虐待された子どものむし歯3倍 養育放棄が関連か?
 虐待を受けた6歳未満の児童は、虫歯が平均の3倍もあることが東京都の調査で30日、分かった。虐待と虫歯の状況との関係を調べたのは全国で初めて。虫歯の多さは、親の養育放棄(ネグレクト)や不規則な家庭生活などが関連しているとみられる。都は「虐待の早期発見のために、歯科検診の活用が期待できる」としている。
 都は都歯科医師会の協力で、都内の児童相談所などで保護した1歳から小学生までの被虐待児童計170人を調査。6歳未満児の乳歯でみると、虫歯がある割合は平均(21%)の2倍以上の48%。1人当たりの虫歯数も3.0本と平均(0.9本)の約3倍だった。特に2歳児は3.5本と平均(0.5本)の約7倍だった。
 6−12歳児の永久歯は、11歳児の虫歯数が4.2本と平均の約3倍。12歳児も6.9本と平均の約3倍でいずれも多かった。治療率は11歳児で13%と平均(74%)の2割以下だった。
共同通信