File No.019 心霊ちょっといい話

11 名前:大好き投稿日:03/05/22 23:05
私が15歳の1月。
受験を目の前にして、深夜から朝まで受験勉強をしていたとき。
机の上においてあった参考書が触ってないのに急に落ちた。
溜息をついてそれを拾いに机の下にもぐったとき、それが起こった。

1995年1月17日5時47分。
私の住んでいた地方は戦後最大の地震に襲われた。
ものすごい地響きといろんなものが壊れる音を机の下で聞いていた。
しばらくして揺れが収まり、机から這い出すと机の向かいにあった窓ガラスが椅子の背もたれに刺さり、机の上はガラスと倒れてきた本棚でぐちゃぐちゃだった。
わたしは拾った参考書をみて、驚いた。

参考書だと思っていた本は、祖父母に前日買ってもらったばかりの日記帳。

鍵付きで革張りの、ちょっと高価なものがクラスで流行っていて、私も例に漏れず欲しくなり
(今となってはどうして欲しかったのかもわからないけど)買ってもらったものだった。
「あれ?」とおもって中を開くと、最初のページに

「生きていることをただ感謝し、毎日を大事にせよ」と僧侶だった祖父の達筆な言葉が書かれていた。

はっと我に返ったとき、母が血相を変えて私の部屋に来た。
机の下で丸まっている私を見て、無事な姿に大泣きしていた。

その2時間後。
祖父母が地震で亡くなったと叔父からやっと連絡があった。
ところが、亡くなっていたのは布団の上ではなく、二人とも本堂の仏さまの前だったと言う。

後から聴いた話で、祖父母は、受験前の私のために、毎日朝5時半ごろから仏様に読経をしてくださっていたのだ。
あの日記帳を落としてくれたのは、祖父母だったのではないかとおもえてなりません。

そのことがあって、私は受験高校を変更、現在は看護婦をしている。
生きていることを感謝し、毎日を大事にしたい。

日記という名の手紙を毎日日記帳につづり、祖父母に供えて手をあわせています。
今年で8冊目。

34 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/05/24 17:22
まず初めに、神戸市某所のマリア様を壊し、神父様に怪我させたのは、俺です。ゴメンナサイ。

震災で両親を失った俺は、荒れました。
カウンセリングも告白も効果はなく、
「神の御与えになった試練ですよ」と言い放った神父様を殴り倒し、教会の備品に八つ当たりもしました。

自傷と暴行を繰り返していたある日、夢を見ました。
気が付くと、大きな平屋の、日本家屋の前に居ました。
門をくぐり、美しい庭を通り過ぎ、玄関に入るとお手伝いさんが、奥へと案内をしました。
広間の中では、沢山の人々が歓談しており、その中に両親を見つけ、駆け寄りました。

母は俺を見ると、今までの俺の行動を叱りました。
父は、母の説教が終わると、笑いながら、
「正しく生きる。何が正しいか悩んだら、自分の心に聞きなさい。人々が悪と言おうとも、心に素直な答えが、正しい答えなんだよ」
そう言ってから、母と二人で俺を送り出そうとします。
帰りたくないと言う俺に、今度は広間中から
「大丈夫、正しく生きれば、また合える」
「おー、兄ちゃん。またなー」
見知らぬ人々が声を掛け、両親はその声に微笑んでいました。

今の俺は、教会には行かないけれど、安定して暮らしています。

63 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/05/30 13:12
小学生の頃大好きだったばーちゃんが死んだ。
不思議と涙は出なかったのだけど、ばーちゃんが居ない部屋は何故か妙に広く感じて、静かだった。

火葬が済んだ後、俺は変な気配を感じるようになった。
テレビを見てるとき、トイレに行く途中の廊下、誰かが俺を見ているようだった。
なんとなく「ばーちゃんだな」と思ったけれど、そのときは別に気に止めなかった。

