菅 野  陽

Yo Sugano


「 男(背面) 」
(1968)



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石の顔 ひとびと(見ている) 「ふたつの塔(部分)」 かぜ おやこA(ふたり) 門(小)
1954 1955 1957 1958 1960 1962頃
8.4×9.7 21.6×13.3 15.3×22.0 31.9×53.0 14×11 14.5×14.0
A、St D.Et、St、A L.Et、St、A Et、L.Et L.Et、St、A
風ll(風のえちうど) トルソM 男(背面) a ruin in greece えい児 古墳より
1963頃 1964 1968 1976 不詳 不詳 1991
20.5×13.6 50.7×35.5 19.3×9.6 50.0×35.7 21×29.5 14.5×7 23.6×17.9
D.Et、L.Et Mg、1版2色刷 Et、D.Ett、L.Et、凸版刷 Et、L.Et、St、A D.Et、St、A Et、A Et、A

A−アクアチント  D−ドライポイント  D.Et−ディープ・エッチ  Et−エッチング
L.Et−リフトグランド・エッチング  S.Et−ソフトグランド・エッチング  St−サルファチント  Mg−メタルグラフィック


★ 菅野陽銅版画作品の主な技法解説−白井四子男 ★  (不忍画廊刊 菅野陽遺作展図録より引用)

アクアチント 松脂の粉末を布袋又はアクアチントボックスによって版に撒布し、下から熱し定着させる。
版を腐蝕した際、酸が松脂の粒子の間のくぼみに作用して一面に細かい凹部を作り出す。
腐蝕時間により明暗の調子を出すことができる。
ディープ・エッチ 液体グランドを筆につけて描画し、腐蝕すべき部分はそのままにして硝酸や塩化第二鉄に
数時間浸しておく。凹凸のはっきりした版になる。
リフトグランド・エッチング ポスターカラーにアラビアゴムを入れた液、又は砂糖飽和溶液に少量の墨汁とアラビアゴム
を入れた液を描画しグランドを流し引きして乾燥させる。ぬるま湯に浸すと描画部分の版画が
露出しそのまま数時間腐蝕すればディープ・エッチになり、黒くしたい場合はアクセントを施す。
筆で書いたような線表現が出来る。
サルファチント 硫黄粉末、又は粉末をテレピンで溶いたものを版画に塗布する。弱い調子を出したい時は
一晩そのまま放置し、強い調子を出したい時は版の裏から熱を加える。硫化銅の生成による
版作りで、強いマチエールが得られる。



菅野陽さん著書 ・・・ 「銅版画の技法」1962(美術出版社)
                         「日本銅版画の研究 近世」1974(美術出版社)等多数

東京国立近代美術館 東京都現代美術館 町田市立国際版画美術館
茅ヶ崎市美術館 浜松市美術館 郡山市立美術館 などに収蔵



菅野陽さんは、作品そのものよりも上記の著書の方が、主に作家さん達にも、広く知られているそうです。
かといって、作品が良くないわけでは決して無く
技術的にはかの有名な駒井哲郎さんよりも上という方もいるとか
現に、菅野さんが駒井さんに”シュガーアクアチント”の技法を教えたそうです。
というお話などなどは
私が菅野さん作品を持ってから聞いたお話です。
私が菅野さんの作品と出会ったのは、不忍画廊さんで、たしか他のお客さんに
ごそっとシートで無造作に広げられているのをのぞき見?したのでした。
その時から特に目に焼き付いていたのが「風ll(風のえちうど)」でした。
何が良い?好き?かと聞かれると...?
マチエール・にじみ加減、モチーフというか作品の雰囲気?
技術的なことも専門的なことも何もわからないので、実のところ「すき」なだけです。
「すき」という言葉も適しているかどうか? 感動とか癒されるとも違うし、そう考えると不思議ですね。
今回、不忍画廊さんの遺作展で、再びたくさんの菅野陽作品を見ることができ
そして、やはりひかれることを再確認し
運の良いことに作品を持つことができたことはとても嬉しいです。



菅野 陽さん作品問い合わせ は 不忍画廊さん にどうぞ。。。


菅野陽さんあれこれでーた


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