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酒田飽海地域労連1998年運動方針

一、 はじめに情勢の特徴

  • 勤め先なし・リストラ解雇で自己破産急増(酒田の雇用)

  • 表に見るように酒田地区の就業状態は、今年に入って失業による雇用保険受給者が増え続け、求人倍率は下がる一方の危機的状況に有ります。

    酒田公共職業安定所によると、管内の8月の有効求人倍率は昨年同月比0.62ポイント減の0.43倍で県内最低となっています。


    男子の求人倍率は0.37倍で前年同月比0.75ポイント減、女子は0.34ポイント減の0.20倍と今年度に入ってから、悪化の一途をたどっています。

    来春卒業予定の高校生の就職内定率も、例年にない低さとなっています。酒田公共職業安定所管内の来春高卒者への求人数は8月末現在で1268人。昨年同期に比べ、29.1%減少しています。内訳を見ると、県内求人は前年同期比54.4%減の377人。県外求人は7.3%減の891人となっています。


    借金を返済できず自己破産を申し立てる個人も急増しています。今年1〜7月の7カ月間で、山形地方裁判所酒田支部に自己破産を申し立てた個人(個人事業主を含む)は43件、昨年同期比で43.3%の増加となっています。    (数値はコミュニティ記事より)

    雇用パート110番開設のきっかけとなった、リストラ合理化による解雇は、110番への相談の様子からも本間ゴルフ・荘内スーツにとどまらず、庄内地区全域での広がりとなっています。

    家計をおそう悪政の数々に財布もピンチ

    払った消費税六十二兆円、4人家族当たり200万円

    消費税導入(1989年)からちょうど10年目になります。昨年4月1日からは、税率も3%から5%に引き上げられ、所得の低いものほど重い負担となる逆進性とともに、消費を冷やし不況を深刻化させた最悪の税制となっています。

    大蔵省によると、ことし三月末までの九年間の消費税収は、合計で六十二兆千四百四億円になります。これは、国民一人あたりで約五十万円、四人家族で約二百万円になる勘定です。

    医療・福祉の負担増次つぎ

    消費税の導入、税率アップと並行して、お年寄りの医療費負担は次つぎ引き上げられてきました。とくに昨年九月からの患者負担引き上げは、お金のことを心配して病院にいけない受診抑制を深刻にしています。

    年金でも九四年には、厚生年金の満額支給を六十歳から六十五歳へ段階的に繰り延べ、支給額の水準も下げる改悪法を成立させています。   

    超低金利政策で利息収入29兆円が銀行救済に

     経済企画庁が昨年十二月に発表した九六年度の国民経済計算によると、低い預金金利による利息収入の低下で家計部門の純受取額が九五年度より二兆一千億円減少したのにたいし、金融機関は逆に三兆一千億円増加しました。公定歩合が九一年から計九回にわたって引き下げられたことにより、九七年までの六年間で本来国民のふところに入るべき利息収入が二十九兆円も銀行などに吸い上げられたという試算もあります。

    農業では食っていけない

    農業ジャーナリストによると、30年前には600万ヘクタールの農地が、減反政策などにより、現在500万ヘクタールに減少、10年後には400万ヘクタールをきるとの予測。

    米価は3〜4年で10%以上も下落し、借金して経営を拡大した大規模な農家ほど経営が悪化しています。表に見るように農家の収入は農業以外に頼らざるを得ない状況です。

    農協・経済連は数年後に統合縮小の方向で、経営指導の責任を放棄しているかのようです。

  • 大型店出店で中心商店街壊滅の危機
  • 大手スーパー「ジャスコ(株)」(本社・千葉県千葉市)は9月7日、三川町猪子地区に売り場面積約5万平方メートルの「ジャスコ三川ショッピングセンター」(仮称)を出店するため、東北通産局に三条申請(建物設置者の届け出)を行いました。

    ジャスコは今後、4カ月以内に地元説明会を開催。小売業者が届け出る五条申請の後、売り場面積や開店日などを調整する大規模小売店舗審議会(大店審)の審査を経て、平成12年3月のオープンを目指します。

