原美濃守の攻城戦術の巻
原美濃守にござる
城攻めは某の得意とする所
その妙法をお教えいたそう
某は少兵で城を落とす事を得意としておるが
大兵を以って望むが最も効率が良いであろう
実際の城攻めでござるが 守将が健在であれば
敵の雑兵の士気も下がらず城攻めも至難の技となりましょう
野戦に誘い出し守将を討つが勝利の近道にござる
守将を片付けた後は城は落ちたも同然でござるが
迂闊に城に攻めかかっては成りませぬ
足の遅い槍隊などが未だ城に達せぬ場合は
城前での集結を待ったのち攻め懸かるが宜しいでしょう
城攻めで最も活躍するは足軽にござる
さて某が活躍した頃の城はこの戦法で難なく落ちましょうが
時が進み巨城が多くなれば自ずと城攻めも改めねばなりませぬ
守将を先に討つが戦法は変わりませぬが
城が巨大であれば我が軍の士気の低下も著しいものになります
荷駄を使い随時士気を回復せねば落城は難しいでしょう
また敵城陥落の暁には敵軍の指揮が著しく下がる為
作戦によっては先に落城を狙う方針もございますが
荷駄を使い間断無い攻撃が必要となり
もし攻城中に敵の後詰が到着した場合は圧倒的不利になり申す
城攻めに強行を使う事はあまりお勧めいたしませぬ
短期間で落城できる利点はありまするが
失敗すれば我が軍の壊滅につながりかねませぬ
また激励の持ち主が居らぬ場合、もしくは必勝を期したい場合は
総大将殿の士気には要注意でござる
荷駄がそばに居らぬ場合は早めに攻城を中止せねば
拠点への移動中に総大将の士気が低下、総崩れになりかねませぬ
理想を申さば、総大将殿は後方で待機されるのが上策でござる
最後に国人衆等が味方につき攻城を手伝う場合でござるが
某にとればまったくの有難迷惑でござる
守将の居らぬ城か、複数城を交互に攻撃目標にし
城攻めに加わらぬ様使いを出すがよろしいでしょう
敵城に残る将を捕らえるためには
我が軍が城を落としたほうが良いのでござる
決して我らが手柄を国人衆に奪われぬ様
画策しておる訳ではありませぬぞ
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