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道明寺VS長命寺

 桜餅は好きですか?私は大好きです。和菓子の中でもダントツで一番好きです。つぶ餡の食感もさる事ながら、もち米のぷにぷに感、弾力感がたまりませんね。さらに桜葉の塩気が上手くマッチしていて、桜餅全体にあっさり感があって最高です。 甘い物が苦手な人でも桜餅だけは好きって人が大勢居られるのも納得がいきます。私の子供の頃は桜葉の偽もの(ビニール製)が良く出回っていて残念な思いをよくしましたが、最近はほとんど見かけなくなり嬉しい限りです。まれに、桜葉をわざわざ剥がして食べる人がいますが、勿体無い話ですね。 それから昔は季節のお菓子として食べられる時期が春に限られていましたが、今では年中簡単に入手出来、これまた嬉しい限りです。 桜餅に使われるもち米は、正確には「道明寺または道明寺粉」といい、もち米を一度蒸して乾燥させたものを粗く砕いたものです。

道明寺粉の由来は大阪にある道明寺からきています。 道明寺は、戦国時代から武士の携帯食としての糒を作ることで有名でだそうで、寺の名をとり、糒のことを道明寺と呼ぶようになったようです。 道明寺粉は、お湯や水に浸せばすぐに食べられるので、昔は備蓄用の食糧として重宝されてましたが、現在はお菓子の材料としての使われるのがほとんどのようです。

 道明寺といえば桜餅を指すことが多いのですが、桜餅以外にも道明寺粉は使われるので「道明寺の桜餅」と呼ばれるのが一般的のようです。

 桜餅に使われる桜葉は、どんな桜の葉でも良いわけではなく、塩漬けにした時の変色の具合や味などから広く研究されて、現在は「オオシマザクラ」の葉を使うのが一般的だそうです。 桜葉は静岡県伊豆半島の松崎町からの出荷が全国の7割を占めているようです。同地区の桜葉の生産は約40年前に始まり、現在、約200軒の農家が生産しています。 面白い事に、長さ15センチほどに育った葉を、傷つけないように手で摘み取っていく為、背の高い木では作業効率が悪いので、樹高を50センチほどにしてあるそうです。摘み取った葉は、樽の中で半年間も塩漬けにするそうです。

ところで、関東系の「長命寺」と言う焼皮桜餅もありますね。塩漬けの桜葉でくるむのは同じですが、こちらは薄い小麦粉の皮で餡を包んだり丸めたものです。私の住む静岡県では道明寺が一般的だと思っていました。 いや、正確にはこれ以外の桜餅の存在を知らなかったのです…数年前までは。
 ある時、静岡県向けのテレビ番組に、ちょっとした料理コーナーがあって桜餅の作り方を放送したのですが、そこで取り上げられた桜餅は長命寺だったのです。ショックでした。  実は今年初めて関東系の焼皮桜餅(長命寺桜餅)を食べてみました。私の住む地域でも焼皮桜餅が入手できます。でも、桜餅といえば道明寺桜餅が一般的で焼皮桜餅が置いてあるお店は数が少ないです。 味は予想通り、私の口には合わないようです。何か物足りないような気がするのです。こし餡もくどいようです。見た目も春巻きのお菓子バージョン?って感じで、とっつきにくいですね。

 …が、先日東京へ行く用事がありまして、長命寺桜餅の元祖といわれる「山本や」さんによって長命寺桜餅を購入してまいりました。ここの桜餅、私がはじめて食べた焼皮桜餅と見た目からして違い、桜葉3枚で包んであり、中の餅も柏餅のような餡の包み方をしています。 そして大事な味の方はとても美味しいです。こし餡が甘さを抑えてありあっさりしていて最高です。長命寺桜餅も良いかな?って思うようになりました。又、食べたくなるような味です。

 「山本や」…「東京都墨田区向島5丁目1の14」にある「長命寺の桜もち」と書かれたのれんや看板が目立つ長命寺の勝手口のすぐ近くにあります。店内には長命寺桜餅しか置いてなく、バラ1個180円、箱詰めは6個入り1200円〜50個入り9300円まで9種類、 籠詰は12個入り2700円〜30個入り6200円まで4種類あります。また、お召し上がりといって店内でも食べられます、この場合桜もち2個とお茶が付いて450円です。定休日は毎週月曜日。

 長命寺桜餅の由来は、かなりはっきりしていて、ネット上で調べると簡単に情報を得る事が出来ます。 ここでは、東京都墨田区向島にある「山本や」さんで「長命寺桜餅」の箱詰めを購入した際に入っているしおりから抜粋して紹介させていただきます。
 山本新六という人物が享保二年(1717年)に、土手の桜の葉を樽の中に塩漬けにして試みに桜餅というものを考案し、向島の名跡長命寺の門前にて売り始めました。その頃より桜の名所でありました隅田堤は花見時には多くの人々が集い、桜餅が大いに喜ばれました。これが江戸に於ける桜餅の始まりだそうです。
※なお、山本新六という人物は「山本や」さんの創業者だそうです。

※この記事は平成12年頃に書かれたものです

メモ

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