次の日、眠りにつこうと布団に入りウトウトしていると突然金縛りにあった。
金縛りは初めてだったのでかなりビックリしているとドアの方から鈴の音が聞こえてきて、だんだんこっちの方に音か近付いてくる。
目を開けるのが怖かったので頑なに目を閉じていたけれど、目の奥にばーちゃんの姿が見えた。
馬鹿な俺はそのときパニック状態になり何故可愛がってくれた俺をこんな怖い目に遭わせるんだ、と心の中でばーちゃんをけなし続けた。
すると目の奥のばーちゃんは少し悲しそうな顔をして、鈴の音が小さくなると共に消えていった。
金縛りが解けた後は怖かったので布団に潜り眠った。

次の日の朝、なんとなくばーちゃんの部屋に入り一緒に折った折り紙の鶴などを眺めていた。
昨日の出来事を思い出したりしてばーちゃんは何がしたかったのだろう等考えていたらとっさにある事を思い出した。
あの鈴の音。
ばーちゃんの財布に付いていた、猫と鈴の付いたヒモ。
俺はとっさにタンスを開けてばーちゃんの財布を取り出した。
財布の中には少しのお金と、封筒。
その封筒を開けてみると便せんに癖のある字でこう書かれていた。
「甘いものばかり食べていると虫歯になるから控えなさいね
テレビゲームのやりすぎもほどほどに。
おばあちゃんいつもお前の事を心配して見守っているからね。
少しだけどこのお金で何か買いなさい。」
昔の千円札が一枚入っていた。

あのときばーちゃんはこれを渡したくて俺の部屋に来たのだろうか。
そんな事も知らずにばーちゃんを貶した自分。
あのときの悲しそうな顔をしたばーちゃん。

俺はばーちゃんが死んでからはじめて泣いた。

279 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/08/08 18:17
話がこっち向きなようなのでコピペ

今から2年前、女とドライブした帰り道でのこと。
山道を走っている途中で、女が急に「あっ!」と声を上げた。
女は見える性質だというのは前々から分かっていたので、また見えたんだなという事は分かった。
そうしたら女がいきなり「中学のときの友達だ!」まさか知り合いの霊が出るとは思いもよらなかったので、ちょいビビッた。
俺がどこで見えたのか聞いてみたら、なんと車に乗っているらしい。
マジッすか!しかもずっと俺の顔を覗き込んでニコニコしてると。
女曰く、俺のことを気に入ったらしくベッタリらしい。
そのまま家に着くまでの約30分間、ずっとそばで見られてました。
家に着いて、とりあえず話を聞く事に。
その彼女(霊)曰くその山道で彼氏とのドライブ中、スピードの出しすぎでガードレールを飛び出してしまいそのまま崖下に転落。
彼氏の方は一命を取り留めたが、彼女の方は助からなかったらしい。
しかもお腹には赤ちゃんがいたという。
そして赤ちゃんを見失ったらしく、探している最中で知っている顔を見たから乗り込んだと。

話しが一段落してからは、しばらくは昔話に花を咲かせていたのだが、
女が「友達に分かるかもしれない人がいるからそっち行ってみて。」
うちらでは手に負えない事がわかり、その道のプロを紹介する事にした。
ちょこちょこと話をした後で、
「また、遊びに来るから。」
そういって彼女は旅立ちました。

彼女がどこかで、子供と一緒に幸せでいる事を願います。

昔話をしている間中、俺が遊ばれていた事を後になって知らされました。
目の前二センチ位の距離でずっとニコニコしてたと…

421 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/10/13 00:53
親父が逝った12年前の話。
四十九日前ごろだったと思うけど、ある晩夢を見た。
夢の中で親父は居間の座椅子に座って、いつものように老眼鏡をかけて新聞をよんでた。
親父がこっちをむいて「タバコが切れたから買ってきてくれ」と言うので、
「いつもので、いいの?」
と聞くと「おう、2個買ってきてくれ」と言われて目が覚めた。
お袋にこの話をすると、ぼろぼろ泣き出した。
何で?と聞くと、「お父さんが逝ってから、毎日お線香と一緒にタバコを上げてたけれど、ちょうど昨日の晩タバコが切れた」と言われて俺も泣いた。
俺はタバコは吸わないが、その日だけは仏壇の前で親父とタバコを吸った。

