| MS-06F/J ZAKU-II ザクII
ジオン公国軍 量産型モビルスーツ |
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MS-05"ザクI"の後継機としてZEONIC社で設計・製造された、1年戦争を代表する名機。MS-05では内装されていた動力伝達パイプを露出させ整備性が向上している他、核融合ジェネレータ性能が大幅に向上した。U.C.0078年1月に量産が始まり、初期量産型のA型、ショルダーアーマーにスパイクを採用したC型を経て、動力源である反応炉の性能を向上させたF型の生産に移行、これが標準機体となった。また、エースパイロット向けに性能を向上させたS型(FS型)が少数生産された。
一方で、地球侵攻作戦が公国軍の戦略に織り込まれた段階で本格的な地上専用MSの設計は進行していたものの、現地でのデータ収集なしには本格的な専用機の生産は不可能なため、コロニー内での稼働実験によってF型から空間戦闘用の装備を取り除いた地上戦用のJ型が開発・量産された。J型は外観こそF型と大きな違いはないが、AMBAC(能動的質量移動による姿勢制御)システムの廃止・プロペラントから酸化剤および脚部サブスラスターの節減・空冷構造の採用による主動力炉の冷却機能の向上などが図られている。
のちにF型にかわる空間戦闘用主力機としてR型が登場し、またMS-07・MS-09・MS-14など後継MSが登場した後もF型・J型は生産台数の多さから活躍を続け、統合整備計画により操縦系や一部パーツを他機種と共通化させたFZ型や量産型の性能向上型であるF2型などが投入され、1年戦争終結後も連邦軍などに接収されて使用された。また、その後もRMS-106"ハイザック"などの新世代MSにその系統は受け継がれた。
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譲受時の完全素組み状態 |
RYOKAN's Impression
2004年3月に研究室の後輩でガンダム仲間だったI君が修了(卒業)のため研究室の私物を片付けた際に譲受。元々は僕と同じ年に修了したT君が作ったものが修了時に譲渡されていたらしい。既に組み立て済みとはいえ単にパーツを組んであるだけで、塗装はもちろん接着も合わせ消し処理もデカール貼りも施されていないホントの素組み状態なので、いってみればパーツが切り離されただけの状態に近い。ということは最低限の接着・合わせ目処理と塗装、スミ入れ、デカール貼りを行う余地がある訳で。
特にザクはMG最初期のキットのため、その後のMGシリーズの進化過程で標準となったパネルラインでのパーツ分割がされていないので、接着後の合わせ目処理がかなり必要なのと、パネルラインの筋彫りがかなり入っているのでスミ入れだけでも見栄えがかなり良くなる。また、動力パイプの外装であるビーズ状のパーツはこのキット登場時の大きな話題だったがいまひとつ成型の精度が良くないので、エッジを綺麗に面取りして整形してやるのも見栄え向上の大きなポイント。更に、ザクに限らずジオン系MSは外装甲の裏側がちらっと見える箇所が多いので、パーツの裏側をグレー系で塗ってやるのと更に見栄えが向上する。
内部構造(再整備時に撮影) |
ということで譲受して持ち帰った後、すぐに全部パーツにバラし、内部フレームや肩スパイクアーマー・腕・太腿などのブロックを接着&合わせ目処理。頭部外装パーツと動力パイプの芯が破損など再使用できない状態だったので、これはパーツ注文で新品に交換。譲受時にはF型のスラスターで組まれていたのでそのままF型で再整備することに。まぁ組んだ後でもJ型への換装はできるのだけど、脚部スラスターのパーツが抜け落ちやすいので接着して固定、マーキングもF型で処理。
しかし最近出たMGキットを組み慣れていると、このMGザクが1995年に出た当時の驚きと感動を忘れる事はないけど、少々物足りないものを感じるようになっているのも確か。グフを経て「0083」登場のF2型がMGキットで登場し、これが実質的なVer.2なんだろうけど、是非ノーマルなザクでVer.2開発を…と切望していたが、2007年春、ついにVer.2が登場。パーツ構成も将来のシリーズ展開を考えたものになったようで、これでオリジナル配色のJ.ライデン機やS.マツナガ機のR型が出ることになるはず。
■MGシリーズで発売中のMS-06系キット
・MS-06F/J ザクII (量産型) 1995.10 ※クリスタルVer.・コーティングVer.あり
・MS-06S ザクII (シャア=アズナブル少佐機) 1995.10 ※クリスタルVer.・コーティングVer.あり
・MS-06R1 ザクII (シン=マツナガ大尉機) 1996.6
・MS-06R1A ザクII ("黒い三連星"仕様) 1999.6
・MS-06R2 ザクII (ジョニー=ライデン少佐機) 1996.6
・MS-06F2 ザクII (F2型) 2002.4
・MS-06F2 ザクII (F2型・連邦軍カラー) 2002.9
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