時々日記:2000.11.1-11.15
→日記最新分へ

 時の流れに
 2000.11.2(Thu)
さだまさしの公式キャラクターショップとしてファンの間では知られていた東京・原宿の「A・WEEK」が来年早々に閉店、17年間の歴史に幕を下ろすことになるようだ。ファンクラブ会報にそう記載されているらしいが、うちにはまだ届いていないので知人からの伝聞だけど。
 実は昔、僕が初めて原宿に行ったのは「A・WEEK」が目的だった。その後も上京時に何度か立ち寄って買い物をしたり店に置いてあるノートに書き込んだりもしたことがあるから、今回の閉店のニュースはちょっと寂しい話ではある。表参道の交差点の角にあるビルの3階、という、たいして目立たない割には家賃が高そうな場所に入居していたし、店の性格上いつも人でいっぱいという訳でもないし、いても商品が売れることとは別問題だろうし(苦笑)。やはり採算性は悪かったのだろうと思う。

今後はキャラクターグッズはネット通販で行うようだが、これだと現物を見てから買うことができないし、「さだまさしのファンクラブ会員」(JCBと提携して原則的に銀行引き落としになったので、クレジットカード機能が無くても通販で買える)か「インターネットが使える環境にあって、かつカード決済ができる人」、または「さだまさしコンサートに行った人」(会場での販売)しかいろいろなグッズを買えない、ということになる。まぁ確かにそれ以外の人が買う確率は低いのだろうけど、中には「インターネットが使えず、もしくはカードを持っておらず、FCにも入らずコンサートにも行かない、CDを熱心に聴いているだけだが大変なファン」という人もいるだろうし。
 また、あの店で知り合いになった人も多いという。ファンにとっては単に「グッズを売る店」だけの存在ではなかったようだ。もっと家賃の安そうなところに移転するなどして存続させることはできなかったのかなぁ。それも無理なら、さだまさしが共同経営するイタリア料理店「モンペトクワ」(渋谷)や長崎にある自由飛行館(喫茶・軽食)にグッズ直販コーナーを置くとか、そういうことも考えてもらえないだろうかと思う。

 あをによし
 2000.11.3(Fri)
今日は早めに下宿を出て出町柳から京阪電車に乗り込む。行き先は奈良。毎年の恒例にしている、正倉院展(於 奈良国立博物館)を観に行くのだ。たいへんな混雑になるので、例年は休日を避けて平日に観に行っているのだが、今年は敢えて休日に行くことに(もっとも駅に着くまで今日が祝日だということを忘れていたのだが…)。理由は後述。
 丹波橋で近鉄に乗り継ぎ、9時に奈良に到着。歩いて奈良公園へ。休日ということで人は多め、しかも大半は奈良国立博物館へ向かう。ほぼ開館時刻に到着した訳だが、既に入場券を買う人の列がかなり伸びていた。けっきょく並んで券を買うまでに30分もかかってしまった。

正倉院展に初めて行ったのはたしか中学生か高校生の頃「鳥毛立女屏風」の補修が完成して公開された時に家族で行ったのが最初で、京都に住み始めてから毎年欠かさず観に行っている。3年ほど前に会場の奈良国立博物館新館が拡張され面積が倍増し、おかげで展示スペースのゆとりができたので以前よりは混雑を感じずに観られるようになった(平日でもけっこう混むのだ)
 今回の目玉は聖武天皇愛用の琵琶や七宝で装飾された鏡、「正倉院三彩」と呼ばれる陶器など。壺を観ながら小学生が母親に「これ売ったら幾らになる? 欠けてるとこあるから値段落ちるなー」と自己レスかましながら話していたのがオカシかった。さすが関西人というべきか「鑑定団」の影響がガキにまで及んでいるというべきか(^^;)
 正倉院御物は皇室財産なので国宝指定を受けていない(つい数年前までは正倉院そのものさえ国宝指定されていなかった)ため、通常の国宝・重文では原則不可能な補修や色彩・形状復元を行うことが可能(国宝・重文では現状維持の保存が原則のため、分析により往時の色彩などが確認できても復元されないことが多く、せいぜい法隆寺のように補修・改変部分を復元したり、つい先日の室生寺五重塔などのように大きく破損した時にあわせて修理する程度)なので、往年の美しさを目にすることができるのだ。

