時々日記: 2003.4.16-4.30

 出張
 2003.4.18(Fri)
いつも世話になっている従姉が、iMacを買い換えてセットアップを頼まれたので名古屋まで出張。今迄メインマシンとして使ってきたiMacは、15インチRTモニタの初代iMacシリーズで初めてFireWire(IEEE1394)端子を持ちDVD再生を可能にしたグラファイトカラーのiMacDV-SEで、3年半近く使ってきたのだけど、G3・400MHz、HDD13GBというスペックではそろそろメインで使うにはシンドくなってきた(HDD容量の空きが少なくなってきたせいかトラブルが増えてきた)こともあるし、最近はDVからWeb用のムービー編集もしているということで、Mac OS Xへの本格的移行のタイミングでもあるし、ここで最新のiMac G4(1GHz・HDD80GB・17インチTFT)に買い換えということに。

で、このiMac、今年になって発売されたものなので、単にCPUがG4・1GHzなだけでなく内部構造が最新型PowerMac G4やXserveと同様、メモリにDDR SDRAM(PC2100)を使うタイプだからとにかく速い。今迄のiMacは勿論、僕のG4/400と比べても段違いに速い。いいなぁ。もっとも、この機種はMacOS 9では起動できない(Classic環境としてのみ動作)タイプなので、今迄の僕の経験とはちと異なる挙動をする部分もあって戸惑いも。
  初めて見る17インチワイドスクリーン(1440x900pixel)だが、なんとなく映りが小さいな…と思ったら、15インチ(1024x768pixel)モデルと縦方向がほとんど同じ寸法で画素数は多いせいなのね。うちの17インチモニタ(1280x1024pixel)よりかなり小さく感じるものなぁ。

ともあれ、今迄使ってきたiMacに溜め込んだ書類を一気に移動させるために一度データやClassic用の設定を外付けHDDにコピーして、それから新iMacに移植。そのほかにも色々とみていたら今日1日だけでは片づかなくなり、今日は泊まりで翌日へ持ち越し。

 ギリギリ
 2003.4.19(Sat)
さくっと終わらせて早めに帰るつもりが結局いろいろかかってしまい、…新幹線に乗ったのが21:51(苦笑)。下宿に到着したのは23時過ぎでした。はう〜。

 書類書きの日々
 2003.4.20(Sun)
うーん、学振(日本学術振興会 特別研究員)申請の書類がなかなか書けない…、去年は連休明けが〆切だったので今年もそのつもりでいたら、今年はいきなり早くなって連休前の〆切だそうで。(滝汗) まぁ去年いちど書いてるから(選考には落ちたが)多少は慣れているけど…、さてどうしよう。そういえば火曜日はゼミ前の午前中に健康診断にも行かないとなぁ。

 1日遅れ
 2003.4.24(Thu)
本当は昨日が学振申請書の〆切だったのだが、事務に頼み込んで今日の午前中に延期してもらい、なんとか書き上げる。実際に振興会の方に提出する〆切は6月で、大学事務での〆切が早いのは大学側で書類をチェックするためだから(だったらもう少し遅くしてくれてもいいのに…)、この融通が利くのだけど。事務の職員さんスミマセン…。

今年度から、申請書の用紙は所定のものを貰って書くのでなく、サイトに置かれたPDFファイルをダウンロードして各自プリントアウトし、それに記入する形になったので、PDFをそのまま展開した上に文字を張り込んでいけるIllustratorを使って仕上げることに。
 …ところが。その申請書が項目にマル囲み数字を使ってやがるのでMacでは文字化けするし、おそらく一太郎で用紙を作成したらしく、ジャストシステム製品にしか入っていない筈のフォントがPDF埋め込みフォントに一部で使われていて、PDF Readerならともかく、Illustratorで展開するとMacに入っていないフォントは別フォントで代用され、当然本来のフォントとは違ってきてしまうワケで。用紙をMS-Word形式でも配ってるのなら、MS標準で入ってるフォントだけを使えよな、まったく(苦笑)。