546 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/11/20 14:50
もう20年以上前の話
当時俺はホモだった。
同じ大学の男子生徒と恋仲になっていた。
俺が女役でいつも尻をそいつに捧げていた。
そんな付き合いを数年してお互いが社会人となった頃、そいつは交通事故で他界した。
8月の連日猛暑が続く日であった。

それから20年ほど経ち、異常性愛?だった俺も社会で揉まれているうちにごく平凡な男になっていった。
今では3人の子供にも恵まれ平凡だがささやかな日々を送っている。

でも何故か毎年8月の声を聞くと痔に悩まされ盆がすぎる頃には嘘のように治っている。

たのむからもう勘弁して欲しいと思う。

いい話でもないですが本当に実話です。

549 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/11/20 18:53
俺が昔まだ神戸で雇われのバーテンダーだった頃の話。

その店は10階建てのビルの地下にあったんだ。
で、地下にはうちの店しかないんだけど、階段の途中にセンサーが付いてて人が階段を通るとカウンターの中のフラッシュが光ってお客さんが来たのがわかる仕組みになってたんだ。

でもたまに、フラッシュが光っても誰も入ってこない、外を見ても誰も居ないって事があって、俺は寂しがりやの幽霊でも来たのかなって半分冗談みたいにウイスキーをワンショットカウンターの隅の席に置いて「ごゆっくり どうぞ~」と言ったんだ。

それからはそれが、おまじないというか、げんかつぎみたいになって
そうゆうことがあると、いつもそれをしてたんだ。
そのうちお客さんも「おっ今日も来てるねー」みたいな感じになって(そうゆう日に限って店は凄く忙しくなった)姿は見えないけど、その頃は店の常連さんみたいに思ってたんだ。

で、ある冬の朝方またフラッシュが光ったんで、こんな遅くにお客さんかぁと思って外を見ても誰も居ない。
なんかそのまま朝の空気が心地よいので階段の上まで昇って一服してたら、突然の大地震。
そう阪神大震災です。
うちのビルは地下と一階部分がぺっちゃんこ。
あのまま中に居たら確実に死んでました。

あとから考えるといつもただで飲ましてあげている、あの見えない常連さんが助けてくれたのかなぁと思います。

今も違う場所で自分でお店をやってますが、その店のスイングドアが風も無いのにギギィーって揺れたりすると、今でもウイスキーをワンショットカウンターの隅に置いてます。
そして心の中で「いらっしゃい。あの時はありがとうございました。」と思うようにしています。

579 名前:コピペ投稿日:03/11/21 18:58
この前の話です。

夜遅く・・・深夜ですね。
深夜にハッっと起きてしまいました。
「なんでイキナリ起きちゃったんだろう・・」と思っていると、部屋の隅に何かの「気」を感じました。
眼を凝らしてみてみると、それは体育座りした男の子の霊でした。
いや、霊って言うか生きてるけど死んでいる感じですね。
この子が生きているなら鍵が掛けてある家の部屋に入ってこれる訳が有りません。

以前からラップ音らしきものが聞こえたりしていましたが、現物を見るのはコレが初めてです。
怯みつつ、2chオカルト板に書いてあったことを思い出し、一応。
「何やってんだゴルァ!他人の家に勝手に入るなやぁ!!」と叫んでみました。
ですが、消えてくれません。
ウヴァー・・・頃されるのか?
とか思いつつ、ジッと布団の上から動かずにソイツを睨んでいました。