そのあと地下通路を抜けて本館へ。以前は正倉院展期間中は休館だったのだが、新館の拡張以降は開くようになった。明治期のバロック調の建物で京都国立博物館同様に建物自体が重要文化財というもの。内部は奈良らしく(?)仏像の展示に使われ、博物館所蔵のものから秋篠寺など他の寺から出張(^^;)して並んでいるものもある。また、昨年から唐招提寺金堂が解体修理に入ったため、その内部に安置されていた巨大な仏像群(9体が国宝)も修理・調査のため入院する期間以外はここで今後10年間ほど仮住まいとなり、現在は本尊:盧舎那仏坐像が入院中で、本尊右に位置する薬師如来立像が正面入口を入った目の前に安置されている(これらの仏像が外出したのは堂が出来て以来1000年ぶりだそうだ)。修理開始目前の昨年4月、唐招提寺で鑑真和上像と東山魁夷画の障壁画を特別公開したときにこの薬師如来像も観ているが、講堂内部の薄暗い中で観るのと違って、明るい中で観る仏像は細部までよく見えて新たな発見があった。

奈良公園を抜けていくと興福寺がある。ここは現在、発掘調査が進んでいるのだが…あれ? いつのまにか中金堂が消えている? 興福寺は創建時いくつかの金堂が存在し、現在残っているのは五重塔と並び国宝の東金堂と、薬師寺が現在の金堂に建て替える前の仮金堂をかつての講堂跡地に移築した(現在建設中の講堂と違って仮金堂の建物が重文に指定されていた為、流石に取り壊すわけにはいかなかった)仮金堂、その前に位置していた中金堂の3つ。だが、中金堂は170年ほど前に再建されたときに資金がなく規模を縮小した上にヒノキではなくマツ材で立てたために老朽化が激しかったのだそうだ。成程、そういえば以前見たときには軒先に鉄柱を立てて支えていたっけな。
 そういう訳で元の規模で再建することになったようだ。同格である法相宗総本山(法相宗は薬師寺・興福寺と総本山が二大並立)の薬師寺があれだけ派手に伽藍復興を進めているのを見れば、興福寺だってやりたくなるだろうなぁ…。

昼食後、近鉄に乗り、西大寺乗り換えで西ノ京へ。向かうは薬師寺。薬師寺を訪れるのもこれで7〜8度目になる。ここ30年ほどの間、天平時代の伽藍を復興させる計画で金堂・西塔・中門・回廊を次々と再建してきたが、現在は復興計画最後の大建築である講堂の建設中であり、つい先日、大屋根の瓦がほぼ葺き上がり鴟尾も載ったということで、今日から3日間だけ特別に工事現場を公開しているのだ。それで敢えて休日に奈良に来た次第。
 薬師寺の再建に深く関わったのが宮大工の故・西岡常一棟梁で、僕が高校生の頃になにかの雑誌で記事を読んで感銘を受けたのが薬師寺や木造建築に興味を持つきっかけだった。勿論、大学に入る時に今の学科を選ぶのに影響があったのも確かで、何度も薬師寺を訪れているのも自分の原点を確認するという部分があるかもしれない(金堂本尊の国宝・薬師三尊像や東院堂本尊の聖観音像が僕の好きな仏像というのもあるが)。今回は工事現場を間近で見られるということで、間近で細かな構造等を見られるのが楽しみ。

西ノ京駅から薬師寺に向かうと、裏側というか北側から境内に入ることになる。僧坊を抜けると工事現場の巨大な覆屋根が。工事現場は瓦を葺くために屋根の高さに足場が組んであり、ちょうど腹あたりの高さに軒瓦が見られる。葺かれた屋根瓦を触れるなんて経験は今後できないだろう。とにかくデカい。屋根の面積はあの金堂をも上回る。鴟尾も金堂のものよりひとまわり大きいそうだ。
 堂内にも立ち入って見ることができた。ここに入居(^^;)する重文の薬師三尊像は修理を終えて現在は奈良国立博物館新館(いま正倉院展をやっている場所)に仮住まい中。仏像もなくがらんとした堂内を見られるのも珍しい。また、壁は表面がまだ仕上げられておらず内部構造がまる見えだったが、木材を格子状に組んだ上にステンレス板で補強し、更に格子の目ひとつひとつにもステンレス製の枠を組み込むという最新技術で耐震強化された構造を見ることができた。
 今回は伝統工法に加えて一部でこういったステンレス材による補強もなされているようだ。勿論、金堂と同じく、文化財である仏像が置かれる内陣は柱や壁をコンクリート製で耐火構造にしてあるし恐らく防火シャッターなども取り付けられるのだろう。金堂は西岡棟梁の「木は千年持つがコンクリートは持たない」という考えにより、木造部分を残したままコンクリート製の部分だけを作り直せるような構造になっているそうだが、あるいは講堂もそうなっているのかもしれない。

帰宅は割と早く15時過ぎ。流石に疲れて21時頃から爆睡。けど朝4時前には目が醒めてしまった。

 かぜひいた…
 2000.11.5(Sun)
一昨日の疲れが抜けず昨日・今日と好天だけど在宅。この時期にしては暖かく、着るものの判断に迷うところで、汗ばんだまま寝てしまったのがマズかったな…。さっさと治さないと。