マル囲み数字の文字化け問題はプリントアウト時にもかなり苦労したが、どうにか対処し、教授の推薦書も頂いて、なんとか仕上げて事務に提出に行くと、他にも博士課程の学生がぞろぞろと提出に来ていたので、みんな俺と同じく去年までのように連休中に仕上げるつもりでノンビリしていたのかしら(笑) さて、今年こそ当たってくれないかなぁ(笑) 。ほとんど宝クジみたいな気分だが、結構切実だったり。だって学生身分で月給20万+個人の研究費(年間150万)を支給ってのはデカいっすよ…。

 地下書庫を徘徊
 2003.4.27(Sun)
連休明けのゼミで文献紹介の当番なので、この週末は文献あさりに大学の中央図書館に籠もっていた。途中、高校時代の担任だった先生が書いた論文がSCIENTIFIC AMERICAN(日本語版が「日経サイエンス」として出ている)の数年前の号に出ているのを発見してびっくり。
 で、紹介する文献の目星は付けたものの夕方で貸出業務時間は終わっており借り出せず…。まぁ休日も開くようになっただけでも有り難いことだけど。

うーん、中継ぎは鉄壁なのにそこに繋げることすら先発ができてないな今のドラゴンズは…。川上以外のローテーション投手がまともに勝てていない現況は流石に不安がある。せめてもう一人くらい立ち直ってくれないと。

 太閤記・終焉の地
 2003.4.28(Mon)
関西漫遊中(笑)のむじるし氏から昨日連絡があり、京都に来るというので会うことに。で、かじりんに会う目的でやってくる岐阜のY姉妹もいらっしゃるとの由。それを昨日のうちにAOIさんや弥生さんに話したら随分羨ましがられたのだが…。
 ともあれ8時半頃に京都駅の改札内で合流、JR奈良線で東福寺に移動し、京阪で七条に、という1駅区間ずつの妙な移動を経て、京都国立博物館の北にある豊国神社へ。今回のむじるし氏のテーマ(?)が豊臣秀吉・北政所ゆかりの場所ということらしく。元々は京都国立博物館も豊国神社も方広寺の境内の敷地跡で、明治時代になって建てられたもの(豊臣家滅亡後に江戸幕府によって破壊された本来の豊国神社は豊国廟がある山の麓にあった)だから、敷地が隣り合っているのは当然のことで、この3つはかつて方広寺の石垣として造られた巨石による石垣に囲まれている。
 豊国神社を参拝するとすぐ北側に大阪冬の陣のキッカケとなった問題の銘がある大鐘が見える。鐘は流石にでかい。問題の銘「国家安康」「君臣豊楽」の部分は白く囲ってあるのですぐに判るようになっている。鐘が吊られてある鐘楼の中には、かつて此処に存在した方広寺大仏の残骸らしき銅製品が転がっていた。
 豊臣秀吉が建立した初代大仏は、当時既に巨大銅像の鋳造技術が退歩していたため木造で造られたが、大きさは東大寺大仏をも上回り、大仏殿も壮大だったが地震で崩壊し、豊臣秀頼の手により旧大仏と同じ丈の銅製大仏で再建された。しかし大阪の陣で豊臣家滅亡後、大仏殿が落雷で焼失し、大仏も江戸幕府によって取り壊され、銅は貨幣にされてしまった。かわりに竹骨に布を貼り重ねた(岐阜大仏などがこの手法)旧大仏の1/10の丈の半身像が置かれたが、これも昭和40年代に火災に遭って今は跡形もない。

