札幌B級グルメ番外編

世界一まずいジュースに出会う!



その日、俺たちはスピカで行われた大冒険博を堪能した。
そしてそのお土産コーナーにて、異様なものを発見した。

それは、もはやまずい物に対して歴戦の勇者とも言える俺達に明らかな
敵意と呼べるものを放っていた。
祭りの屋台などでよく見かけるコカコーラの水を張ったワゴン。
その中から、異様な雰囲気が感じられた。


そして、そのジュースの放つ異様な雰囲気に俺たちは覚えがあった。
そう、あの国。いつも俺たちの前に立ちはだかる、
中国に勝るとも劣らない、最強の食文化を持つ国。

「原産国 タイ」


キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!
瞬間的に俺たちのB級グルメの血が騒ぐ。
買うしかない!次の瞬間、3人の手にはそれぞれジュースが握られていた。





こいつらが問題のアレ。


左からトウキビジュース、タマリンドジュース、サトウキビジュース。
まずは、Gがトウキビジュースに口をつける。


G「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


激しくノーコメント・・・確かに、少々慣れない味だ。美味いとは言えない。







だが
後に俺たちはこのトウキビジュースさえ「美味い」と述べる事となる。
残った二人の悪魔のせいで。


まずは、タマリンドジュース。
若が口に運ぶ。


若「・・・・・・・・!!」

今までに見た事のない形相を浮かべる若。エンターティナーがリアクション取れない。
一口もらって飲んでみる・・・。

俺「・・・・・・・・・・・・!!!」

酸っぱい・・・そして甘い。
ここまでならいい。これだけならまだ許せる。
だが、今回の2つのまずいジュースの共通点として、
「甘い」や「苦い」では表現できない、
明らかに地球上の味ではない味がする。


気を取り直してサトウキビジュースに向かう。
この時、俺たちには油断があった。
「サトウキビなんだから甘いだろう」
だが、間違いだった。
このジュースこそキング・オブ・マズジュース2002。


まずは缶を開ける。だが、ここで俺達はある一つの間違いを犯した。
臭いをかんでしまったのである。
タマリンドのせいでかなり警戒していた事もあったのだろう。


3人「クサッ!!」


臭い。食べ物とは思えないほど、いや、
この世のものとは思えないほど臭い。
このせいでかなり覚悟が鈍ってしまったが、飲まない事には仕方ない。
俺は意を決し、サトウキビジュースを飲んだ・・・

俺「!!!」




・・・しばらくお待ちください。


俺「・・・うぅっ・・・グスッ・・・(つД`)」

若「・・・貸してみろ。」


グイッ

若「!!」




しばらくお待ちください。



若「うぇ・・・これ・・・ウッ・・・。」

G「よし、逝ってくる。」


グイッ

G「!!!」




しばらくお待ち(略



そして、ジュースは処分された。
数分後、落ち着きを取り戻した俺たちはその場を後にした。
全滅。全滅である。いまさらカエル料理程度ではびくともしない俺たちが全滅。


世の中、上には上がいる。

タイ人は異常。



この二つを俺たちは胸に刻み、スピカを後にした。
いつの日か、あれ以上のジュースが現れるときが来るのだろうか。
俺達の戦いは終わらない。

それとジュースの処分についてなんですが、




スピカの清掃員さん、
灰皿から
変な臭いしたらゴメンナサイ。
俺達じゃない。タイが悪いんだ、タイが。



戻る