元気印のルーツ


私には93歳で亡くなった祖母(以下“ばあちゃん”と言う)がいました。亡くなった時私は23歳でしたので、私が生まれたのは祖母が70歳の時と言う事になります。そして、次に書く出来事は記憶に残っているのですから、多分私は10歳前後、そしてばあちゃんはその時80歳位のばずでした。

何が起こったか?それは・・・・・

私が育った田舎の家は、兼業農家でしたのであちこちに田や畑を持っていました。そしてその中の1箇所に毒蛇の「まむし」が出没する畑があったのです。父親達、男衆は時々捕まえてきては焼酎に漬けたり、焼いて食べたりしていました。
ある時、その「まむし」にばあちゃんが噛まれてしまったのです。身体に毒が回らないうちに血清を打たなければならないと言う緊急事態にも拘らず、ばあちゃんは自分を噛んだ犯人が許せずに、叩きのめして捕まえて帰ってきたのです。おまけに、収穫した野菜が入ったカゴをしっかりと背負って・・・なんと肝の座ったばあちゃんだったことか!!それに引き換え叩きのめされた「まむし」がその後どうなったかは、残念ながら私の記憶には残っていません。帰ってきたばあちゃんからその話を聞いた家人は、勿論慌てて病院へ連れて行き、危機一髪ばあちゃんは命を落とさずに済みました。

しかし、元気者のばあちゃんは命拾いしたにも拘らず、あくる日にはシャッキと元気になってしまい、病院食の“おかゆ”がまずいと言って勝手に一人で、すたこらサッサと帰ってきてしまったのです。本人は看護婦さんに断ってきたと言っていたのですが、その看護婦さんはなんと入ったばかりの新人らしく、そのことは病院には伝わっていなかったのです。そして・・・ばあちゃんがいなくなったと思った病院が、その後大騒ぎになったのは言うまでもありません。

先日、小学校の役員をやって仲良くなった友人と食事をした際に、このばあちゃんの話をしたところ、友人の2人は同時に同じ事を考えたそうです。それは「ムーヤンのルーツを見た」と・・・・・その後2人は同じ思いが嬉しかったらしく大笑いをしていました。
そして、この話には続きがありまして・・・・・友人達の会話をその夜主人に話したところ、「物事に動じない性格は譲り受けたかも」と主人にも2人の意見に賛同されてしまいました。

人見知りをする私は、人前で話をすると恥ずかしくて声が震えてしまうというのに・・・ばあちゃん程は気丈ではないよなーーと思いつつも、客観的に見るとやっぱり似ているのかなぁー、なんてみょーに納得してしまう私でした。


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