するとボソボソ・・・っと何かを言い始めました。
良く聞こえないので、僕が「何だよ?お前に呪い殺されるような事したか?」と取り敢えず、意味の分からない言葉を言い放ちました。
すると子供が「違うよ。」
続けて「『起こしちゃってごめんなさい』って言ったんだよお兄ちゃん。」
お兄ちゃんて言われました、ですがコイツのことは全く知りません。
そこで、寝たいし怖いので取り敢えずこういいました。
「寝さしてくれ、居るだけで悪寒がするんだ。その『悪寒』で起きちゃうからさ、出てってくれ」と言っても一向に消えてくれそうな気配はありません。
時計をみると何ともう3時・・・。
という事で明日は休みという事もあり、朝まで見張ることにしました。

3:10分。
ジッと見つめているうちに色々興味がわいて来たので質問してみることにしました。

「俺:なんでここにいるの?」
「ガキ:僕ねこの近くに住んでたんだ。」
「俺:フーン・・・で、なんで俺の部屋なの?」
「ガキ:ここの近くのはずだったけど・・・詳しくは覚えてない。」
「ガキ:僕が死んだときは意識が朦朧としてたし・・・遠くの病院だったんだ」
「俺:なるほどね・・・・で、何で俺の部屋なの?」
「ガキ:(無視)この近くのお家で○○って知らない?」
「俺:知らないよ・・・ご近所付き合いもあんまし盛んじゃないし。」
「ガキ:そう・・・僕ね、クラスで一番脚が速かったんだ。」
身の上話を始めた。
色々と聞き流していると
「ガキ:僕ね、死んじゃうまえに『えにっき』書いて置いといたんだ。」
「ガキ:病院の中で書いたから、お家にあるかどうかは分からないけど」
「ガキ:隠しといたから多分まだ誰もコレは知らない。」
「ガキ:見つけて、おかあさんかおとうさんに届けてほしい」
「ガキ:僕の事見えて、そんで話してくれた人って居なかったからお兄ちゃんだけ特別に隠し場所を教えてあげるよ」
「ガキ:あと、お家が何処にあるのか教えて。また来るから」
「俺:来んな」
「ガキ:駄目だよ・・・最後に僕のおとうさんとかおかあさんのお顔見ておきたいもん」
「俺:自分で探してくれよ・・・」
「ガキ:絶対だよ。」
と言った瞬間消えてしまった。

取り敢えず、頼まれたことは
・絵日記を探してほしい
・家が何処なのか思い出せないので、見つけてその場所を報告してほしい
・絵日記を親父さんとお袋さんに届けてほしい

まず、一番簡単そうなので家を探した。ご近所中を回って。
意外と直ぐ近くにあった。馬鹿ガキめ。
両親に会って、そのことを話したが当然信じる訳も無い。
そこでガキの死んだ日にち、場所だけ教えてもらって去った。
病院に着き、絵日記について説明。
担当であった看護婦の人も出てきて「知らない」と首を振るばかり。
困り果てたので、今は空き部屋だという病室を取り敢えず探さしてもらうことに。
言われた通りに隠し場所を探ると2ねん3くみ○○○と言う絵日記帳を見つけた。
看護婦の人たちも首を傾げてた。
内容を見てみると
最初は「このびょうきはすぐに直るらしい、早くたいいんして○○君と○○(ゲーム)をしたい」
この通り希望に満ちていた。
だが後半は絵も無くなり
「太ももがいたい。がまんすれば直るのかな?」
と希望も薄れていっていた。
死亡1週間前。
「痛い」

自分が泣いてしまっていたのがわかった。
あの元気な子が(幽霊だけど)ここまで・・・
死亡原因は太ももの癌だったらしい、いわゆる小児癌ってヤツ。
看護婦さんも絵日記を見て大泣きしていた。
取り敢えずこれを両親に届けよう、そう思い再びあの子の家へ。
またその両親も泣きながらお礼を言ってくれた。
秘密の『えにっき』は見つけたので、あとは苦痛から逃れたあのガキンチョに自分の家を教えてやるだけだ。
一週間後、自分の家に来た。
「ガキ:僕の家がどこだか分かった?」
「俺:ああ、そこの床屋さんの所を曲がって・・・・(意外と長いのでry」
「ガキ:ありがとう!!」
そういうとガキンチョは満面な笑みを浮かべ、自分の前から消えた。
これであの子も本当の苦痛から逃れられる・・・
そういう意味も込め、居なくなってるのは分かってたけど最後に
「元気でな。」と言いました。

