SAMLA MAMMAS MANNA 2002.9.28 OMOTESANDO FAB
 15年に一度しかライブを観ないことで知られている(誰に?)私ですが、今年は何と、PFMに続いてライブ二つ目です。しかも、11月のガルマルナのチケットも買ってあったりします。つまり今年は植木算では30年分のライブを観てしまうので、もうこの先一生、ライブに行けないかもしれません。一期一会とはまさにこのことですねえ。まさかね。
 さて、前回のホルメルを見損なってしまった私としては、このサムラのライブはどうしても行きたかったわけです。ついついはやる気持ちを抑えきれずに開場一時間くらい前に表参道に着いてしまった私は交差点の植え込みの手すりに腰掛けている嵐●光●郎じゃなかった某T氏を見つけてしまいました。信号が赤になるたびにワカモノたちの人だかりができる植え込みの手すりに腰を下ろし、世間話に興じるおじさん二人。それはさておき、やっと開場になり、地下へぞろぞろと降りていく整理券番号の若い皆さんの平均年齢は・・・。この和やかな雰囲気が好きです。狭いところに座って待ち、始まればスタンディングというのは、腰痛もちの私にはつらいところですが、何せホルメルはじめメンバーが50代というバンドですから、必然的にフロアの年齢層も高く、まだまだ青二才の私ごときが腰をさすっている場合ではないのだった。次回はシルバーシートを。
 まずサムラのドラマーの要望で急遽決まった(爆)という赤天の前座は、私には(当然)初物でしたが、面白かったです。ジッパーはズボンでやらないのですね。大根おろしも、巧みに大根を回転させながら均等に下ろしていく技を堪能しました。やはりドラマーは律儀であるという私の確信を裏付けてくれました。だってギターがサボってもバンドはそこそこ聞けますが、ドラマーがサボっちゃね。真面目な話、歯磨きはまねしてみたくなるほど面白かった。うがいは飲んじゃったのね。野外ライブじゃない苦労がしのばれました。最後の二人アレアのカオスはすごかった。
 さて、サムラです。ホンモノです。生のサムラですよ。すごいですよ。セッティングはごくシンプルで、ホルメルはコルグの TRINITY Pro-X 一本(P. S. だと思っていたら SG Pro-X だったそうです。私の位置からは "Pro-X" の文字だけしか見えていなかったので早合点(^^;)に、私の位置からは確認できませんでしたが、ミニラックの音源かエフェクトのユニットが3つくらい。あ、そうそう、あと鍵盤ハーモニカね、もちろん。アフロ鳥人間アペトレアのストラトもいやいやおじさんクランツのフェンダーのベースも、変調系や空間系のエフェクターは入れていないようでした(もしかしてアンプ直結?)。とにかく音が太い。ごつごつの音にごつごつのリズム。SOLAで聴いたときより、吉田達也のドラムスは格段にバンドに一体化し、攻撃性の向上に圧倒的に寄与しているようでした。といっても英語とスウェーデン語???と日本語が混沌としたMC?の微妙なズレが、また絶妙に面白いのですが。
 一曲目が終わったところで、なぜかオロナミンCでティーセレモニー。ちゃんと3回回して。これでパワーがついたぞと、絶叫しまくるホルメルはやはり怪物。糸電話で連絡を取り合うホルメルとアペトレア。わけわかりません。ひたすらニコニコと、いやいやいや、音楽はいいねえ、いやいやいや、と弾きまくるクランツ。あっすいません、トラックリストは書けません。だってもともと曲名を覚えていないので。詳しいレポートはいずれ某Mさんのところで紹介されるでしょう(写真も楽しみですよー)。帰ってから聴いた来日記念盤 "DEAR MAMMA" とおおむね構成は似ていたように思います。速弾きに複合リズム、紙一重の高揚した和やかさ、四者四様の強烈なパーソナリティは想像を絶していました。
 何か、音楽的なことがあまり書けていませんが、サムラのライブなんかに行ってしまうと、書けなくなっちゃいますね。行けなかった方は、ぜひ "DEAR MAMMA" を、大音量低域増強で聴いて、軽く難聴になってみてください。私の気分に共感していただけると思います。