地上デジタル放送開始−1億台、総入れ替え−TVはどこへ
テレビ放送が始まって半世紀、テレビはアナログからデジタルヘ、戻ることのない一歩を踏み出した。
 平成15年12月1日午前11時、東京・名古屋・大阪の3市で地上デジタル放送が始まる。日本でこれまでCS/BSデジタル放送は、お金を使い機器を備えた人たちへの付加価値放送だった。地上デジタル放送は違う。日本にあるテレビは約11億台。何もしないとそのほとんどが約8年後、平成11年7月に全く見られなくなる。対応するには、テレビを一台買い替えるか、チューナーを付けるなど、地上デジタル放送に対応しなくてはならない。人気のプラズマテレビ地上デジタル対応型42インチの場合、非常に高価で60万円台が目立つ。
 デジタルの良さは何と言っても画質・音質である。また一方通行から双方向へと変化する。しかし、音質・画質が劣化せず複製を繰り返せる故の犯罪も見逃せない。複製、違法コピー、海賊版の出現である。国内の音楽事務所はテレビ局へ一斉に著作権保護を訴えた。「高画質のライブ番組を無制限にコピーされたら、音楽産業はとどめを刺されかねない」(音楽会杜関係者)からだ。 
 違法コピー撃退へ、NHKと民放は、今まで『電源を入れれば見られた』と言うテレビの常識を破る挙に出る。地上デジタル放送は、来年4月から「B−CASカード」というICカードをテレビに入れないと番組が見られなくなる。「録画は1度限り」という信号とともに、見えない状態にした番組を送信する。カードを差し込んで、はじめて正常に見られるのである。大量コピーを防ぐための苦肉の策である。
 管理会社によると、受信料を払わない登録者に対し、放送局がテレビに差し込まれたB−CASカードへ機能を使えなくする信号を送ることも可能になる。
 今回のコピー制御の導入によりデジタル機器へのコピーが不可能になること。さらに、DVD-R、DVD+R、DVD+RW、DVD-RWのビデオモードや、CPRM非対応のメディアへの録画が出来なくなる。ハイブリッドレコーダでHDDに録画した場合、CPRM対応メディアへの移動のみ可能でコピーは不可能。なおVHSなどへのアナログ録画は従来通り行なえる。
デジタルの良さ
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