時々日記:2000.7.16-7.31
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 長時間モード
 2000.7.18(Tue)
MD(MiniDisc)に4倍モード(MDLP)が出るようだ。MDは74分CDで650MB程度の容量となる音声データを圧縮して140MB程度に収めているのだが、この圧縮率を更に上げることで録音時間を4倍にする。ライセンサーであるSONYが4倍モード対応のミニコンポを出すということは、やはりオフィシャルな規格になるのだろう。
 そういえばビデオデッキでも最近Panasonicが(S-VHSデッキに限っているが)3倍モードに加えて5倍モードを搭載しているが、どのくらい画質は落ちるのだろう? 音よりも映像の方が長時間モードでの「荒れ方」が分かりやすいような気がするのだけど。なお、現時点ではビデオの5倍モードはライセンサーのビクターを含めて他メーカーでは出ていないようで、オフィシャルではないらしい。PanasonicもS-VHSデッキでしか対応していないのは、やはりヘッドがいいものでないとダメなのだろう。

ともかく、80分MDなら5時間20分連続でデジタルステレオ録音できるというのは、少々の音質劣化を伴うとはいえ(まぁMD自体がデータを圧縮しているためカットされる周波数域がCDより多く、特にクラシックを録音すると聴けたものではないというけど)、CDやカセットテープ、更には最近ポータブルMDの強敵となりつつあるMP3にはない新たな魅力になりうるものだろう。たとえば長めのFM番組をまるごと録ってあとからCMをカットしたり曲目を割り振ったり、ということもできるし。使い方次第では面白いことができそうだ。

 新札
 2000.7.19(Wed)
今日から弐千円札が流通するらしい…が、俺が手にするのはいつのことだろう? 郵便局のATMからお金をおろすと一万円札か千円札ばかりだし。

沖縄サミットを意識してのデザインとなった弐千円札だが、表の守礼門はともかく、裏の「源氏物語絵巻」の一場面はちょっと興味深い。光源氏と冷泉帝が会う部分だが、冷泉帝は実は光源氏と藤壺(源氏の実父:桐壺帝の女御、つまり源氏の形式上の母)との間の子だから、物語とはいえそういう倫理的にヤバいところを紙幣の図案に使うというのも凄い話かもしれない。瀬戸内寂聴さんも同じ事を疑問に思ったそうだが、なんでも「源氏物語絵巻」を原画として使うには、この部分の保存状態が最も良いんだそうで、この選択になったようだ。ともかく、これを根拠に「国が不倫を認めた」と主張した人がいたとか(^^;;)

新札発行による経済効果だのいろいろ試算しているみたいだけど、多分ないでしょう(笑)。どちらかというと、この弐千円札の意義は、見る角度で色が変わったり図案が浮かび上がる(潜像)や、線のように見えて実は文字が織り込まれていたり、特殊インクによる発光など最新の印刷技術を駆使した偽造防止技術の実戦投入、という意味合いが強いのではないかと思う。ここ数年、一万円札の大がかりな偽造事件が出ているし、発行から15年が経過した現行の千円・五千円・一万円も近い将来に新しいものにするだろうから、新技術の本格導入の前に、実際の流通の中での耐久性等の試行という部分はあるのだろう。また、偽造組織に対して「これだけの偽造防止技術がある」というアピールによる抑止も兼ねていそうだ。

個人的には、新たな紙幣を出すのなら五万円札か拾万円札こそ発行すべきではないかと思っている。現状では一万円札の発行枚数が極端に多くなっているし、発行当初の一万円札が持っていた相対的な価値を考えると、決しておかしくはないと思うのだが。もし発行されたら、やっぱ聖徳太子の復活なのかなぁ。ムカシ的な感覚では「聖徳太子」といえば最高額紙幣の代名詞だった訳だし。
 まぁ最近は最高額紙幣の代名詞は「諭吉さん」になるが、この人「天ハ人ノ上ニ人ヲ作ラズ」と言っておきながらアンタがいちばん上に立っとるやんか、というお約束ツッコミはともかくとして(^^;)、今後新しいものに代わる時にはどうなるのかな? 最近の首相は早稲田出身が多いから、時の首相の意向によっては慶應創設者に代わって一万円札の顔が大隈重信になったりするのかなぁ。ただ、大隈重信って、数年前に立体物の登録商標が初めて認められた時に、その第1号として不二家「ペコちゃん」やケンタッキー・フライドチキン「カーネルサンダース」とともに登録されている(たぶん早大に立つ銅像が対象なのだろうが)ので、いろいろと面倒はあるかもしれない。

