+++ 風のように詩がながれていた +++
「さようなら」と言ったのは、つい昨日の出来事のように感じる。


あの日からどれくらい経ったんだろう?時間と共に積み重なるのは虚無感だけ。
こんなに君の存在が大切だったなんて、一緒にいた時は気が付かなかった。「なんであの時・・・」なんて後悔がすっかり弱りきった僕を押しつぶそうとする。
仕事が忙しいと言って気持ちをごまかそうとしても、逆に何も手に付かなくなってることに気が付いて、またへこむ。

どこかで偶然出会えそうで、向かいの交差点や駅のホームを隅々まで見渡すクセがついた。映画やドラマじゃないんだから、そんな事はありえない・・・でも、今は1%の可能性にだって賭けてみたい。


君の気持ちが揺れたのは僕のせい。長く付き合っているうちに「平和」の上にあぐらをかいていたんだと思う。
どうして君からの「サイン」に気が付かなかったんだろう・・・。
いま思えば、あれほど君は「サイン」を送ってくれていたのに、見逃してしまっていた。後悔しても戻れない時間だという事は痛いほどわかっている。だからこそ、自分の内面と向き合った時に真っ黒になった固まりでいっぱいになっているんだと思う。

また二人で一緒に過ごしたい。そうなったら、もう二度と離したくない。そんな気持ちでいっぱいになって、ルール違反なのかも知れないけれど、彼女へメールを送った。
返事がくることには期待していなかったと言ったら嘘になるけれど、来なかった時は孤独感に潰されてしまいそうだったから、期待しちゃいけないって自分に言い聞かせた。
翌日になって彼女から返事がきた。返事には短く、「あの時は、あなたを傷付けるような事をしてしまって、後ですごく反省した。けれど、こっちからは気が引けて連絡できなかった。」と書いてあった。
「また戻れるかも知れない・・・。」と期待してしまうけれど、新しい彼氏が出来ていて、「でも、今は大切な人がいるから・・・。」と言われたら、自分はどうしたら良いのかわからないから、当たり障りのない返事を送って真実を受け入れる為の、心の準備をする為に時間を稼いだ。
「情けない男」と言う言葉が良く似合う自分がどうしようもなく悲しい。

Back