この話はこれで終わりです。
ラップ音も不思議と消え、今は普通に過ごしています。
思うに、あのラップ音はガキンチョが自分の家を探し回るために
自分のアパートの近くを動き回っていた為に起こっていたんだろうと、今はそう思ってます。

600 名前:洒落怖からコピペ1/3投稿日:03/11/22 12:16
自分がまだ包茎とは何か、皮オナニーの危険性さえ知らなかった(人生最大の失敗)中学生のころ。
受験を控えた3年生になり、新たなクラスメイトになれたころ合唱コンクールが開かれることになった。
担任は、熱血理科教師で、かなり分かりやすい授業をしてくれて厳しいながらも生徒思いの先生だった。
コンクールは、まず学校内で簡単な発表会を行い、それで各学年から代表クラスが選ばれる、という方法だった。
うちのクラスの場合、女子がやる気で、男子はそれに乗せられつつかなりがんばり、市内音楽会への切符を手にいれた。

市内音楽会前日、
担任は
「がんばればなんでもできる、だけどがんばるのが難しいんだ。」
「お前らはがんばった、あとは自分の体が覚えてるよ」
って、みんなに言った。かなり真剣で、よく覚えてる。

音楽会当日。
出発間際になって、
いきなり引率の先生(担任じゃない人)が
「○○先生(担任)が入院した」
っていうんだよ。昨日まで元気だった人が
なんでいきなり・・とか思ったけど
その先生がいうには、軽い怪我だ、ってことで
一応は安心して、自分たちの出番、ってなったんだよね。
それで、課題曲を歌い終えて、自由曲の「心の瞳」ってのを歌い始めた。
担任がすごい好きで、熱心に指導してくれた歌だった。
それで、間奏の時、ふと座席のほう見たら、担任が手を振っててすごいにこやかに笑ってたんだよ。めったに笑わない実直な先生だったのに。
ふと、そこで思ったんだよ。
軽い怪我で入院なんかしない、って。

「心の瞳で~君を見つめれば~」
「愛すること~それが~どんなことだか~わかりかけてきた~」

曲が盛り上がってるとき、隣のやつが泣いてるんだよ。

俺も、もしかしたら、っていうか、かなり直感的に
そう思ってた。

歌い終わって、みんな、○○先生いたよね、いたよねって
話してて、俺は、泣いてた隣のやつと、無言で座ってたんだ。

みんな先生を探すんだけど、いないんだ。
絶対、笑ってたのに。

学校に帰って、帰る準備してると
教頭先生が教室に来て、
「○○先生が、先ほど、亡くなられました」って。
みんな、泣いたよ。むしろ、信じたくなかった。
なんでも、音楽会前日、
車で帰る途中、飛び出したコドモを避けて
思いっきり電柱にぶつかって、助け出されたときは虫の息だったらしい。

