「…あ、こんにちは…先輩。」
階段に座っている志水。彼女に気づいて顔をあげます。
「僕はここでお昼を食べていたんです。
…あれ、もう夕方ですか。
いつのまに…。
お昼を食べて、おなかいっぱいになったらいつのまにか眠っていたみたいです。
…よろしければ、先輩、となりに座りませんか?
…よかった」
少しずれて、隣にスペースを空けてくれます。
「あ…風が吹いてくる…。
風に乗って、いい香りが…。これは、先輩の香り…?
…先輩。手とかつないでもいいですか。
…ありがとうございます。
こうしていると、緊張してきますね。
…緊張と……違うかも…。
どきどきする気持ちは同じですけど、もっと…。
先輩の手のぬくもりが、僕の胸を満たして、暖かいんです」
そこへ下校時刻を知らせるチャイムの音が。
「もうこんな時間ですね…。
先輩、僕、先輩の家まで送ります。
だから、このまま…手を繋いでいてもいいですか…?」
福山さんの隣の席のスペースを空けてくれる仕草などとても素敵でしたv
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