十勝新四国八十八箇所霊場
~その実態~
事の起こりは姫の見つけた一枚の新聞記事だった。
「十勝霊場新四国八十八箇所」
いいのか。「新」っていいのか。それは許されるのか。
大体十勝のくせに四国ってどういうことだ。十勝じゃないのか。
四国量産型か。パイプラインか。富岡製糸工場か。
そんなこんなで沸き立っていたわけでございます。
何しろ四国霊場八十八といえば僕らのソウルバラエティ水曜どうでしょうの名物企画。
いつかは行きたいを合言葉に日々心霊現象と戦っている僕らにとって
このニュースは嬉しいんだか四国をバカにされたんだか所詮池田の一言かよくわからないまま
調査を進め、ある一つの情報を入手したのです。
「池田の清水さん(農家)の裏山に八十八の御神体が集められている」
じゃあ八十八箇所意味ないじゃん!
もう完全にスイッチオンのフェードインです。ツボです。ツボの映像です。
池田なんて近場に偽物でも八十八箇所があるならば俺らが行かずに誰が行く。
そんなわけで新四国一箇所だけど八十八箇所巡りを企画していた矢先。
若 入 院 (急性大腸炎)
ハイブリッドカーのごとき燃費のよさで不摂生を強行していた若を襲う悲劇。
40度の発熱の挙句近所の病院に見事入院、現在8月30日の時点でも絶食中。南無。
そんなわけで若と翁を欠いた姫と殿二人で取りたての免許での
強行軍と相成ったわけであります。
思えば若入院の時点で始まっていたのかもしれません。何かが。
さて、ozより車を走らせる事約40km強。
十勝郡池田町東台に到着。
(←ちなみに反転させるとおしっこ行けないくらい怖いです。)
何もない農道にぽつんと立つ筆字の看板。
怖い。怖すぎます。鳥肌たって事故起こしそうになりました。
この後40分くらい入り口を探して彷徨いました。頼むから入り口に立ててほしい。
発見
本当に普通の農家さんの軒先に立ってるから正直はいりづらい。
意を決して車を止め、犬に吼えられつつ中に入ると成程八十八です。
順路が矢印によって示されており、ちょっとしたハイキングコースのようになっている印象です。
そこで突然姫が「なんかいる!」と絶叫。
熊かと一瞬期待しましたがちょと魂出かかってるおじいちゃんでした。
おじいちゃん「どうもご苦労様です」
二人「こんにちわー」
おじいちゃん「どこから来なすった?」
二人「帯広です」
おじいちゃん「あ゙ー」
二人「・・・?(´∀`;)」
おじいちゃん「回るのかい?」
二人「はい、そのつもりですが」
おじいちゃん「あーそれならねーここをこういってねー」
二人「はいはい」
おじいちゃん「ここをこういったらいいからー」
二人「はい、わかりましたどうもあり」おじいちゃん「それでねーあそこをこーいってねー」二人「が・・・あ、はい・・・(・∀・;)」
おじいちゃん「あそこをこーいってねー」二人「はぁ」おじいちゃん「あの辺からこう上ってねー」二人(もうわかんねぇって…)
おじいちゃん「それでねーあ゙ーあそこらへんはねー」
二人「はぁ・・・(´・ω・`)」
おじいちゃん「崖崩れしててねー」
二人「!?Σ('A`;)」
おじいちゃん「ワシはひざが悪くてのーははは」
二人「はぁ・・・」
おじいちゃん「そしたらなーあの辺から」
二人「はいわかりましたいってきます」
あのままいたらどうなっていたかわかりません。さすがは新四国です。
ここから御月が追記(12/03/30)
おじいさんのご高説を賜り、いざ入り口へ
入山前に仏像発見
旅の安全を願い管理人と二人手を合わせる
が、管理人おもむろに仏の前で柏手を打つ
コラコラと思った瞬間、管理人の肩に
『ビチャッ』
どう見ても鳥のうんこです
この果てしない大空と大地の中でピンポイントで管理人の肩にうんこ
「おめぇ柏手打つから見事な仏罰じゃねぇかw」
「うるせぇ(;´Д`)」
取り合えずティッシュで拭き取り入山
山はそれなりに急だが本家八十八箇所違い
行って戻る金剛福寺のような苦行はなく
一応、道筋はある程度決まってる
ただ、置いてあるのは小屋に石
一石一石、丁寧に手を合わせる
「なんとか寺」って水どうみたいに撮影しようかと言ってはいたが
思った以上な登山
口数も減っていく
「いやぁありがたいなぁ」なんて冗談を言ってたら
おじいちゃんの言ってた崖崩れ
想像以上に崖崩れ
道とか無くなってるくらい地すべり
だが、不思議と霊場の小屋は土石が避けているという奇跡に驚いてはいたが
『ガサガサ』
周囲から変な音
おいおい、ここに来て水どう名物心霊現象ですか
慌てて崖崩れの霊場を通過し後は下山
汗だくになったので、帰宅後別れて自宅でシャワー
その後、管理人からメッセージが飛んできた
「シャワーしてたら脇に違和感あってさ 見てみたらダニに食われてた」
「やっぱ。仏罰じゃねぇかwww」