葬式の時、自分らの願いと、先生の親御さんの承諾で「心の瞳」歌ったんだよ。
すごい悲しかった。

790 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:03/12/28 20:15
3年前、俺のじいちゃんが亡くなった。
89歳だったから、きっと大往生だったのだと思う。
葬式が終わり、気づくと、すでに正午を回っていた。
その日は、雪が降っていて、夕刻過ぎから降り続いた雪は、辺りを白一色に染めていた。
遺体が置かれてある客間のヒーターを切って、茶の間へ行くと、親父もお袋も疲れ切っている様子だった。
とりあえず、何か食べさせようと、コンビニに行った。
家から歩いて5分程度の所にあるコンビニで3人分の弁当とお茶を買って、じいちゃんが好きだった、ワインを買った。
コンビニから出て、ちょっと歩くと、大通りの脇の歩道で、誰かが立っているのが見えた。
雪がすごくて、辺りは薄ぼんやりとしか見えないのに、その人影だけ、はっきり見えたような気がする。
ちょっと警戒しながら近づいていくと、それは、亡くなったはずのじいちゃんだった。
俺が呼ぶと、じいちゃんは微笑んで、こっちにゆっくりと近づいてくると、静かに頭を撫でてくれた。
俺はもう高校生で、じいちゃんに頭を撫でてもらったのは、多分、小学生の時以来だったかもしれない。
涙が溢れ出した。
「じいちゃん、大好きだよ」
のような事を言った様な気がするけど、よく覚えていない。
じいちゃんは、微笑んだまま、大きくうなずいて、舞い落ちる雪の中に溶け込むように消えていった。
俺は、じいちゃんが立っていた場所に、しゃがみ込んで、しばらく泣いていた。
家に帰り、親父とお袋に弁当を食べさせて、俺はじいちゃんの遺体が置かれてある客間に行った。
なぜかヒーターが付いていて、何となく、じいちゃんの遺影が微笑んでいるように感じた。
俺は、じいちゃんが愛用していたワイングラスと、俺は、ワインを茶飲みに入れて飲んでいた。
しばらくして、親父がワイングラス片手にやって来て、ドカッと床に座って、ぶっきらぼうにグラスを突きだしたので、注いであげた。
ワインを一口飲んで、親父はボロボロと涙を流し始めた。
俺は、生まれて初めて、親父が泣いた姿を見た。
俺は、結局、今でも子供だから、親父とお袋を支えてあげる事はできない。
でも、子供なら子供なりに、何かできるかもしれない、と思えるようになった。
じいちゃん、俺は必ず天国へ行けるように頑張るから、天国で、また抱っこしてくれよ。
大好きだよ、じいちゃん。

835 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日:04/01/09 21:08
小学校を卒業して中学にあがる直前の3月、祖母が亡くなった。

ボケてしまって親父(ばーちゃんの息子)以外の家族の顔も判別できず、ガキだったオレは正直疎ましく思う事もあった。
その日友達が家に遊びに来て、ファミコン(SFCニアラズ)で遊んでいるとき、飲み物がほしくなったので、弟に「ばーちゃん出て行かへんように、ドアチェーンしときや」と声を掛け(鍵は開けられるが、チェーンは外せなかった)、じゃんけんで負けたオレがコーラを買いに行った。
10分ほどで戻り、また友達と遊んでいるときにふと気がついた。

「あれ? ばーちゃんは?」

そう、オレが帰ったとき、チェーンがかかっていなかったのだ。
そのときに気付かなかったのを今でも悔やむ。
弟はチェーンを掛けたと言うので、ばーちゃん上手いこと外せたんだろう。
友達には事情を話して帰ってもらい、即両親の勤務先に電話を掛け、家族総出で探し回った。

夕方6時ごろだろうか、オレが探していたところでは全然見つからず、一旦家に帰ると、服に血のついた親父がいた。

「ばーちゃんは?」
「ケガしてるとこ見つけてな。今病院に運んだとこや」
「生きとるん?」
「…大丈夫や」

実はそのとき、ばーちゃんは大通りでバイクに轢き逃げされて既に死んでいたのだが、オレに負担を掛けない為のウソだったんだろう。
素直に信じて、その日はメシ食って風呂入って寝た。
翌日、病院でホントのことを知らされて、号泣した。

「あのときオレが目ぇ離さへんかったら…」

ばーちゃんの持っていた手提げかばんには、蓬の葉っぱが沢山入っていた。
蓬団子は、オレの好物で、ばーちゃんがまだボケてないころはよく作ってくれていた。
もうオレの顔もわからないほどボケていたのに…

数日は悪夢にうなされてよく眠れなかった。
そんなとき、夢に出てきたばーちゃんが「お前は悪ないんやで」と頭をなでてくれた。

それ以降、悪夢は見ていない。

心霊信じる信じない別にして家族を大切にする事を学んだのです。
ばあちゃんネタが多いのは、オレがばあちゃん好きだからというのは秘密だ。

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