| AMX-004-1 QUBELEY キュベレイ
ネオ・ジオン軍(アクシズ) ニュータイプ専用モビルスーツ |
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アクシズ(ネオ・ジオン)にて開発されたニュータイプ専用試作モビルスーツ。一年戦争の終戦時に地球圏を脱出して小惑星アクシズを拠点としたジオン公国軍残党は、窮乏の中でもMSおよびニュータイプ関連の技術開発を優先して継続しており、ガンダリウム合金の製錬やサイコミュ技術、ファンネル・システムなどを確立していた。特に、一年戦争時には巨大な容積を必要としたためモビルアーマーやMSN-02のような巨大MSにしか搭載できなかったサイコミュ・システムの小型化の成功は通常サイズのMS機体への搭載を可能にした。そして一年戦争時にNT対応兵器として最大の戦果を挙げたモビルアーマーMAN-08"エルメス"を発展させMS化するというコンセプトでコードネーム"L-MES2"として開発されたのがAMX-004である。
ボディユニットにエルメスの基礎構造と機能を集約・再構成し、特異な形状を持つ頭部ユニットにはサイコ・ウェーブ送受信機能を内装、また頭部ユニット自体がスタビライザーとしても機能し、モノアイが特徴であるジオン系MSでは初となるデュアルセンサーを搭載した。両肩の巨大なショルダーバインダーは4基のフレキシブルスラスターバインダーでもあり、シールドとしての機能も併せ持ち、単体のMSとしても圧倒的な性能を誇る。
NT対応兵器としてエルメスに搭載されていたミノフスキー粒子散布下でも遠隔誘導による攻撃を可能とする攻撃端末"ビット"はエネルギーCAPシステムの搭載によって小型化されており、その漏斗状の形状から"ファンネル"と呼ばれたが、これは以後のMSに搭載された遠隔誘導端末でも一般的な呼称となった。ファンネル搭載のため他にはビームガン兼用のビームサーべルしか主武装は存在しない。
1号機はアクシズの指導者ハマーン=カーンの専用機としてグリプス戦争末期のU.C.0088年1月に実戦投入され、MSZ-006"Zガンダム"やMSN-00100"百式"と交戦。ティターンズ壊滅後の第1次アクシズ戦役には2号機・3号機"キュベレイMk-II"が投入されたが、この時期の1号機はハマーンが実戦に出る機会が無かったためにほとんど使用されず、U.C.0088年12月のグレミー=トトの反乱によるネオ・ジオン内部抗争ではクローンによるNT部隊の搭乗機として量産型(AMX-004G)が投入された。内部抗争が終結後、U.C.0089年1月17日にハマーンのきわめて個人的な思惑から1号機が単機で出撃、MSZ-010"ZZガンダム"と対決して撃破されている。
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譲受時の完全素組み状態 |
RYOKAN's Impression
量産型ザク同様に2004年3月に研究室の後輩でガンダム仲間だったI君が修了(卒業)のため研究室の私物を片付けた際に譲受。これまた塗装も接着も合わせ消し処理もデカール貼りも施されていないホントの素組み状態だったので、最低限の接着・合わせ目処理と塗装、スミ入れ、デカール貼りを行うなど改修再整備作業を行い、4月末に完了。
キュベレイは他のキットと異なり外装パーツが敢えて光沢感を重視した成型色になっており、ハマーン様の1号機はパールホワイト。これを生かさない手はなく、また日当たりの良い研究室のI君の机に1年半ほど飾られていたせいで日焼けも起きており、ゲート跡の処理も兼ねて今回はコンパウンドで徹底的に表面を磨き込んで処理。また肩のウイングバインダーや装甲の裏側も大きく露出するので、成型色のままではスカスカな感じになってしまうから、これも全部塗装。設定資料ではバインダーの裏は黒ベタになっているけど今回はインスト通りにピンクで仕上げた。
デザインは「Z」メインデザイナーだった永野護。このため付属のデカールには「MNMADE85」というものが入っている。因みにキュベレイはデカールやマーキングシールのインストでの指定がきわめて少なく、大半が何処でも自由に貼ってよい扱いなのだが、「L-MES 2」と前述の「MNMADE85」はともかく、さまざまな大きさの「X-129」というのが入っていて個人的にきわめて謎である。「L-MES 129」というのも入っているのでサイコミュ・システムまたはファンネルのコードナンバーか?とも思うのだが…、ご存知の方ぜひご教示ください。
内部構造(再整備過程で撮影) |
キュベレイはHGUCの方が早くリリースされ、早い段階で3色
(ハマーン用1号機の白・プル用2号機の濃紫・プルツー用3号機の赤)が出揃い特殊仕上げ版も出たりしたが、MGではハマーン機の段階からバリエーションの準備がなされていたにも関わらずプルツー機が出たのは2年半後で、プル機はいまだ登場していない。まぁいずれ出るだろうけど…。キュベレイのMG発売時は「Z」「ZZ」登場MSでMGキット化されていたのはガンダムMkII・百式・Z・ZZと全部ガンダム系、今後の予定でもリックディアスとエウーゴMSばかりで、これらのMSと対決して飾ることができる敵MSがなく、その意味でもキュベレイのMG化は待たれていた。もう1機ボスキャラとしてジ・オがあるけど、あのデカさだとMG化されたら一体幾らになるんだろ。まぁサザビーがMGで出る時代(8000円)だから何が出ても最早驚きませんが。
■MGシリーズで発売中のジオン系NT専用MSキット
・MSN-02 ジオング 2002.7
・AMX-004-1 キュベレイ (ハマーン=カーン機) 2001.8
・AMX-004-3 キュベレイMk-II (プルツー機) 2004.2
・MSN-04 サザビー 2000.7
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