    申請通り認められると、同ショッピングセンターの売り場面積は県内最大規模となるため、周辺の商店街は息の根を止められかねないほどの影響を受けることになります。

  • 史上最低の賃上げで実質賃金は低下、消費の足をひっぱる

  • 企業の業績低迷により賃上げも思うようにならず実質賃金は低下しています、これでは不況の打開は出来ません。

     

    国民負担をさらに求める悪政は続く

  • バブル不況発生の張本人に60兆円の税金投入

  •  国民のほとんどが反対した金融関連法が10月23日施行されました。 政府の経営責任問いませんの発表に、経営責任追及をおそれ、ためらっていた銀行も申請に動きはじめました。

     真っ先に手を上げたのが、日本興業銀行です、その態度は、「二十五兆円が用意された以上、それにこたえていくのが社会的責任だ」(西村正雄頭取、「日経」二十一日付)と、”税金投入を受けてやる”といわんばかりのものです。

  • 年金・生存権侵害の改悪を予定

  •  年金「改革」について議論してきた年金審議会(厚相の諮問機関、会長・京極純一東大名誉教授)は十月九日の総会で、年金給付額の削減や保険料引き上げをもりこんだ意見書をまとめ、宮下厚相に提出しました。  意見書は、国民に「痛みを分かち合」うことを要請。

    ▽厚生年金の報酬比例部分(現役時代に払った保険料に応じて支給)の支給開始年齢を、現行の六十歳から六十五歳まで段階的に遅らせ、六十歳代前半の年金をなくす。

    ▽賃金スライド制をやめる。

    ▽働く高齢者の年金額を賃金に応じて減らす在職老齢年金の制度を、現行の六十歳代前半から、六十歳代後半まで拡大する。

    ▽厚生年金保険料の引き上げについては、将来的な保険料率を月収の三〇%以内、二六%程度などにすべきだという各論を併記。

    ▽ボーナスからも月収と同じ率の保険料を天引きする「総報酬制」の導入も提言しました。

  • 儲け本位に、行政のサービス切り捨て・公務員削減で東大も独立法人に

  •  小渕首相は所信表明演説で、今後10年間で国家公務員の2割、約10万人を削減するという目標を掲げました。

     その具体化として減量化計画(独立行政法人化計画など)の確定作業が本格化し、国家公務員の75%・635,000人が働く事務事業が減量化の直接の対象になっています。これらの減量化の前提としての民間委託や、統計部門の統合・包括的民間委託、官庁営繕の統合なども検討対象とされており、露骨な行政サービス切り捨ての大「合理化」を具体化する動きが強まっています。

  • 金も人も米軍の戦争に自動参戦する仕組み・新ガイドライン
  • アメリカの無法な干渉戦争に日本を自動参戦させる「ガイドライン(日米軍事協力の指針)関連法案」を、十一月召集予定の臨時国会での成立をねらう策動が強まっています。

    クリントン米大統領が来月訪日するにあたっても、「来日時の一番の関心事はガイドラインだ」(デミング米国務副次官補、六日)と圧力をかけています。

    アメリカは「テロ支援施設の存在」を口実にアフガニスタン、スーダンへの爆撃を強行(八月)。大量破壊兵器に対する国連査察拒否を口実にイラクへ軍事脅迫態勢をとる(二月)など、みずからの「国益」と判断したら、国際法もお構いなしの無法ぶりです。

    アフガニスタン、スーダン爆撃でも、在日米軍基地から出動した米軍部隊が攻撃に参加したり、イラク脅迫のときはコーエン国防長官が横須賀基地で空母インディペンデンスに出撃命令をだしました。

    新ガイドラインでは、それだけにとどまらず自衛隊や自治体、民間まで動員させようとしています。

  • 膨張する軍事費 米軍維持費は“超聖域”
  •  軍事費のなかでも、“聖域中の聖域”なのが在日米軍の駐留経費負担です。

    98年度は「思いやり」予算2538億円、SACO(日米特別行動委員会)経費107億円にもなりました。不況下にもかかわらず削減された中小企業対策費1858億円(0・4%減)の1・4倍と、異常な逆立ちぶりです。

  • 防衛の名の元に国民の税金無駄づかい
  • 防衛庁の軍事装備品調達をめぐる納入メーカーによる水増し請求発覚は、国庫への返還額圧縮への見返りとしての防衛庁幹部の天下り先確保をねらった重大な背任事件にくわえて、防衛庁が事件の証拠を組織的に隠蔽しようとはかった、前代未聞の悪質きわまる汚職・疑惑事件となっています。

