VOYAGE
世界一辛いカレーに出会う



その日は珍しく大空.comメンバーが4人揃い、札幌は北24条を闊歩していた。
B級グルメで目をつけていた店があえなく閉店していた為、あても無く
夜の24を4人で徘徊していた時だった。


ふと、見慣れた絵が俺達の目に飛び込んだ。
それは象に何本もの手が生えていて、後ろには曼荼羅のような模様が書かれているものだった。
インド。直感的に気付いた。

B級グルメを開始して以来、こういった物に敏感になっている自分がいる。
喜ばしいのかなんなのかわからないが、4人とも極度の空腹だったため
大した期待はせずに入店する事となった。


だが、店に入った瞬間B級の臭いがしてきたのである。
「辛い臭い」と言えばお分かり頂けるであろうか。香辛料を煮込んだ臭い。
期待してしまう4人。


メニューを見て気付いたのだが、この店はどうやら
カレー屋であったらしい。カレーの具と辛さ、スープの種類を選んで
注文するという形式をとっていた。
「辛さを選ぶ」。管理人が得意とする所であった。


管理人は実は辛いものが結構得意であった。
今年に入ってからも豊平公園のカレー屋の10倍を完食していた。
辛い物を見ると挑戦したくなってしまう。そんな性分からか、
立ち入ってはいけない領域に踏み込む事となった。


辛さを示す指標が数字で記載されている。
もっともソフトな物が1。最高で4だ。


だが

4の横に小さく書かれている文字を見逃す4人ではなかった。



圏 外



4人「圏外キタ━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!」
沸き立つアフォ4人。こうなってはもう止まらない。
やって来たウェイトレスさんに3人が注文した後、管理人がこう頼んだ。


管理人「ローストチキン、辛さ圏外で。」

店員さん「え?あの・・・ありますけど・・・店長!


店長キタ━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!
数々のB級グルメを体験してきたが、店長登場は初めてである。
そしてやってくる店長。なるほど、いい面構えだ。


店長「えっと、辛いものは得意?」

管理人「えぇ、結構。」

店長「安心したよ。食べられなくなったりするからね。」

管理人「・・・ぇ。」



そして運ばれてくるカレー4つ。
明らかに1つだけ色からして違ったが。



血 戦


ついに決戦の時である。
こちらだって数々の殺人的メニューと戦ってきた歴戦の勇士4人。
今更辛いだけなんて相手ではない。そう、そう思っていたのだ。
だが、圏外に手をつける前から
辛さ2の御月の額に汗が

見ていてもカレーは減らない。

意を決し、筆者は死地に赴いていった。

少しのルーをスプーンに取り、ライスと一緒に一気に口へと運ぶ。








・・・。





・・・・・・。









・・・!!

















数々のスパイスとカレー粉の間に生じる
真空状態(違)の圧倒的破壊空間は
まさに歯車的砂嵐の小宇宙!!!



























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 Λ||Λ
( / ⌒ヽ
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 ‐ニ三ニ‐

「いい気になってました」(管理人 店を出る際店長に向かって)











機会があったら是非。
世の中に「食べられない辛さ」があるという事を実感できる貴重な場所。




圧倒的辛味空間を提供するカレー屋
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