 浮かぶ立方体
 2000.7.20(Thu)
高さ・幅・奥行き20cm四方の立方体、というえらく小さな筐体を持つPower Mac G4 CubeがNYで発表された。iMac同様に自然対流を利用して冷却ファンすらない構造なのだが、CD・DVDスロットがトースターみたいに上から垂直に出し入れというのが笑える。
 おそらくこの大きさではPCIスロットなど存在しないだろうから、iMacと従来からのPower Mac G4との中間に位置するモデルということになるのだろう。どちらかというと「モニタ分離型のiMac」的な要素が強そう。とにかく小さく、これで液晶ディスプレイにすれば、性能と場所をとらないと言う点ではiMac以上の存在かもしれない。

…でも、PCIスロットがないと、今使ってるSCSI機器が使えないんで、俺の将来のMac買い換えの選択肢には入れられないんだよね…。(T_T) なお、iMacもモデルチェンジして色が変更、従来の合成着色料たっぷりのキャンデーっぽい色から、もう少し落ち着いた上品な色になるようだ。また買い換える奴とか出そうだなぁ(苦笑)。

 ホントのことさ
 2000.7.24(Mon)
なんだか忙しい。やることがありすぎて時間がない。 暇な時間ができても集中できる余力など残ってないから、折角数週間前に買ったMG・ZZガンダムもぜんぜん作る気にならない…。完成は9月になるかなあ。早く組み上げて、劇中で合体変形の度にやっていたお約束のポーズをやってみたいのだけど。(^^;)(あの辺りからガンダムが単なるヒーローロボットになり下がったような気がするんだが…。主題歌の作詞が秋元康だし)

 協調の墜落
 2000.7.26(Wed)
事故の第1報を知ったのは昨日の深夜、「プロ野球ニュース」を見ている時だった。そのあとニュースで現地の風景が映ったが、はっきりしたことは分からない。とにかく確かなことはコンコルドが墜落したこと
 コンコルドは実質的に唯一の超音速旅客機である(コンコルドに対抗して旧ソ連がツポレフTu144を開発したが、なかなか営業には就けず、就いたときには既にソ連は崩壊し、その営業もすぐに打ち切られてしまった。あまりにコストがかかり騒音もひどいからだろう)。かつてコンコルドが開発中だった頃、日本でも日本航空が購入を検討していたそうで、当時のJALカラーに塗られたコンコルドの模型を僕も実家にあった古い雑誌か何かで見たことがあった。
 しかしその後世界を襲った石油ショックのため購入は見送られ、結局コンコルドは僅か16機の生産で打ち切られ、ブリティッシュ・エアラインとエール・フランスの2社しか使っていない。
 コンコルドとほぼ同時期にアメリカで開発が進められていたのが「ジャンボ機」ボーイング747。こちらは「飛行機による大量輸送」の時代を産み、現在に至るまで大量生産され世界中で見られる旅客機となった。そのジャンボ機が初めて墜落事故を起こしたのが1985年、15年前の8月のことだったな…。

アメリカ人と並んで「自国のものが世界No.1」という意識の強いフランス人にとって、最も自慢がTGVとコンコルドなんだそうだ。それだけに今回の事故はかなりショックだろう。原因は不明だが、考えてみればコンコルドは僅か16機の生産に終わり、それも最終生産機が製造されてから21年が経過している。コンコルドは結局、ジャンボ機が産んだ「飛行機による大量輸送」という時代の流れに沿わないものに終わったため、後継機種の開発もされず、数少ない機体を引退させることができずに20年以上ずっと第一線で活躍させ続けるしかなかった。
 話は変わるが、新幹線車両は在来線で使用される車両に比べて寿命が短い。在来線車両が30年以上も使われるものが多いのに対して、新幹線車両は20年前後で取り替えられているそうだ。常に高速走行で1日における走行距離が在来線車両に比べて遙かに大きい分、車両や機器にかかる負担は比べものにならないし、それだけ老朽化も早く進むのだろう。数年後に全廃の噂が出ている2階建100系の場合は僅か10年程度の寿命ということになるが、まぁこの場合のは「のぞみ」主体へのシフトや車内サービスの変化といった要素もあるのだろうけど。いずれにせよ、高速走行が車体にもたらすダメージが大きいのは確かだ。
 だとすれば、超音速で飛行を続けるコンコルドも、通常の旅客機よりも受けるダメージは大きいのではないだろうか。確かに飛行機は高価で原価償却に時間がかかるせいもあって意外に寿命は長いのだが、それにしても20年以上も超音速で営業を続けているのは安全性に問題がありそうな気がする。後継機がまったく開発されなかったことが、今回の事故を生んでしまったのかな…。