  • 歴史に逆らう、大企業言いなりの労働法制改悪
  • 労働者を意のままに使い、いっそうの搾取強化でぼろ儲けをあげようとしている財界・大企業の21世紀戦略とこれを支える大企業本位の政治により、労働団体だけでなく、日弁連をはじめとした法曹界や女性団体などが相次いで反対の声を上げ、地方自治体の反対決議も270を超えるなど広範な反対の世論が広がっていた労基法改悪が9月25日に成立した。

    成果がなければ何時間働いても働いた事にならないなど,世界の趨勢に逆行する超過密・長時間労働が予想される事になりました。

  • 参議院選挙での経済失政への国民の判定
  • == 自民党にレッドカード
  • ベルリン紙ベルリナー・モルゲン・ポストは日本国民が与党自民党を「懲罰した」と論評し、政権の交代は視野に入っておらず、日本は危機からの出口を見出せないでいると指摘した。

    オーストラリアン紙の社説は、これまで力を行使することをためらってきた有権者が「ごう慢な」自民党に罰を加えたと評価し、「大衆は、指導者への信頼をなくし、消費(を手控えるという)ストライキをしている」と分析

    中国の新華社は「選挙結果は、数年来の自民党主導政府が推進した一連の経済政策にたいして、日本国民が加えたもっとも手厳しい判定である」とのべました。 同記事は、深刻な経済悪化をもたらした「もっとも直接的で主要な要因は個人消費の大幅な下降であり、その起因は昨年の消費税増税などで政府が約九兆円を個人のふところから取り上げたこと」と指摘。選挙期間中に橋本内閣が打ち出した「恒久減税」の方針や「ブリッジバンク」の決定が有権者に「その場しのぎ」の印象をあたえたとのべています。

    二.運動の基調

    1.くらしと雇用の危機打開にむけ広範な階層との共同を職場と地域から追求します。また、「対話と共同」を通じて切実な「共通する課題」での共同を継続的に追求していきます。

    2.雇用110番の活動で不安定雇用労働者の労働条件の引き上げ、未加入や未組織労働者の組織化を図ります。

    3.新ガイドライン成立を阻止し、国民生活と平和・民主主義の擁護にむけ、広範な諸団体との共同を追求します。

    4.地域経済の活性化と住民本位の地方自治の確立にむけ、広範な階層と共同し、住民本位の政治とするよう取り組みます。

     

    三.主要な課題ととりくみ

  • 1.働くものの生活と権利を守るたたかい
  • (1) 99春闘では、みんなの「要求アンケート」の集約にもとづく大幅賃上げ要求を呼びかけます。

    職場討議によって賃金要求の正当性・必要性を組合員の確信にするとともに、要求を国民的合意にたかめるための宣伝行動も強めていきます。

    5千4百万人の労働者に3万5千円の賃上げを実施すれば、日本経済への波及効果が30兆円以上に及ぶこと。まともな賃上げこそが不況打開の最大の保障であることを明らかにして賃金闘争をたたかいます。

    (2) 「 緊急雇用対策案」やリーフレットを広げながら、対話と共同を追求していきます。

    地域・産業の雇用をめぐる情勢と実態をリアルにつかみ、それぞれの状態にみあった雇用創出のための政策を具体化し、国や地方自治体、企業に交渉や協議を申し入れ、緊急雇用・失業対策を実施するよう求めていきます。

    (3) 労基法改悪・「女子保護」規定の廃止を理由とした労働条件の切り下げに反対し、職場で慣例化している既得権の協定化をはかり、労働条件の不利益変更、労働協約の一方的変更を許さないたたかいを重視します。

    男女共通の時間外・休日・深夜労働の規制が確立されるまで、「女子保護」規定撤廃を延長する法的措置を求めます。労働者派遣事業を原則自由とする派遣法の改悪を許さないたたかいを強化します。

    (4) 公務員労働者の労働条件改悪を許さない闘いをつよめます。

    98人勧は、史上最低の0.76%の給与引き上げに加え、55歳昇給停止の強行を盛り込むなど、大企業が、長引く不況を口実に、国際競争での生き残りをかけて理不尽な雇用・賃金破壊を進めている下での、「民間準拠」の姿勢を一層強めています。

