私は不妊治療をしていたにもかかわらず、幸せにも3人の子どもを育てることができました。そして子ども達が育ってきた中で子ども同士の素敵な関わり合いや会話、そしてユニークな出来事が微笑ましくて書き留めておこうと思いました。
そして赤ちゃんを産める身体を持っているのに「一人育てるだけで大変だから、もう子どもはいらない」なんて言っているおかあさんに“きょうだい”がいた方が、お母さんは楽なのよ!子どもは寂しくないのよ!って言う事を知って欲しいと思ったのです。
ワンワンが食べた・・・玄が4歳・サキが2歳の頃の話、2人が外で遊んでいると、近所のおばさんがキャラメルを持ってきてくれました。1人に一つずつ渡してくれて、さっそく2人とも食べ始めました。が、玄の方は遊びの方が楽しいらしく手に持っていたキャラメルをそのままにして、積木(建築中の家の木っ端を貰って外用に作った積木)遊びを始めました。一方サキはといえば生まれた時から“花よりだんご”食べるの大好き人間でしたから、あっという間に自分の分を食べ終わってしまいました。するとどうでしょう、今度は置き放しにしてあった兄のキャラメルを食べ始めたのです。余りの素早さに止めるまもなく平らげてしまいました。
さてさて、一通り遊んだ玄は、はたとそのままにしてあったキャラメルのことを思い出しましたが、すでにサキのお腹に入ってしまった物があろうはずはなく、「ない、ない」と大騒ぎ、ここで本当のことを言ってしまったら手が付けられない状態が目にみえたので、仕方なく母は「玄が、そのままに置いておいたからラッキーが食べちゃったんじゃなぁい?」と向かいの家で飼っている犬のせいにしてしまったのですが、その後、な・なんとサキが「おにいたん、ワンワン、たべちゃったねぇ」と兄に駄目押ししておりました。(おいおい、あんたが食べたんだろうに・・・)
ちょっと恥ずかしい話・・・あれは長男・玄が小学校、長女・サキが幼稚園に行っていて、次男・まさを連れてスーパーに行った時のことでした。当時まさは3歳位だと思います。私が買い物をしている間、まさはお菓子売り場をみていました。我が家は買い物に行ってもお菓子を買い与える習慣はなくその日も見ているだけだと思っていたのです。ところが、私が買い物が終ってお菓子売り場にいってみると、まさが着ているジャンバーのポッケトが心なしか膨らんでいるのです。私は「もしや・・・」と思って「そこに何が入ってるの」って聞いてみると、「なぁ〜んにも」と言う返事。しかし母の直感が狂っている筈はなく、「ちょっとポケットから手をだしてごらん」と、すると案の定その中にはお菓子が入っていました。それも一つではなく三つも・・・確かに悪い事なんですが、小さいながらもきょうだいの分も考えて盗んでいるなんて呆れるやら、感心するやら・・・そのあと商品を元に戻し、「だまって物を盗るのは泥棒なんだよ、いけないことなんだよ、おまわりさんに掴まっちゃうんだよ」としっかり叱ったのはいうまでもあ りません。
3人分・・・我が家の3きょうだい、デパートやスーパーの催し物会場で風船を貰ったり、はたまた薬屋で人形を貰ったりする時にたとえその時に自分一人でも、「あと2つ下さ〜い」って必ず3人分を要求します。母は恥ずかしいのですが、きょうだい思いの子ども達のために「すいません、家に2人いるもので」っと、隣りで付け加えています。だいたいの方は嫌な顔をせずに3つ差し出してくれるので、親子共々恥ずかしい思いをしないで過ごしてきました。世の中の思いやりはまだまだ捨てたものじゃありません。そして恥ずかしい思いをしてきなかった分、子ども達のその習慣は大きくなった今でも身にしみついています。
病気になって・・・今年(’99)の夏休みも終りの頃、2年生のまさの身体に湿疹ができてしまいました。私と言えば前日が休みでその上、お盆の時に1週間という長い休みを貰っているので、これ以上休む訳にはいきませんでした。幸い熱やかゆみもなかったので、6年生になる玄に病院へ連れていってもらうことにして私は出社しました。帰ってきてから、お兄ちゃんに話を聞くと、原因が虫刺されであること、前に貰ってある塗り薬をつけて飲み薬を朝晩2回飲ませること、ちゃんと医者の話を説明してくれました。
長男は段々頼りになるお兄ちゃんに成長し、次男は、そんなお兄ちゃんを作文で「世界一大好き!」と言う程、兄弟愛が育っています。
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