 追うでも追われるでもなく夢に生きる
 2000.11.8(Wed)
朝から病院。レントゲン撮るので昨夜から何も喰っていないし風邪薬も飲めない。流石に腹が減る…。とりあえず問題ナシの結果が出た。そのあと朝食兼昼食。

なんだかアメリカ次期大統領選挙は史上希にみる大接戦になっているようだ。選挙前もテレビの討論会などの度に支持率が変化していたが、「昼頃には判明」といっていた結果が夕方までかかっている。それにしても、両陣営の集会の熱狂的な様子などを見ていると、一国の指導者を直接的な形で選べるアメリカを羨ましく感じるのは確かだ。

…で、こういう日に日本赤軍の超大物:重信房子が高槻で逮捕されるとはね…。JRAって日本じゃ日本中央競馬会のことだけど(はるか昔はNCKだったが)、海外じゃJRA = "Japanese Red Army"だもんな。中央競馬会はこのこと分かってたのかしら?(ま、KDD同様に日本読みそのまんまのNCKもどうかとは思うが…)

はへ? なんか選挙報道がこの期に及んでぐちゃぐちゃになってるぞ。やっぱ出口調査ってのはアテにならないな。それは夏の衆議院選挙でも分かっていたことだけど。開票1%で「当確」とか出すのはどうもなぁ。
 今回のような大激戦が予想される場合はホントに報道を慎重にやらないと、勝った側・負けた側双方の今後の政治生命にもかなり影響が出るだろうし。なんでも、20年前にカーターとレーガンの争いの時、カーターがかなり早い段階で敗北宣言を出してしまったために、まだ若かったにも拘わらずその後の政治への影響力を失ってしまったことがあったんだそうで。ゴア陣営が敗北をまだ認めていないのも、おそらく4年後の再挑戦を考えてのことだろう。

FA宣言したスワローズ・川崎の獲得に真っ先に手を挙げたのはドラゴンズだった。まぁ今季の体たらくを思うと、現役最多のGキラー(2位は今中)を欲しいのは分かる。けど、川崎の勝負どころはインサイドをシュートで強気に攻めていくことでしょ? ドラの現正捕手は外角ばっかりで内角を攻め(られ)ないからなぁ…。ま、川崎はドラが苦手だから確かに負け数が減るかもしれないけど(笑)

 革命ノスタルジー
 2000.11.9(Thu)
昨日からテレビのニュースは米大統領選挙と日本赤軍の重信房子ばかり。その中で、おそらく中東で撮ったと思われる、青空の下で銃を立てて持つロングヘアの彼女の写真がよく出てくるが、その写真を見て「この格好を椎名林檎がやったらハマるだろーな…」と瞬間的に考えてしまった俺ってやっぱヘンでしょうか(笑)  CDのジャケット写真とかでやっても違和感ないと思うんだけどなぁ(^^;)。

さて、明日はASKAのコンサート。

 GOOD TIME
 2000.11.10(Fri)
テレビでLUNA SEAの解散記者会見を見た。うーむ、やっぱルナシーというよりナルシーやなぁ(笑、ファンの人ごめん)。

15時過ぎにみみな到着。何故か「笑う犬」のビデオを見たあと、16時30分過ぎに下宿を出発、出町柳から京阪特急で京橋へ向かう。そういえば京阪特急が丹波橋・中書島に停車するようになってから大阪まで特急に乗るのは初めてのような。
 京橋には18時頃到着、徒歩でOBPを抜けて大阪城ホールへ。途中に新MBS劇場もあるが、こちらも「ライオン・キング」を観る人の列。今日はこの界隈の人混みの大半は劇団四季かASKAの客、ということか。入口前のグッズ売場でパンフを買って入場、アリーナ席へ。前から24列目、ほぼ真ん中であった。行く度に席が良くなっていくのは嬉しいことである。

