2008年1月に「越後米沢街道・十三峠交流会」が設立されました。交流会の設立を記念したイベント、「ツーデーウォーキング」が6月7日〜8日に行われ、日帰りでの参加者も含めて50名余が、130年前にイザベラバードが歩いたいにしえの峠道を歩いた。
 1日目は沼(畑鉱山跡)から大里峠を越えて玉川のコミセンで昼食。午後は去年から敷石の掘り起こしを始めた萱野峠を越え、朴の木峠の石畳を歩き健康の森へ到着。
 
屋外ステージでは、仙台市と川西町から友情出演の「和太鼓」「篠笛」「朗読劇」を楽しみ、夜の交流会は、生ビールパーティーと地酒、峠と街道談義で盛り上がった。

 2日目、黒沢峠口までバスで移動し、ダム湖に架かる潜り橋を渡る。前日まで水の中にあった橋はまだ泥んこだったが、まるで水面を歩いているような気分。横川ダムの「きてくろ館」を見学して宇津峠へ。頂上での井上会長から峠の説明をいただき、手ノ子の公民館で昼食、感想などを話してもらいながら閉会した。
 ツーデーウォーキング と 篠笛・和太鼓コンサートin横根
 経済的効果だけでなく、人々の生活を豊にするには市町村計画の中で社会計画・経済計画・物財計画が三位一体となった計画をつくらないとだめ。経済計画を目的とし人と物が手段になっている場合があるが、これでは決して良くならない。社会計画が目的的計画であり、経済・物財計画の金とものが手段である。
 皆さんの報告の中には歴史ある移動空間を共有し街道づくりをしているが、こういう手段でやることにより観光客が多くなり経済的にどうなりました。の報告がが一つも出てこなかったことは素晴らしい。
小国町を7時半にマイクロバスで出発し10時過ぎに湯殿山ホテルに到着。天候が心配されたが途中までは絶好のコンディション。道脇の山葡萄などを眺め、矢野代表の巧みな説明・案内に感心しながら街道を進む。
 越後米沢街道・十三峠交流会の第3回総会が、2010年4月23日飯豊町の西部公民館において開催され、新会長に保科充氏(黒沢峠保存会長)、副会長に高橋純氏(手ノ子地区協議会)と井上秀雄氏(玉川地域振興協議会)が選出されました。
     
      保科充新会長ご挨拶
 若葉薫る。たいへんいい季節になりました。会員の
皆様には、益々のご活躍とお喜び申し上げます。
この度の役員改選んによりまして、会長を仰せつか
りました黒沢峠の保科充です。前会長の井上さん
には多くのことをお教えいただきましたが、今後も本
会の顧問としてご指導を賜りますようお願い申し上げ
ます。各峠の皆様には、それぞれの事業は異なって
いても、目指す目的は「地域づくり」「まちづくり」という
ことだと思いますので、それを応援できる十三峠交流会
となるよう努力して参ります。
今後ともご協力とご支援を賜りますようよくお願いいたします。
 新会長に保科充氏を選出     
 ボランティアガイド学習会    
 ボランティアガイド育成  六十里街道視察研修            
 県内では最も先進的な活動を展開している六十里越街道を、「六十里越街道を記録する会」の矢野代表に案内していただき、9月19日・20日の2日間に亘り、十三峠交流会の関係者16名が六十里越街道の視察研修を行った。

初日(湯殿山ほてる〜多層民家(田麦俣)の視察

大里峠を快調に登る参加者
「湯殿山ほてる」前で出発の準備
「笹小屋跡」5m前後の積雪にも関らず冬季間も住んでいたとのこと
ダム湖の中に架かる「不動生出(ふどう
いづるぎ)橋」を渡る参加者
講演中の 矢野光夫氏
挨拶する交流会 井上会長
 越後米沢街道・十三峠交流会の主催による「ボランティアガイド学習会」が、2010年3月19日の午後から川西町の中央公民館を会場に開催された。
 交流会が発足し活動を始めて2年が経過した。この間各種メディアによる十三峠の紹介や最近の峠ブームと相俟って十三峠の知名度が大きく向上、住民の関心も高まっている中での学習会となり、地元川西町、飯豊町、小国町、新潟県関川村などからの参加得て開催された。
 始めに「地域資源の活用と案内機能の充実について」、案内板設置検討のデザインや設置検討場所などの説明が交流会事務局からされた。 
 その後「古の道 六十里越街道で地域づくり」と題して、山形県歴史の道「六十里越街道」を記録する会の代表 矢野光夫氏の講演があり、古の出羽三山信仰の道である歴史的文化遺産を活用し、トレッキング観光などを創出し地域の振興を図るための活動内容について講演をいただいた。
基調講演中の鈴木一雄氏
 2009年11月22、23日に街道や自然の魅力を情報発信する方策を探ることを目的に、小国町の小国温泉松風館を会場にシンポジュームが開催された。また、翌23日は地域資源と歴史の道を探訪するイベントが行われた。