    政官財一体の攻撃を許さない闘いを広げます。

    中央省庁再編に名を借りた露骨な行政サービス切り捨ての大「合理化」、独立行政法人(日本版エージェンシー)計画に反対します。

    (5) 臨時・パート、派遣などの不安定雇用が増大しています。就業規則も備えていない、ルールなき職場も数多く見られます、雇用と権利を守るたたかいを重視してとりくみます。

    (6) 不当な解雇や配転・出向などを規制する「事前協議・同意協定」の締結にむけてとりくみます。

    首切りやリストラ「合理化」に反対する運動を産別・地域ぐるみでつよめるとともに、「解雇規制の法制化」をめざしてたたかいます。

  • 2.国民生活の擁護と自民党の悪政阻止のたたかい
  • (1) 消費税を3%にもどし5兆円の減税をおこなうようもとめます。

    いまの不況は、消費の急速な落ち込みによる「消費大不況」です。消費税減税は消費を直接拡大するという点でも、低所得者の購買力を引き上げるという点でも、売り上げが減少するうえに消費税を価格に転嫁できずに苦しんでいる中小業者の営業を助けるという点でも、景気対策のためにもっとも有効で、緊急にとるべき対策です。

    (2) 年金・医療改悪反対、社会保障充実のたたかい

    3次にわたる年金制度改悪の総仕上げとして、保険料の引き上げ、給付水準の引き下げなど柱とする改悪法案が国会に提出されようとしています。また、健保本人3割負担などの医療改悪も準備されています。

    長期不況のなか将来への不安を増長させ、消費を冷え込ませることにつながる改悪には反対です。学習・宣伝・署名などのとりくみを強化していきます。

    (3) 安心して受けられる介護制度の確立

    2000年度から実施予定の介護保険は、保険料滞納者への給付差し止め、介護認定基準の問題など、多くの欠陥が指摘されています。保険料だけが強制的に徴収され、まさに「保険あって介護なし」となりかねません。

    国の責任による介護体制の整備、利用料の無料化、給付サービス制限条項の撤廃など、政府の介護保険法の抜本是正を要求するとともに、介護を必要とするすべての人が受けられる公的介護保障を求めて運動を強化します。

    (4) 地域の中小業者の営業を守る運動

    ジャスコの三川町への進出計画は,地元商店街に大打撃を与えることが予想されます。これ以上の営業悪化は地元経済にも影響を及ぼします、住民のための商店街を残すための取り組みを続けます。

    ビッグバンに備えた金融機関が、中小業者への貸し渋りを行わないよう監視を強めます。

    (5) 農業を守る運動に取り組みます。

    情勢でも触れましたが、いまや農家は農業だけでの生活は困難になっています、世界的には,食料不足が心配されており、日本の将来の食料確保も懸念されます。

    安心して経営できる農業を目指す運動に取り組むと同時に、これまで経営指導を担ってきた農協・経済連の役割を果たさせるための運動と,職員の生活を守る運動を一緒に考えていきます。

    (6)競艇船券売り場ポートピア建設を断念させるたたかい

    建設の構想は現在静かに潜行しています、最後まで手をゆるめない運動をつづけていきます。

  • 3.平和で安全な21世紀をめざし、平和と民主主義を守ります
  • 新ガイドライン関連法案における「国会承認」問題、「周辺事態」の地域限定などの矛盾を追及し、「国民連絡会」に結集して署名・宣伝、集会、国会要請行動などを展開します。

    すべての国の核実験に反対し、核保有国に核兵器廃絶の責任ある措置をとらすための活動にとりくみます。

    憲法の改悪策動を許さない広範な労働組合・国民との共同をすすめていきます。

  • 4.組織の強化拡大のために
  • 雇用110番運動から、運輸一般『向島流通サービスセンター支部』が結成され、直ちに加盟してきました。

    今年も110番運動の継続で、広範な未組織の職場への働きかけを行っていきます。

    『要求アンケート』運動への積極的な取り組みで、未組織労働者との対話活動を広げ組織拡大に結び付けていきます。

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