予定時刻より約30分遅れて開演。1曲目は…あの曲でした。
 今回のツアーは結果的にアルバムと連動しなくなったこともあって、過去2回のコンサートツアーでは唄わなかった曲を多く演ってくれたのは嬉しかったな。トークもかなり長めだった。アルバムが完成しなかった言い訳(^^;)とか8月のCHAGE&ASKA韓国公演に至るまでのこととか、オフだった昨日の夜の話とか、唄った曲の解説とか。「Days of Dream」の解説で客が妙な(過敏な?)反応になってしまって「あのね、今日はファンクラブの集いじゃないんだから」とか「今日は撮影も入ってるし、お互いそういうのはやめよう」とか(笑)。
 確かに今日はカメラが入っていて、ステージ両脇に設置のスクリーン(主にASKAの姿を後方の客にもよく見せるため)に映す映像以外にもカメラクルーが客席も写したりしていた。終演後にWOWOWのカメラがあるのを確認したからWOWOWで放送するのかな?たぶんビデオも発売されるだろうし。よく観たら俺の姿も映っていそう(俺の席から3つほど隣の通路をカメラクルーが客を写しながら移動していたし)。俺はというと双眼鏡でASKAさんや古川さん・是永さんのギタープレイを見ていた。もともと席が前の方だからめちゃめちゃよく見えるのよ。「GIRL」の古川さんのガットギターは毎度のことながらスゴスギです。
 幾つか、あっと驚くアレンジの曲もあった。12弦エレキギター持って(12弦エレキなんて初めて見たぞ)独りで弾き始めたのが「晴天を誉めるなら夕暮れを待て」だったり。特に前回ツアーで演った曲でそういうのが多かったような。で、アンコールがまた長い長い。(^^;)

終演は21:30頃。いやー良かった。次のコンサートはチャゲアスで、になりそうかな?
 大阪城ホールを出たら、ちょうど「ライオン・キング」も終わった頃だったらしく人がごった返していた。京橋から京阪特急で京都へ。えらく混んでいて中書島までは座れなかった。

 腰のあたりがクラッシュクラッシュ
 2000.11.11(Sat)
ビデオ三昧な一日。朝っぱらから米米の「ANTI SHARISHARIZM」などと濃度の高すぎるモノを観てしまった…(^^;)。そのあと佐野元春のライヴ・ベストDVDとか、(ビデオじゃなくてCDだが)スガシカオとかスーパーベルズとか(^^;)みみなが持ってきたCDを聴かせて貰ったり。

 女王様とお呼びッ
 2000.11.12(Sun)
先日引退したメジロブライトの半弟メジロベイリーが初勝利。ブライトがああいう形で無念の引退、またブライトがダービーを1番人気で負けた後「ニュースJAPAN」で取り上げられた時にもその姿が映った半弟(父マックイーン)のメジロジャクソンは生まれつき脚の形が悪く4歳の今年未勝利のまま引退しているだけに、あのサンデーサイレンスが父のベイリーにかかる期待は大きい。メジロドーベルの弟メジロキルデアとともにぜひ来年のクラシック候補になってほしいもの。

エリザベス女王杯は一昨年の牝馬二冠ファレノプシスが秋華賞以来2年ぶりの勝利、またもK先生は見事に黒焦げになったらしい(^^;)。さすがは13/16がナリタブライアンと同じ血(父ブライアンズタイムで同じ、母キャットクイルはビワハヤヒデ・ナリタブライアンの母パシフィカスの半妹)という血の強さを見せたと言うべきか。個人的には物凄い末脚で3着に飛び込んだエイダイクインが嬉しかった。マックイーンの初年度産駒で父に初重賞をプレゼントした芦毛の娘、G1・3勝を手土産に引退するファレノプシスと同期だがまだまだ活躍してもらいたいものだ。

 爆裂ディナーショー
 2000.11.13(Mon)
12月から始まるBSデジタル放送。開局記念番組ではNHKが安室奈美恵・ELT・小柳ゆき・鈴木あみ・浜崎あゆみ・モーニング娘。などが出演するライヴを、いっぽう民放は共同で松任谷由実のライヴを放送する。興味があるのは当然ユーミンの方で、石井竜也や奥居香などゲストも多数で、オーラスではなんとASKAと「春よ、来い」を唄っているそうだし(深夜の宣伝番組でちらっとそのシーンを放送していた。いや、凄いわ)。このライヴ、DVDにならないかなぁ。それにしてもチューナーの値段がまだまだ高いし、BSデジタルを観られるのはいったい何年先のコトやら。
 NHK-BSデジタルはその後も音楽番組をいろいろやる予定で、12/9・10に「ビッグアーティスト・スペシャル」として高橋真理子・桑田佳祐・松山千春・井上陽水の各ライヴを2時間ずつ、12/4〜8に「とっておきディナーショー」として北島三郎・谷村新司・吉 幾三・さだまさし・五木ひろしの各ライヴを1時間ずつ放送予定だとか。うーむ、このラインナップを見る限り、最早さださんとチンペイさんは演歌ジャンルなのか…?(ま、この2人以外にディナーショーをやる演歌以外の人が少ないとは思うけど)

明日か明後日から数日、帰省の予定。

 帰省
 2000.11.15(Wed)
けっきょく昨日は帰省できず、今日の昼に下宿を出発。途中で頼まれたお土産をいろいろ買って、新幹線で名古屋へ。