RX-78-2 GUNDAM ガンダム(2号機)
 地球連邦軍 白兵戦モビルスーツ
ガンダム  U.C.0079、連邦軍の"V計画"の一環として開発された万能型MS。パイロット及び自己学習型コンピューターの確実な回収を目的とするコアブロックシステムを採用。また、外装甲に新開発の合金ルナ・チタニウム(のちのガンダリウム合金)を採用、更に、当時ジオン軍ではまだ実用化が遅れていたビーム兵器(ビームライフル・ビームサーベル・ビームジャベリン)の携行を実現し、性能的にザクを大きく上回っている。
 RX-78は8機が製造されたとされ、最初に試作されたRX-78-1の2号機が完成する時に1号機も2号機とほぼ同じ仕様に改修、ともに形式をRX-78-2に改めたという記録もみられる。3号機までロールアウトしたU.C.0079年9月18日、V作戦を察知したジオン軍によるサイド7襲撃を受けて1号機は大破、2号機が民間人の少年アムロ=レイ(のち少尉)操縦によって実戦投入され、以後はMS運用のため新設計された新造戦艦ホワイトベースに残存のV計画MSとともに配備され、12月31日のア・バオア・クー攻防戦でMSN-02 "ジオング"と交戦して相討ちとなるまでの僅か4ヶ月の活躍で戦況を一変させる伝説的な戦果を挙げた。
 なお3号機は2号機と共にホワイトベースに運ばれ、2号機の部品供給用とされていたが、ジャブロー降下時にマグネットコーティングのテストヘッドとして使用され、のち整備して"G-3ガンダム"として実戦投入されたといわれるが、配備先や搭乗者については諸説があり明確ではない。

RYOKAN's Impression
 ご存知ファーストガンダム。1990年のHGシリーズ(1/144)を経て、ホビージャパン誌上での開発経過報告を通してユーザーの意見を汲み取りつつ、満を持して1995年に登場したMGシリーズ最初のキット。これが現在の平成ガンプラブームを作ったのは今更語るまでもないでしょう。で、僕が最初に作ったMGもコイツでした。
 その後の技術的な進化や、Zガンダム(1996)以降MGシリーズのデザインワークにカトキハジメ氏が参加してからMGシリーズ全体に流れる基本フォーマットが徐々に確立していったため、それ以前のキットであるファーストガンダム(とザク)は今のレベルからするとスジ彫りが太かったり、パーツ分割ラインがパネルラインと一致していなくて継ぎ目消し処理がけっこう必要だったりと、今の肥えた目では決して満足はいかない内容になってしまったのだけど、開発時にMAXファクトリーを巻き込んで徹底的に作り込んだだけに、ユーザーにも「究極のガンプラ」を作るというスタッフの意気込みが最も伝わってくる製品ではあると思います。それだけに、見事までのヒーロー体型で「初代ガンダムってこんなにカッコ良かったっけ?」と思ったのも事実なのだが(笑)。
 ハッチ開閉ギミックや胸ダクト内に入れるメッシュパーツやハッチ部分をシール貼りで表現する方法、改造を前提としたマーキング類や取手などのディティールアップパーツの存在など、後発のMGキットではほとんど伝承されなかった試みも色々されていて、このあたりもMGシリーズ開始当初の情熱を感じさせる部分ですね。ツノが折れにくいポリパーツで用意されているのもこのキットだけ。(その後は手パーツと同じくスチロールに軟化材を混入したアサフレックスが主になり、最近のキットでは先端が鋭利な形状重視でスチロール素材のものしか付いていないものも多い)

ガンダム
 で、こちらがVer.1.5の、2003年8月にバンダイミュージアムで限定発売されたメッキバージョン。Ver.1.5はこのとき初めて作った。
 上述したようにMGガンダムはその後のMGシリーズが向かった流れとは少し違うデザイン方向で取り残されてしまったことやPGも登場したために、改めて現在のMGシリーズやPGが指向する方向性に修正したMGガンダムがこのVer.1.5ということになる。脚の内部フレームに異種類樹脂一体成形による可動シリンダー内臓タイプを採用、腕も関節部分を変更。このほか頭・肩・胸・腰アーマーなどが新規パーツとなって、印象もVer.1よりガッチリした体型になった。また、Ver.1には付属しなかったガンダムハンマーとビームジャベリンも付属。ただしビームジャベリンのビーム部はビームサーベルと異なりクリヤーピンクで塗装しないといけないので面倒なのだが。
 その後、カトキハジメ版ファーストガンダムがMG化されるという快挙(?)を経て、最近では「ガンダムエース」に連載中のコミックに出てくる4号機・5号機(元デザインは大河原邦男氏がかつて描いたものだがカトキハジメの手でリニューアルされている)もMGで登場した。まぁコミックだけでなくPS2用ゲーム「めぐり逢い宇宙」に登場するらしいからもうオフィシャルな存在になったということなんだろな…何だかなぁ。だったら1号機もMG化してもらいたいところだが(マーキング類はVer.1には付属してたけど)。そのうち安彦良和の「オリジン」版ガンダムも出たりして。

 さて、このメッキ版Ver1.5は元キットの倍のお値段にしてメッキ塗装が施されているため塗装する必要はない(つーかヘタにやるとメッキが落ちる。ゲート跡だけは銀色を乗せたが)し継ぎ目消しも当然できないから、顔の部分(目や隈取り)の塗装と、パーツの都合上塗装するしかないツノ基部とスミ入れ以外は素組み。

 ところでこのメッキ版ガンダム、やはり設定を作るとしたら「増強されるビーム兵器への対策として戦艦のメガ粒子砲クラスにも耐えられる空間磁力メッキがサナダ博士によって密かに開発されており、ある日突然実戦に供され「こんな事もあろうかと…」という名台詞を生んだ」ということでいいでしょうか?(←ダメです)

■MGシリーズで発売中のキット
・RX-78-2 ガンダム (Ver.1) 1995.7 ※クリスタルVer.・コーティングVer.あり
・RX-78-2 ガンダム (Ver.1.5) 2000.6
・RX-78-2 ガンダム(Ver.ka) 2002.12
・PF-78-1 パーフェクトガンダム 2003.12
・RX-78-3 G-3ガンダム 1996.3
・RX-78-4 ガンダム4号機 2003.7
・RX-78-5 ガンダム5号機 2003.8