全身マッサージ
私は異常なほどの肩こり野郎、少々肩もみをしたほどではびくともしない、鉄板の肩を持つ女である。若い頃は肩こりなど知らなかったのだが、パソコン関係の仕事に就いて以来、肩こりとは切っても切れない関係になってしまった。電動肩たたき機は家庭の必需品、部屋の広さに余裕があれば、椅子型のマッサージ器が欲しいところだ。
そんな私が香港に行くための下調べをしていてマッサージ関係の項目に目がいかないわけがない。
しかし、旅行もののTV番組で足ツボマッサージなどをしている女性レポーターは、真剣に痛がり、のたうち回っているのであれを体験するのは少々勇気が要る。でも全身マッサージならいいかも知れない、昔、母親の背中に乗って、踏んであげるとすごく気持ちいいと言ってたし…。
試しに一度行ってみると、これがホントに気持ちよくて、そして効くのだ。どうせまた鉄板の肩に戻ってしまうのだが、しばらくの間は体中がとても軽くなる。一度体験してしまうと病みつきになってしまって、また通う、ということになってしまう。
私が行ってるところは銅鑼湾にある。日本のとある女優が通っているとかで、日本の雑誌などでよく紹介されているのでわかる人にはわかるかも知れないが、日本語が通じるスタッフもいるので予約の際にはとてもよろしいのだ。こういうところは飛び込みで行くより予約をしておいた方が待たされなくてすむからね。
と言いつつ返還前に行ったときは、日本人客であふれ返っていたこの店も、返還後の観光客の激減のためか、返還後に行ったときは予約をしてしまったのもバカらしいほど閑散としていて貸し切り状態だった。でも、とりあえず、礼儀として、ね。
全身マッサージの流れはこんな具合。
店内に入り、予約確認後、ロッカーの鍵を渡され奥に通される。服を脱いで、タオル一枚になったらまずはスチームサウナへ。4人ほどしか入れない、狭いところでしばらく蒸される。汗だくになったらシャワー室へ。石鹸も常備してるのできれいに洗おう。シャワー室から出るとマッサージ担当の女性が手を引いて個室へ連れていってくれる。時間があればその時点でパンティをはけばいいのだが、私はたいていその時間もなく連れて行かれ、個室内で紙製の使い捨てパンティをはかされることになる。
個室内はとても狭く、頭を置く部分に穴の開いたベッドが1つと、天井に2本の棒が付いてるだけの殺風景な部屋。まずはベッドの上に横になって、オイルを塗られて足から腕、手、首と揉まれる。もうこれだけでも気持ちよくて眠ってしまいそうになる。顔や頭のツボも押してくれる。時々「痛くないですか?」と聞いてくれるが全然痛くない。できればもっとぐいぐいとやって欲しいくらいだ。最後は大技(?)足や背中、肩に乗って、かかとでぐりぐりやってくれる。2本の棒につかまって上手く体重をかけてくれるので、さすがの私の鉄板の肩も見事に揉みほぐされてしまう。
そして幸せな時間が終わり、またシャワーを浴びて、ひと休みしていると、従業員のおばちゃんがお茶をついでくれる。マッサージの後は水分をたくさん取って、体の中の老廃物を一緒に流すのが良いらしい。でもおばちゃん、コップ持ったまま油断してるといくらでもつぎ足してくれるのでお腹がたぷたぷになってしまう。
ロッカールームには、鏡や洗面所もあるし、クシや化粧品なども置いてあるのでスッピンのまま外に出ていかなければならないこともない。でも化粧水とかはともかく、ファンデーションなどは持参しておいた方がいいかも。
マッサージをしてくれる時間は1時間ほど。サウナやシャワーなどの時間を入れて、1時間半から2時間くらいかかると考えておくといい。気になるお値段は390HK$(だったかな?)。でも私は何らかの割引券を持っていくので1割安くしてもらっている。これが安いと思うか高いと思うかは、あなたの体のコリ次第。
この店は他にもフェイシャルエステや、足ツボマッサージなどいろんなコースがあるらしい。他も体験してみたいと思いつついつもワンパターンになってしまうのだが。昔は女性専用の店だったが、最近は男性も体験できるものがあるという話も聞いたように思うが詳しいところはわからない。(すみません)
香港に来て、歩き回って疲れた足もここで回復し、また街歩きに繰り出していく。そういえばお腹もすいてきたな…。