News】
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米上院司法委員会において7月23日，米ハイテク業界の幹部数名が，
Microsoftを，デスクトップ市場の独占力を利用して無惨に競合相手を潰す会社
であるとして非難した。
上院司法委員会では今年3月にも，MicrosoftがOS市場における支配をどのよ
うに利用してインターネットブラウザ市場でのシェアを拡大しようとしたか，
証言を取るための公聴会を開いている。だが，米東部時間の7月23日午前中いっ
ぱい，また午後一部にまで続いた今回の同委員会公聴会での証言は，3月の内容
を超える範囲のものとなった。
出席した業界幹部たちは，Microsoftがブラウザ以外の領域 (インターネット
メディア，オフィス統合パッケージ，サーバソフトウェアなど) を統制し，競
合相手を駆逐するために，どのように独占力を利用しているかをあげつらっ
た。
おそらく一番目を引いた証言は，元Microsoft幹部の口から出た言葉だったろ
う。Microsoft出身で現在，RealNetworksのCEO (最高経営責任者) を務めてい
るRob Glazer氏は，Microsoftは「インターネットの自由とオープン性にとって
の障害を築いている」とし，そのやり方はフェアではないと非難した。
MSはReal Playerをぶち壊すと発言した，RealNetworks CEO Rob Glaser氏
Glaser氏はまた，もし対処がなされなければMicrosoftは，「コンピューティン
グの世界を，顧客にとってフレンドリーさと有用性に欠けたものにするだろ
う。そして，技術革新を大幅に遅らせることになるだろう」とも証言した。
RealNetworksは，ユーザーがWebを介した放送を聞けるようにするためのスト
リーミング技術採用の草分けだ。そしてMicrosoftは，同社の少数株主でもあ
る。
Glaser氏は10年間Microsoftに務めた後，'94年にRealNetworksを設立した。
「そういうわけで，Microsoftがその市場勢力を使って不正に自由競争を阻害
し，他の要素を動力に巻き込み始めていると報告しなければならないことは，
私にとって大きな悲しみだ」 (Glaser氏)
同氏は，Microsoftが最近リリースした製品の1つ，「Windows Media
Player」について触れ，これを，RealNetworksの製品を事実上「ぶち壊す」も
のだと語った。その製品の一部に，RealNetworksからライセンスした技術も
使っているMicrosoftだが，Glaser氏によるとMicrosoftは「われわれ
(RealNetworks) とのライセンス更新にかかる金を支払わない道を選んだ。金を
支払わずに，われわれの技術の最新版を利用できるようになる道だ」。
「われわれの新製品のライセンスを取得するか，あるいは平和的にわれわれと
共存していくかする代わりに，Microsoftは事実上，われわれの製品が使用され
るのを阻止しようと試みている。消費者が既にわれわれの製品を使っている状
況で，Microsoft製品 (の登場) は事実上，われわれの製品をぶち壊そうとする
ものだ」 (Glaser氏)
Glaser氏の証言によると，4月に同氏はMicrosoftにこの問題を告げた。だ
が，「小さな点においては，Microsoftはわれわれの懸念に対処したが (中略)
大きな点では対処を拒んだ」という。
「Microsoftがやろうとしていることは間違いだ。同社はわれわれの事業と名声
を傷つけようとしている」とGlaser氏は加えた。「これは，われわれの製品の
品質と信頼性に頼ってくれているコンシューマーにとって，悪いことだ。前向
きな目的はどこにもない」とも。
●「Acerに圧力かけた」とLotus社長
一方，Lotus Developmentの社長兼CEO，Jeff Papows氏は証言の中で，
MicrosoftはAcer Americaに圧力をかけて，「Lotus SmartSuiteをコンピュータ
にバンドルする」という口頭での約束を取り消させたと語った。
Papows氏によると，同氏はMicrosoftとAcerのやり取りに詳しい業界筋から，
AcerとLotusの懸案中の取引に，Microsoftが懸念を示したことを知ったとい
う。
「AcerとMicrosoftの討議の性質がどのようなものであったか，私には推測する
ことしかできない」 (Papows氏)
Microsoftの最も厳しい批判者として知られるOracle CEOのLarry Ellison氏
は，新機能をすべて取り込んでいくコンテナとしてのWindowsの登場は，
Microsoft CEOのBill Gates氏が描く，より大きな戦略と合致したものだと語っ
た。
「BillはすべてをWindowsに追加したいのだ。あらゆるものを。Microsoftは，
既に地上最強の会社になっている。だが人々にはまだその姿が見えていない」
(Ellison氏)
Ellison氏は，MicrosoftがNetscape Communicationsに対して取った攻撃 (ま
ず無料でブラウザを提供し，それからそれをOSのWindowsに取り込んだ) を再度
持ち出し，このやり方を「インターネットのイノベーターであるNetscapeを破
壊するための明白な試み」と呼んだ。
「成功した革新に対するMicrosoftの回答は，消せということだ」 (Ellison
氏)
23日に各紙は，「司法省はRealNtworksその他のマルチメディア関連企業に対
するMicrosoftの行為を調査している」と報じた。
Glaser氏が証言を読み上げたあと，上院司法委員会議長で，アンチ
Microsoft派の議員として知られるOrrin Hatch氏 (ユタ州選出・共和党) は，
「これは司法省が非常に深刻に受け止めなければならないことだ」と発言して
いる。
ZDNet News
http://www.zdnet.co.jp/news/
[Charles Cooper，ZDNet/USA]