おまけ
「オペラ座の怪人」の巻
ニューヨークへ行くのなら、ブロードウェーに行かなければ!!と思った私達。何を見るかさんざん迷った末、「オペラ座の怪人」に決定。
でももちろんのこと、舞台は英語で繰り広げられることだろう。予習をしておかなければなんの事やらわからないのももったいない。ただ単に、「聞いたことある」と言うだけで選んだのでいったいどんな話なのか見当もついてないのだ。
で、それぞれ映画のビデオを借りて見ておくことにした。
深夜、ひとりでビデオをセットして、映画は始まった。
「うぎゃーー!!」
血しぶき、生首、内蔵だらだら、etc.etc.スプラッタだったのだ。私は普段こういうのが大の苦手なので見ることはない。何度も止めてしまおうと思いながら、いや、舞台はきっとここまでやらないだろうし、ひととおりは見ておかなければ話がわからないのよ〜と、目をそらしながらも我慢して最後まで見た。
しかし、ニューヨーク旅行記にはブロードウェーの話はない。人気の舞台だったのでチケットは取れなかったのだ。結局深夜怖い目をして映画を見ただけで終わり。ひどすぎる。
深夜の訪問者の巻
旅行も最終に近づいた頃だったと思う。夜遅くホテルの部屋のチャイムが鳴った。
「はい?」
「プレゼントをお届けに来ました」
「はあ?」
のぞき穴から見ると、従業員がフルーツの盛り合わせを持って立っている。
「いや、そんなものは頼んでないんだけど」
「プレゼントなんです。開けて下さい」
「いや、いらないんだってば」
しばらくドアを挟んでの押し問答の末、従業員は諦めて帰っていった。
私達は、お湯とか毛布とかを持ってきてもらうようよく頼んでいたので、ここが女ふたりの部屋だというのがすっかりばれていた。頼んでないものを持ってきて開けてくれなんて、怪しいことこの上ない。もし開けていたらどうなっていたのだろう?
ただの良心で持ってきてくれていたのなら、とてももったいないことをしてしまったのだが、フルーツ盛り合わせのために命を張ることはできなかった。
それ以来ルームサービスを頼むのは少し怖くなった。