そのあと五条坂を登り、三年坂〜二年坂と下っていって高台寺へ。北政所が余生を送った寺で、結果的に徳川政権誕生に力を貸したことに対して家康は豊臣家滅亡後も終生その恩を忘れることなく多大な援助を続けたため、往年の規模からかなり縮小したとはいえ遺された建物や美術品からは当時の雰囲気が偲ばれる。1ヶ月前に母・妹と来た時にはまだ桜には早かったが、今日はすっかり葉桜。

そのあとY姉妹は「二人だけで行きたいナイショの場所がある」とのことで(一体何処なんだろう…)、ここでお別れ。男2人はバスで移動し、京大近くの定食屋でトンカツ定食を食った後解散。そのあと大学に戻って図書館で調べものをしたりしていたのだが、理学部数学教室に入って建物の内外装をチェックしたりしていたら(今後は外装だけでなく内装の汚れ・色彩変化まで手を広げる予定なので…)、かじりんの旦那Aくんの研究室を発見したので急襲(^^;;)、しばらく話し込む。この春から京大に呼び戻されて講師になったのだけど、会うのは久しぶりだったなぁ。かじりんにも去年産まれた息子にもまだ会ってないし。

 The Long and Winding Road
 2003.4.29(Tue)
昨夜は帰宅後非常に眠くて、珍しく夜中に爆睡してしまい(←それが普通だ、世間では)。Appleの発表を知ったのは朝(つーかほとんど昼前)だったのだが…、新しいiPod、いいなぁ…。2年ちょっと前の登場時にはまさかこれほどまでに売れるとは思わなかったが(なにしろHDD搭載のため他のMP3プレーヤに比べて高価すぎた)今となってはしっかり定着したし、当時日本製のポータブルMDプレーヤ等に比べて不便を感じたリモコンも前モデルの段階で追加されているし。重量やサイズも今回は更にコンパクト化された。内蔵されているHDDは東芝製のカードサイズのもので容量も増加、バッテリーは前モデルのSONY製リチウムポリマーから一般的なリチウムイオンに変更され連続駆動時間は減ったものの小型軽量化には成功したようだ。

これに伴いiTunes4も登場したので早速ダウンロード。MP3に代わってAAC(MPEG-4 Audio: Advanced Audio coding)がデフォルトのフォーマットになった(勿論従来通りMP3でのリッピングや書き出しも可能)。iTunes4最大のウリは、噂通り始まったネット音楽配信サービス(当初はアメリカ国内限定)にある。5大メジャー(BMG・EMI・Sony・Universal・Warner)全部を含むレコード会社とAppleが契約して、iTunesを利用し1曲ずつまたはアルバム単位でのダウンロード購入ができるシステムで、1曲99セントで販売されるが最終的には値下げも考えているようだ。日本でのサービス開始はまだ先になるみたいだけど。
 で、ユニヴァーサルを買収するというのはけっきょく噂で終わったみたいね。いずれにしても、「音楽の著作権を保護しつつネットで流通」させる新しい試みとしてのAppleの"道"は始まったばかり、ということになるけれど。

ところで、Apple Computerはずいぶん前にApple Records(言わずと知れた、かつてビートルズが設立したレコード会社)との間に商標権に関する取り決めを交わしており、その中で「Apple Computerは音楽業界に進出しない」という約束があった。実はこれを盾にMacがMIDI対応した際にApple Recordsから提訴されそうになったことさえある(いかにも訴訟バカ社会な欧米らしい話だが)。
 そのApple Records自体はたしか既に消滅しているんだけど、ビートルズ関連の商標権を持つ会社は存続している筈なので、今回の動きでその辺りの訴訟問題がまた出てきそうな気もする。このネット配信が成功すれば儲けを狙って尚更に。もっともiPodが成功した時でもそういう話は出てこなかったから流石に諦めたのか、それとも事前にApple Computer側が何らかの手を打っていたのか、さて。

 4月の終わり
 2003.4.30(Wed)
しばらく関西に逗留するAOIさんが到着。午後からはかじりん宅を訪問、はじめてかじりん息子にも会いました。