ジャンボ機で世界を席巻したボーイングは、747を少しずつ改良しながら現在まで生産を続ける一方、現在は超音速機の開発も行っているらしい。
 一方、ヨーロッパの航空産業の集合体であるエアバスはジャンボ機を上回る定員を保つ巨大旅客機をつい先日発表したそうだ。それぞれが自分たちにないものを羨ましがって作ってしまった、という気がしないでもないけど。はたしてコンコルドの後を継ぐ旅客機と、その需要は今後あるのだろうか。

 妹、来たる
 2000.7.29(Sat)
妹が大学時代に在籍したサークルの宴会に出るために名古屋から来た。荷物をこの下宿に置いて宴会に出掛け、宴会の後ここに泊まる訳。いつもなら親や妹が来る時くらい、少々は事前に掃除をしておくのだが、今回に限ってはそんな気力も時間もない…。夕方6時頃に到着、すぐに外出していった。こちらはナイター中継を聞きながら公私ごちゃまぜで原稿制作その他の作業。最近こんなのばっか…。

で、日付が変わる頃に妹が宴会から戻ってきた。2人で「Love Love あいしてる」を見る。今日のゲストは松山千春。なんだ、かつて拓郎さんと犬猿の仲だったという話の割には千春さん以外と発言がおとなしいじゃん(^^;)。もっとヒドいことになるかと期待してたのに(笑)。それでもまぁ面白かったけど。

 おかたづけ
 2000.7.30(Sun)
朝食を食った後、昼近くまで妹とビデオをだらだらと見る。そのあと、部屋の汚さを見かねた(^^;)妹が掃除してくれたのであった。で、近くの店に一緒に昼飯を食べに出た後、妹が下宿を発ったのは14時頃。そのあと再び寝てしまった…。

むむぅ、流石に今年のセ・リーグは終わったかな?(T_T) でも今年のF1みたいに、大差をつけて独走していてもあるきっかけで急に追いついて大混戦になることだってあるかもしれない…という希望を持って見続けることにしよう。M.シューマッハ3連続リタイアみたいな信じられない事態がジャイアンツに起きてくれないだろうか(^^;)

 長崎の翌日は柏
 2000.7.31(Mon)
さだ研の会誌に原稿を書くためうたいびと はねのホームページでプロフィールなどを調べていたのだが、イベントスケジュールを見たら「長崎から」の前々日は福岡でライヴ、「長崎から」翌日はなんと千葉・柏の高島屋のサテライトスタジオでミニライヴなんだそうだ。…体力あるなぁ、というか若いよなぁ…。まぁ23歳と21歳だから実際に若いんだけど。

今年の「長崎から」会場の待ち時間では、ゆずやうたいびと はねのコピーを弾き語る人たちも出現するのだろうか。
 「長崎から」会場が稲佐山に移った10年ほど前から、開場待ちの時間にさだまさしのコピーを弾き語ってきた友人が2人いる。そもそも2人が知人になったのも山の上だったそうで、更に一方はその弾き語りがきっかけで今の奥さんと出会ったらしいのだが(彼は今年は「長崎から」に来ないけど)
 で、もう一方の奴は昨年は家族連れだったのでできなかったが、今年は山の上で弾く気でいるらしく、僕にも誘いがかかっている。僕が初めて付き合ったのは一昨年の時だったが、あの時は僕等が始めたら、どこからともなくギターを抱えた人(まったく知り合いでもない人)が数人現れて一緒に弾いてくれたりして面白かったな。
 最初に始めた2人は相当なギターテクニックが必要なさだまさしの曲を弾き込んでいるだけに、ストロークしか弾かないそこらの柑橘系アーティストより余程ギターはうまいし、彼等の腕に比べて僕じゃ当然ながら遙かにヘタなので、一緒にやることに対してけっこう躊躇してしまう部分もあるのだけど。ま、体力次第ではあるけれど付き合おうかなと思っている。もしかしたら今年はうたいびと はねのファン(「はねっこ」と呼ぶんだそうな)の人たちと知り合いになる機会になるかもしれないな。

割と無法地帯に近い状況を呈しているYahoo!のプロ野球各チーム毎に設置されているトピだが、ここの中日ファン・トピ内に武田投手を応援するトピが開設されたところ、それを知った武田本人がなんと書き込んでいるらしい。どうもきっかけは奥様に対する間違った噂の書き込みを正すためだったようだが、以後も細かい質問に本人でしか分からないことまで答えたり、佐野投手の自分のホームページでの発言などから本物と分かったそうだ。すげー、というか、誹謗中傷が飛び交っても誰か特定できない無法地帯へ自ら立ち入るあたり、さすが番長…。