股関節形成不全発覚直前
散歩時に後ろ足のツメ音が引きずるように聞こえる。上半身に比べ、
下半身が細い事を他人に指摘される。
お尻をプリプリ振って歩く(モンローウォーク)
散歩コースの途中からは飼い主の後をノロノロとついて歩く。散歩の途中で座る。

もちろん、上記の全てが股関節形成不全の症状ではありません。
あくまでウチの場合です。
室内で飼っている為に起床時など、目に付く症状も細かかったと思います。
その反面、モンロウォークなどは実物を見た訳でもなく、他のラブラドールと
歩様を比較した事もないので、一体どの程度がモンローウォークなのか
判らず気付くのが遅かったと思います。しかし、一般的に
「股関節形成不全の症状」
と本などに掲載されているものとはウチの場合は少し違っていたと思います。
一番の決め手となったのは
「起床時の後ろ足の状態」と、「普段の表情」でした。

時折〜頻繁におでこにシワを寄せて曇った憂鬱そうな顔をしていました。
最初の獣医師は「痛みがあれば必ず鳴く」とおっしゃっていましたが、
鳴かない代わりにそんな表情で訴えていたのかもしれません。

術後とその経過
手術自体の時間は2時間半でした。
予定日に麻酔をかけたところ、安定しないのでメスを入れる直前で中止したそうです。
そして1日おいて再び手術となりました。
ガス麻酔を使用したのですが、再手術では麻酔の種類も変えました。
術後に獣医師から無事に終了したとの連絡を頂き、
まだ
麻酔で眠っている間に面会に行きました。
術跡を下にして眠っていたので傷口を見る事は出来ませんでしたが、
ももの辺りがピクピク・プルプル
痙攣していました。
お腹よりシッポにかけて毛はツルツルに剃られ、エリザベスカラーもはめていました。
術後3日目の連絡では、食事も良く食べ、立ったり、座ったりしているそうです。
術後10日頃にはエリザベスカラーを外し、抜糸となりました。
入院日数はきっちり1ヶ月です。

その間は飼い主を見るとどうしても動いてしまうので面会は禁止です。
犬がクルリと回れるくらいの入院室(犬舎)で過ごしていました。
退院の日まで犬舎生活で自宅に戻ってからは、今まで通りに家の中を自由に
動き回って良いと言うことでした。もちろん、散歩などの強制的運動は禁止です。
走る事も出来るそうなのですが、激しく動くとせっかく止まっているプレート、
ボルト、ビスが緩んだりするそうです。
骨がしっかりと固まり、中に入れた器具と馴染むまで
最低2ヶ月の時間を要するそうです。
自宅に戻っての一番の変化は、「お座り」のカタチが正常になっている事です。
歩く時はまだまだぎこちなさが残りますが、起床時もスムーズに起き上がる事が出来、
犬の表情もとても健やかで穏やかな顔をしています。

とても大変なリハビリ
クラウディアが自宅に戻り、ほっとしたのも束の間ですぐに「リハビリ生活」が待っていました。
皆さんは「犬のリハビリ」って想像がつきますか?
私もその当時はよく解らず、どうしても人間のリハビリの様に想像してしまいます・・・。
「犬のリハビリ」とは、強制的には動かさず、なるべく安静を保つ。
太らないように食事を管理する。そして、元の生活になるべく
近づく様に手助けをしてあげる事
だと思います。
安静と言っても、犬に「安静」や「リハビリ中」の意味が解るワケもなく、
元々ハイパーな性質なのでそれはもう、大変でした。

まず、困るのが「来客」の時や興奮した時にジャンプをしてしまうので
なるべくそういった状況を作らないようにします。
トイレは元々室内でしかしなかったのでこれは問題ありません。
動かなすぎてもダメ、動き過ぎてもダメなので、自宅に帰ってからは
1ヶ月くらいは外に出さない生活でした。
定期健診で「外出」の許可が出ました。
「外出」といっても、歩けません。庭か、家の前の道路に出して
「外の空気を吸う程度」です。時間は15分。
毎朝15分だけ外へ出すのです。
それも慣れて来ると、次は家の周りをぐるっと一周だけ周れます。
距離にして100メートルくらい。
それを1,2週間続け問題がなければ、歩く距離を10メートル程追加します。
そしてまた、1,2週間その距離で歩きます。そして問題がなければまた10メートル追加。
追加した事で、帰りの歩きがノロノロしたりすれば、それは負担がかかっているので、
また追加前の距離に戻します。
こんな事の繰り返しで生後6ヶ月頃に歩いていた散歩の距離に戻るまで4,5ヶ月はかかりました。
その他は、家の中には極力カーペットを敷き詰め、車の乗り降りには
普通の子が乗る様には乗れないので踏み台を作り、踏み外しても
足に堅いモノが当たらない様に踏み台の上にマットを敷きます。

車の乗り降りヒトツをとっても、「健康な子」に比べ2,3倍の負担や労力はかかります。
でも、クラウディアは見た目は普通でも「障害児」なのです。
それは手術をしたからと言って治るものでもなく、まして、右足は形成不全のままなのですから・・・・・。
「治った」ワケではなく、病気を「食い止めた」だけなのです。

手術から1年経って・・・
丁度1年が経過しました。でも、手術したのは何年も前の事に思えます。走ったり、長い距離を歩いたりしなければ特に問題もありません。時々、手術していない右足に不具合が出ますが「調子が悪いかな?」と言うときはお散歩を休んだり、短距離にしたりして様子を見ます。安静にすれば大抵翌日には戻っているので「治療」という行為はしていません。散歩時や、家の中の動きで「歩様」をチェックしています。しつけ教室にも通い、お出かけだって出来るまでになりました。
普段の表情
とても憂鬱そうです
発覚直前の表情
このまま動きません
1箇所、2箇所、の縫い後
3つ目は内股にあります
只今、
リハビリ中♪
ライオンカット
丸刈り♪
股関節形成不全のハナシ3