31cm 鏡筒蓋製作

→望遠鏡


 

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鏡筒に被せる蓋を作ります。

2分割鏡筒なので最低3つ必要ですが、車で移動することも有るので主鏡側にも
蓋をする事にしました。また、鏡面の汚れを最小限に留めるため、主鏡直前にも
することにしました。そうすると5個も作らねばなりません。

雌型を作るのは面倒なので簡単に済ませることにします(と言っても面倒です)。

写真はFRP板を作る為の塩ビ板です。これに両面テープを貼り、合板に貼り付け
FRPが反るのを防ぎます。

2

蓋の一部にFRP用のハニカムコアマットを使ってみます(ただ使って見たかった
だけで特に意味は有りません)。

塩ビ板を離型処理した後、ガラスマットに樹脂を含浸、脱泡。ハニカムコアマット
に樹脂を塗りマットにのせ、樹脂をたっぷり塗ってその上にガラスマットをのせ含
浸、脱泡。要するにコアマットをガラスマットでサンドイッチします。
このFRP板は2分割鏡筒の後筒に使うことにします。

前筒にはガラスマットだけのFRP板を使うことにします。

3

蓋に使うリングを作ります。

写真は後筒の下側にする蓋用の型です。コンパネを鏡筒外形より2〜3mm大き
く切り3枚木ネジで重ね、外周にアルミテープを巻いて有ります。

これにガラスマットを積層し、脱型してFRPのリングを作ります・・という計画でした
がこれは人には薦められません。FRPが収縮し脱型が非常に困難です。
(こんなことになるかと思い、コンパネ外周とアルミテープの間に紙を巻き付けて置
いたのですがほとんど効果が有りませんでした。計画では1mmコルクを巻く予定
だったのですが、けちってしまいました。)

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積層したリングが硬化したところです。

左上と右下が鏡筒の外側を押さえる蓋用で、右上が鏡筒の内側を押さえる蓋用
です。もう一つ内側用のリングが必要ですが、台にする板が無いため後で作りま
す。

木型からはみ出た部分のFRPを削り落としてから脱型します。

5

リングと板を接着します。

リングは接着面側を平らに削ります。
板は仕上がり寸法より大きく切ります。

これを樹脂で貼り付け、硬化するまで固定して置きます。

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リングと板の接着は不十分でした。

歪ませると接着部が割れてしまいます。

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補強の為に、更にガラスマットを積層します。

奥は板のはみ出しを削りガラスマットを外周に積層したところです。
これでOKです。

右手前は3層目を積層したところです。

8

左:後筒の上側蓋です。
鏡筒接続用のファスナーで固定でき
るように爪を貼り付けます。

右:前筒の下側蓋です。

 9 ゲルコートで塗装しました。

中央は主鏡直前蓋ですが、鏡にぶつけそうなので別の材料で作り直す予定です。

10

それぞれの蓋は径を変えて有るので、蓋の中にまとめて入ります。

(クッションはまだ貼って有りません)

丈夫にし過ぎたため、FRPでも結構重くなってしまいました。

 

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