 22日は午後から、小国の自然を写真で全国に紹介されている写真家の鈴木一雄氏が「写真家から見た越後米沢街道十三峠」と題した講演が行われた。 講演では、写真はその美しさを明確に表現して情報を発信する力がある。風景写真はとかく美の聲に傾き易いが、私は大きなコンセプトとして、命の聲、歴史の聲、環境の聲を大事にしている。小国の中でも十三峠には素晴らしい聲が沢山ある。先ず地域の人たちが実体験をして、その素晴らしさを知ることが必要である。峠の魅力を高めるには石の掘り起こしや通れないところを通れるようにするなどし価値を高める必要があり、計画をつくりローリングすることが必要だ。と説いた。
 地域連携による 越後米沢街道十三峠活用シンポジューム       
 毎年、春になると「ごぜ」と呼ばれる盲目の女旅芸人がはるばる越後からやってきました。 何人か連れ立って十三峠を越え、「米沢歩き」と称するたびを続け、娯楽の少ない時代、三味線を弾きながらごぜ唄を唄って楽しませてくれたのです。
 先年、「最後のごぜ」といわれた人間国宝の小林ハルさんが103歳で亡くなられました。今回、その小林ハルさんの後継者である竹下玲子さんをお招きして、若林一郎さんの解説の下で「越後ごぜ唄」を唄っていただきました。
伝統芸能 「越後ごぜ唄」を唄う竹下玲子さん

 

 道の経済効果は大事だが、文化効果について考え直す必要がある。道の文化効果とは、暮らしの中の道を発見していく、言い換えれば道の物語を編集し発信していくことと言える。一つの市民団体が一つの風景をつくり、それが長い帯になっていく。これが日本風景街道であり、道の使い方を再考する一つの文化運動ともいえ、景観を良くし、ライフスタイルを見直すことにより新しい文化が道から生まれてくる。
 地域の生きがい・誇りなど自己実現ができれば、結果として観光に結びつく。地方の自信は日本の自信だと考えており、この中から国際的評価を得られる美しい道が将来必ず生まれてくると思う。
 風景街道とは如何に楽しい人生を送るか、有り体に言えば「道楽」である。
東京工業大学名誉教授・工学博士
・地域づくりアドバイザー 
講評 : 青木志郎氏    
講演中の中村良夫氏
 イザベラ・バードが130年前に残したエッセイが多くの方々に読み継がれ、このような交流会の中で度々話題にされる。

 彼女が街道を通じて書いた異文化との交わりや人と人との交流が、如何に説得力があり大きな力を持っているか分かる。
 東北で16番目となる十三峠の日本風景街道登録を記念したフォーラムが、2009年6月20日飯豊町の「あ〜す」で開催された。
 この日は「いま、なぜ、風景街道か」と題して、中村良夫氏(東京工大名誉教授・日本風景街道戦略会議副委員長)が講演した他、「おらほの街道紹介」として十三峠に関わりのある、4町村の代表が活動事例を紹介した。
 その後「越後ごぜ唄」を竹下玲子さん(小林ハルさんの弟子)に「越後ごぜ唄」を唄っていただきました。
 21日は、イザベラ・バード縁の地(宇津峠〜黒沢峠など)を回り記念行事を終了した。
 にぎわい再び十三峠フォーラム in いいで
紙芝居「大里峠の大蛇伝説」   
講演する平田村長   
 2008年12月21日〜22日に越後米沢街道・十三峠交流会の「ガイド学習会」が新潟県関川村に於いて開催された。各峠・団体における取り組みの報告の後、平田村長の「越後米沢街道の歴史と文化そして自然」というテーマでの講演や紙芝居の発表をしていただいた。
 第二部は会場を「雲母温泉・寿荘」で村長さん、ひげ政さんを囲んで盛大に行われました。
次の22日は国指定の重要文化財である渡邉邸と歴史と道の館、そしてふれあいドームの「大したもん蛇祭り」の竹とワラで作った長さ82.8mの世界一長〜い蛇を見学、マイクロバスで移動し、関川森林組合の「しいたけ栽培施設」を見学して学習会を終了した。
「弓張平」街道に入ると間もなく石畳の道となる
「石塔坂」は短い坂道の区間に人の背丈を
超える立派な供養塔が3基立っている
 十三峠ガイド学習会と会員講習会
下小松古墳群で
2日目(弓張茶屋〜志津温泉の視察・玉川寺・(羽黒山神社)
諏訪神社で説明を受ける参加者
「大掘抜」(オホノギ:ほりぬきのこと)両サ
イドの高さは5m程度
「R112」(花ノ木坂手前)を横断する頃
突然の豪雨に
「細越峠」での集合写真。街道の両側に平らなスペース
があり休息に絶好である。夏茶屋があったとも言われる
講演:山形大学名誉教授 横山昭男氏
主催者あいさつをする井上会長
今回は活動の方向性を見出すことを目的とし、組織後はじめての情報交換会を諏訪峠の地元である川西町を会場に、2008年9月20日、21日の2日間に亘って、川西町農村環境改善センターを会場に開催された。

 基調講演では山形大学名誉教授 横山昭男氏の、十三峠の歴史と文化についての講演があり、その後、各団体・組織による各峠の取り組み状況についての報告がされた。21日は諏訪峠と小松の町なか歴史探訪が開催された。
 地域の連携による 越後米沢街道・十三峠活用シンポジューム
交流会の事業実績へ 

ボランティアガイド育成