10月03日 金曜日
朝が苦手なわたしは、昼前に起きた。もうすでに、2人は会っている時間だった。
『今新幹線の中。10時に東京駅で待ち合わせなの』
ケータイへメールが入っていた。
準備は前日にしてあった。それでも何かがない。
体調がイマイチで吐き気がしていた。
頼りない姿で家を出る。妙に膨らんだポーターのバッグが怒っている。
歩いて、歩いて、バス停まで向かう。15分。
向かうこの道で、タクシーを拾う。このタクシー捜しが命運を左右する。
歩きながらこなければ、バス停でバスを待ち、バスに乗り、駅まで揺られ、バス代を払う。あきらかにタクシーのほうが素早さも機敏さも居心地のよさも乗車代も良い。
運良くとおりがかった、タクシーに手を上げる。
乗り込み。「西口の手前までお願いします」
わたしのために無言でエアコンを最大にしてくれていた。
13分間。
付く。「これでお願いします」とタクシー初乗り利用券を渡す。嫌な顔をしなかった。
「ありがとうございます」といって降りる。これで乗車代は無料。バスなら障害者手帳使っても半額は払う。
あとほんの数m、先に進んでいたら運賃メーターが上がっている。このギリギリのとこで降りるのがポイント。
たまに忘れる。
駅まで数m、歩く。
駅に着いて、切符を買う。ホームに降りる。電光掲示板の時刻を見ては、ホーム内のコンビニ寄る。
砂糖なしのガムとスポーツ飲料を買う。コンビニって高い。お釣りはお財布で。
電車の待ち時間でホームのイスに座って、持ってきたドリンク剤を開け飲む。あっという間になくなる。
そのゴミをホームのゴミ箱へ今捨てる。
電車が来る。この電車は各駅で止まる電車で着くのが遅いが、空いているので確実に座って行ける。
これを乗り過ごして、3分足らずで来る、次の電車は、主要駅しか止まらなく、着くのが早いが、皆それ目当てで混んでいて座れない可能性がある。
どっちにしよう〜。
乗り過ごした。早く行かねばならない。座れるだろうと踏んだ。
来た。
…混んでいた。
立ったまま乗る。つり革をつかみ、揺られながら、ドア付近で窓の外を眺めている。
隣には、学生のカップルが楽しそうに会話を弾ませている。若いって素晴らしいが今日は学校のはずです。
すでに東京にいる人にメールを送る。揺られながら文字を打つ。
『今電車乗りました。…』
今の『い』が、あ・い・う・え・・、と押しすぎで過ぎてしまう…。
『また途中駅でメールします』
送信。ぴろろーん。3円が飛んでいく。
主要駅に止まると、さすが早いだけあって、先ほどの各駅の電車も逆側に止まっている。ここでこの電車が追い越すことになる。
さすがに立ちっぱなしに疲れたので、どうしようか非常に悩んだが、座れる各駅に乗り換えした。
こちらはぜんぜん空いている。
一息ついた。
六本木ヒルズ。行った。遠かった。地下鉄がわけわからない。疲れた。
でっかいクモのオブジェで待ち合わせ。だいぶ待たせてしまった。2人はいた。会えた(^-^)。カフェで話した。もう1人突如来てくれた。4人の空間があった。
ネットの向こうの人がそこに居た。
すごい未来空間、ビジネス空間だった。なんでこんな建てられるお金あるんだろう。向こうでなんかちょうどミュージックステーション生放送やってたらしい。東京タワーもヒルズから見れた。しかもピンクだった。
その後、地下鉄乗った。帰っていった。食べたり飲んだ。話した。帰っていった。22時過ぎにホテルにインした。そしてさらに外出て、近くの居酒屋に行った。お巡りさんオススメだった。23時も過ぎた駅前を残る2人は歩いた。飲んだ。話した。そしてホテルへ帰った。それぞれのシングル。26時。そこで手紙を書いた。直筆の。
なかなかわたしは眠れない。静かな部屋の中、ほのかな暖色ライトが灯るベッドで寝ながら跳ねながら、いろいろ思い返しては考えていた。
次の朝。11時にアウト。近くでコーヒーした。お昼、パスタ屋で食べた。そして、タクシーに乗っていった。残るわたしは1人、ちょっとベンチで休んだ。昼なのに黄昏た。抜け殻のようだった。
この2日。空が、とっても素晴らしい秋晴れのどこまでも清んだ青空だった。東京なのに。
実はさらに、そこで友人から電話があって、東京のどっかで会った。省略。
やっと帰った。やはり近くはなかった。おそろしく疲れた。
その晩、さみしくてしかたがなかった。同時になにかを得たような、右手は拳を握り締めていた。
2003.09.01 Restarted
管理人 旧44uk(y4uk)
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